公開日:2021年12月13日 更新日:2022年12月19日
心をつかむ宣伝文句の作り方とは?
心をつかむ宣伝文句の作り方とは?
消費者に商品やサービス、企業の存在やブランドを認識させるためには心をつかむ宣伝文句が必要です。
例えどんなに優れている商品でも宣伝文句ひとつで売上に大きな影響を与えることは事実です。
ではどのようにすれば消費者の心をつかんで興味を持ってもらえる宣伝文句が作れるのか解説していきます。
宣伝文句の作成に悩んでいる方、ぜひ参考にしてみてください。
宣伝文句とは
宣伝文句とは、自社の商品やサービスの特長や利点を並べ、消費者の購買意欲を促進させる言葉のことです。
企業のイメージや企業が作り出す商品・サービスのための広告であり、消費者の心を強く捉える効果をねらった印象的な文句を作成することが重要です。
せっかく考えた宣伝文句がどういうわけか消費者に受け入れられなかったということがよくあります。
宣伝文句は作り方ひとつで企業にとってメリットもあればデメリットにもなるのです。
ここでは宣伝文句を考える際に欠かせないポイントについて解説していきます。
宣伝文句のねらい
宣伝文句を作るときに必要なポイントは、宣伝をする目的の明確化になります。
誰に向けての宣伝なのか、どういった言葉で悩みを抱えている人にダイレクトに届いて関心を持ってもらえるのかが重要なのです。
同じ文章であってもターゲットが異なれば伝えたい内容とねらいが別のものになりかねません。
ターゲットの範囲が狭くなればなるほど宣伝文句は消費者の心に突き刺さり、より多くの消費者の心をつかむというものです。
宣伝文句を作る際にどういった消費者層に自社の商品を試してもらいたいのか、ねらいを明確にすることが重要になります。
興味と関心を煽る
消費者は心に刺さる宣伝文句を何度もリピートして見たり聞いたりすると、もう少し見てみたい、聞いてみたいと興味や関心が湧いてきます。
そのためには宣伝文句は言葉とイメージが一対になっている必要があります。
つまり宣伝文句はイメージを駆り立て、イメージは言葉を語るということになるでしょう。
消費者の興味や関心を煽るためには商品やサービスとともに自社の強みを明確化することもビジネスをする上で欠かせません。
ポイントは3つです。
●品質(Quality)
●価格(Price)
●利便性(Convenience)
これを「QPC分析」といい、この3つを意識した宣伝文句を考えれば消費者の購買意識を高められるのです。
QPC分析を応用する際に心理的なアプローチを取り入れるとより効果的です。
キャッチコピーに使える心理学にはアンカリング効果が代表的なもののひとつで、例えば「業界最安値」「売上第一位」などです。
他にはスノップ効果として「残りわずか」「完売間近」などもあります。
宣伝文句の作り方
宣伝文句の作り方で重要なものは、ねらうターゲット層を明確にすること、強みを強調すること、さらに思いつくままキャッチコピーを作ってみることです。
それでは宣伝文句の作り方について解説していきましょう。
効果的な宣伝文句とは
宣伝文句に求められる条件はいくつかあります。
●簡潔である
●ひと目で理解できる
●実態と言葉が一致している
●ターゲットの心に刺さる
宣伝文句の最大の特徴は簡潔かつ凝縮されたエッセンスのある文章ほど人の心をつかむということです。
QPC分析を使えば自社の強みを出すことにより競合よりも優位性を得られる効果が期待できるのです。
QPC分析では自社の商品の強みを全面に出して競合より優位性を得られるというメリットがあります。
具体的にいうとQPC分析の代表的なものとして「アンカリング効果」があります。
「業界最安値」「売上第一位」などがあげられますが、これらは心理学的なアプローチを用いて消費者に訴求する方法です。
他には「残りわずか」「完売間近」などの「スノップ効果」や禁止されると見たくなる逆手をとる心理学的方法の「カリギュラ効果」などもあります。
宣伝文句に専門用語は不要です。誰が聞いても見てもすぐに理解できることが重要になります。
消費者の心をつかんだとしても商品の詳細を読んでみると実態と違うというケースもなかにはあるのです。
例えばスキンケア商品であれば使われている原材料にアレルギー反応を起こしやすいものが入っているなどです。
肌に優しいと謳いながら使われている材料はかけ離れていることもあるのです。
宣伝はリピートされることで消費者の頭にその言葉が残ります。
そこからイメージされるものがライフスタイルに影響し商品の魅力にもつながるのです。
また、数字を入れることもポイントになります。数字は具体的なイメージを呼び起こす力があります。
例えば「初回限定70%OFF」などです。
ターゲットを決める
宣伝文句は相手に伝えるものであり、その相手となる消費者のターゲットを絞り込まなければ宣伝効果は薄くなります。
手順としては下記の通りです。
● ターゲットを決める
● 思い描くイメージを考える
● 伝えたいメッセージを表現する
ターゲットで重要になるのは、BtoBかBtoCあるいはステークホルダーかよっても異なります。
その上で自社のイメージをどのように伝え、商品やサービスの魅力を強調することで強いメッセージが生まれるのです。
最終的に消費者に購入というアクションを促すのが目的ですから、行動を強く促す言葉も入れるなどしましょう。
宣伝文句の注意点
宣伝文句を考える際に注意点があります。
●漠然としたターゲット
●ベネフィットを伝えていない
●消費者の痛みが理解できていない
●信用できない
宣伝文句を考える上でターゲティングは重要ですがひとりの人間まで落とし込めていなければ、消費者にとってリアルにイメージができません。
絞り込めるだけ絞り込んだキャッチコピーほど多くの人の心をつかむのです。
企業が謳い文句として伝えるメッセージには商品の特徴は散りばめられていますが、ベネフィットが伝わらないコピーが実は多いといえます。
これでは考え出したキャッチコピーも十分なメリットがあるとはいえないでしょう。
企業はお客さんのベネフィットを重視したキャッチフレーズを考え伝えることがポイントになります。
SNSなどブログや口コミを見てわかるように顧客が求めるのはセンスの良いキャッチコピーではなく、現実に抱えている悩みを解消してくれるものです。
消費者は抱えている痛みに訴えかけるようなキャッチコピーを求め、そこに信頼性を見出しているのです。
他社製品よりもベネフィットが盛りすぎるものは期待感よりも疑いの気持ちを強くしてしまいます。
企業の宣伝戦略としてベネフィットは重要ですが全面に出しすぎると逆効果を招くことになりかねません。
宣伝文句の事例
現在はSNSやWebメディアを駆使して自社商品をPRする機会は多くあります。
全く新しいキャッチコピーを1から考えだすのはハードルが高い場合は、過去に使われたコピーを参考にすればアイデアのヒントになるものが見つかるかもしれません。
それでは実際に使われた宣伝文句を見ていきましょう。
青春18きっぷ
さまざまな優れたキャッチフレーズを生んできた「青春18きっぷ」ですが、思い出の地を巡ることで体験できるノスタルジーを物語っています。
それぞれの駅に降り立つと忘れかけていた青春が蘇る、その情景は人それぞれですが「青春18きっぷ」はそれを人生と結びつけることを見事に描いた宣伝といえるでしょう。
太田胃散
有名なキャッチフレーズ「ありがとう。いい〜薬です」は多くの人の記憶に残る宣伝です。
「ありがとう」からいきなり入る宣伝文句に深い魅力があります。
そして「胃散」と「いい薬」を同音でかけている点がいつまでも強いイメージとして残ります。
消費者に対して「ありがとう」と語りかける宣伝はまずないでしょう。
太田胃散の企業理念は「奉仕の精神を以て良品を世におくる」だそうです。まさにその精神い沿った秀逸な宣伝文句といえます。
カルピス
「カラダにピース。」というキャッチフレーズで記憶に残るカルピスの宣伝文句ですが、健康をサポートする乳酸菌医療を製造販売するカルピスのイメージにぴったり合うといえるでしょう。
健康と平和「ピース」を連想させる企業理念を強く意識させる優れた宣伝です。
まとめ
キャッチコピーは長くする必要はありません。
重要なポイントは特定の消費者にターゲットを絞ること、正しいベネフィットを含んだメッセージを伝えることです。
万人に受けれられるメッセージは消費者の心をつかむ宣伝とはいえません。
消費者の関心を集めて集客そして購入につなげるキャッチコピーを考えるには、顧客分析・市場調査はもちろん欠かせません。
優れたキャッチコピーはプロのノウハウが凝縮されていますが、専門家でなければダメだということではありません。
過去のコピーを参考にしてオリジナリティのあるキャッチコピーを作りことは可能なのです。
ビジネスを成功させるために企業の強みや経営理念を活かした心をつかむ宣伝文句を考えましょう。
ライタープロフィール
-
メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 国内No.1媒体資料ポータルサイト「メディアレーダー」を運営中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
公式Twitter:@mediaradar_jp
中の人Twitter:@mediaradar_
TEL:03-6427-6331