「AIを使った高精度なターゲティングを行っているが、中身がブラックボックスで改善の打ち手が見えない…」「セグメントを切って配信しても、本当に熱量の高い層に届いているのか実感が持てない…」
自動化が進むAI時代だからこそ、多くのマーケターが「データの根拠」と「次の一手への納得感」を求めています。
単純なデモグラフィック属性を超えた「個人の興味関心」に基づいたアプローチが不可欠となっている今、ぴあの膨大な「チケット購買データ」と、朝日新聞社の「閲覧データ」を掛け合わせ、消費者の「熱量」を可視化することで注目を集めているのがPANX(ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社)です。
今回は、同社の三嶋理瑚氏に、独自のデータを活用したマーケティング手法や、潜在層を顕在層へと引き上げる具体的な成功事例について詳しくお話を伺いました。

ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社
三嶋 理瑚様
ビジネスグロース事業部 アカウントセールスグループ サブリーダー
広告営業として広告代理店、旅行、自治体、食品・飲料など多様な業界を担当。
2025年より営業戦略のリーダーとして、対外発信を担い、顧客との接点創出や価値訴求の強化に取り組んでいる。
チケット購買データという「動かぬ事実」をマーケティングの核に
――まず、PANXが提供しているサービスの概要と、その独自性について教えてください。
弊社は、チケットぴあを運営する「ぴあ」と、「朝日新聞社」の2社による合弁会社です。 最大の強みは、この2社が保有する性質の異なるデータを高度に組み合わせた「データ活用マーケティング」が可能な点にあります。
従来の属性(デモグラ)データとの大きな違いは、「いつ、どのジャンルに、いくら支払ったか」という、ユーザーの熱狂が伴う「購買事実」に基づいている点です。この強固なデータを軸に、朝日新聞社のメディア閲覧データを掛け合わせることで、潜在層から顕在層までを網羅するデータ活用マーケティングを展開しています。

――その強力なデータを、具体的にどのような場所に配信できるのでしょうか。
ユーザーが日常的に利用する主要なプラットフォームと広く連携しているのが弊社の強みです。GoogleやMeta(Instagram/Facebook)、X(旧Twitter)といったSNS、さらには各種DSP、Taboolaのようなネイティブ広告まで、ターゲットの行動導線に合わせて配信先を柔軟に選択できます。
「ぴあ」のデータで特定した“熱量の高いユーザー”が、SNSを見ていればSNSに、ニュースを読んでいればニュースサイトにと、場所を選ばず追いかけてアプローチが可能です。また、各プラットフォームが持つターゲティング機能と弊社の「チケット購買データ」等を掛け合わせることで、配信精度をさらに高める独自のチューニングも行っています。

AIのブラックボックス化を脱却し、自社に「知見」を溜めるデータ活用
――多くのターゲティング広告がある中で、なぜ「ぴあのデータ」が求められているのでしょうか。
昨今のAIターゲティングは非常に優秀ですが、一方で「なぜその人が選ばれたのか」がブラックボックス化しやすく、自社に知見が溜まらないという課題があります。
「配信は最適化されているはずだが、なぜ効いたのかが分からず、ノウハウとして蓄積されない」という悩みを持つ担当者様は非常に多いです。
対して弊社の手法は、明確な購買意欲や趣味趣向を持つターゲットを特定して配信し、サイト来訪者を分析し、ターゲティングしていく「納得感のある」アプローチです。
「この公演を買った層に刺さったから、次はこのジャンルを攻めよう」と、戦略的にPDCAを回せます。単なる配信プラットフォームとしてではなく、分析のために「ぴあのデータ」を使いたいというクライアント様が増えています。
――その「分析」の要となるレポーティングには、どのような特徴があるのでしょうか。
私たちのレポートは、単なる数値報告に留まりません。「なぜそのターゲットに刺さったのか」を可視化し、次の一手へ繋がるマーケティング資産としてお返しすることを徹底しています。
一般的なデモグラ分析で終わらせず、「どのアーティストのファン層が、どのクリエイティブに、どのような熱量で反応したか」まで掘り下げます。たとえ結果が想定外でも、チケット購買データという明確な根拠から要因を特定できるため、施策を打ちっぱなしにせず、自信を持って次の投資判断を下せるようになります。この「数値の裏側にあるユーザー心理」を解き明かす伴走体制こそが、PANXの強みです。
「熱量」が潜在層を顧客に変える。アクティブな行動習慣を持つユーザーへの接触
――ぴあのデータは、すでに自社を知っている「顕在層」以外にも有効なのでしょうか?
非常に有効です。
一般的な媒体の興味関心データは「単にそのワードが含まれる記事を読んだ」といった薄い関心も含まれます。一方で、ぴあのデータは「好きなことにお金と時間をかける」というアクティブな行動習慣に基づいています。
その違いを一言で表すなら、「熱量」です。広告やマーケティングの世界では「量か、質か」という議論がありますが、私たちが注目しているのは量でも質でもなく、「熱」です。
たとえば、1ヶ月後のライブのためにチケットを事前購入したお客様は、当日に向けてコンディションを整え、推しのアイドルに会うためにネイルを整え、美容院へ行き、新しい服を買う。データの裏側に、これだけの熱量があります。
たとえ現時点で自社ブランドを知らない「潜在層」であっても、こうした高い熱量を持つ層は、新しい情報に対してもポジティブに反応し、アクションを起こしやすい傾向があります。「既に関心を持つ層」を刈り取るだけでなく、他媒体のデータよりも“コアで熱い”潜在層を特定し、新たな顧客へと引き上げることができる。これこそが、多くの広告主様にPANXが選ばれる理由のひとつになっています。

【事例】意外な親和性と緻密な設計で導き出す「成功の勝ち筋」
――実際にそのデータがどう活かされたのか、具体的な事例を教えてください。
【某プロ野球チーム】新規女性ファンを獲得できた理由
球団が持つデータだけではリーチできない「新規ファン」の獲得が課題でした。
そこで私たちは、ぴあのデータを活用し、野球ファン以外の層から、アイドルやイベントに熱心な「推し活層」に注目しました。
分析を進めると、「特定の対象(推し)を熱心に応援し、関連グッズやイベントに投資する」という行動原理が共通していました。そこで、選手をアスリートとしてだけでなく、一人の「推し」として魅力を打ち出したアイドル風のクリエイティブを作成しました。
野球に接点がなかった「推し活層」へピンポイントに配信した結果、狙い通り多くの新規女性ファンをスタジアムへ動員することに成功しました。これは、チケット購買データというフィルターを通すことで、一見遠くにいる潜在層を「確度の高いターゲット」へと変容させた事例です。

\某プロ野球チームの成功事例は下記資料からご覧いただけます/
【大分県産サツマイモ】デジタル未経験からの脱却。軸のあるPDCAを実現
大分県のブランドサツマイモ訴求では、これまでデジタル広告の知見が少なかった中で、何を軸に配信すべきかが課題でした。
そこで、ぴあの「ファミリー向けイベントチケット購買層」や「高額コンサートチケット購買層」などのデータを活用しました。「子供のために良いものを選びたい」「自分の可処分所得を、良質な体験や食に充てたい」という、生活の質にこだわる層(=食への投資を惜しまない層)を定義したのです。
緻密なターゲティングの結果、産地直送通販サイト「JAタウン」において、野菜部門で2年連続1位を受賞するという圧倒的な成果に繋がりました。単なる属性ではなく、「価値あるものにお金を払う習慣」がある層を捉えたことが、高い購買率に直結しました。
また、配信結果の分析にも納得感があり、現在は安定してPDCAを回せる体制を構築できています。

\食品・旅行などの成功事例は下記資料からご覧いただけます/
【某百貨店様の催事】デモグラ配信の限界を突破し、熱量の高い層を確実に集客
某百貨店様は、催事告知において、従来の「地域×年代」によるデモグラ配信では、本当に狙いたい層に届いているのかという課題がありました。
そこで私たちは、催事ごとにターゲットを再定義するアプローチを取りました。たとえば「ワインに関心がある層」と漠然と括るのではなく、「お金を払って食フェスに足を運ぶ方」など、自分の好きなものに対して能動的な購買行動を持つ層をぴあのデータから抽出しました。
さらに、セグメント×クリエイティブの組み合わせを毎回3〜4パターン用意し、どの層にどの訴求が効くのかを年次で蓄積したところ、ワインの催事では、ワイン単体ではなくスイーツと掛け合わせたクリエイティブを試したところ想定以上の反応を示し、翌年も同様の傾向が確認されました。
この分析結果は広告施策の枠を超え、実際の催事における「ワイン×スイーツ」というテーマ設定の後押しとなりました。弊社のレポートが単なる数値報告にとどまらず、催事そのものの価値拡張に貢献できた成功事例です。

\富裕層ターゲティングの成功事例は下記資料よりご覧いただけます/
データの力で、マーケティングを「資産」に変える
――最後に検討される企業様へメッセージをお願いします。
ぴあの「チケット購買データ」というと、エンタメ業界専用のイメージを持つ方も多いかと思いますが、実は、一般企業のクライアント様も多くいます。飲料、食品、旅行、不動産、化粧品など、多種多様な業界でご活用いただいています。
――業界問わず「動ける」データなのですね。
私たちは、クライアント様の商品と「ぴあ」のデータを結びつける“連想ゲーム”のようなターゲティング選定を、パートナーのように丁寧に行っています。「野球×アイドルファン」「サツマイモ×高額コンサートチケット購買層」といった具合に、一見意外な、でも購買に繋がる「勝ち筋」を一緒に考え抜きます。
「自社の商品には関係ないかも?」と思わず、まずはゼロベースでご相談ください。私たちが、データの中に眠る御社だけの「ターゲット」を見つけ出します。
AI自動化が進む今だからこそ、実際の購買データを通じて「なぜこのターゲットに刺さったのか」という納得感のある答えを理解することが重要です。これからもぴあのチケット購買データ等を軸に、企業のマーケティング活動が資産として蓄積されていくような支援を続けてまいります。










