OpenWorkのピールオフOOHが阪急大阪梅田駅で展開|社名を伏せ社員クチコミだけで訴求する採用ブランディング

注目すべき3つのポイント

  1. 企業名による先入観を排除し、社員のクチコミなど実態を示す情報を前面に出すことで、求職者の純粋な関心を引き出す採用ブランディング手法として設計されています。
  2. オフラインのピールオフ広告に二次元バーコードを組み合わせることで、駅の通行人をスムーズにオンラインの採用情報ページへと誘導する動線が組まれています。
  3. 情報をあえて隠すティザー要素を取り入れることで、ターゲット層の知りたいという心理を刺激し、カードを剥がすという能動的なアクションを促す設計です。

株式会社エフアンドエムは、オープンワーク株式会社が運営する「OpenWork」のプロモーション企画として、2026年5月25日から31日まで阪急大阪梅田駅構内で展開されるピールオフ広告「いい会社って、なんだろう。」に参画します。企業名や給与などの条件を一切伏せ、社員・元社員のクチコミから導き出された「強み」と「弱み」だけを掲出するという、従来の採用広告とは設計思想を異にする交通広告です。

掲出場所は阪急大阪梅田駅の百貨店広場壁面で、エフアンドエムは関西の「いい企業」のひとつとして選出され、地元発の挑戦として参画を決定したとしています。

なお、ピールオフ広告の手法そのものについては、駅広告の枠を超えて配布・SNS拡散による話題化を狙える点に強みがあります。

ピールオフカードと二次元バーコードで採用情報へ誘導するOOH動線

壁面に敷き詰められたカードの表面には、企業の「リアルな姿(強み・弱み)」のみが記載されています。気になったカードを剥がして(ピールオフして)、裏面の二次元バーコードをスマートフォン等で読み取ることで、初めてその企業が「株式会社エフアンドエム」であることが明かされ、そのまま採用情報ページへアクセスできる仕組みです。

OpenWorkのピールオフOOH_求人募集カード

オフラインで関心を惹きつけ、能動的なアクションを経てオンラインへ誘導する設計は、OOHの遷移率という課題に対する一つの解といえます。「剥がす」という行為そのものがエンターテインメント要素となり、QR読み取りへの心理的ハードルを下げています。

「痛快な挑戦」と入社後ミスマッチ防止という二つの動機

エフアンドエムは、行動指針に「痛快なことをしよう」「愛される人になる」を掲げており、自社の強みも弱みも包み隠さずオープンにし、あえて社名を隠して求職者へアピールする企画が、自社の好む「痛快な挑戦」と合致したとしています。

加えて、求職者に等身大の姿を最初から明かすことが「親切」であり、入社後のミスマッチを防ぎ、信頼関係を築く第一歩になるという考えが、参画動機として示されています。知名度や待遇といった先入観を一旦取り払い、ゲーム感覚でカードをめくりながら、求職者自身の価値観と照らし合わせた本質的なマッチングを促す狙いです。

採用ファネルの興味喚起フェーズを担うOOHとBtoB企業への示唆

従来の採用OOH広告は、企業ロゴやキャッチコピーを大きく打ち出して認知度を高めるのが一般的でした。一方で本施策は、第三者プラットフォームのクチコミデータを活用し、匿名性を保ったまま興味を喚起する手法であり、OOH広告を採用ファネルにおける認知から興味喚起のフェーズへと位置づけ直す試みといえます。OOHを単なる露出装置ではなく、行動を引き出す「目的地」として設計する考え方については、下記資料で体系的に紹介されています。

中身で勝負するこのアプローチは、BtoB企業や、事業内容は優れているものの一般知名度が十分でない企業にとって有効な選択肢となり得ます。応用範囲は採用市場にとどまらず、消費財における利用者の声を先行して見せたいプロモーション、独自機能を持つサービスの訴求など、幅広い目的での活用が考えられます。

なお、知名度や先入観の課題に対しては、本施策のように「社名を伏せる」アプローチとは逆の方向性として、「企業のリーダー自身を前面に出し、著名人と並ぶブランディング効果で信頼性を引き上げる」手法も存在します。広告モデルの転換という観点で、双葉社『THE CHANGE』が展開するメニューも参考になります。

MediaPicks  編集部

オフラインでの体験とデジタル誘導をシームレスに繋ぐ点が本施策の核心にあります。通常、OOH広告からウェブサイトへの遷移率は課題となりがちですが、企業名を知るためにカードを剥がして読み取るという一連の動作をエンターテインメント要素へと昇華させることで、心理的ハードルを下げる設計が組まれているといえます。

情報を伏せることで生じる情報の非対称性を逆手に取り、ユーザーの好奇心を引き出すフレームワークは、採用活動に加え、新製品のティザーキャンペーンや、機能やスペックを先行して伝えたい商材のプロモーションなど、ブランドの先入観をリセットして価値を届けたい場面に応用できる可能性があります。なお、効果検証は掲出後の反響待ちとなるため、配布数や拡散状況などの結果指標にも注目したいところです。

関連リンク

プレスリリース・出典
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000029825.html

【MediaPicksマガジン】広告事例・媒体トレンドを毎週お届け!

MediaPicks編集部が厳選した最新のインタビュー記事や
広告活用のノウハウが詰まったメルマガを無料でお届けします。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!