公開日:2023年09月12日 更新日:2023年09月20日
ソーシャルセリングとは?注意点、ポイントなど詳しく解説
ソーシャルセリングとは?注意点、ポイントなど詳しく解説
ソーシャルセリングについて
ソーシャルセリングとは、SNSを通じて見込み顧客と信頼関係を築いて、自社商品やサービスの購入につなげる手法です。
海外ではBtoBにおいてSNSが重視され、企業がソーシャルセリングを営業手法として取り入れるケースが増えています。
日本でも一部の企業がSNSを発信し、顧客とのつながりを深めていますが手探り状態の企業が少なくありません。
ソーシャルセリングが注目される理由
なぜ今ソーシャルセリングが注目されているのでしょうか?
企業が商品やサービスを購入する際に約70%はインターネットで調査して決断するといわれています。
これはインターネットを利用して他社製品と比べ、より質の高い自社にふさわしい商品情報を誰でも気軽に入手できるからです。
これまではセールスマンのビジネストークを信頼して購入するのが当たり前でしたが、インターネットでさまざまな情報を吟味し、商品を選べるようになったのです。
その購入プロセスにおいてソーシャルセリングが重視されているのです。
ソーシャルセリングは海外では主流
海外でいち早く注目されてきたソーシャルセリングは、多くのビジネスパーソンが営業で注目していた手法です。
海外では営業活動において以前のような無駄を省き、潜在顧客に的確にアプローチできるSNSを活用した営業手法が重視されてきました。
アメリカのLinkedInの営業セールス業界に関するレポートによると、営業人材の70%以上がソーシャルセリングを導入していると報告しています。
日本の利用率が低い理由
アメリカをはじめ海外で広まるソーシャルセリングですが、日本ではあまり浸透していないのが現状です。
その理由は、日本ではInstagramやTwitter、YouTubeなどSNSを利用して顧客とのつながりを深める文化が育ってこなかったからです。
SNS特有の情報漏洩や炎上などを恐れる企業は、SNSを営業活動に活用することに及び腰だったといえます。
ソーシャルセリングに関する媒体資料
以下ではソーシャルセリングに関連する媒体資料をいくつかまとめています。ご興味がございましたらぜひご活用くださいませ。
ソーシャルセリングのメリット
ソーシャルセリングを活用すればどのようなメリットがあるのでしょうか。
- いつでも見込み顧客へアプローチができる
- SNSで情報収集するユーザーへリーチできる
- ファン作り
従来の営業では顧客に接触するために事前にアポを取る必要がありましたが、SNSを活用すればユーザーが好きな時間、場所で企業のサイトにアクセスができ、メッセージのやりとりができます。
インターネットが普及し、ユーザーはSNSを利用して必要な情報収集を行う人が約7割以上いることから、SNSを利用するユーザーにリーチすることが重要になっています。
SNSを利用するユーザーは企業のファンになりやすい傾向が強いです。
優良な情報を発信すればユーザーに認知してもらえ、ファンになり情報を拡散してもらえるメリットがあります。
短い時間で営業ができる
ソーシャルセリングは見込み顧客へ効率的にアプローチできることから、従来の営業活動に比べ、時短で営業ができる強みがあります。
信頼関係の上に成り立っているソーシャルセリングは、商談から受注までのスピードが速いという特徴があります。
ユーザーは営業担当者のプロフィールなどをSNSで事前に把握できるので、商談開始のハードルが低いのも特徴です。
ターゲットを絞ることができる
ソーシャルセリングではターゲットになる見込み顧客が利用するSNSを選択してアプローチするため、受注につながりやすくなります。
SNSにはいくつかの媒体があります。例えば、Facebookはメインユーザーが30〜40代のビジネスパーソンが多く、この層を狙った商品やサービスでアプローチすればPRに効果的です。
相手が興味を持った時点でアプローチできる
ソーシャルセリングは、ターゲットになるユーザーとの信頼関係が重要です。
信頼関係は短時間で構築できるものではありません。
強引な営業活動は逆効果になりますので、相手が興味を持った時点でアプローチすることが求められます。
ユーザーとコミュニケーションを取る際は、価値提供を忘れず適度な頻度でやり取りすることが重要です。
ソーシャルセリングのデメリット
SNSで情報発信する場合、発信する意識が高まり、自社商品やサービスについて一方的に情報を配信しがちです。
配信する内容、頻度など総合的に判断し、ユーザーが興味を持つコンテンツであることが重要です。
信頼関係を急いで築くことに意識が高まると、ユーザーに敬遠されてしまう可能性があるので注意しましょう。
日本では知名度が低い
日本では情報漏洩や炎上といったSNS特有の課題が注目されるため、ソーシャルセリングは発展してきませんでした。
また、仕事に関する情報発信に抵抗を感じる企業、ユーザーがいるのも事実です。
個人が主体のアメリカと会社ありきの日本の文化の違いが大きいといえます。
こうした日本特有の要因から、ソーシャルセリング知名度は低く、活動がしにくいといわれています。
評価につながるか明確ではない
日本企業ではソーシャルセリングに関する育成がなされていないため、SNSでビジネスに関する情報を発信することに慣れていない人が少なくありません。
また、ソーシャルセリングを身に付けたとしても、きちんと評価されるかどうかは未知数であり、期待されるような成果が得られる保証もありません。
日本ではSNSに慣れていないビジネスパーソンが多いため、ソーシャルセリングを理解できず、実践しにくいといえるでしょう。
ソーシャルセリングの注意点
ソーシャルセリングを実施するためには注意点があります。
やり方一つで、成果が得られないばかりか、イメージダウンにもなりかねません。
焦って営業活動をしない
ソーシャルセリングを実施する際に注意するポイントの一つは、情報内容と頻度です。
情報発信することばかり考えていると、ユーザーが求める情報ではなく企業側の一方的な投稿になってしまう点です。
PRばかりが目立つとユーザーに敬遠され、イメージダウンにつながります。
SNSは一方的な発信になりやすいため、頻度を考え、ユーザーの反応を見極めながら情報調整を適宜行いましょう。
見込み客のいるコミュニティで情報を発信する
SNSにはそれぞれ媒体があり、利用するユーザーにも特徴があります。
信頼関係を深めたいなら、あらかじめ見込み顧客がいそうなSNSを見極め、情報発信することが大切です。
また、ユーザーの反応を見ながらフォーカスを調整することも欠かせません。
自社商品やサービスをプロモーションしたいなら、どういったターゲットに絞るか時間をかけてリサーチしましょう。
商品・サービスの投稿をしない
商品・サービスの受注が最終目的ではありますが、それを露骨に出すのは逆効果です。
SNSは日常生活で起きたこと、あれば便利な情報を投稿するのが一般的ですが、ソーシャルセリングではそうはいきません。
ユーザー目線で関心の高い情報を発信し、商品・サービスの投稿ばかりしないことが重要です。
SNSでは宣伝や広告は最も敬遠されるコンテンツだからです。
そのためターゲットが興味を持つ情報を提供し続けることがソーシャルセリングの成功への鍵といえます。
わかりにくいプロフィールは避ける
SNSではプロフィールを省く傾向があります。
どんな企業、どのような担当者が情報発信しているか不明なケースは少なくありません。
ソーシャルセリングは、ユーザーの疑問や不安を解決し、コンバージョンにつなげるのが目的です。
プロフィールは、自社の得意分野や専門性をアピールする重要なポイントですから、ブランクあるいはわかりにくいものは避けるようにしましょう。
ソーシャルセリングのポイント
ソーシャルセリングを活用して顧客に商品やサービスを提供するなら、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
目的・ターゲットを明確にする
SNSを活用したソーシャルセリングを実施するなら、目的やターゲットを明確にしましょう。
まず、企業の認知度を高めるためには、どのようなSNSを利用すればいいのか、自社商品やサービスに関心を持ちそうなユーザーを絞ることです。
目的やコンセプトがはっきりしていれば、無駄な情報発信もなくなり、ユーザーが欲しい情報をピンポイントで提供できるでしょう。
ターゲットに合わせたSNSを使う
SNSは媒体によって、利用するユーザーの年齢、特徴が異なるため、利用者の属性をリサーチしましょう。
BtoBではそれぞれのSNSの特徴を分析し、自社のコンセプトにあったユーザーが利用しそうなSNSを選ぶことが大切です。
ターゲットとSNSの利用者層が異なれば、期待通りの効果は得られない可能性があります。
定期的な投稿をこころがける
ソーシャルセリングで信頼性を構築し、見込み顧客に関心を持ってもらうためには、定期的な投稿が大切です。
ユーザーにとって価値のある情報であれば、積極的にコンタクトしてきます。
商品やサービスだけの情報ではなく、ファンを作る意識を持って親近感を持ってもらいやすい情報を提供するようにしましょう。
ソーシャルセリングでは自社にまつわる情報や耳寄り情報など価値提供がユーザーに好まれます。
ソーシャルセリングに使えるツール
ソーシャルセリングにおすすめなツールをいくつか紹介しましょう。
実際にどのように活用すれば良いのか参考にしてください。
Facebook
世界のユーザー数が22億人と圧倒的なアクティブユーザー数を誇るFacebookは、海外ではビジネスで利用されています。
個人・企業のどちらでもアカウント作成が可能で、個人は実名登録制のため信用度が高いのが特徴です。
また、ビジネスとの親和性が高く、40〜50代の利用者が多く、見込み顧客にアプローチするならFacebookはおすすめです。
Instagram
世界全体のユーザー数が10億人以上のInstagramは、エンターテイメント性に優れ、アパレル・美容・スポーツコンテンツ・フィットネス関連に強いSNSとして親しまれています。
位置情報のタグ付けが可能なため、店舗やイベントの認知におすすめです。
特に人気なのがストーリーズでInstagramを利用すれば効果的なアプローチが可能です。
note
フォローやシェアの機能を持つnoteは、長文のコンテンツが掲載できるのでブログ感覚で人気のあるSNSです。
noteは新しいSNSで、利用者数を伸ばしています。
見込み顧客とのコミュニケーションツールとしての期待も高いnoteは今後、ソーシャルセリングで欠かせないツールになるでしょう。
LinkedIn
LinkedInは、LinkedIn会員が利用できる有料のビジネス特化型のSNSです。
世界で約6億人のユーザーがいるといわれ、フィルタリング機能や高度な検索機能が充実していて見込み顧客を開拓するなら有効なSNSです。
企業によってはLinkedInを利用して採用活動をするなど、活用範囲が広いといえます。
SlideShare
SlideShareは、LinkedInが運営する資料共有サービスで、スライドショー形式で資料を公開できるのが特徴です。
自社商品のプレゼンなど、自社商品の認知度拡大に利用するならおすすめです。
動画挿入ができ、ダウンロード可否を設定できるので資料を不正に利用される危険もありません。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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