注目すべき3つのポイント
- 回答企業の7割が、広告やSNSなどのAIクリエイティブ制作の導入を希望しています。
- コスト削減やスピード向上にとどまらず、企画支援やアイデア創出のパートナーとしてAIへの期待が高まっています。
- 最終的な品質担保には人のディレクションが欠かせず、「AI×人」の制作体制づくりが求められています。
AIクリエイティブ制作を希望する企業は7割
株式会社BOTANICOは、「AIを活用したクリエイティブ制作に関する調査」の結果を公表しました。同社の既存クライアント10社を対象に、2026年5月に実施したものです。回答した10社のうち7割が、AIを「活用したい」または「可能なら活用したい」と回答したとしています。調査では、広告クリエイティブやSNS投稿、バナー制作、動画制作などへのAI活用の意向が問われました。小規模なクライアント調査ながら、制作現場でのAIへの関心の高さがうかがえる結果です。
クリエイティブ制作でAI活用が広がる背景
関心が高まる背景には、制作現場の効率化ニーズがあるとされています。BOTANICOによると、企業からは制作スピードを向上させたい、制作コストを抑えたい、アイデア出しを効率化したい、少人数で制作体制を強化したいといった声が挙がっているとのことです。生成AIの進化により、広告バナー制作やSNS投稿作成、動画企画、キャッチコピー作成などへの応用も進んでいるとされています。実際の導入現場では、作業時間の短縮やクリエイティブ量の増加といった成果も報告されています。たとえば広告代理店向けの活用事例では、レポート作成の工数削減やバナー生成量の増加が示されています。
AI活用への懸念は品質・著作権・活用方法
一方で、回答企業の3割はAI活用に慎重な姿勢を示したとされています。具体的には、品質面への不安、著作権や権利関係の不明確さ、活用方法がわからないといった懸念が挙げられました。これらの声は、生成AIの出力をそのまま成果物として使うことには課題が残ることを示しています。とりわけブランドの世界観を扱うクリエイティブでは、品質や権利の確認が欠かせません。こうした懸念をどう乗り越えるかが、AI活用を成果につなげる分かれ目になりそうです。
「AI×人」のハイブリッド制作体制が求められる理由
BOTANICOは調査結果から、企業がAIを単なる自動化ツールではなく、企画支援やアイデア創出、制作効率化、品質向上を担うパートナーとして期待していると分析しています。同時に、最終的な品質担保やブランド表現には人のクリエイティブとディレクションが重要だと考える企業も多く、「AIだけ」ではなく「AI×人」による制作体制が求められていると指摘しています。業界全体に目を向けると、AIの活用はさらに進んでいます。メディアレーダーが広告・マーケティング関連の従事者468名に実施した調査では、生成AIを活用していると答えた人が9割を超えました。「活用したい」という意向の段階から、すでに「日常的に使う」段階へと移行しつつある実態が読み取れます。


AIクリエイティブ制作への関心が高まる一方で、権利や品質への懸念が導入のボトルネックになっていると考えられます。マーケターがいま着目すべきは、ツールの導入そのものよりも、AIを使いこなすディレクション体制の構築ではないでしょうか。
AIにアイデア出しやラフ制作を任せ、人がブランドのトーン&マナーに沿って最終調整を行うフローを確立できれば、限られたリソースでも広告やSNS施策のPDCAを大きく効率化できる可能性があります。「AI×人」の役割分担を早期に設計した企業ほど、制作の質とスピードを両立しやすくなるといえるでしょう。
広告業界全体で生成AIの活用がどこまで進んでいるかを数値で把握したい方は、メディアレーダーの調査レポートが参考になります。社内提案や施策検討の根拠資料としても活用できる内容です。
関連リンク
プレスリリース・出典
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000229.000110808.html
調査概要
・調査期間:2026年5月1日〜2026年5月31日
・調査機関(調査主体):株式会社BOTANICO
・調査対象:株式会社BOTANICOの既存クライアント
・有効回答数:10件
・調査方法:既存クライアントへのアンケート調査
・集計方法:回答者のうち「AIを活用したい」「可能なら活用したい」と回答した割合を利用として算出
・調査項目:AIを活かしたクリエイティブ制作に関して









