日本の広告費とは

日本の広告費とは、日本国内で1年間に使われた広告費の統計で、株式会社電通が1947年より調査しています。
2025年、日本の総広告費は通年で8兆623億円(前年比105.1%)となり、電通が調査を始めた1947年以降、過去最大となっています。
この記事では、2026年3月に公開された株式会社電通の「2025年 日本の広告費」を参考に、広告費の推移をグラフにまとめています。 また、インターネット広告とマス媒体に関する資料を下記にまとめています。
資料はこちらから無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください!
日本の広告費の媒体別推移グラフ
広告市場の重心は、この数年で大きくインターネットへ移りました。
2019年にインターネット広告費がテレビ広告費を上回り、さらに2021年にはインターネット広告費がマスコミ四媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)の合計を初めて超えています。
下のグラフでは、2019〜2025年の媒体別広告費(単位:億円)の推移を並べ、成長を続けるインターネットと、横ばい〜緩やかな減少傾向にあるマス媒体のコントラストをひと目で把握できるようにまとめました。

| 媒体 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| インターネット | 21,048 | 22,290 | 27,052 | 30,912 | 33,300 | 36,517 | 40,459 |
| テレビ | 18,612 | 16,559 | 18,393 | 18,019 | 17,347 | 17,605 | 17,556 |
| 新聞 | 4,547 | 3,688 | 3,815 | 3,697 | 3,512 | 3,417 | 3,136 |
| 雑誌 | 1,675 | 1,223 | 1,224 | 1,140 | 1,163 | 1,179 | 1,135 |
| ラジオ | 1,260 | 1,066 | 1,106 | 1,129 | 1,139 | 1,162 | 1,153 |
※単位は「億円」です。
※テレビは「地上波テレビ」と「衛星メディア関連」の合計です。

媒体別の広告費詳細・グラフ
この章では、電通が公表する日本の広告費データをもとに、
- インターネット広告費
- マスコミ四媒体広告費
- プロモーションメディア広告費
この3区分を、数字の意味が混ざらないように整理しながら解説します。
なお、電通の集計では「日本の広告費」は大きくこの3カテゴリーに分類され、各カテゴリーの定義(何が含まれるか)が明確に決められています。
インターネット広告費の詳細
電通の「インターネット広告費」は、単に運用型広告などの媒体費だけではなく、インターネット広告媒体費に加えて、物販系ECプラットフォーム広告費、インターネット広告制作費を合算した大きなカテゴリです。
つまり、グラフで見るインターネット広告費の伸びは、配信枠(媒体費)の成長だけでなく、ECプラットフォーム上の広告や制作費の増加も含めた市場拡大を示します。
インタネット広告費は予想を上回る伸び
2024年に公表された詳細分析では、2025年のインターネット広告媒体費は3兆2,472億円程度まで伸びる見込みとされていました。
しかし、実績としては、インターネット広告媒体費が4兆459億円(前年比110.8%)まで拡大し、想定の1割増とかなり強い伸びになっています。
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ネット広告が初の過半数へ。縦型動画とCTVが市場の主役に
インターネット広告費の爆発的な成長を支えているのは、SNS上の縦型動画広告や、インターネットに接続されたテレビ受像機(コネクテッドTV/CTV)を通じた動画視聴の広がりです。
特にYouTubeやTVer、各OTT(動画配信)サービスなどの動画広告需要が高まったことが、市場全体の拡大に大きく寄与しました。大画面で視聴するテレビ的体験と、デジタル特有の精密な運用・ターゲティングが融合した広告枠への投資が、かつてない規模で加速しています。
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テレビコンテンツがデジタルで再定義される
現代の広告市場を理解するうえで重要なのは、テレビ局が提供する広告も「配信」の形をとれば、インターネット広告費としてカウントされるという点です 。その象徴が「テレビメディア関連動画広告」の急伸です。
2025年の同カテゴリーは805億円(前年比123.3%)と、前年に続き極めて高い成長率を示しました 。これは、ドラマやバラエティ番組の「見逃し配信」の利用が完全に定着し、再生数やユーザー数が過去最高を更新し続けていることを反映しています 。さらにスポーツのライブ視聴などもデジタル経由で定着し、広告主の予算が「地上波放送」だけでなく、「テレビ番組由来のデジタル配信」へ本格的にシフトしています 。
つまり、これは単なる「テレビ離れ」ではありません。テレビが持つ「高品質なコンテンツ力」が、デジタルという新たなインフラの上で、より効率的かつ強力な広告媒体へと進化・再成長を遂げているのが、今の数字の本質なのです。
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マスコミ四媒体広告費

2025年は「ほぼ横ばい」も、媒体ごとの明暗が鮮明に
2025年のマスコミ四媒体広告費は2兆2,980億円(前年比98.4%)と、前年のプラス成長から一転してほぼ横ばいの推移となりました。内訳を見ると、媒体ごとに状況が大きく分かれています。
テレビメディアは1兆7,556億円(前年比99.7%)と、大阪・関西万博や東京2025世界陸上などの大型イベント効果があったものの、前年の反動減もあり微減。新聞は3,136億円(同91.8%)、雑誌は1,135億円(同96.3%)といずれも前年を下回りました。
特に新聞の減少については、世界情勢や物価高の影響に加え、主要出稿業種である「食品」の減少が続いたこと、さらに広告予算が新聞デジタル以外の動画広告へとシフトしている構造的な要因が指摘されています。
マスコミ四媒体由来のデジタル広告費が、1,651億円へ拡大
先ほどのテレビの例と同様、新聞・雑誌・ラジオ・テレビの四媒体事業者が提供するデジタルサービス(電子版、Webメディア、ポッドキャストなど)の広告費を指します。これらは電通の分類上「インターネット広告費」に含まれますが、2025年は全体で1,651億円(前年比108.6%)と、引き続き好調を維持しました。
特に「ラジオデジタル(音声広告)」は38億円(前年比111.8%)と二桁成長を記録。ポッドキャストなどの音声メディアへの注目が高まり、新規出稿が増えています。
一方で「新聞デジタル」や「雑誌デジタル」は、プラットフォームのアルゴリズム変更やAI検索の普及によるPV数の伸び悩み、運用型広告の単価下落といった新たな課題に直面し、前年を割り込む結果となりました。
マスコミ媒体本体は苦戦が続く一方、そのコンテンツ力をデジタルへ転換する動きは加速しており、単なるネットへの置き換えではない、媒体社ごとのデジタル戦略の成否が数字に表れ始めています。
プロモーションメディア広告費

| 媒体 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 屋外 | 2,889 | 3,042 |
| 交通 | 1,598 | 1,736 |
| 折込 | 2,442 | 2,708 |
| DM | 2,863 | 1,056 |
| フリーペーパー | 1,306 | 1,066 |
| POP | 1,483 | 1,540 |
| イベント・展示・映像ほか | 4,269 | 4,748 |
※単位は「億円」です。
3年連続のプラス成長。大型イベントが強力な推進力に
2025年のプロモーションメディア広告費は1兆7,184億円(前年比102.0%)となり、3年連続で前年を上回りました 。インバウンド需要の継続的な拡大に加え、国内で相次いだ大型イベントが人流を活性化させ、リアルな顧客接点を持つ媒体への投資を後押ししました 。
成長を牽引した媒体
- イベント・展示・映像ほか:4,748億円(前年比111.2%)
「大阪・関西万博」や「東京2025世界陸上」などの歴史的イベントが開催されたことで、二桁成長を記録しました 。単なる展示にとどまらず、テクノロジーを駆使した高度な体験設計やコミュニティ形成の場として、リアルイベントの価値が再定義されています 。 - 交通広告:1,736億円(前年比108.6%)
インバウンド需要のさらなる高まりにより、全国的に増加しました 。特に大阪・関西万博の影響で、関西圏の駅には大型デジタルサイネージが相次いで新設されるなど、ハード面の進化も顕著です 。 - 屋外広告:3,042億円(前年比105.3%)
都市部の繁華街にある大型ボードやビジョンが活況でした 。広告取引を自動化する「プログラマティックDOOH」の普及や、店舗内サイネージなどの「リテールメディア」との連携が加速し、構造的な変化が進んでいます 。 - POP:1,540億円(前年比103.8%)
実店舗での購買行動が増加したことで、売り場でのコミュニケーションが見直されました 。物価高に伴う価格改定への対応もあり、食品や日用品を中心に店頭販促の強化が図られています 。
減少した媒体
- 折込:2,354億円(前年比96.4%)
新聞購読率の低下に加え、人件費や配送コストの高騰による媒体単価の上昇が出稿量に影響しました。 - DM(ダイレクト・メール):2,708億円(前年比94.6%)
2024年10月の郵便料金改定を受け、発送数を見直す動きが広がりました。 - フリーペーパー:1,056億円(前年比80.9%)
デジタル移行に伴う休刊・廃刊が相次ぎ、大幅な減少となりました。
広告媒体資料一覧まとめ
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