公開日:2021年11月18日 更新日:2023年05月19日
クリック率(CTR)とは?広告のクリック率を上げるためポイントを解説!
クリック率(CTR)とは?広告のクリック率を上げるためポイントを解説!
「CTR率ってなに?」という基本的な疑問から、
「CTR率を上げるとどんなメリットがあるのか」
「CTR率が低い原因は何か・改善する方法はあるのか」
このような皆さんの疑問・悩みを解決していただくための情報をまとめてまいります。
様々な広告媒体(リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告など)がありますが、商材(購入してほしい商品・サービス)にあっているかを判断するためにも、各媒体ごとの平均CTR率もまとめました。
CTR率が低い場合の要因を知り、効果的な改善方法を知ることで、より広告効果を挙げコンバージョンに繋げていただくことができます。
まずはCTR率とは何か?基本から振り返ってまいりましょう。
クリック率(CTR)とは
マーケティング用語のCTR率(クリック率)とは、Click Through Rateの略で実際にリスティング広告やディスプレイ広告をユーザーが見て、クリックした回数の割合を示す言葉で、クリックスルー率と呼ばれることもあります。
CTR率はマーケティング、SEOの観点でもチェックすべき数値ですが、広告流入(リスティング広告やディスプレイ広告をクリックしてユーザーがLPを閲覧すること)から実際に商品購入やサービス利用にどのくらい繋がっているかは、クリックしたとき表示しているLP(ランディングページ)の内容を見て実際の購入・サービス利用に繋がるため、あくまで広告流入成果を知るための数値としてチェックするようにします。
検索順位とクリック率(CTR)について
CTR率は広告がどれくらいLP流入に繋がっているかだけでなく、SEOの観点から見た場合には検索順位がどのくらいなのかの目安にもなります。
CTR率から検索順位を推測することもできるため、以下を目安にしてみてください。
検索順位 |
デスクトップ |
モバイル |
1位 |
35.07% |
32.78% |
2位 |
17.06% |
17.73% |
3位 |
10.56% |
11.77% |
4位 |
7.16% |
8.38% |
5位 |
5.1% |
8.4% |
6位 |
3.75% |
4.85% |
7位 |
3.39% |
2.79% |
8位 |
2.15% |
2.49% |
9位 |
1.72% |
1.86% |
10位 |
1.42% |
1.43% |
検索上位10位に食い込むにも相応の努力・労力が必要になりますが上位4位未満でもCTR率が10%を下回り、上位1位で3割越え、2,3位で10%台と1位に大きく差をつけられている結果となっています。
また上記表から、モバイルから広告をチェックしているか、PC(デスクトップ)から広告をチェックしているかでもCTR率に違いがあることがわかりますが、業種によっても大きな違いがあります。
PC(デスクトップ)からもっともCTR率が高くなっているのはカスタマーサービス・自動車・擁護団体のリスティング広告となっていますが、モバイルでみてみると旅行観光・交通手段・小売・製造業・美容室・金融・教育・芸術・エンターテイメントのリスティング広告でCTR率が高い傾向となっています。
この事実も「どこでどのように広告を出すか」検討する際に参考になるのではないでしょうか。
クリック率の計算方法
クリック率の計算には以下の計算式を用います。
CTR(%)=クリック数 ÷ インプレッション数 × 100
※「インプレッション数」は”実際に広告がユーザに表示された回数”のことです。
仮にインプレッション数が1,000で、クリックに繋がった回数が10回とすると『CTR率=1%』ということになります。
クリック率が高いことのメリット
クリック数が高いということは、LP流入の成果が出ていると判断できます。
インターネット広告やバナー広告、FacebookなどのSNS広告など様々な方法で広告を出すことはできますが、その成果がどれだけでているかを知ることができるのがCTR率ですから、チェックはしておくことをおすすめします。
CTR率が高いということはそのまま、表示されたユーザーの興味を惹く広告を出せているということがわかりますから、購買率を上げることに注力することができます。
またその他にもCTR率が高いことで以下のようなメリットがあります。
・より効果的なLP作成のためのデータが集まる
・平均クリック単価(CPC)が安くなる
・入札価格を抑えられる
続けてそれぞれのメリットについて解説させていただきます。
より効果的なLP作成のためのデータが集まる
CTR率はそこそこ高いのにコンバージョン(購買)に繋がらない…という場合には、LPを見ているユーザーのアクティビティを分析し、より魅力的なLPでコンバージョンに繋げることが必要です。
そのためにはLPを訪問したユーザーがどこで離脱したのか、最後まで目を通してくれたユーザーはどの程度いるのかといったことを分析することになりますが、訪問数が少ない(=CTR率が低い)状態では信頼度の低いデータしか集まりません。
多くのユーザーが訪問してくれている=CTR率の高い状態だからこそ、その後の戦略も効果的に打ち出すことができるのです。
平均クリック単価(CPC)が安くなる
CTR率が高いということはユーザーが「この広告は有益と判断している」ということで、GoogleやYahooの広告ランクが上がり、平均クリック単価(CPC)が安くなります。
平均クリック単価(CPC)とは、Googleを例にすると(Googleは広告を出す際に費用がかかるのではなくクリックされた=成果がでた時に費用が発生します)、1クリックあたりの広告費用のこと。
CTR率が高くなることは広告コストを抑えることにも繋がるということになります。
入札単価を抑えられる
CPCだけでなく、CTR率が高くユーザーにとって有益とみなされることで、GoogleやYahooでの入札単価も結果的に安く抑えることができます。
(※CPCから入札価格を決定することもできるため)
各広告媒体の平均クリック率
商材によっても適切な広告媒体は異なります。
その目安を知るためにも、チェックしておきたい広告媒体別の平均CTR率をご紹介してまいります。
リスティング広告の平均CTR率
リスティング広告の平均CTR率は2~6%となっていますが、高いものから順に業種ごとの平均CTR率をリストアップしていきます。
- ・デート・出会い系(6%)
- ・自動車(4%)
- ・教育(3.7%)
- ・医療・保険(3.2%)
- ・ネット通販(2.6%)
ディスプレイ広告の平均CTR率
続いてディスプレイ広告(バナー広告・コンテンツ連動型広告とも呼ばれます)ですが、こちらは平均CTR率が0.4~1%となっており、各業種別にリストアップするとこのようになります。
- ・デート・出会い系(0.7%)
- ・自動車(0.6%)
- ・ネット通販(0.5%)
- ・教育(0.5%)
- ・医療・保険(0.5%)
- ・人材サービス(0.5%)
SNS広告(Facebook)の平均CTR率
SNSへの広告も各種利用されていますが、こちらではFacebookを例にあげて紹介いたします。
Facebookに表示される広告を業種別に見ていきましょう。
- ・ペット・動物(1.68%)
- ・食品・飲料(1.20%)
- ・美容・フィットネス系(1.02%)
- ・ニュース(1.05%)
- ・趣味・余暇(0.93%)
- ・産業(0.89%)
上位だけみても、リスティング広告ほどのCTR率ではないものの、平均してディスプレイ広告よりもSNS広告のほうが成果が出ているのが現状です。
クリック率が低い場合の4つの原因
CTR率が低いということは広告コストが高くなる要因になるだけでなく、効果的なユーザーデータが集まらず魅力的な広告を作成するための分析データも集まらないなど大きなデメリットとなるもの。
CTR率を改善していくために、まず以下のポイントに沿ってチェックしていきましょう。
- 〇キーワードが適切ではない
- 〇納得感のあるデータ(数字)を示せていない
- 〇ターゲット設定があっていない
- 〇訴求ポイントがあっていない
続けて詳しく解説してまいりますのでお目通しください。
キーワードが適切ではない
Googleなどではタイトルや本文に含まれるキーワード、そして広告に設定しているキーワードが適切かどうかが特に重要なポイントとなります。
内容とキーワードがマッチしていない場合には検索ランクを評価する際にも加点とはならず、上位表示もされずらくなります。
ユーザーの目に入る可能性が低くなるだけでなく、検索した時に知りたいと考えていたものとずれてしまうため、CTR率も上がらない要因となるのです。
検索意図と広告内容にマッチしたキーワードを設定するようにしましょう。
納得感のあるデータ(数字)を示せていない
ぼんやりとした数字を見せられると「どこまで信頼できるのか」瞬時に判断できず、クリックに繋がらない要因にもなります。
例えば「業界NO1の利用者数!」とうたうよりも、「ユーザー登録数1万人!」とした方が理解されやすくなり、納得度も上がりクリックに繋がりやすくなるもの。
よりユーザーが興味を持てるような根拠をもって惹き込むことも重要です。
ターゲット設定があっていない
ターゲット設定があっていないというのは根本的なミスとなりますので、早期に解決することが必要です。
例えば「美容脱毛機器を売りたい」のに、ターゲットが30代男性となっている、のような場合ニーズのないターゲットに向けて広告を出してしまうため意味がなくなってしまいます。
同じようにターゲットとする地域・性別・年齢層を見直してみましょう。
訴求ポイントがあっていない
検索した結果インプレッションしたユーザーの、悩み・不安に繋がる情報を提供できるかどうか、という点も重要です。
その商品・サービスを購入することでどのようなメリットがあるのか、それがユーザーに対しどのように働きかけることができるのか、アピールすべきポイントを見誤らないようにします。
広告を打ち出す際に強みとなるポイントが、どのようなユーザーの悩みに寄り添うことができるかをしっかりと洗い出しておくことが重要になります。
クリック率を上げるための4つの改善方法
CTR率を改善するためにできることは何か、先にお伝えした「クリック率が低い場合の4つの原因」をふまえてまとめてまいります。
- 〇ターゲット設定の最適化
- 〇訴求ポイントをマッチさせる
- 〇適切なキーワードを設定する
- 〇納得感のあるデータ(数字)を示す
続けてそれぞれについて詳しく解説します。
①ターゲット設定の最適化
ターゲット設定を見誤ってしまうことを避けるためには、まず商材について強みとなるポイントを洗い出すことから始めましょう。
洗い出したポイントを元に、それが「どのようなユーザーの悩み・不安の解消に繋がるか」をピックアップするようにすることで適切なターゲット設定が可能になります。
この商材を求めているであろうペルソナを明確にした上でターゲット設定をするということが重要です。
②訴求ポイントをマッチさせる
①でターゲット設定を最適化したところで、更に競合他社調査を含め、ユーザーのニーズを踏まえつつ調査しましょう。
その結果、「この商材がニーズのあるユーザーに対して、もっとも強みとなる部分はどこか」を明確にし、このポイントを軸に訴求ポイントをいくつか挙げていきましょう。
ターゲットが複数考えられる場合には、それぞれに合わせた訴求ポイントを検討することも大切です。
③適切なキーワードを設定する
ターゲット設定、訴求ポイントを確定したら、続けてその商材にたどり着いてほしいユーザーが検索すると考えられる単語をピックアップしましょう。
例えば、「敏感肌でスキンケアに悩む女性に向けたオーガニック化粧品」が商材の場合を考えてみます。
この場合、「敏感肌で乾燥に悩んでいてなんとか肌にあう保湿製品を見つけたい」や「乾燥が酷いけどとにかく肌が弱いので肌に優しいスキンケアを手に入れたい」というユーザーをターゲットとすることは有効でしょう。
こういったユーザーが検索すると「敏感肌 保湿ケア」・「乾燥肌 肌に優しい」・「オーガニック スキンケア」などのキーワードが一例として考えられます。
広告を出す際のキーワードや本文・タイトルにこのようなユーザーの検索意図にあったキーワードを設定することで、CTR率を上げられると考えられます。
またこの際Googleのキーワードプランナーを利用すると、よりマッチしたキーワードを探っていくことも容易になりますので検討されてみてはいかがでしょうか。
④納得感のあるデータ(数字)を示す
広告の内容に信頼性が感じられるような根拠を示すことも重要なポイントです。
「業界NO1」や「購入者数NO1」などとするとあいまいな場合もありますが、例えば「購入者リピート率98%!」や「利用者アンケートで悩みを解決できたの声95人(100人中)」など具体性があると、より伝わりやすくなります。
広告ですから、パッと見て判断されることも多いため「ユーザーが見てすぐに理解できるアピールができているか」をポイントとして検討してみると良いのではないでしょうか。
まとめ
CTR率とは何か、またCTR率が低くなってしまう原因を把握し、改善するための対処法についてもお伝えしてまいりました。
広告が目につきやすくなるということもCTR率を上げることで得られる効果でしたね。
CTR率が高くなれば、より効果的な広告を打ち出すことができ、広告コストも削減できるメリットとなりますから、こちらでお伝えした情報をご活用いただき、成果をあげていただけたら幸いです。
ライタープロフィール
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運用型広告 運用代行担当株式会社アイズ
- 運用型広告の広告運用代行サービスを2007年より提供開始、15年以上の広告運用実績でGoogle Partner、Yahoo!セールスパートナー、Twitter広告認定代理店、TikTokゴールドパートナーです。
運用代行可能な広告の種類:Google広告、Yahoo広告、Twitter広告、TikTok広告、Facebook広告、Instagram広告、LINE広告、SmartNews広告、Amazon広告など
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