SOTORECIPE KITCHENは、SNS総フォロワー約40万人の旅するフードメディア「ソトレシピ」がプロデュースする、キッチンカーによる食体験プロモーションサービスです。メニュー開発・レシピ監修から、全国の会場手配、保健所・消防署への各種申請、当日の調理・運営、PR・SNS拡散までをワンストップで提供。食品・飲料メーカー、自治体等のプロモーション支援実績多数、自社フードフェスは来場約2万人。
PR会社とは?仕事内容・広告代理店との違い、費用・選び方をわかりやすく解説

PR会社とは|企業の広報・PRを戦略と実行の両面で支援する会社
PR会社とは、企業や団体が顧客、メディア、従業員、求職者、投資家、取引先、行政、地域社会などと良好な関係を築くために、広報・PR活動を支援する専門会社です。プレスリリースの作成やメディアへの情報提供だけでなく、企業が抱える課題の整理、発信するメッセージの設計、イベントやSNSの企画、危機管理、効果測定まで幅広く支援します。
企業の情報を外部へ届けるだけではなく、社会や顧客から寄せられる意見を受け取り、経営や事業へ生かすこともPRの役割です。
日本パブリックリレーションズ協会では、広報・PR部門を、社内外の情報を集約し、全社のコミュニケーションを支える司令塔や情報参謀として位置づけています。
ただし、すべてのPR会社が同じサービスを提供しているわけではありません。
戦略づくりに強い会社もあれば、メディア対応、SNS運用、コンテンツ制作、危機管理を得意とする会社もあります。
依頼先を選ぶときは、会社の知名度だけでなく、対応業務、成果物、担当体制、評価方法まで確認することが欠かせません。
PR(パブリックリレーションズ)の意味
PRは、Public Relationsを略した言葉です。日本では、商品をPRする、自己PRをするといった形で、宣伝やアピールの意味でも使われています。
一方、本来のPRは、企業や団体が社会との関係を築き、相互理解を深めていく活動を指します。
一方的に情報を発信するだけではなく、相手の意見や反応を受け取りながら、信頼関係を育てる点が特徴です。
米国のPublic Relations Society of Americaは、PRを、組織とその関係者の間に、双方にとって有益な関係を築くための戦略的なコミュニケーション活動と定義しています。
日本パブリックリレーションズ協会も、PR実務者を、ステークホルダー間の相互理解や合意形成を支える専門家として位置づけています。
ここでいうステークホルダーには、商品やサービスを利用する顧客だけでなく、従業員、求職者、株主、投資家、取引先、報道機関、行政、地域社会なども含まれます。
たとえば、新商品の認知を広げたい場合と、採用応募を増やしたい場合では、情報を届ける相手も内容も異なります。
企業への信頼を高めたい場合や、トラブル発生時に適切な説明を行いたい場合も、必要なPR活動は変わります。
そのため、PRでは露出の多さだけを追うのではなく、誰との関係をどのように変えたいのかを整理したうえで、施策を組み立てる必要があります。 参考:公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会「PR(パブリックリレーションズ)とは」 参考:Public Relations Society of America(PRSA)「About Public Relations」
PR会社の役割と発注企業との関係
PR会社の役割は、大きく分けて、戦略づくり、施策の実行、社内広報機能の補完の3つです。戦略づくりでは、企業が抱える課題や社会の動きを整理し、情報を届ける相手、伝える内容、使用する媒体、年間計画、KPIなどを設計します。
施策の実行では、プレスリリースの作成、メディアへの情報提供、取材対応、イベント、SNS、オウンドメディア、効果測定などを支援します。
広報機能の補完では、専任担当者や専門知識が不足している企業に入り、社内担当者と役割を分担しながら活動を進めます。
PR活動で利用する接点は、新聞やテレビなどの報道メディアだけではありません。
広告、SNS、自社サイト、動画、イベントなどを組み合わせて情報を届けるケースもあります。
日本パブリックリレーションズ協会のガイドラインでも、ペイドメディア、アーンドメディア、シェアドメディア、オウンドメディアを組み合わせるPESOの考え方が示されています。
一方で、PR会社に依頼したからといって、発注企業の業務がすべてなくなるわけではありません。
商品や事業に関する正確な情報の提供、社内関係者との調整、原稿や発表内容の確認、最終的な意思決定は、基本的に発注企業が担います。
経営方針と発信内容がそろっていなかったり、社内承認に時間がかかったりすると、PR会社も施策を前へ進めにくくなります。
メディアへの掲載についても注意が必要です。
PR会社は、記事の掲載内容や公開時期を自由に決められる立場ではありません。
報道するかどうかは、各メディアがニュース性や読者への価値を踏まえて判断します。
PR会社が担うのは、企業の情報からニュースとしての価値を見つけ、内容を整理し、適切な媒体へ提案することです。
掲載を保証するのではなく、取材や報道につながる可能性を高める支援と考えると、役割を理解しやすくなります。
社内広報担当・広報代行・PRコンサルティングの違い
PR会社への依頼を考える際は、社内広報担当、広報代行、PRコンサルティングの違いも把握しておく必要があります。ただし、これらの名称には統一された定義がなく、同じ名前でも会社によって支援範囲が異なります。
サービス名だけで判断せず、実際に依頼できる業務と役割分担を確認してください。
社内広報担当は、自社の従業員として、社内の情報収集、経営陣や各部署との調整、メディア対応、情報発信などを担います。
自社の事業や組織を深く理解しやすく、広報ノウハウを社内へ蓄積できる点が強みです。
一方、担当者が少ない企業では、戦略づくり、原稿作成、取材対応、SNS運用などを一人で抱えやすくなります。
専門性や人手が不足する部分だけを外部へ依頼する方法もあります。
広報代行は、プレスリリースの作成、メディアリストの整備、取材調整、SNS投稿、掲載記事の収集など、決められた実務を外部へ委託する形です。
社内の人手を補いたい場合に向いています。
ただし、依頼する作業や成果物が曖昧なままだと、発注企業と支援会社の間で認識のずれが生じます。
作業内容だけでなく、対応回数、納期、修正範囲、追加費用まで決めておくと進行が安定します。
PRコンサルティングは、経営課題や事業課題を踏まえて、PR戦略、広報体制、KPI、危機管理方針などへの助言を受ける支援形態です。
戦略の提案を中心にし、実際の施策は発注企業が進める契約もあれば、戦略づくりから実行まで一括して支援するPR会社もあります。
社内広報とPR会社は、どちらか一方を選ぶものではありません。
日常的な情報収集や社内調整は自社で行い、専門知識や外部の視点が必要な部分をPR会社が支援する体制もあります。
自社に合う依頼方法を選ぶには、PR会社がどの業務を担当し、発注企業にどの役割が残るのかを事前に整理することが大切です。
役割分担が見えてくると、次に確認すべき業務内容や成果物も具体的になります。
PR会社の主な仕事内容・依頼できる業務
PR会社に依頼できるのは、プレスリリースの作成やメディア対応だけではありません。経営・事業課題の整理からPR戦略の立案、コンテンツ制作、イベント、デジタル施策、効果測定、危機管理まで、広報活動を一連の流れで支援します。
厚生労働省の職業情報提供サイトでも、広報コンサルタントの仕事として、課題分析と戦略立案、パブリシティー、イベント、コンテンツ制作、メディア報道のモニタリング、危機管理広報、SNS関連業務などが挙げられています。
実際の対応範囲はPR会社や契約内容によって異なるため、依頼時には業務名だけでなく、成果物と役割分担まで確認することが大切です。
PR会社に依頼できる業務と成果物の例
| 業務領域 | 主な依頼内容 | 成果物の例 |
|---|---|---|
| PR戦略 | 課題分析、ステークホルダー整理、メッセージ設計、年間計画 | PR戦略書、メッセージマップ、年間計画、KPI案 |
| メディアリレーションズ | 媒体選定、情報提供、取材調整、掲載後の分析 | メディアリスト、提案資料、想定問答、掲載レポート |
| プレスリリース | ニュース素材の発掘、原稿作成、配信先選定、配信後の対応 | プレスリリース、ファクトシート、画像・動画素材 |
| 記者発表・イベント | 企画、招へい、運営、登壇者準備、取材対応 | 企画書、案内状、進行台本、プレスキット |
| デジタルPR | SNS、オウンドメディア、動画、インフルエンサー施策 | コンテンツ計画、投稿案、運用ガイド、分析レポート |
| 効果測定 | 報道・SNSのモニタリング、KPI分析、改善提案 | ダッシュボード、月次レポート、改善案 |
| 危機管理広報 | 平時の準備、初動対応、記者対応、評判のモニタリング | 危機管理マニュアル、初期声明案、想定問答、連絡体制図 |
たとえば、メディアリストはPR会社が管理し、発注企業へ納品しない契約もあります。
表をそのまま依頼項目にするのではなく、どこまでを社内で担当し、どこから外部へ任せるかを決めるための整理軸として使ってください。 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「広報コンサルタント」
PR戦略の立案・課題整理
PR活動は、プレスリリースやSNS投稿などの手段から考えると、施策の目的が曖昧になりやすくなります。PR会社は、まず経営課題や事業課題を整理し、誰との関係をどのように変えたいのかを明確にします。
たとえば、新商品の認知を広げる場合と、企業への信頼を高める場合では、情報を届ける相手も内容も異なります。
採用広報では求職者や従業員、BtoB広報では取引先や業界メディア、危機管理では顧客や行政、報道機関などが主なステークホルダーになります。
そのうえで、PR会社は次の項目を組み立てます。
- ・事業や組織が抱える課題
- ・情報を届けるステークホルダー
- ・相手に理解してほしい内容
- ・期待する意識や行動の変化
- ・使用するメディアやコンテンツ
- ・実施時期と社内体制
- ・成果を確認するKPI
施策を増やす前に課題と対象をそろえることが、PR会社へ依頼する際の出発点になります。
発注企業には、事業計画、顧客情報、過去の広報実績、競合状況などを共有する役割があります。
PR会社だけで事業の背景を判断するのは難しいため、戦略設計の段階から経営層や関連部署が参加できる体制を整えておくと、施策のずれを減らせます。 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「広報コンサルタント」
メディアリレーションズとパブリシティ活動
メディアリレーションズは、新聞、テレビ、雑誌、Webメディアなどへ適切な情報を提供し、報道機関との継続的な関係をつくる活動です。単発で記者へ連絡するだけでなく、媒体の読者層や編集方針を把握し、ニュースとして扱う価値がある情報を提案します。 PR会社が支援する主な業務には、媒体や記者の選定、企画の提案、取材日程の調整、取材対象者への事前説明、追加資料の準備、掲載後の分析などがあります。 日本パブリックリレーションズ協会のPR活動ガイドラインでは、メディアリレーションズにおいて、事実を正確に開示し、裏付けとなる客観的なデータを添え、報道機関へ適正に情報提供することが求められています。同時に、言論と報道の自由を尊重することも示されています。 そのため、PR会社が記事の掲載や内容を決定することはできません。PR会社が担うのは、企業が持つ情報の中から社会性や新規性を見つけ、媒体ごとに伝え方を整え、取材や報道につながる可能性を高めることです。 発注時には、アプローチ件数だけで評価せず、どの媒体を選び、どのような切り口で提案し、掲載後に何を分析するかまで確認してください。プレスリリースの企画・作成・配信
プレスリリースは、企業活動の中で生まれたニュース素材を、報道機関へ知らせるための文書です。新商品の発売、調査結果、業務提携、イベント、人事、社会貢献活動などを、事実に基づいて簡潔にまとめます。
日本パブリックリレーションズ協会も、ニュースリリースを代表的なパブリシティー手法の一つとして説明しています。
PR会社へ依頼できるのは、文章の作成だけではありません。
発表予定の情報からニュース性を探し、タイトルや構成を整え、必要なデータ、画像、プロフィール、問い合わせ先を準備します。
配信先の選定や、配信後の記者対応まで含む場合もあります。
プレスリリース配信サービスへの掲載と、メディアへの個別提案は役割が異なります。
配信サービスは幅広く情報を届ける手段ですが、掲載するかどうかは各媒体が判断します。
特定の業界や読者に届けたい場合は、媒体ごとに情報を補足したり、取材企画として提案したりする対応が必要です。
見積りを確認する際は、次の業務が料金に含まれているかを見てください。
- ・ニュース素材の発掘
- ・原稿作成と修正回数
- ・画像や図表の制作
- ・配信サービスの利用料
- ・個別のメディアアプローチ
- ・配信後の問い合わせ対応
- ・掲載状況のモニタリング
効果測定・レポーティング
PR活動は、掲載件数やSNSの反応だけでは十分に評価できません。PR会社へ効果測定を依頼する際は、活動量、相手の反応、意識や行動の変化、事業への影響を段階に分けます。
国際的なコミュニケーション測定団体AMECが2025年に公表したBarcelona Principles 4.0では、PRの測定について、アウトプット、アウトカム、インパクトを組み合わせて評価する考え方が示されています。
制作物やイベントなどの実施結果だけでなく、ステークホルダーの態度・行動の変化や、組織への中長期的な影響まで関連づける方法です。
目的別の指標には、次のような例があります。
- ・実施状況:プレスリリース、取材、イベント、制作コンテンツの数
- ・接触と反応:報道の到達、記事の論調、SNSの反応、サイト訪問
- ・意識や行動の変化:認知、理解、好意、指名検索、問い合わせ、応募
- ・事業への影響:商談、採用、顧客維持、企業評価への寄与
そのため、PRだけの成果として断定するのではなく、施策前後の変化や他部門のデータと照らして評価します。
レポートでは、良かった数値だけでなく、掲載につながらなかったテーマ、反応が弱かったメッセージ、想定外の反応も確認してください。
次の施策へ生かせる示唆が含まれているかが、継続判断のポイントになります。
危機管理広報・クライシス対応
不祥事、事故、製品トラブル、情報漏えい、SNS上の炎上などが起きた際には、事実確認と適切な情報開示を短時間で進める必要があります。日本パブリックリレーションズ協会は、クライシス・コミュニケーションを、不測の事態の予防と、発生時の影響を抑えるための迅速で適切なコミュニケーション活動と説明しています。
危機管理広報に対応するPR会社へは、平時の準備と有事の対応を依頼できます。
平時には、危機管理マニュアル、緊急連絡網、初期声明のひな形、想定問答、記者会見の訓練などを整えます。
有事には、情報の整理、発表内容の作成、問い合わせ対応、記者会見の準備、SNSや報道のモニタリング、信頼回復に向けた発信を支援します。
ただし、事実認定、被害者対応、法的判断、経営上の意思決定までPR会社へ任せることはできません。
経営、広報、法務、品質管理、情報システムなどが連携し、PR会社はコミュニケーション面を補います。
危機が起きてから支援会社を探すと、社内事情の共有や契約手続きに時間がかかります。
リスクが高い事業では、平時に対応方針と相談先を決めておくことが初動の遅れを防ぎます。
ここまでの業務をすべて一社へ任せる必要はありません。
戦略設計だけを依頼する方法、プレスリリースやメディア対応を切り出す方法、社内広報と伴走してもらう方法もあります。
必要な業務が見えたら、PR会社と広告代理店では目的や情報の届け方がどう異なるのかを比較し、自社に合う支援先を絞っていきます。
PR会社と広告代理店の違いを比較
PR会社と広告代理店は、どちらも企業の情報発信やマーケティングを支援しますが、中心となる役割が異なります。PR会社は、報道機関や顧客、従業員、取引先などとの関係づくりを支援します。
広告代理店は、広告枠や広告配信プラットフォームを活用し、企業が届けたい情報を計画的に発信する役割を担います。
大きな違いは、情報を掲載するかどうか、内容をどこまで調整できるか、費用が何に対して発生するかという点です。
ただし、近年はPR会社が広告運用を手がけたり、広告代理店がPRやSNSを支援したりするケースもあります。
会社名や業種だけで区別せず、依頼する業務と契約範囲を確認することが大切です。
PR会社と広告代理店の比較表
| 比較軸 | PR会社 | 広告代理店 | 選ぶ際の判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | ステークホルダーとの関係構築、理解・信頼の形成 | 商品やサービスの認知、集客、購買などの促進 | 信頼形成を重視するか、到達や行動喚起を重視するか |
| 主な手法 | メディアリレーションズ、プレスリリース、イベント、SNS、危機管理など | テレビ、新聞、雑誌、Web広告、交通広告、SNS広告など | 報道や対話を中心にするか、広告枠を使うか |
| 情報の発信主体 | 報道ではメディアが編集・発信する | 広告主が広告として発信する | 第三者による情報発信が必要か、自社の表現を届けたいか |
| 掲載・配信の決定権 | 報道として取り上げるかはメディアが判断する | 媒体の審査を前提に、広告主が出稿を決める | 掲載の不確実性を受け入れられるか |
| 表現のコントロール | 報道内容や見出しを発注企業が決めることはできない | 広告原稿やクリエイティブを比較的調整しやすい | 表現や公開時期を細かく管理したいか |
| 費用構造 | 戦略設計、コンテンツ制作、メディア対応などの活動に費用がかかる | 広告枠・配信費、制作費、運用手数料などがかかる | 支援業務へ投資するか、配信量を含めて予算化するか |
| 時間軸 | 関係構築や信頼形成には一定の期間が必要 | 予算と媒体条件に応じて配信を開始しやすい | 期限が決まっているか、中長期の基盤をつくるか |
| 到達範囲 | ニュース性やメディアの判断によって変わる | 地域、属性、時間帯などを設定できる媒体がある | 到達先を細かく指定する必要があるか |
| 主な成果指標 | 掲載内容、論調、指名検索、認知・理解、問い合わせなど | 表示、クリック、動画視聴、コンバージョン、広告費用対効果など | 何を成果とし、どのデータで評価するか |
| 向いている課題 | 企業理解、ブランド形成、採用広報、危機管理、社会との関係構築 | 短期間の認知拡大、商品訴求、サイト誘導、来店・購入促進 | 課題の原因が信頼や理解にあるか、到達量にあるか |
一方、日本パブリックリレーションズ協会は、PRを多様なステークホルダーとの双方向コミュニケーションを通じて、関係を構築・維持する経営機能と説明しています。
両者は重なる部分もありますが、費用を投じてメッセージを届ける広告と、関係者との対話や第三者による情報発信を含むPRでは、施策の組み立て方が変わります。
比較軸を整理したら、実際の支援資料で対応範囲、費用項目、実施条件を確認すると、自社に必要な会社を絞りやすくなります。 参考:公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会「アドバタイザーによる広告の定義」 参考:公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会「PR(パブリックリレーションズ)とは」
掲載決定権・情報発信主体・表現コントロールの違い
PR会社が報道機関へ情報を提供しても、記事として取り上げるかどうかは各メディアが判断します。掲載された場合も、記事の見出しや構成、評価を発注企業が自由に指定することはできません。
日本パブリックリレーションズ協会のPR活動ガイドラインでも、メディアリレーションズでは言論と報道の自由を尊重し、事実を正確に開示することが求められています。
PR会社はメディアへ掲載を指示するのではなく、企業が持つ情報を整理し、報道価値のある切り口として提案します。
広告は、広告主が費用を負担して出稿するため、審査や媒体規定の範囲内で、伝える内容やデザイン、掲載期間を設計できます。
新商品の発売日までに情報を届けたい場合や、価格、機能、キャンペーン条件を正確に伝えたい場合は、広告が使いやすい手段です。
一方、PRには発注企業が内容を細かく管理できないという制約がありますが、メディアや記者が独自の視点で情報を扱う点に広告との違いがあります。
ただし、報道として掲載されただけで信頼や売上が高まるとは限りません。
掲載媒体、記事の内容、読者との関連性まで確認する必要があります。
費用構造・即効性・継続性の違い
PR会社へ支払う費用は、メディアの掲載枠を購入するためのものではありません。PR戦略の設計、ニュース素材の発掘、プレスリリースの作成、メディアへの提案、取材対応、イベント運営、効果測定など、専門業務への対価です。
そのため、PR会社へ費用を支払っても、希望する媒体への掲載が保証されるわけではありません。
発注時には掲載件数だけを契約条件にせず、実施業務、成果物、対応回数、レポート内容を確認してください。
広告代理店への依頼では、広告枠や広告配信に使う費用に加え、企画、制作、運用などの費用が発生します。
デジタル広告では、予算、地域、配信時間、入札方法などを設定し、結果を見ながら調整できます。
Google広告にも、地域ターゲティング、広告スケジュール、予算内でのコンバージョン最適化といった機能があります。
時間軸にも違いがあります。
広告は素材と配信環境が整えば開始しやすく、期間を限定した告知にも向いています。
PRはメディアとの関係づくりや企業への理解形成を伴うため、結果が出るまでに時間がかかる場合があります。
ただし、PRは必ず長期、広告は必ず短期と決まっているわけではありません。
記者発表や調査リリースが短期間で報道につながることもあれば、広告でブランドイメージを長期的に育てることもあります。
目的と期限を先に決め、必要な時間軸から手段を選ぶことが基本です。
信頼性・到達範囲・成果指標の違い
PRと広告は、情報が届く仕組みも異なります。PRによる報道では、メディアが情報を選び、編集したうえで読者や視聴者へ届けます。
発信元が企業の広告ではなく報道機関になるため、広告とは異なる受け取られ方をする可能性があります。
一方で、掲載される媒体や時期、到達人数を発注企業が細かく指定するのは困難です。
広告は、媒体によって地域、年齢層、関心、検索語句、曜日、時間帯などを設定できます。
対象者へ必ず届くわけではありませんが、条件を決めて配信し、表示やクリックなどの結果を確認しながら調整しやすい点が特徴です。
成果の測り方も分けて考える必要があります。
広告では、表示回数、クリック率、コンバージョン数、獲得単価、広告費用対効果などがよく使われます。
PRでは、掲載件数だけでなく、記事の内容や論調、想定したメッセージの反映、指名検索、問い合わせ、認知・理解の変化などを目的に合わせて見ます。
日本パブリックリレーションズ協会も、PRのKPIとして、活動件数や記事量などの定量指標だけでなく、論調やステークホルダーの意識・行動の変化を示す指標を挙げています。
AMECのBarcelona Principles 4.0でも、コミュニケーションの評価には定量分析と定性分析の両方が必要とされています。
PRと広告を同じKPIだけで比べると、施策の役割を正しく評価できません。
PRは理解や関係性にどのような変化があったか、広告は設定した対象へどの程度届け、行動につながったかを中心に評価します。
PR会社・広告代理店・内製・併用の選び方
依頼先は、PR会社か広告代理店かという二択ではありません。社内で広報を進める方法や、PRと広告を組み合わせる方法もあります。
判断するときは、次の順番で条件を整理します。
- 解決したい課題を決める:企業や商品への理解を深めたいのか、特定の商品を短期間で広く知らせたいのかを分けます。
- 期限を確認する:発売日やイベント日までに情報を届ける必要がある場合は、広告を含めた配信計画が必要です。中長期で信頼や認知を育てる場合は、PRを継続的に進めます。
- 表現のコントロールが必要かを決める:価格や機能を決められた表現で伝える場合は広告が向いています。第三者の取材や評価を通じて企業理解を広げたい場合はPRが候補になります。
- 社内リソースを確認する:情報収集、原稿作成、メディア対応、広告運用を社内で担当できる場合は、内製も選択肢です。専門知識や人手が不足している業務だけ外部へ切り出す方法もあります。
- 成果指標と予算をそろえる:PRと広告では費用の使い道やKPIが異なります。同じ予算額だけで比べず、期待する成果と評価期間を合わせて検討します。
日常的な情報発信を続けられる体制がある企業は、社内での運用も可能です。
新商品発表のように、社会的な関心を広げながら発売時期に情報を届けたい場合は、PRと広告の併用が適しています。
PRでニュース性のある情報を発信し、広告で対象者への到達を補う形です。
PR会社、広告代理店、社内担当者の役割を事前に分けておくと、施策の重複や責任範囲の曖昧さを防げます。
どの体制が合うか見えてきたら、次はPR会社の対応領域や組織規模、専門性を比較します。
同じPR会社でも得意分野は異なるため、自社の課題に合うタイプから候補を絞ることが必要です。
PR会社の種類と向いている企業
PR会社は、対応領域や組織規模、資本関係、海外ネットワークによって特徴が異なります。幅広い広報課題を一社にまとめたい企業と、特定分野の専門家へ相談したい企業では、適した依頼先も変わります。
本記事では、PR会社を選ぶ際に使いやすい比較軸として、次の4つに分けて整理します。
- ・総合PR会社と専門PR会社
- ・広告代理店系列と独立系PR会社
- ・大手PR会社と中小・ブティック型PR会社
- ・日系PR会社と外資系PR会社
たとえば、大手の総合PR会社がヘルスケアの専門チームを持つ場合もあれば、独立系の会社が海外拠点と連携している場合もあります。
分類名だけで候補を決めず、自社の目的、依頼範囲、必要な体制に合うかを確認してください。
総合PR会社と専門PR会社
総合PR会社は、PR戦略の設計からメディアリレーションズ、デジタルPR、イベント、危機管理、効果測定まで、幅広い業務を扱う会社です。複数の施策を組み合わせたい場合や、企業広報と商品PRをまとめて進めたい場合に向いています。
ベクトルグループの公式サイトでも、総合的なコミュニケーションの立案から施策の実行までをワンストップで提供すると説明されています。
総合PR会社が向いているのは、次のような企業です。
- ・企業広報、商品PR、SNS、イベントを横断して進めたい
- ・複数の事業やブランドを抱えている
- ・広報方針から実行体制までまとめて相談したい
- ・新商品発表や周年事業など、関係部署が多い案件を進めたい
- ・平時の広報と危機管理を同じ会社へ相談したい
専門領域には、医療・医薬、IT・テクノロジー、BtoB、金融、食品、美容、採用、パブリックアフェアーズなどがあります。
例えば、コスモ・ピーアールは、ヘルスケア領域を重点分野として掲げ、医薬品や医療機器、疾患啓発などのコミュニケーションを支援しています。
業界特有の制度や専門用語、関係者への理解が必要な案件では、こうした知見が依頼先を選ぶ理由になります。
専門PR会社が向いているのは、次のようなケースです。
- ・専門用語や技術情報を正確に伝える必要がある
- ・業界特有の規制や商慣習への理解が求められる
- ・専門メディアや有識者とのコミュニケーションが必要
- ・依頼したい業務や課題が明確に決まっている
- ・総合的な支援よりも、特定領域での経験を優先したい
総合か専門かという名称だけでなく、担当予定者の経験、類似案件で担った業務、社内外の実行体制を確認することが大切です。
広告代理店系列と独立系PR会社
広告代理店系列のPR会社は、広告会社やマーケティンググループの一員としてPRサービスを提供する会社です。広告、クリエイティブ、デジタル施策、イベントなどをグループ内で連携しやすく、PRと広告を組み合わせた統合的な提案を受けやすい点が特徴です。
電通PRコンサルティングは電通グループが全株式を保有するPR会社であり、オズマピーアールは博報堂グループに参画する総合PR会社です。
広告代理店系列が向いているのは、PRと広告を同時に展開したい企業です。
たとえば、新商品を報道機関へ発表しながら、Web広告や動画、店頭プロモーションでも情報を届けたい場合は、企画やクリエイティブの方向性をそろえやすくなります。
複数の会社へ個別に発注するより、進行管理や予算配分をまとめやすいケースもあります。
独立系PR会社は、特定の広告会社グループに属さず、PRやコミュニケーションを中心に事業を行う会社です。
企業規模や専門分野は幅広く、国内の小規模なPR会社から世界各地に拠点を持つ会社まで含まれます。
エデルマンは、独立系かつ同族経営を続けるグローバルコミュニケーション会社と説明しています。
独立系PR会社が向いているのは、PRを起点に施策を設計したい企業や、特定の広告グループに限定せず外部パートナーを組み合わせたい企業です。
経営層やシニアコンサルタントと直接話しながら進められる会社もあります。
ただし、広告代理店系列だから提案範囲が広い、独立系だから柔軟で中立的とは一概にいえません。
実際に提案へ参加する会社、担当業務、外部への再委託範囲、手数料の構造まで確認する必要があります。
大手PR会社と中小・ブティック型PR会社
大手PR会社は、担当者だけでなく、デジタル、危機管理、海外広報、調査、イベントなどの専門チームを社内に持つ傾向があります。複数地域で同時に情報を発信する案件や、社内外の関係者が多いプロジェクト、突発的な危機対応では、人員とバックアップ体制が選定のポイントになります。
共同ピーアールは、案件ごとにチームを編成し、危機管理、テレビPR、デジタル、海外PRなどの専門チームが支援する体制を公開しています。
大手PR会社が向いているのは、次のような企業です。
- ・複数の商品や事業を継続的に支援してほしい
- ・全国または複数地域で施策を展開する
- ・多数の関係部署や取引先を調整する必要がある
- ・危機発生時にも対応できる体制を求めている
- ・PR以外の専門チームとも連携したい
経営者や経験豊富なコンサルタントが実務へ深く関わり、発注企業と近い距離で進める会社もあります。
特定のテーマに集中したい企業や、意思決定を速く進めたい企業、担当者との密なコミュニケーションを重視する企業に向いています。
スタートアップの広報立ち上げや、特定商品のPR、経営者の発信支援など、範囲を絞った案件とも相性があります。
ただし、企業規模だけでPRの品質や費用を判断するのは適切ではありません。
大手でも実際の担当チームは少人数の場合があり、中小の会社が外部パートナーを含む大きな体制を組むこともあります。
面談では、提案を行った担当者が契約後も参加するか、担当者が不在になった際の引き継ぎ方法、外部パートナーへ任せる業務まで確認してください。
日系PR会社と外資系PR会社
海外への情報発信や、日本と海外本社をまたぐ広報では、日系PR会社と外資系PR会社の違いも候補選定に影響します。日系PR会社は、日本の報道慣行や企業内の承認プロセス、国内メディアとのコミュニケーションに慣れている傾向があります。
日本語での細かな調整や、国内向けに情報を組み直す必要がある案件では、現地の事情を踏まえた対応が求められます。
一方、外資系PR会社は、海外拠点との連携やグローバル共通の報告形式、多言語でのプロジェクト管理を強みとする場合があります。
エデルマンは世界60か所以上に拠点を持ち、各地域の知見を組み合わせたコミュニケーション支援を行っています。
外資系PR会社が向いているのは、次のような企業です。
- ・複数の国や地域で同時に発信する
- ・海外本社と日本法人のメッセージを統一したい
- ・英語など複数言語でのレポートが必要
- ・世界共通の広報方針や評価方法を導入したい
- ・国をまたぐ危機管理や企業評判への対応が必要
日系PR会社にも海外拠点や提携ネットワークを持つ会社があります。
オズマピーアールや共同ピーアールも、海外ネットワークや外国人スタッフを活用した海外PR支援を提供しています。
海外案件では、日系か外資系かよりも、対象国に自社拠点があるか、現地パートナーによる対応か、誰が日本側との調整を担うかを確認してください。
翻訳だけでなく、現地の文化、報道環境、規制を踏まえて内容を調整できるかも重要な比較項目です。
PR会社のタイプを絞る際は、最初に自社が優先する条件を決めます。
支援範囲の広さ、業界への専門性、広告との連携、担当チームの規模、海外対応の必要性を整理すると、候補会社を比較しやすくなります。
ただし、条件に合う種類が分かったからといって、外部へ依頼することが常に最善とは限りません。
次に、PR会社へ依頼するメリットと負担を整理し、内製や広告代理店との併用も含めて判断します。
PR会社に依頼するメリット・デメリットと向いているケース
PR会社へ依頼すると、広報・PRの専門知識や外部の視点を取り入れながら、戦略づくりから施策の実行まで進められます。専任の広報担当者がいない企業や、新商品発表、採用広報、危機管理などで専門的な対応が必要な企業にとって、有力な選択肢です。
一方で、依頼すれば必ずメディアに掲載されるわけではなく、売上や認知向上が保証されるものでもありません。
PR会社へ任せる業務と自社で担う業務を分け、目的、期間、KPI、社内の協力体制を整える必要があります。
外注の妥当性を判断するときは、メリットだけを見るのではなく、自社の課題、社内リソース、必要なスピード、情報発信の目的を照らし合わせてください。
PR会社に依頼するメリット
PR会社へ依頼する大きなメリットは、社内にない知識や経験を必要な期間だけ補えることです。厚生労働省の職業情報提供サイトでは、広報コンサルタントの仕事として、課題分析、PR戦略の立案、メディア対応、イベント、SNS、効果測定、危機管理広報などが挙げられています。
PR会社を利用すると、これらの業務に詳しい人材を自社で一から採用・育成することなく、プロジェクトへ組み込めます。
主なメリットは、次の5つです。
広報・PRの専門知識を補える
PR会社には、メディアリレーションズ、プレスリリース、コンテンツ制作、SNS、イベント、危機管理など、複数の専門領域を経験した担当者がいます。社内で広報を始めたばかりの企業でも、目的の整理、年間計画、メッセージ、KPIを設計する段階から支援を受けられます。
医療、金融、ITなど、専門知識や業界特有のルールが関係する場合は、その分野での経験を持つ会社へ依頼することで、表現や進行上のリスクも抑えやすくなります。
ただし、PR会社によって得意領域は異なります。
幅広いサービスが書かれていても、実際に担当するメンバーが同じ業界や課題を経験しているとは限りません。
契約前に、担当予定者の実績と役割を確認してください。
メディア対応を効率よく進められる
社内では当たり前になっている技術や取り組みが、顧客やメディアから見ると価値のある情報になることがあります。反対に、企業が強みだと考えている内容が、社外には伝わりにくいケースもあります。
PR会社は、事業内容、市場環境、競合、社会の関心を照らし合わせ、発信できるテーマや伝え方を整理します。
経営陣や事業部門とは異なる立場から質問を受けることで、企業が説明できていなかった価値やリスクを見つけやすくなります。
PRSAはPRの役割として、世論や社会課題の分析、経営層への助言、評判の保護、コミュニケーション施策の企画・評価を挙げています。
外部のPR会社は、指示された作業だけを進めるのではなく、経営や事業の目的に沿って発信方法を助言する役割も担います。
社内の人手を補い、施策を進めやすくなる
広報担当者は、社内情報の収集、原稿作成、取材対応、SNS運用、掲載確認など、多くの業務を並行して進めます。兼任担当者だけでは、新しい施策へ手が回らないこともあります。
PR会社へ制作や進行管理を依頼すれば、社内担当者は経営陣との調整や事実確認など、自社にしかできない業務へ集中できます。
新商品発表やイベントなど、限られた期間に業務が集中する案件では、必要な人員を一時的に増やせる点もメリットです。
ただし、外部へ依頼しても、情報提供や承認まで任せられるわけではありません。
社内に窓口となる担当者を置き、回答期限や承認フローを決めておく必要があります。
危機管理や専門性の高い案件を支援してもらえる
事故、不祥事、情報漏えい、SNS上の批判などが起きた際は、事実確認と情報発信を同時に進める必要があります。対応が遅れたり、部署によって説明が異なったりすると、混乱が広がる原因になります。
危機管理広報を扱うPR会社には、初期声明、想定問答、記者会見、メディアトレーニング、報道やSNSのモニタリングなどを依頼できます。
平時から相談しておけば、緊急連絡網や承認ルールも準備できます。
ただし、法的判断や経営上の意思決定は、PR会社だけで行うものではありません。
経営、広報、法務、品質管理、情報システムなどが連携し、PR会社はコミュニケーション面を支援します。
PR会社に依頼するデメリット・成果が出ない主な原因
PR会社への依頼には、費用がかかることに加え、成果を細かくコントロールしにくいという面があります。とくにメディアリレーションズでは、掲載の有無や記事の内容を発注企業が決められません。
施策を行っても、ニュース性、社会の関心、競合の発表、メディア側の事情によって掲載につながらない場合があります。
成果が出にくくなる主な原因は、次のとおりです。
目的とKPIが曖昧なまま依頼している
認知を高めたい、話題をつくりたいといった抽象的な依頼では、PR会社も施策の優先順位を決めにくくなります。誰に何を理解してもらい、どのような行動につなげたいのかを整理してください。
新商品PRであれば、掲載件数だけでなく、記事の内容、指名検索、商品ページへの訪問、問い合わせなど、目的に近い指標を設定します。
AMECのBarcelona Principles 4.0でも、PR・コミュニケーションの測定は、意味があり、透明性が高く、成果を重視した方法で進めることが推奨されています。
活動量だけでなく、ステークホルダーや事業にどのような変化があったかを確認する視点が必要です。
短期間で掲載や売上だけを求めている
PRは、情報を発信した直後に成果が出る施策だけではありません。メディアや顧客との関係づくり、企業への理解、社内の情報発掘には一定の時間がかかります。
発売日までに確実に情報を届けたい場合や、短期間の購入を増やしたい場合は、広告の方が目的に合うこともあります。
PR会社へ依頼する際は、準備期間、施策を行う期間、成果を評価する時期を分けて考えてください。
担当者やチームとの相性が合わない
PR会社の提案内容が優れていても、実際の担当者が事業を理解できない、連絡が遅い、提案時のメンバーが契約後に参加しないといった状況では、施策が進みにくくなります。会社の知名度だけでなく、契約後の担当者、責任者、チーム構成、連絡方法、担当変更時の引き継ぎまで確認する必要があります。
PRSAも、良好なクライアントとPR会社の関係には、双方の期待値、会議の目的、連絡手段などを明確にすることが必要だと説明しています。 参考:Public Relations Society of America「The Well-Being of the Client-Agency Relationship」
発注企業から必要な情報が提供されない
PR会社は、発注企業の代わりに事業上の事実を決めたり、社内情報を集めたりすることはできません。商品情報が共有されない、経営陣の確認が取れない、原稿の承認が遅れるといった状態では、発表の機会を逃すことがあります。
Chartered Institute of Public Relationsの案内でも、発注企業には正確で完全な情報を提供し、プロジェクトに必要な協力と支援を行う責任があると示されています。
PR会社へ依頼する際は、社内窓口、情報提供者、承認者、回答期限を決めておくと進行が安定します。
外注に頼りすぎて社内に知識が残らない
原稿作成やメディア対応をすべてPR会社へ任せると、契約終了後に社内で広報活動を続けられない場合があります。長期的に内製化したい企業は、作業の代行だけでなく、定例会、振り返り、テンプレート、担当者向け研修なども契約に含める方法があります。
PR会社が持つ知識をどこまで共有してもらうか、開始前に相談してください。
PR会社への依頼が向いている状況
PR会社への依頼は、社内の人手が足りない場合だけでなく、事業の節目や、専門的な対応が必要な場面にも向いています。| 企業の状況・目的 | PR会社に依頼する主な理由 | 支援内容の例 | 確認するKPIの例 |
|---|---|---|---|
| 広報担当者がいない、兼任で手が回らない | 戦略と実務をまとめて補う | 年間計画、リリース、メディア対応、効果測定 | 施策の進行、掲載内容、問い合わせ |
| 新商品・新サービスを発表する | ニュース価値と発信方法を整理する | メッセージ設計、発表資料、取材対応、イベント | 記事の内容、指名検索、商品ページ訪問 |
| 企業や事業の方向性が変わる | 新しい位置づけを社内外へ説明する | コーポレートメッセージ、経営者発信、社内広報 | 理解度、論調、従業員の反応 |
| 採用を強化する | 求職者へ企業の価値や働く環境を伝える | 採用広報、社員取材、オウンドメディア、SNS | 採用サイト訪問、応募、候補者の理解 |
| 危機管理体制を整える | 平時の準備と有事の初動を支援する | マニュアル、想定問答、メディアトレーニング | 初動時間、説明の一貫性、問い合わせ対応 |
| 海外へ進出する | 現地の文化や報道環境に合わせる | メッセージのローカライズ、現地メディア対応 | 対象国での報道、理解、関係者の反応 |
戦略設計だけを依頼する、商品発表の期間だけ支援を受ける、社内広報と共同で運用するなど、課題に合わせて範囲を決められます。
内製や広告代理店が向く状況・併用が有効な状況
PR会社は、すべての企業や課題に必要なわけではありません。社内の体制や施策の目的によっては、内製や広告代理店への依頼が向いています。
- 日常的な情報発信を安定して続けられる場合:
内製が向いています。社内ニュース、Webサイトの更新、定例的なSNS投稿などは、事業への理解が深く、関係部署とすぐに調整できる社内担当者の方が進めやすい業務です。広報経験者が社内にいて、メディア対応や効果測定まで行える場合は、外注範囲を限定できます。 - 届ける相手、時期、内容を細かく設定したい場合:
広告代理店が候補になります。発売日やキャンペーン期間が決まっている場合、広告枠やデジタル広告を使うことで、配信時期や対象者を設計できます。価格や機能など、企業が決めた表現をそのまま届けたい場合にも向いています。 - 企業への理解と情報到達を両立したい場合:
PRと広告の併用が有効です。たとえば、新商品の背景や社会的な意義をPRで伝えながら、発売時期に合わせて広告を配信する方法があります。採用活動でも、社員や事業を紹介するPRコンテンツと、求職者へ届ける広告を組み合わせられます。 - 社内に知識を残したい場合:
内製とPR会社の伴走型支援が適しています。日常的な情報収集と社内調整は自社が担い、戦略、重要な発表、危機管理、担当者研修をPR会社へ依頼します。外部の専門性を利用しながら、社内の広報体制も育てられます。
PR会社を使う理由が明確になれば、次に確認する契約形態や必要な予算も具体的になります。
PR会社に関する資料まとめ
ここまでPR会社について説明してきました。 メディアレーダーではPR会社に関する資料が複数あるので、厳選しまとめました。ダウンロードは全て無料ですので、ご活用ください。


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PRの作成・評価・改善をAIで再現可能にする広報DXサービス。ベクトルグループが20年以上培ってきたPRノウハウをフレームワーク化した独自「7Dメソッド」により、属人化していたニュース価値・社会的価値の判断を定量評価。AIプレスリリース作成とソーシャルバリュー評価(配信前スコアリング)を提供します。


グローバルプレスは、日本企業の海外展開を支援する海外向けプレスリリース配信サービスです。英語・中国語など各言語のプレスリリースを、世界各国のオンラインメディアへ配信します。最低10媒体以上への掲載保証に加え、SEOを意識した配信設計により、海外検索での可視性向上を図ります。展示会前の認知拡大や越境EC支援など、海外市場で“見つかる状態”をつくることを目的としたサービスです。


【海外向け!海外現地媒体出稿によるインバウンド施策のご案内】 海外現地メディア(欧米圏・中華圏)への掲載を通じ、訪日を検討している潜在層にブランドへの興味を喚起するとともに、訪日を計画している顕在層にとっても有益な情報を提供するコンテンツになります。これにより、貴社ブランドの認知度向上や売り上げ拡大に寄与する効果が期待できます。 ★弊社が提携している【米国向けワイヤリングサービス】をご紹介いたします! 弊社では、約300社にわたるアメリカの主要なメディアに一斉配信するワイヤリングサービスをご提供しております。 特定メディアでの紹介にとどまらず、貴社の情報露出をさらに拡大し、顕在・潜在オーディエンスに向けてブランドを訴求することができます。(※掲載保証) 貴社の海外プロモーション戦略をさらに強化し、インバウンド需要を最大化するお手伝いをさせていただきます!


フロサウナは、温浴・サウナ業界に特化した日本最大規模の専門ニュースメディアです。新店オープン、リニューアル、イベント、サウナグッズ、業界ニュースなどを発信し、温浴・サウナ関心層に向けて“読まれる文脈”で情報を届けています。


ThaiNowは、T-POP(音楽)、ドラマ、ファッション、ライフスタイルなど、タイのエンターテイ ンメントの最新情報を日本語を含む多言語で最速・正確に届ける専門メディアです。


本資料では、シェイプウィン株式会社が提供するSNS運用代行サービスの全体像をご紹介しています。 Instagram・X・Facebookを中心に、戦略設計から投稿制作、広告配信、効果分析、改善提案までをワンストップで支援することが特長です。 SNS市場動向や購買行動データをもとに、 「なぜSNSが成果につながるのか」「どのように運用すべきか」を整理しながら、 実際の運用フロー、プラン内容、費用感、豊富な導入事例までを掲載しています。 SNSを活用した認知拡大・集客・購買促進・ファン化を検討している企業様に向けた、実践的な営業・検討資料です。


・中小企業・自治体のDX/地域創生/資金調達に役立つ情 報を発信 ・年間約15万人の決裁者・キーパーソンが訪問 ・現場に近い実務目線の記事と有識者インタビューが強み ・意思決定者に届く“深く・速い”編集方針で課題解決を支援


『GOODA』は、モノにこだわる30代〜50代男性をターゲットにしたライフスタイルウェブマガジンです。楽天市場と協業したEC連動型メディアであり 、掲載アイテムはそのまま楽天市場のページで購入可能です。ファッションからインテリア、グルメまで読者の「好きなモノに囲まれた暮らし」を提案します。


【ヘイグについて】 ヘイグでは、ゲームやエンタメの最新情報、Wiki、コミュニティを展開しています。2003年より、22年に渡って運営し続けている老舗メディアです。 【サービス内容】 ●メディア運営 ⇒ Wiki運営 ⇒ コミュニティ機能:記事へのコメント、掲示板、日記、レビュー、クイズ、人気投票 ⇒ プレスリリースの掲載 ●広告掲載 ⇒純広告、タイアップ、スポンサー企業を募集中
プレスリリースを配信し、メディアアプローチを行うことでメディアへの露出を狙います。 ネットニュースやスマホアプリでニュースを読む人も増えましたが、 その内容はほとんどがプレスリリースWEB配信サービスの転載記事です。 Yahoo!ニュースや産経新聞オンラインなど、誰もが知っているニュースサイトをはじめ、 リリース内容を特色あるものにすればするほどニッチな層に焦点を当てたニュースサイトに転載されます。 新聞や雑誌の広告換算値で見ると、その効果は実に合計数千万円の価値があると言えるでしょう。 また、広告とは違い“企業の公式情報”という情報発信になりますので、 より信頼度の高い情報であるということを消費者に印象付けることができます。 プレスリリースの内容をより魅力的にしてメディアの注目を集めるために、話題性の情報開発を行います。 例えば、ただ単に新規オープンする店舗の情報をプレスリリースに記載したところでメディアは注目しません。 新規オープンに向けての裏話や背景、新たな取り組みなどを盛り込みつつ、どんな斬新さがあるか、 どんな社会貢献があるか、消費者にとってどんな得があるかなどを紐付けていき、 ほかにはないオリジナリティのある話題性を提示していきます。 プレスリリース配信をより効果的なものにするために、メディアへのアプローチも同時進行で行っていきます。 メディアへの露出については、 一媒体につき成果報酬という形を取らせていただきますが、露出しなかった際は費用は発生しません。


<どこよりも「アナタの推しを深く知れる場所」numan> 月間120万PV/56万UU! SNS総フォロワー数28万超! 女性向けカルチャーメディアNo.1を誇るユーザー数 声優、俳優、アイドル、キャラクター… “推し”となり得る人・モノ・コトを、読み応えたっぷりの企画記事とコダワリ抜いた写真でお届けします。


@Pressでは【プロによる原稿チェック&配信先メディア選定】がつくのが大きな特長。 スタッフ1人あたりが年間約2000本のリリースを校正しており、担当したリリースの掲載結果までスタッフがチェックしているので、見た瞬間に記事になるのかならないのかが判断できます。 1配信毎に専任スタッフがつき、メディアに取り上げられやすいタイトルのご提案、原稿チェック、内容に沿った適切なメディア選定などを行い、プレスリリース配信をサポートします。
株式会社共同通信社では、企業や団体の戦略的な広報活動をサポートするため、いわゆるインターネット調査を元にした調査リリースを制作する事業を行っています。 日々数多くのプレスリリースに接してきた知見を生かし、「広く報せること」「ニュースになること」を目的に調査を設計。データの集計、分析、プレスリリース案の作成まで一括して担当し、貴社の効果的かつ効率的なPRのお役に立ちます。 リリースの配信代行やリリースを元にした情報発信のご相談にもお応えします。


バックリンクプレスはプレスリリースを活用し被リンクの獲得を行い、ドメインパワーを上げるサービスです。 ■Backlink Pressの特徴 ▽Point1.アンケート調査リリース作成 お客様のサービスに関連性のあるアンケート案を考え、n数100以上のアンケート調査リリースを作成します。独自のアンケート調査リリースによってより拡散性が上がります。 ▽Point02.独自のdofollowリストの活用 プレスリリースを活用した被リンク施策はただ転載されるだけでは意味がありません。いかにdofollowのサイトから転載されるか?が重要です。そのため弊社独自のdofollowリストを活用します。 ▽Point3.プロのライター、デザイナーが作成 プロのライターとグラフ作成のデザイナーがお客様のリリースを作成します。また、お客様の要望にも柔軟に対応しリリースの設計を行います。 ■Backlink Press詳細 ・料金:1本20,000円(初回キャンペーン価格)/配信料30,000円 └通常価格1本40,000円 ・内容:テーマ決め〜配信まで丸投げOK ・アンケート企画案出し:無料 ・配信結果レポート:有り ・返金保証:被リンクを2本以上獲得できなかった場合、ご返金保証
・新商品やイベントなどがなく、なかなか自社の情報発信ができない ・発信をしてみたものの続かなかった ・メディアに対してフックになる情報がない こんなお悩みがありませんか?株式会社oneの「リサーチPR」では、独自のアンケートを実施することでニュースになるネタを作り、そのデータをもとにプレスリリースの作成、広告の制作、webページへの活用など、色々な方法で活用ができます。 ・社長や人事担当など限られた職種 ・週に1回以上運動をする方 ・マーケティングに従事する方 など、国内最大級の消費者パネルから適切な対象者を抽出して調査を実施可能ですので、BtoC、BtoB企業いずれで対応できます。 具体的な事例や実施方法が気になる方は、ぜひ一度お問い合わせください。
プレスリリースとは、御社が発表されたい内容について、テレビ・新聞・雑誌・Webメディアに紹介するための、基本的な資料です。メディアの取材や記事掲載のきっかけとなります。 ・プレスリリースを配信しても、必ずメディアがとりあげてくれる訳ではありません。それでも、積極的にメディアに情報提供する方が、メディア露出につながる確率は高まります。 ・プレスリリースは、直接、編集部やデスクに送ることが有効です。プレスリリース配信サービスは、Eメールでプレスリリースのリンクを送るだけで、メディアの人の目に触れにくいと言えます。 ・プレスリリース原稿も大事です。わかりやすい、インパクトのある原稿にすることで、より、メディア露出しやすくなります。そのため、経験豊富なPRコンサルタントに委託することは有効です。


ネットの面白情報やSNS、インフルエンサー情報、拡散情報、芸能ネタなどをお届けする「ゴゴ通信」です。


数ある企業や資料から目に止めていただきありがとうございます。 過去8年間、1年の広告費も使うことなく集客・宣伝にて圧倒的な成果を出してきました。 資料をご確認いただきご興味あればご連絡ください。 以下のような企業様にニーズありかと思います。 ・TV CM打つほど予算はないがTVに出たい ・オフラインを活用したPR戦略 ・新商品や新サービスの知名度をあげたい ・実店舗にお客さんを自然に集客したい ・有名になりたい ・専属の広報担当者がいない ・新規事業の開発を行いたい
PR会社の費用相場と契約形態
PR会社の費用は、契約形態、依頼する業務、担当チーム、実施期間によって大きく変わります。目安となる金額はありますが、月額や総額だけで比較すると、必要な業務が含まれていなかったり、契約後に追加費用が発生したりする可能性があります。
複数の公開情報を横断すると、継続的なPR支援は月額30万〜100万円程度が一つの目安です。
中小企業向けに月額25万円から公開しているPR会社もある一方、複数の担当者が参加する総合支援や、危機管理、海外対応を含む案件では金額が上がります。
以下は2026年7月時点で確認できる公開情報をもとにした参考値であり、実際の料金は個別見積りで確認してください。
PR会社の契約形態と費用の目安
| 契約形態・依頼内容 | 費用の目安 | 主な支援内容 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| リテナー契約 | 月額30万〜100万円程度 | PR戦略、プレスリリース、メディア対応、定例会、効果測定など | 継続的に企業広報や商品PRへ取り組みたい |
| スポット契約・プレスリリース | 作成のみで5万円前後、作成から配信までで15万〜25万円程度 | ニュース素材の整理、原稿作成、配信、簡易レポートなど | 新商品や調査結果を単発で発表したい |
| 配信サービスのみ | 1配信3万円程度から | 配信プラットフォームへの掲載、登録メディアへの配信 | 原稿を自社で作成できる |
| 記者発表会・PRイベント | 企画・制作・PR関連費で200万〜500万円程度 | 企画、メディア誘致、資料制作、進行管理、当日運営など | 商品体験や経営方針を対面で詳しく伝えたい |
たとえば、PR TIMESの公開料金は1配信3万円からで、原稿作成オプションは1回5万円です。
料金に含まれるのは配信サービスや原稿作成であり、PR戦略の設計、個別のメディア提案、取材調整まで含まれるとは限りません。
また、表の金額は支援範囲をそろえた統一価格ではありません。
プレスリリース1本の作成と、年間のPR戦略からメディアリレーションズまで担う契約を、金額だけで比べないようにしてください。 参考:PR TIMES MAGAZINE「PRコンサルタントとは?仕事内容・費用相場・選び方や依頼をする際の5つのポイントを紹介」
リテナー契約|中長期で伴走してもらう
リテナー契約は、毎月一定の報酬を支払い、PR会社から継続的な支援を受ける契約形態です。新商品発表のような単発案件に限らず、企業広報、採用広報、メディアとの関係づくり、危機管理体制の整備などへ中長期で取り組みます。
電通PRコンサルティングは、リテナー契約を、月ごとに一定の報酬を支払ってPR会社の知見やリソースを継続的に利用する契約と説明しています。
単発のスポット契約と比べて、PR会社が事業や組織への理解を深めやすく、状況に応じた提案を受けやすい点が特徴です。
リテナー契約に含まれることが多い業務は、次のとおりです。
- ・PR戦略や年間計画の策定
- ・メッセージやPRテーマの開発
- ・プレスリリースや企画書の作成
- ・メディアリストの整備
- ・記者や編集者への情報提供
- ・取材の調整や同席
- ・月次の定例会と活動報告
- ・掲載状況の確認と改善提案
公開されているサービス例でも、プレスリリースの作成は原則月1件までなど、業務量に上限が設けられています。
関連会社や複数ブランドまで対象にすると、追加料金になる場合もあります。
契約期間も確認が必要です。
6カ月以上を条件とするPR会社があり、1年単位の契約が多い会社もあります。
短期で解約できると思って契約すると、想定以上の総額になるため、最低契約期間と更新方法を見積り段階で確認してください。
リテナー契約は、毎月話題を発信すればよい契約ではありません。
発信できる情報が少ない月には、次のPRテーマを発掘したり、経営者へのヒアリングや競合報道の分析を進めたりします。
月ごとの作業量だけで評価せず、契約期間全体でどのような広報基盤をつくるのかを確認することが大切です。 参考:株式会社電通PRコンサルティング「リテナー契約とは?メリットやPR会社を選ぶポイントを解説」
スポット契約|発表会・商品単位で依頼する
スポット契約は、プレスリリース、調査発表、記者発表会、メディアトレーニングなど、期間や成果物を限定して依頼する契約形態です。新商品の発売や周年事業など、発表時期が決まっている案件に向いています。
継続契約に比べて依頼範囲を絞りやすく、必要な施策だけ外部の専門家へ任せられます。
プレスリリース関連の費用は、原稿作成、配信、メディアへの個別提案をどこまで含むかで変わります。
共同通信PRワイヤーの解説では、作成代行は1回5万円前後、作成から配信まで専門会社へ依頼する場合は1案件15万〜25万円程度が目安とされています。
配信だけを行うサービスと、ニュース素材の発掘やメディア対応まで含むPR支援は、別のサービスとして比較してください。
記者発表会やPRイベントでは、さらに費用の幅が広がります。
企画、会場、機材、スタッフ、登壇者、メディア誘致などの項目が加わるためです。
株式会社MOPSの公開情報では、企画・制作・PR関連費を200万〜500万円、会場費を0〜100万円、出演料を50万〜300万円以上の目安として紹介しています。
社内会議室を使う小規模な説明会と、タレントを起用する大型イベントでは、必要な予算が大きく異なります。
スポット契約は、単発だから安いとは限りません。
準備期間が短い案件や、休日・夜間の対応、大量の制作物が必要な案件では、短期間に人員を確保するため費用が上がる場合があります。
契約前には、次の点を確認してください。
- ・完成する成果物
- ・修正できる回数
- ・対応する期間
- ・メディアへの個別提案の有無
- ・配信サービスの利用料
- ・取材やイベントへの立ち会い
- ・実施後のレポート
- ・契約終了後の問い合わせ対応
リテナー料金にどこまで含まれ、何が別案件になるのかを事前に分けておくと、予算を管理しやすくなります。 参考:共同通信PRワイヤー「プレスリリースを配信するために必要な費用はどれくらい?1回にかかる相場感を解説」 参考:株式会社MOPS「記者発表会やPRイベントの予算と開催メリット」
見積りの内訳と追加費用を確認するポイント
PR会社の見積りは、同じ月額でも含まれる業務が異なります。総額を比べる前に、業務、成果物、実費、追加条件を同じ項目で並べてください。
確認したい主な内訳は以下のとおりです。
- 戦略・コンサルティング費:
課題分析、競合調査、PR戦略、年間計画、KPI設計、経営層への助言などにかかる費用です。初月だけ別途設計費が発生する場合もあります。 - コンテンツ制作費:
プレスリリース、企画書、ファクトブック、記事、画像、動画などの制作費です。月額内の制作本数と、修正回数を確認します。 - メディアリレーションズ費:
媒体の選定、メディアリスト作成、記者への提案、取材調整、掲載までのフォローなどにかかる費用です。連絡件数だけでなく、どの業務まで含むかを見ます。 - 配信・ツール利用費:
プレスリリース配信サービス、クリッピング、SNS分析、アンケート調査などの利用料です。PR会社の基本料金とは別に請求されることがあります。 - イベント関連費:
会場、機材、装飾、司会、運営スタッフ、警備、配信、出演者などの費用です。PR会社の企画・進行費と外部業者へ支払う実費を分けます。 - 交通費・外注費・緊急対応費:
出張、撮影、デザイン、翻訳、休日対応、危機発生時の追加稼働などです。事前承認が必要な金額も決めておくと、予算超過を防ぎやすくなります。
原稿、写真、動画、調査データ、メディアリストなどを契約終了後も利用できるか確認します。
納品の有無、著作権、二次利用、元データの受け渡しも見積りや契約書へ明記してください。
金額を比べるときは、月額だけでなく契約期間全体の総額を計算します。
たとえば、月額50万円で最低契約期間が6カ月なら、基本料金だけで300万円です。
ここに制作費、配信費、イベント費などが加わる可能性を含めて予算を組みます。
見積りを依頼する際は、各社へ同じ業務範囲と条件を伝えてください。
依頼内容が異なるままでは、安い会社と高い会社の差が、単価によるものか支援範囲によるものか判断できません。
予算申請・稟議で説明すべき項目
PR会社への依頼は、掲載枠を購入する広告とは費用の考え方が異なります。社内稟議では、メディア掲載を買う費用ではなく、戦略設計や情報発信、メディア対応を支える専門業務への投資として説明します。
予算申請には、次の項目を入れると整理しやすくなります。
- 依頼する背景と事業課題:
新商品の認知不足、広報担当者の不足、採用課題、危機管理体制の未整備など、外注が必要な理由を示します。 - PR会社を利用する目的:
誰に何を理解してもらい、どのような変化を目指すのかを明記します。 - 内製・広告・他の代替案との比較:
社内採用、広告出稿、フリーランスへの依頼などと比べ、PR会社を選ぶ理由を説明します。 - 契約形態・期間・総予算:
月額だけでなく、最低契約期間、制作費、配信費、実費を含む総額を示します。 - 依頼範囲と成果物:
PR戦略、プレスリリース、メディア対応、レポートなど、費用に含まれる業務を整理します。 - KPIと評価時期:
掲載数だけでなく、記事内容、指名検索、サイト訪問、問い合わせなど、目的に合う指標を設定します。 - リスクと対応策:
掲載が保証されないこと、社内の情報提供や承認が必要なこと、追加費用が発生する条件を共有します。 - 継続・見直し・終了の条件:
いつ成果を評価し、どの条件で契約を継続、変更、終了するかを決めます。
予算と依頼範囲が固まったら、複数のPR会社へ同じ条件で提案を依頼し、担当者や実行体制、契約内容まで比較します。
見積りを比べる際は、業務範囲、成果物、追加費用、権利条件を一つの表にまとめてください。
金額差の理由が見えるため、社内説明や候補会社の選定にも使いやすくなります。
PR会社の事例と代表的な会社の見方
PR会社の事例やランキングは、候補を探す手がかりになります。ただし、メディア露出の件数や会社の売上規模だけでは、自社に合うPR会社かどうかは判断できません。
事例を見るときは、どのような課題に対して、PR会社がどこまで担当し、どのような成果につながったのかを確認します。
代表的な会社を比較するときも、知名度や順位だけでなく、得意領域、担当体制、契約条件まで見ることが大切です。
事例は課題・施策・成果・再現条件で比較する
PR会社の事例では、掲載数やSNSの反応など、目立つ成果に注目しがちです。しかし、同じ施策を実施しても、企業の知名度、商品力、予算、実施時期、社内体制が違えば、同じ結果になるとは限りません。
事例を自社の発注判断に使う場合は、次の順番で確認します。
- 発注前にどのような課題があったか:
認知不足、企業への理解不足、採用課題、危機対応など、PRによって解決したかった課題を確認します。 - 誰を対象にしたPRだったか:
顧客だけでなく、報道機関、従業員、求職者、取引先、行政、地域社会など、対象となるステークホルダーを見ます。 - PR会社がどこまで担当したか:
戦略立案、プレスリリース、メディア対応、イベント、SNS、効果測定など、実際の担当範囲を確認します。 - 発注企業がどのように協力したか:
経営者の参加、社内データの提供、取材対応、承認体制など、発注側に必要だった条件も見落とせません。 - どの指標を成果としているか:
露出数だけでなく、報道内容、指名検索、問い合わせ、理解度、行動変化など、目的に近い成果を確認します。 - 自社でも再現できる条件があるか:
予算、期間、人員、ニュース素材、社会環境を比べ、自社でも同じ進め方が可能かを判断します。
正確な情報を迅速に発信し、誤情報や風評被害への対応を進めた事例で、露出量ではなく、住民の行動や災害対応への貢献が評価されました。
PRの成果は、記事掲載だけでなく、情報を受け取った人の理解や行動まで含めて捉える必要があります。
プラップジャパンが公開している横浜トリエンナーレ2017の事例では、理解されにくい現代アートのテーマを、先端的な現代美術展という切り口で整理し、媒体ごとに情報を提案しています。
前回を上回るメディア露出につながったとされていますが、参考にすべき点は露出数だけではありません。
テーマの解釈、媒体の選定、情報の伝え方を組み直した過程に、ほかの案件へ応用できる要素があります。
公開事例には、予算、失敗した施策、社内の作業量まで書かれていないこともあります。
候補会社との面談では、事例ページだけで判断せず、次の点を質問してください。
- ・PR会社が担当した具体的な業務
- ・実施期間と担当人数
- ・発注企業に必要だった作業
- ・当初のKPIと最終的な成果
- ・途中で変更した施策
- ・同じ成果を得るために必要な条件
商品の認知拡大と危機管理広報では、必要な担当者や進め方が大きく異なります。
PR会社ランキング|上場PR関連企業を最新通期の連結売上高で比較
PR会社のランキングには、売上高、従業員数、受賞実績、支援件数、口コミなど、さまざまな集計方法があります。集計軸が変われば順位も変わるため、何を基準にしたランキングかを確認する必要があります。
以下は、2026年7月時点で確認できる公式IR情報をもとに、国内の上場PR関連企業を最新通期の連結売上高順に並べたものです。
| 順位 | 会社名 | 対象となる最新通期 | 連結売上高 | 公式情報から見える主な事業領域 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ベクトル | 2026年2月期 | 637.94億円 | PR、プレスリリース配信、デジタルマーケティングなど |
| 2位 | サニーサイドアップグループ | 2025年6月期 | 195.87億円 | ブランドコミュニケーションを中心とするグループ事業 |
| 3位 | 共同ピーアール | 2025年12月期 | 85.54億円 | PR、インフルエンサーマーケティング、AI・データソリューション |
| 4位 | プラップジャパン | 2025年8月期 | 73.88億円 | コミュニケーションサービス、デジタル、海外事業 |
| 5位 | Enjin | 2026年5月期 | 26.99億円 | PRコンサルティング、メディアプラットフォームなど |
決算期が異なるため、同じ12カ月間の業績を比較したものではありません。
また、各社の連結売上高には、デジタルマーケティング、インフルエンサー事業、プラットフォーム、海外事業など、狭義のPR以外の事業も含まれます。
このランキングは、企業グループの事業規模を把握するための参考情報です。
PRサービスの品質や、自社との相性を示す順位ではありません。
非上場の大手PR会社や専門PR会社は表に含まれていません。
電通PRコンサルティング、オズマピーアール、医療・ヘルスケア分野に強いコスモ・ピーアールなども、目的によっては有力な候補になります。
参考:株式会社ベクトル「2026年2月期 決算短信」 参考:株式会社サニーサイドアップグループ「2025年6月期 有価証券報告書」 参考:共同ピーアール株式会社「2025年12月期 決算短信」 参考:株式会社プラップジャパン「2025年8月期 決算短信」 参考:株式会社Enjin「2026年5月期 決算短信」 公開売上高だけで国内の全PR会社を同じ条件に並べるのは難しいため、ランキングに掲載されていない会社も含めて比較してください。
PR会社に関するよくある質問
PR会社への依頼を検討する際は、業務範囲、成果の考え方、必要な期間、費用について、同じ質問を候補各社へ伝えることが大切です。サービス名が似ていても、含まれる業務や成果物、担当体制、契約条件は会社ごとに異なります。
ここでは、PR会社を比較する段階で残りやすい疑問へ簡潔に答えたうえで、提案依頼前に整理しておきたい項目をまとめます。
PR会社にはどこまで業務を任せられますか?
PR会社には、PR戦略の立案からプレスリリースの作成、メディアリレーションズ、イベント、SNS、効果測定、危機管理広報まで依頼できます。ただし、すべての会社が同じ範囲に対応しているわけではありません。
厚生労働省の職業情報提供サイトでは、広報コンサルタントの業務として、課題分析、戦略立案、パブリシティー、イベント、コンテンツ制作、メディア報道のモニタリング、危機管理、SNS関連業務などが挙げられています。
PR会社へ依頼できる範囲は広いものの、契約によって実際の担当業務は変わります。
一方、次の業務は発注企業側に残ります。
- ・商品や事業に関する正確な情報の提供
- ・経営者や関係部署との社内調整
- ・原稿や発表内容の事実確認
- ・法務・品質管理部門などへの確認
- ・発信内容の承認と最終的な意思決定
- ・取材への出演や問い合わせへの回答
どの業務を任せ、どの判断を自社で行うのかを契約前に分けておくと、認識のずれを防げます。
見積りでは業務名だけでなく、プレスリリース、企画書、メディアリスト、月次レポートなど、納品される成果物まで確認してください。
メディアリストや調査データは納品対象に含まれない場合もあります。
メディア掲載や売上成果は保証されますか?
PR会社へ依頼しても、メディア掲載や売上を保証できるとは限りません。報道として取り上げるか、どのような内容で掲載するかは、各メディアが判断します。
日本パブリックリレーションズ協会のPR活動ガイドラインでも、PR実務者には言論と報道の自由を尊重し、報道機関へ事実を正確に提供することが求められています。
PR会社は掲載内容を決める立場ではなく、企業の情報から報道価値を見つけ、適切な媒体へ提案する役割を担います。
契約時に明確にできるのは、主に次の項目です。
- ・作成するプレスリリースや企画書の本数
- ・メディアへ情報提供する範囲
- ・定例会やレポートの回数
- ・イベントや取材対応の担当範囲
- ・SNSや報道のモニタリング方法
- ・KPIを確認する時期
- ・改善提案や契約見直しの条件
AMECのBarcelona Principles 4.0では、制作物や掲載などのアウトプットだけでなく、相手の理解や行動に表れたアウトカム、組織やステークホルダーへの影響まで組み合わせて測る考え方が示されています。
売上や問い合わせには、商品力、価格、広告、営業活動、市場環境なども影響します。
PRだけの成果として断定せず、指名検索、サイト訪問、問い合わせ、商談など、PR活動との接点を追える指標を設定します。
依頼から成果が出るまでどのくらいかかりますか?
PR会社へ依頼してから成果が出るまでの期間に、一律の目安はありません。目的、施策、企業の知名度、発信できる情報、社内の承認速度、メディアの関心によって変わります。
スケジュールは、次の3段階に分けて考えると整理しやすくなります。
- 準備期間
事業課題やステークホルダーを整理し、PR戦略、メッセージ、発表資料、承認体制を整えます。
商品情報や経営方針が固まっていない場合は、この段階に時間がかかります。 - 施策実施後の初期反応
プレスリリースの閲覧、メディアからの問い合わせ、取材、SNS上の反応などを確認します。
発表する情報にニュース性があっても、必ず取材や掲載につながるとは限りません。 - 中長期の変化
企業や商品への理解、指名検索、問い合わせ、採用応募、評判などの変化を追います。
メディアとの関係づくりや企業イメージの形成は、単発の発表だけで完了しないケースがあります。
発売日や記者発表会の日程が決まっている場合は、その日から逆算して準備を始めます。
中長期の企業広報では、月ごとの掲載件数だけで結論を出さず、契約開始時に3カ月、6カ月などの評価時点を決め、施策とKPIを見直せるようにします。
費用はいくらですか?
PR会社の費用は、リテナー契約かスポット契約か、戦略設計を含むか、制作物やイベントが必要か、何人の担当者が参加するかによって変わります。多くのPR会社では、依頼内容を確認したうえで個別に見積りを作成します。
注意したいのは、プレスリリース配信サービスの料金と、PR会社へ支払う支援費用を分けることです。
たとえば、PR TIMESの2026年7月時点の公開料金は、従量課金が1配信3万円、定額プランが月額7万〜8万円です。
原稿作成オプションは1回5万円とされています。
これらはプレスリリースの掲載・配信に関する料金で、PR戦略の立案、個別のメディア提案、取材調整などを含む総合的なPR会社の料金とは異なります。
PR会社から見積りを取る際は、次の項目をそろえて比較します。
- ・基本料金と最低契約期間
- ・戦略設計費
- ・プレスリリースなどの制作本数
- ・メディアリレーションズの範囲
- ・配信サービスや分析ツールの利用料
- ・イベント、撮影、デザインなどの外注費
- ・交通費や休日・緊急対応費
- ・修正回数と追加料金
- ・成果物の著作権や二次利用条件
- ・契約更新、見直し、終了の条件
同じ金額でも、戦略設計やレポートが含まれる会社と、実務の一部だけを担当する会社では支援内容が異なります。 参考:PR TIMES「料金プラン」
ライタープロフィール
メディアレーダー 運営事務局 株式会社アイズ
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
メディアレーダーについて詳しく知りたい方はこちら
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