公開日:2022年02月10日 更新日:2023年11月14日
メタバース広告とは?メリットや企業、広告事例をご紹介
メタバース広告とは?メリットや企業、広告事例をご紹介
ゲーム業界やIT業界で話題となっている「メタバース」という言葉をご存じでしょうか?
VRやAR、3Dといった最新技術を活用し、現実世界同様の仮想空間とされる「メタバース」。
この記事では、メタバースの概念や仕組み、メタバースに関する資料をまとめています。
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目次
メタバース広告とは
メタバース広告とは、簡潔に言えばメタバース上に載せる広告のことです。
そもそもメタバースとは、インターネット上で現実のように繰り広げられる仮想空間のことです。ユーザーは自分自身の分身であるアバターを操作して、他のユーザーと交流したり、敵を倒したり、アイテムを集めたりして、別世界での生活を満喫できます。
メジャーなメタバースの例だと、どうぶつの森、マインクラフトなどが挙げられます。
これまでに広告といえば、モバイルアプリやGoogle上でのバナー広告、ソーシャルメディア上でのスポンサードコンテンツなどがありますが、そこに新たに、メタバース広告が並びます。
メタバース広告の主な特徴は3Dであり、バーチャルスペースの中において持続性が保たれるので、ユーザー側の目に留まる時間が長いということです。
メタバースとは
メタバースとは、VRやARなどを活用し、ネットワーク上に構築される三次元の仮想空間・サービスのことを指します。仮想空間や仮想現実とも呼ばれるように、ユーザーは自身のアバターを作成することで、メタバース内でゲームや勉強を行うことが可能です。また、最近では、メタバース上で広告活動を行っている企業も出始めており、注目度の高いサービスです。
メタバースの概念
メタバースは、Meta(超越した)とUniverse(宇宙)を掛け合わせできた言葉です。バーチャル空間や、仮想現実世界の総称として使用される言葉でもあります。現在、メタバースという言葉に明確な概念はありませんが、メタバースと呼ばれるサービスに共通することとして以下の2点が挙げられます。
・オンライン上の仮想空間であること
・アバターと呼ばれる自身の分身を作成することでコミュニケーションが可能
この共通点から見ると、メタバースは「アバターを通してコミュニケーションをとることが可能な仮想空間」だと捉えることができます。
メタバース広告はこれから伸びる?
没入型の新体験を提供する拡張現実『メタバース』。これの発展により、広告主はユーザーに対してより一層インタラクティブな広告体験を提供できるようになると言われています。
また同時に、メタバースはその空間内で完全に機能する経済圏を形成しているため、広告主にとってもまったく新しいマーケティングチャネルとなるでしょう。
画像引用:
総務省の情報通信白書
総務省の情報通信白書によれば、2030年にはメタバースの世界市場規模は78兆円にまで拡大すると言われています。2021年には4兆円ちょっとだったものが、わずか10年未満でおよそ20倍の値までその規模を拡大させるというのです。これは驚くべき数字でしょう。
しかし、メタバース広告の将来性をより具体的なものとして語るには、解決しなければならない課題がまだまだ多いと言う他ありません。
たとえば、各プラットフォームはメタバースを想定した機能を備えていないため、メタバース空間への広告出稿はWeb広告ほど簡単にはいきません。
メタバース広告に将来性は確かにあるのでしょう。しかしながら市場関係者が想像するような理想を実現するためには、多くの課題を解消していかなければなりません。
もし山積みの課題をすべて解決することができたその日には……メタバース広告は業界をがらりと変えてしまうかもしれません。
メタバース広告を打ち出すには
では実際に、メタバース空間内で広告を打ち出すにはどのような方法があるのでしょうか。
ここでは以下それぞれの手法について解説します。
・空間内に広告スペースを設置する
・空間内に店舗をひらく
・空間内でAIアバターに宣伝してもらう
空間内に広告スペースを設置する
メタバース空間内の建物やオブジェクトに広告スペースを設け、そこに広告を表示させる方法です。ゲームのプレイヤーが動いたり視線を変えたりする時に、実際に目に入るように広告表示をします。
空間内に店舗をひらく
メタバース空間内に、自社の店舗をひらいてしまうのも一手でしょう。現実のショッピングと同様に、自社商品をメタバース空間内で再現することで、ゲームプレイヤーに現実世界に近しい感覚で買い物を楽しんでもらうことが可能です。アバターに着用させる衣装や小物がプレイヤーに気に入られれば、広告効果に加えてブランディング向上にも一役買ってくれるでしょう。
空間内でAIアバターに宣伝してもらう
もう一つの方法は、メタバース空間内に存在するAIアバターにプロモーションしてもらう方法です。このアバターをデジタルヒューマンと呼んだりしますが、彼らの言動・行動は事前にプラグラムされたとおりに行われます。人型ロボットによる宣伝なので人間によって行われるリアルなプロモーションとは言い難いですが、絶えず広告宣伝できる他、企業の不利になるような事態にもなりづらいという特徴があります。
メタバース広告に関する資料まとめ
下記ではメタバースに関する資料や、VR・ARを用いた広告媒体資料をまとめています。資料のダウンロードは無料ですのでぜひご活用ください!
メタバース広告のメリット
メタバースの最大のメリットともいえるのが、場所に捉われない部分です。
世界中の人が一つの仮想空間に集まるため、現実世界で移動するという手間が省けます。例えば、日本にいても海外のイベントに参加できるといったことが可能です。
現実世界における、地理的な問題がないため、オンラインでのイベントに向いていると言えるでしょう。また、地理的な問題なく人とのコミュニケーションを図ることができるため、ビジネスシーンに活用することも可能ですとなっています。
ここでは、そんなメタバースへの広告出稿する際のメリットについて解説します。
メタバース広告を実施するメリットをご紹介します
ストーリー性が強い広告が打ち出せる
メタバース広告の1番の強みは、ストーリー性が強い広告を打ち出せることです。
別世界にどっぷりと浸かっているユーザーはその広告にも一気に引き込まれます。
また、よく見かけるポップアップ広告や動画広告とは次元が違うので、没入感を表現することができます。メタバース広告にも魅了されると、ユーザーがその商品を購入したいという意欲が高まり売上アップがしやすくなります。
メタバース上でショップをオープンし、商品を宣伝できる
メタバース上に自社のショップをオープンし、別世界にて商品やショップでの体験を通して宣伝できます。
ユーザーはメタバース内にて、商品のブランドをじっくり体感し、検討したり購入できるので、ショップでの一連の流れをメタバース内で完結することができます。
例えば、スポーツ用品やアクセサリー、コスメやワインなどが展示・販売されています。
洋服やシューズがその場で試着できるのも大きいですね。
メタバース上にインフルエンサーが参入し、商品をPRすることが可能
AIが搭載されたデジタルロボット『デジタルヒューマン』がインフルエンサーとなり、
メタバース上にて商品をPRすることができます。
これまでのインフルエンサーは人間だったので、誹謗・中傷などの心配がありました。
対して、デジタルヒューマンだと、宣伝のセリフも企業が考えるので炎上の心配はありません。
メタバース広告のデメリット
メタバースのデメリットは、インターネットに接続する環境が必要になることです。
メタバース自体が、オンライン上で作成されている仮想空間のため、自身もインターネットに接続する必要があります。インターネットが繋がりにくい、Wi-Fiがないなど、通信環境によって接続が左右されてしまうので、利用する際は注意が必要です。
また、メタバース広告のデメリットとしては下記が挙げられます。デメリットがあることにも注意して、広告出稿すると良いでしょう。
ユーザーによっては過剰広告になりやすい
Web上には様々な広告が表示されるので、ユーザーの使いやすさや満足度が大いに得られづらいです。
特にメタバース内ではそのような傾向が強いため、過剰な広告がユーザーにとって悪い影響を及ぼしてしまいます。
商品購入後にユーザーの期待を裏切らないように配慮しければならない
メタバース上で購入した商品を、実際に現実で使用してみたら何か違う・・といったケースもあります。
ユーザーはメタバース内において3Dアバターの姿をそのまま認識しますが、現実世界とは
完全に一致している訳ではありません。
そのため、現実世界と差が出ないように、メタバース上で実際の商品と相違がないように
工夫が必要です。
個人情報を悪用される恐れがある
メタバース広告は暴走しやすい懸念がある為、ユーザーの個人データが流出してしまったり
抜き取られた個人情報を悪質ユーザーに悪用されるなど、様々なリスクがあります。
そのため、企業がユーザーの個人情報を取り扱う場合は、注意喚起の通知を義務付けしたり、データの保存期間をきっちりと定めることが必須となってきます。
メタバース広告の事例
商品を宣伝することを目的とされるメタバース広告ですが、実は、意外な活用事例もあります。
ただ商品をメタバース内で宣伝されるだけでは、購入する気がないユーザーにとっては
煩わしい広告にしか過ぎませんよね。これでは通常のCMや広告とはあまり変わりません。
また、広告主としてもメタバース広告を有効に活用したいものです。
ユーザーは、今は購入する気が起きなくても、いずれ購入を考えるようになれると
メタバース内においても宣伝する気になりますよね。
ここで、メタバース広告にて行った活用事例を紹介していきます。
①サンプリング
商品のサンプリングをメタバース広告内での街頭で配布し、その商品への興味を持ってもらえます。
多くのユーザーに試してもらうことが出来て、ユーザーに気に入ってもらえれば購入してもらえます。より多くのユーザーに広めることが出来るので、まさに一石二鳥ですね。
一般的に知られていない商品や開発されたばかりの商品を、現実世界で販売促進をするとなれば、人件費や手間が掛かります。
対して、メタバース広告で販売促進を行うと、手間が掛からずに商品を広めることができます。大変効率が良い活用法ですね。
さらに、
「商品を今すぐ購入が出来ないユーザー」や
「ウィンドウショッピングを楽しみたいユーザー」、
「とりあえず商品を試したいユーザー」
にとって、商品のサンプリングはとても受け取りやすいのではないでしょうか。
②ユーザー調査
商品開発における事前ユーザー調査が行えます。
これも現実世界で行うと、やはり手間が掛かります。その上、開発に向けたミーティングをしながら分析するのにも時間が掛かります。
メタバース内で事前ユーザー調査を行えば、分析もメタバース内で行ってくれます。
これなら、新商品を開発するのにも抵抗がないですよね。
また、アンケート調査もメタバース内で行えます。
現実世界においてアンケート調査を行っても、回答が集まりにくいのが現実です。
けれど、アンケート調査もメタバース内で行えば、
・暇を持て余しているユーザー
・とりあえずアンケートに答えてみようと思っているユーザー
・たまたま通りかかったユーザー
にも、答えてもらえやすくなります。
アンケートに答えたお礼に、ちょっとしたお礼も用意するとユーザーに喜ばれます。
メタバースの活用事例
新しいコミュニケーションツールとしてだけではなく、ビジネスやエンターテイメントにも活用できるメタバース。ここでは、メタバースの活用事例をいくつかご紹介します。
フォートナイト/バーチャルライブ
世界中で人気のバトルゲーム「フォートナイト(Fortnite)は、2019年からバーチャルライブ配信を行っています。2021年には人気洋楽歌手「アリアナ・グランデ」が登場する「リフトツアー Featuring Ariana Grande」を開催しました。イベント開催時間に、ゲームにログインすることで参加できるイベントです。またライブイベントの開催に加えて、フォートナイト内ではコラボグッズも展開されました。
画像参照元:
THE RIFT TOUR FEATURING ARIANA GRANDE
au /サッカー日本代表応援イベント
日本の大手通信サービス会社auは、渋谷区公認にバーチャルプラットフォーム「バーチャル渋谷」を活用したサッカー日本代表応援イベントを開催しました。スマートフォンの専用アプリから誰でも参加できるパブリックビューイングイベントとなっており、アバターを通して試合観戦が可能です。また、イベントへの参加でサッカー日本代表のアバター用ユニフォームが貰えるキャンペーンも行っていました。
画像参照元:
サッカー日本代表戦メタバースイベント
メタバースの今後の展望
メタバースの今後について、いくつか期待される未来をご紹介します。
市場の拡大
メタバースは著しい成長が期待される領域です。利用者が増加することで、広告主は新しいターゲット層に訴求できるかもしれません。メタバースでの広告は、特に若い世代をターゲットにしたり、オンラインでのブランド展示を強化したりするための重要な手段となるでしょう。
インタラクティブな広告
メタバースは従来の広告とは異なり、ユーザーが参加できる環境です。広告はよりインタラクティブになり、ユーザーが直接コンテンツに関与できるような形式が増えるでしょう。バーチャルイベントやアバターとの対話を活かした広告などが考えられます。
プライバシーの保護
メタバース内での広告は、ユーザーの行動データを活用してターゲティングを行う可能性がありますが、同時にプライバシーの保護が求められます。広告主はデータ収集や使用に対する透明性を提供しなければなりません。
技術のさらなる発展
メタバースは技術の進歩と共に進化するでしょう。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)技術の成熟により、リッチな広告体験ができるようになることが期待されています。また、ブロックチェーン技術を活用した広告の透明性やセキュリティの向上も同様に期待されている観点です。
今までにないプラットフォームが生まれる!?
メタバースの台頭に伴い、新たな広告プラットフォームや専門のメタバース広告ネットワークが登場するかもしれません。もしそのような未来が来れば……いまよりずっと効果的に、そして魅力的な広告配信ができるようになるかもしれません。
以上、メタバースの今後に期待される展望でした。
しかしながら、これらはあくまでも期待される展望です。未来のことは誰にもわかりませんし、具体的なことは技術の進歩による影響を大きく受けます。
したがって大事なことは、最新の情報を追い続けること。メタバース広告の未来を見守っていきましょう。
メタバース広告のサービスを提供している企業
メタバース広告を提供している企業は徐々に増えてきています。
むしろ、メタバースという言葉を聞かない日はないほど、大小関係なく様々な企業がメタバース市場へ続々と参入してきています。
また、一部の米代理店もメタバース内にオフィスを設置していくことを進めているので、
いずれは食べ物も多く出店される予定です。
これで、メタバース広告のジャンルも多様化されていきそうですね。
実際にメタバース広告を提供している企業を紹介していきます。
arrova
arrovaは、現実と仮想世界を融合されたXR(クロスリアリティ)、メタバースジャンルにおけるメディアビジネスデザイン事業を行っている企業です。
バーチャル空間を生かした新しい広告展開やXRの技術を大いに活用した、新しいメディアの構築を提供しているので、ユーザー同士のコミュニティ空間が生まれやすく、バーチャルでしか出会えないユーザーとも出会える可能性が高まりますね。
すでに、大手ゲーム会社やIPホルダーとタッグを組み、ゲーム内で広告を打ち出したり
『バーチャル渋谷』『バーチャル六本木』というメタバース内での広告が展開されているため、家から一歩も出なくても街に遊びに行った感覚が味わえます。
メタバース内にて、より現実味のある空間を求めるのなら、arrovaが最適です。
The360合同会社
The360合同会社は、360度コンテンツを制作し、VRによるライブ配信を提供している企業です。
そこで、メタバース空間を提供する株式会社ガイアリンクと提携し、世界初のメタバース内360度VR広告が実現されました。従来では体験出来ないことが体験出来ますね。
メタバース内に360度VRコンテンツを設置することによって、ユーザーとなるアバターを自由に操作することが出来、複数人でも空間を楽しむことが可能です。
また、メタバース内で展示を行う企業が、360度VRコンテンツを活用しながらプレゼンテーションを行うことも出来ます。
メタバース内の360度VR広告を取り入れることによって、触りたい広告へと生まれ変わります。従来の広告へのイメージが変わりますよね。
博報堂DYホールディングス
博報堂DYホールディングスは、国内において広告業界第2位の広告代理店です。
のちに、メディア事業も統合され、博報堂DYメディアパートナーズが設立され、博報堂DYホールディングスのグループ企業に加わります。
この企業が創り上げる広告の大きな特徴は、テレビCMとデジタル広告が融合されて分析されることです。
テレビCMからの分析が導入されれば生活者データを用いて消費者目線においても視聴者データが分析されます。デジタル広告からの分析もプラスされれば、パソコンやスマートフォンに表示される広告の表示数をもとに分析されるので、非常に効果的です。
そこに、メタバース広告も参入されると、ますます広告の市場拡大も期待できます。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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