注目すべき3つのポイント
- 「積み立て型広告」という発想への転換
一過性のリーチで消費される「掛け捨て型」の静止画バナー広告から、メディア露出や動画コンテンツを資産として蓄積し、中長期的に生活者の態度変容を促す「積み立て型広告」へと舵を切りました。 - ショートドラマで「自分事化」を促す共感設計
SNSで主流の縦型・短尺ドラマを初めて導入し、家族・職場・カップルの日常における”あるある”にキャンペーンを自然に介在させることで、視聴者の共感を起点とした行動変容を狙います。 - 二段構えのターゲット戦略で新規接点を創出
拡散力の高い20〜40代女性をコアターゲットに据えつつ、ビジネスメディアを通じて30〜40代男性層に「戦略の裏側」を届けることで、これまでリーチしきれていなかった層への接点を開拓します。
株式会社ジェーシービー(JCB)は、JCBブランドのカード会員を東京ディズニーランド®・東京ディズニーシー®の完全貸切に招待する人気キャンペーン「JCB マジカル クリスマス」において、36年目となる今年から新しいプロモーション設計を導入すると発表しました。
「掛け捨て型広告」から「積み立て型広告」へ──戦略転換の背景
近年のキャッシュレス市場の拡大に伴い、JCBカードの会員数は前年比7.1%増(2025年3月末時点)、取扱高は国内外合計で50兆2,091億円(前年比6.6%増、2025年3月時点)と堅調に成長しています。一方、「JCB マジカル クリスマス」キャンペーンのエントリー数は直近5年の年平均成長率が1.57%増にとどまっており、認知率も10%後半〜20%前半という水準で、拡大の余地が残されている状況です。
この課題に対しJCBは、従来の静止画バナーを中心としたペイド広告(掛け捨て型)に代わる戦略として「積み立て型広告」というコンセプトを打ち出しました。メディア露出や動画コンテンツを「資産」として積み上げ、生活者との接点を「点」から「線」へとつなげていく考え方です。
具体的には、2025年12月25日に実施したキャンペーン史上初のPR発表会でリーチの最大化を図り、テレビ・Webメディア・SNSでの話題化に成功。375件を超えるWeb記事露出、スポーツ紙を中心に26紙への掲載を獲得しています。
ショートドラマ初導入──家族・職場・カップルで「エントリー」を促す
認知フェーズに続く共感フェーズとして、JCBはSNS上で急速に存在感を高めている縦型・短尺の「ショートドラマ」を今回初めて導入します。制作を担うのは、平均再生数100万回超・Instagramフォロワー10万人超の「サネマリー」(なかじまさねあつ氏)と、SNS総再生回数2億回超・フォロワー14万人の「ただつわたなべ」(忠津勇樹氏)の2組です。

なかじまさねあつ(サネマリー)
「クスッと笑える1分間ドラマ」を発信!
アカウント開設からわずか1年でInstagramのフォロワーが10万人を突破!
平均再生数は100万回超え。
出演/編集/脚本を手掛ける中嶋壱敦
相方の山本真理奈と共に「クスッと笑える1分間ドラマ」をベースに日常の様々な場面を面白くお届けしている。

忠津勇樹(ただつゆうき)
27歳の時にサラリーマンを辞め、劇団俳優座演劇研究所に入所し、俳優のキャリアをスタート。
退所後に、劇団アナログスイッチ第13回公演に参加、劇団員となる。
俳優活動のほかに映像作品の企画撮影編集を得意とし、映像制作を多く手掛ける。
ショートドラマユニット「ただつわたなべ」は現在14万フォロワー、SNS総再生回数2億回を超え、SNSでのショートドラマクリエイターとしての活躍の場も広げている。
3本のドラマに込めた「応募設計の自分事化」
各作品は、「1万円(税込)=1口」という応募設計を視聴者の日常行動に自然に組み込むことを核に設計されています。
サネマリーが手がける「変わらないもの」は、思春期の娘とクリスマスを一緒に過ごしたい父親を描いた家族編。同じくサネマリーの「トレンド上司」は、平成ブームに乗ろうとする上司の日常を切り取った職場編。忠津氏による「不器用」は、彼女へのサプライズをJCBカードで準備する彼氏を主人公にしたカップル編です。
いずれも「いつもの支払いが未来の特別な体験への投資になる」というキャンペーンの価値を、ストーリーを通じて自然に届ける設計となっています。作品はWeb上で順次公開される予定で、JCB公式YouTubeでも視聴できます。

ターゲット二段設計と中長期視点のプロモーション戦略
今回のターゲット設計は二段構造になっています。第一ターゲットは情報拡散力の高い20〜40代女性で、PR発表会でのタレント起用もこの層を意識したものです。第二ターゲットは、これまで十分に開拓できていなかった30〜40代男性で、ビジネスメディアを通じて「戦略の裏側」を届けることで、論理的な関心から新たな顧客接点を生み出すことを狙っています。
JCBは今回の取り組みについて、「PR(認知)→ショートドラマ(共感)」という流れ自体も「積み立て型広告」の一形態と位置づけており、コンテンツを通じて「知っている」から「理解している」、「興味がある」から「応募したい」へと態度変容を段階的に促す中長期視点のプロモーション戦略だとしています。

JCBが打ち出した「積み立て型広告」という考え方は、広告を消費されるものでなく、蓄積される資産として捉え直す発想です。
ショートドラマというフォーマットを選んだ点も、バズを狙うのではなく、半年・1年という時間軸でブランド理解を深めていく設計として読み取れます。また、ビジネス層に戦略の裏側を公開するという二段ターゲット戦略は、感情と論理の双方から異なる層にアプローチする応用例として、他業種のマーケターにとっても参考になるでしょう。
「広告費を投下し続けなければ露出が止まる」という構造への問い直しは、JCBだけが直面している課題ではありません。コンテンツを制作した先に何が資産として残るかを考える視点は、媒体選定やタイアップ設計にも応用できます。
こうした「広告をストックとして積み上げる」アプローチを媒体側から体系化しているメディアとして、双葉社の『THE CHANGE』の取り組みも合わせてご覧ください。
ショートドラマに関する資料はこちら!
関連リンク
プレスリリース・出典
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000179724.html










