2026年6月9日(火)に開催された「メディアレーダーWEEK2026夏」に、株式会社ハレガケの黒田洋介氏が登壇。
『体験型プロモーションの設計原則 ~謎解き施策が生んだ目標6倍・1,700万円消費の実例~』をテーマに講演しました。
本レポートでは、当日の講演内容の一部をご紹介します。

株式会社ハレガケ
黒田 洋介様
代表取締役
株式会社ハレガケ代表取締役。商業施設や観光地を中心に、謎解きや周遊型コンテンツを活用した体験型プロモーションを多数企画・プロデュース。来館促進や回遊促進につながる施策設計を得意とし、BtoB領域で12年以上にわたり体験型コンテンツの企画制作に携わる。手がけた施策では目標比6倍超の参加者数達成など、成果に直結する体験設計の実績を持つ。
拡大を続ける謎解きイベント市場の現状

かつては一部のファン向けというイメージの強かった謎解きイベントですが、ここ数年でテレビ番組での特集や、鉄道会社をはじめとする交通系企業による大規模な周遊型イベントの実施が相次ぎ、急速に一般層へと浸透しています。流行から一つの「文化」へと変貌を遂げており、市場規模も右肩上がりに成長を続けています。
商業施設が抱える代表的な課題として、以下のような相談が数多く寄せられます。
・イベント会場だけは盛り上がったが、売場に人が流れない
・賑わいを作りたいが、そもそもイベントに十分な人が集まらない
これらの課題を解決し、大きな経済効果を生み出したのが、全館周遊型の体験型謎解きイベントです。
【事例】目標比6倍の1.3万人超を動員、1,700万円の館内消費を創出
夏の商業施設における「来館促進」と「全館回遊促進」を目的とし、夏休みの2ヶ月間にわたって実施しました。
当初、施設側が設定していた参加者数の目標は2,000人でした。しかし、蓋を開けてみれば13,000人以上が来場し、目標比6倍を超える圧倒的な成果を記録しました。
さらに、参加者へのアンケート分析から算出された期間中の館内消費総額は1,700万円にのぼり、投資対効果(ROI)の極めて高いプロモーションイベントとなりました。
本事例のほかにもハレガケでは、さまざまな施設やターゲット層に合わせた「体験型謎解きプロモーション」を展開し、成果を上げています。
「自社と似た規模・ターゲットでの事例を見てみたい」「社内検討用に、具体的な企画から開催までの流れ(導入フロー)を知りたい」という方は、下記より事例集を無料でダウンロードいただけます。
ぜひ社内でのご検討にお役立てください。
成功を導いた「3つの設計原則」
なぜ、目標比6倍の1.3万人超を動員、館内消費総額1,700万円という、これほどの成果を上げることができたのか。
その背景には、人間の欲求を捉えた3つの設計原則があります。

必然性(ここでしかできない体験)
世の中にイベントが溢れる現代において、「どこでも体験できるありきたりなイベント」や「今でなくてもいいもの」はユーザーからスルーされてしまいます。そのため、「今、この場所でやる意味」を持たせるストーリー設計が不可欠です。
本事例では、「季節性(夏祭りのワクワク感)」×「地域性(墨田区の伝統怪談・本所七不思議)」を掛け合わせました。
その土地に根付く独自の文化や歴史を現代の商業施設と融合させることで、「今、ここでしか体験できない必然性」を創出し、強力な参加動機を生み出しています。
一体感(お祭りを体験したい)
日本人は、賑わっている場所やお祭りのような空間に自ら参加したいという欲求を強く持っています。この心理を生かすため、ポスターを数枚貼るだけの限定的な告知ではなく、館内全体を巻き込んだ謎解き特化型の装飾を展開しました。
ストーリーに基づいた大規模な装飾を施すことで、一般の来館客にも「何か面白そうなことをやっている」という認知を広げることができます。実際に館内で多くのプレイヤーが謎解き冊子を開いて歩いている様子そのものが視覚的な広告となり、「自分もこのお祭りに参加したい」という新規プレイヤーを連鎖的に引き込む効果を生みました。
体験演出(高品質の体験をしたい)
謎解きイベントは、一見するとデザインや見た目での品質の差が分かりにくいコンテンツです。しかし、実際にユーザーが体験した後に生まれる「感情の動き」や「熱量」には、プロが作ったものとそうでないもので一目瞭然の差が現れます。
妥協のない高い体験品質を提供することで、クリアした瞬間に深い没入感と強い感動が生まれます。これがユーザーの「誰かに言いたい」「この感動を共有したい」という猛烈なシェア欲求を刺激し、SNS上での熱量の高い口コミへと繋がります。結果として、広告費を余計にかけずとも次の集客を呼ぶ「強力な集客ループ」が形成されるのです。
経済効果を最大化する「回遊と購買」の仕掛け
人が集まる仕組みを作った上で、それをいかに商業施設の経済効果(売上)へ還元するか、そこには以下の3つの動線・行動心理設計が組み込まれています。
1階から7階までを縦断する「全館周遊動線」
1階のエントランスから最上階の7階まで、館内を隙間なく巡る動線設計を行いました。
普段であれば、特定の下層階や目的のフロア(1〜2フロア)だけを訪れて帰ってしまうお客様を、最上階や奥まった売り場まで自然に、かつ楽しみながら誘導することに成功しています。
背景を店舗に変える「観察者視線」

通常の買い物客は「目的の店舗」へ一直線に向かうため、それ以外の店舗は視界に入らず背景のように素通りされがちです。一方で、謎解きプレイヤーは館内に散りばめられた手がかりを探すため、周囲をキョロキョロと見渡しながら歩く傾向があります。これにより、館内すべての空間が「観察・探索対象」へと変化します。「こんなお店があったんだ」「今度これをお店に買いに来よう」といった潜在的な店舗認知と購買欲求の向上を、全館で一斉に引き起こすことができます。
滞在時間3時間が生む「飲食消費」

一般的な周遊型の謎解きイベントをクリアするまでには、平均して約3時間という長い滞在時間が発生します。館内を歩き回って3時間ほど滞在すれば、自然と「喉が渇いた」「お腹が空いた」という休憩・飲食ニーズが生まれます。さらに、謎解きの最終問題などは難易度が高く設定されていることが多いため、「どこか落ち着いた場所で座ってじっくり考えたい」という心理が働きます。これにより、館内のカフェやレストランへ多くのプレイヤーが流れ込み、コラボメニューの注文といった高単価な飲食消費が活発に行われました。
ハレガケでは、施設ごとの課題や地域特性(ストーリー)に合わせた、完全オーダーメイドの謎解きプロモーションをご提案しています。
「自社施設の場合、どんなストーリーや仕掛けが有効?」「企画から当日運営、効果測定までの具体的な『導入フロー』を知りたい」当日の投影や社内検討用の事例資料は、下記より無料でダウンロードいただけます。
まずは情報収集としてお気軽にご活用ください。
まとめ
商業施設における体験型プロモーションで成果を出すためには、単に楽しいイベントを企画するだけでなく、「必然性」「一体感」「体験演出」という3つの設計原則を掛け合わせることが極めて重要です。
ターゲットの行動心理を徹底的に計算し、施設全体を一つの「体験の舞台」へと変貌させることで、来館促進のみならず、全館回遊の実現、そして大幅な館内消費(経済効果)の創出へと確実に繋げることが可能となります。
体験型プロモーションの実施費用・料金プランにつきましては、施設の規模、実施期間、装飾のボリューム、カスタマイズの有無などによって変動いたします。
「自社の予算感に合うプランを提案してほしい」「まずは概算の見積もりが欲しい」といったご要望がございましたら、最適なプランをご案内いたしますので、下記よりお問い合わせください。










