公開日:2023年04月04日 更新日:2023年04月05日
つり革広告の特徴や各路線ごとの事例を紹介!
つり革広告の特徴や各路線ごとの事例を紹介!
つり革広告(アドストラップ)とは
つり革広告とは、電車やバスを中心とした交通機関において、文字通りつり革部分に掲示された広告手法のことを指します。その仕様からアドストラップとも呼ばれています。通常、つり革の持ち手部分の上部に円柱型や楕円型、四角柱型で設置されており、縦51mm×横125mm程度のサイズで訴求することが可能です。
一般的につり革一つに対する訴求というよりは、対象の車両内に設置されたつり革すべてに対して広告を配信するケースが多くなります。つり革は、電車やバスを利用するユーザーの目にふれる位置にあるため、掲載された広告も自然な形で目にすることができます。さらに、電車やバスを使うユーザーは、通勤や通学など日々生活する上で頻繁に利用するため、つり革広告によって定期的にアプローチすることで、刷り込みによって自社の商材やサービスの特性を認識づけることも期待できます。
鉄道会社やバスの路線など地域を絞った訴求を行うことで、ターゲットを絞った展開もでき、認知度向上やブランディング効果以外にも、イベントやキャンペーンの案内、集客数の増加といったコンバージョンを目的に多くの企業が活用しています。
つり革広告の特徴・メリット
続いて、つり革広告の特徴やメリットについて紹介していきます。つり革広告は、他の看板広告や交通広告などに比べ訴求できる面は小さいですが、ユーザーの目にふれる距離で訴求できるため、大きなインパクトを与えることが可能です。
視認性の高さから認知度向上へ
つり革広告は、電車やバスの中でもユーザーの一番目にふれる位置に広告を掲載することができます。サイズとしては小さいですが、乗客の目線に近いため、自然な形で目にふれ認知度向上につなげることが可能です。通勤や通学などで毎日電車やバスを利用している場合、スマートフォンだけを見るのではなく、ふとした瞬間に目が行く箇所はつり革となるケースは少なくありません。
このような場所に広告を掲載できることから、つり革広告には高い視認性を期待することができます。
ジャック効果による訴求が可能
通常、つり革広告は1つのつり革だけに広告を掲載するのではなく、対象の車両すべてのつり革に展開することが多くなります。そのため、自社の広告によって電車やバスの車両を丸ごとジャックした訴求を行うことが可能です。ジャックされた広告は、それだけでユーザーに与えるインパクトが強く、ユーザーも興味を示す可能性も高まります。
また、ジャックされた広告は、商材やサービスの人気が高く、多くのユーザーに注目されていると思わせる効果もあります。このような点でもつり革広告は効果が期待できます。
工夫によっては高い注目率が望める
対象の電車やバスなどの交通機関によっては、広告訴求するつり革に様々な工夫を凝らすことができる場合もあります。一般的には縦51mm×横125mm程度の円柱型や楕円型、四角柱型が多くなりますが、中には一つひとつのつり革に別のデザインを施したり、基本の型とは違うキャラクターを模したつり革、QRコードなどを設置して指定ページに遷移させたデザインなども展開可能です。
このように、工夫次第によっては一つのつり革内の小さな広告枠であっても、高い注目率を望めるようにもなります。
比較的安価で広告を掲載できる
つり革広告(アドストラップ)は、他の交通広告などに比べ比較的安価で広告を掲載できる点も魅力の一つです。通常、つり革広告は車両単位で1ヵ月間から掲載することが可能です。その費用は、掲載する鉄道会社やバス会社によっても異なりますが、路線などエリアターゲットを絞ればより安く出稿することもできます。都内であっても、私鉄であれば30両程度に1ヵ月間掲載するにあたって50万円程度で出稿することも可能です。
先ほどの工夫を凝らすことに注力して訴求すれば、安価で費用対効果を高めた運用も期待できます。
短期・中期的な提出が可能
金額面でもふれたように、つり革広告は短期から中期的な広告の掲載が可能です。看板広告や他の交通広告の場合、掲載期間は3ヶ月から半年、1年契約などのケースも少なくありません。これに対して、つり革広告であれば1ヵ月間からでも広告出稿することができるため、キャンペーンやイベント訴求としての目的で広告活用することも可能です。
通勤や通学ユーザーをターゲットとした場合には、1ヵ月間であっても毎日目にするため、インパクトを残した形で広告訴求することが期待できます。
通勤通学者への訴求性が高い
電車やバスを利用するユーザーの多くは、通勤や通学を目的にしたユーザーが多くなります。このようなユーザーの多くは、何気ない移動中であってもつり革をふと目にする機会が多く、それが毎日となれば自然と繰り返し広告訴求され、商材やサービスが刷り込まれる傾向にあります。
また、近年であればスマートフォンを使用しながら電車やバスを利用するユーザーも多く、興味を惹くデザインや面白いつり革広告があれば、SNSなどに投稿され、拡散につながる可能性も高まります。つり革広告内にQRコードなどを付けておけば、目にした流れでQRコードを読み取り、自然と対象のページに遷移させることも期待できます。
このように、刷り込みや反復による効果が期待できる点も、つり革広告(アドストラップ)の特徴・メリットの一つです。
つり革の種類
続いて、つり革広告で使用されるつり革の種類について紹介していきます。従来のつり革広告では、四角柱型のスクエアタイプが一般的でしたが、電車やバスの車両がカスタマイズされる中で、その種類は主に円柱型と楕円型に分類されるようになってきています。
円柱型
円柱型は、現在多くの電車やバスのつり革で使用されている形状です。縦51mm×横125mm程度で用意されているケースが多く、山手線をはじめJR東日本の鉄道ではこのサイズで提供されています。表や裏という概念がそこまである訳ではないため、縦51mm×横125mmを1枚のデザインとして構築し、様々なデザインにも対応しやすいため、自社の目的やターゲットに応じて訴求することが可能です。
楕円型
一部の鉄道会社やバス会社によっては、楕円型のつり革広告の枠も用意されています。縦124mm×横465mm程度で広告枠が提供されているため、円柱型よりも若干大きなサイズとなり、その分だけ訴求できる情報も多く掲載することが可能です。京王線や井の頭線など私鉄系の会社で多く用意されている種類となります。私鉄によっては提供されている広告枠やデザインの幅など、融通が利きやすい傾向があります。
自社の目的やターゲットをふまえ、デザインなどは一度鉄道各社にヒアリングしてみるのも効果的です。
つり革広告の出稿に役立つ資料まとめ
つり革広告を扱っているメディアや交通会社の資料を下記にまとめています。
資料のダウンロードは無料ですので、気になる方は是非ご確認ください!
東京メトロ つり革広告(車両メディア)とは
東京メトロのつり革広告は、東京メトロ車内のつり革に出稿される広告です。
日常的に利用する電車内の中でも、利用者の手元に広告出稿がされるため目に入りやすく、反復的に情報を訴求することができます。
東京メトロ つり革広告(車両メディア)の特徴
つり革の持ちて部分の上に広告が掲載されるため、乗客の目に入りやすい特徴があります。
その他の車内メディアと合わせ広告出稿することで、車内全体を活用した広告出稿も可能です。
ユーザー・読者の属性
ターゲット:男性全般,女性全般,社会人・OL
東京メトロ つり革広告(車両メディア)の強み・メリット
つり革を掴んだ際に、目の前に広告がある形となるため、利用者の一番近くで広告出稿できアイキャッチ効果が高いメディアです。
東京メトロ つり革広告(車両メディア)の広告・料金メニュー
つり革広告の詳細は、資料をダウンロードのうえご確認ください。
料金・費用
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つり革広告の注意点
次に、つり革広告(アドストラップ)を実施する上での注意点についても紹介していきます。これからつり革広告の実施を検討する場合には、以下の点は考慮しておくと効果的です。
電鉄・路線によって形やサイズが異なる
つり革の種類の中でもふれたように、広告訴求できるつり革の種類やサイズ、デザインの制限などは、提供している鉄道会社やバス会社によって異なります。そのため、つり革広告を実施する際には、あらかじめ掲載先の鉄道会社やバス会社を決めておく必要があります。
例えば、京王線で実施したつり革広告のクリエイティブは、楕円型で縦124mm×横465mm程度のため、これをそのまま山手線のつり革広告には使用するにはサイズの調整が必要になります。広告のクリエイティブは、掲載サイズに応じて最適な情報量で作成するため、様々な鉄道会社やバス会社に流用する際には、その都度専用のサイズに応じて作り直す必要がある点は注意しておいた方が効果的です。
広告内容の事前確認がある
また、つり革広告で訴求するクリエイティブには、掲載先の鉄道会社やバス会社によって事前確認が入る可能性があります。当然ながら鉄道会社やバス会社も自社の鉄道やバスを利用するユーザーに不利益な情報は掲載したいとは思いません。
そのため、いかにユーザーの興味を惹いたり、インパクトを与える広告のクリエイティブだとしても、掲載できない可能性があるため注意が必要です。必ず事前に広告内容の仕様やポリシーなどを確認し、それを踏襲した形でクリエイティブ作成を行うと効果的です。
つり革広告の事例
続いて、つり革広告の事例についてもいくつか紹介していきます。
大阪メトロ御堂筋線での事例① 株式会社No.K
企業向けSNS型求人サイト「コモエス」を展開する株式会社No.Kは、認知度拡大を目的に大阪メトロ御堂筋線につり革広告を掲載しました。四角柱型のつり革広告を展開している大阪メトロ御堂筋線の広告枠をフル活用し、表と裏だけでなく側面も活用してインパクトのあるデザインの広告を展開しました。
デザインの中にはQRコードを明記し、求人に役立つ動画を視聴できる導線を設置しています。大阪府を中心とし、介護福祉業界に特化した求人広告サイトの運営しているコスモスでは、地域密着を売りにしており、大阪で多くの人が利用する大阪メトロ御堂筋線での認知拡大につなげています。
参考:
企業向けSNS型求人サイト「コモエス」がつり革広告掲載を開始
大阪メトロ都営御堂筋線での事例② 株式会社MONNALI
全国のエステ、美容室など2,500店舗のサロン専売品として実績をほこる化粧品メーカーの株式会社MONNALIも、新商品の発毛ケア商品の認知度拡大を目的に、大阪メトロ御堂筋線につり革広告を掲載しました。こちらも四角柱型のつり革広告の表裏、側面を活用したデザインで、「モナリ ブラック」という商品名で検索させる導線を盛り込んで訴求しています。
参考:
Osaka Metro御堂筋線の広告に株式会社MONNALIが登場!
都営地下鉄での事例 株式会社スリーエーコンサルティング
ISO/Pマークの取得・運用支援サービス『認証パートナー』を提供する株式会社スリーエーコンサルティングは、自社サービスの認知度向上を図るため、都営線のつり革広告を掲載しました。2022年10月から1年間、都営大江戸線の2車両と都営三田線の1車両、都営浅草線の1車両の計4車両をジャックした形でつり革広告を展開し、イラスト画を用いてシンプル且つ分かりやすい形でサービスの特徴を訴求しています。
参考:
ISO/Pマークの『認証パートナー』都営線地下鉄つり革広告を開始
都営新宿線での事例 株式会社NTTSportict
AIスポーツ映像ソリューション「STADIUM TUBE」と地元スポーツ応援広告「マチスポ」のサービス認知度を向上させることを目的とし、株式会社NTTSportictも都営新宿線の1編成1車両をジャックしたつり革広告を掲載しました。書籍のようなデザインでシンプルに分かりやすく特徴を訴求し、側面には「STADIUM TUBE」と「マチスポ」というサービス名が検索されるよう工夫を凝らしています。
参考:
地元スポーツ応援広告「マチスポ」のつり革広告を開始【NTTSportict】
小田急電鉄・都営地下鉄4路線での事例 株式会社オープンキューブ
インターネットポイントサービスである「お財布.com」を展開する株式会社オープンキューブは、認知度向上とユーザー獲得を目的に小田急電鉄と都営地下鉄につり革広告を掲載しました。小田急線は、新都心新宿を起点に東京都から神奈川県にまたがり、都営地下鉄も都内の人気スポットから神奈川や千葉につながります。
この中で、小田急線をはじめ都営新宿線と都営大江戸線、都営三田線、都営浅草線それぞれの1車両を対象に約1年間つり革広告をジャックして展開しています。
参考:
『お財布.com』のつり革広告を開始!
まとめ
通勤や通学時において、電車やバスは生活に欠かせない移動手段となるため、多くのユーザーが集まります。その中で、つり革広告はユーザーの目に一番近い位置に広告訴求できるため、その視認性の高さから認知度拡大やブランディング効果が期待できます。小さい枠ではありますが、工夫次第でインパクトを与えた訴求も可能です。
今回紹介した内容も参考に、つり革広告(アドストラップ)を効果的に活用し、自社のブランディングや集客効果につなげていきましょう。