公開日:2023年08月16日 更新日:2023年08月25日
動画マーケティングの成功事例7選!動画制作をする上でのコツやポイントは?
動画マーケティングの成功事例7選!動画制作をする上でのコツやポイント
動画マーケティングとは
インターネットやスマートフォンの普及に合わせ、SNSがライフスタイルの中心になりつつある昨今、動画コンテンツというのは個人レベルで制作・配信ができる環境になっています。
これまでは動画によるコンテンツといえばTVという時代でしたが、今ではスマートフォンで検索を1つすれば、毎秒ごとに更新される新着動画で埋め尽くされてしまいます。
マーケティングにおいても、今や動画コンテンツは主流となっており、マーケティング戦略において最も重要な位置にあります。今回の記事ではそんな動画マーケティングの現状とメリットを、成功事例も合わせて紹介していきます。
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動画マーケティングの関連資料
ここでは、動画マーケティングに関連する資料をいくつかまとめています。資料のダウンロードはいくつでも無料でできますので、気になるものがありましたらお気軽にダウンロードしてみてくださいね!

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動画マーケティングの現状
2019年の電通によると、国内の総広告費用は6兆9381億円であり、そのうちインターネットの広告費用は2兆1048億円とおよそ20パーセントを占め、初めてTVの広告費用を追い越しました。
ここからさらにコロナなどの国内問題の影響もあり、インターネット広告費用は上がり続け、2022年にはついにインターネットのみで広告費用が3兆円を超えました。
また、最近では5Gの登場などで、手軽に動画を視聴できる環境が整いつつあり、動画コンテンツ市場はますます拡大しています。
参考:
ネットの広告費がテレビを抜く
出典:
2022年 日本の広告費
動画マーケティングを行うメリット
TV・新聞・雑誌・ラジオというマスコミ四媒体を超えて主流となっているインターネット広告市場では、動画コンテンツによるマーケティングのメリットが数多くあります。ここでは動画コンテンツをマーケティング戦略に入れることのメリットを紹介していきます。
効果測定がしやすい
動画は他の広告媒体と比べて、効果測定が分かりやすく簡単に行えることが特徴的です。Youtubeなどの動画配信サービスでは、投稿した動画に関する様々なステータスを確認することができます。例えば以下のようなものがあります。
- 動画のクリック数
- 再生回数
- 視聴時間
- 男女比
- 地域(国)
これらのステータスを見ることで、その動画がもたらした効果を詳細に把握することが可能です。また動画を掲載したページのコンバージョン率なども一緒に検証すれば、実際のマーケティング効果も実数値で確認することができるでしょう。
シェアされやすい
動画コンテンツというものは、人の記憶に残りやすく、文章や画像と比べて情報量が濃密です。そのためシェアがされやすいという性質があります。
さらにその動画の内容が面白かったり、役に立つものだとユーザーに認識されると、爆発的に拡散することもあります。
動画コンテンツは手間こそかかってしまうものの、一度軌道に乗ればその効果は絶大です。多く人にシェアされ、動画サイトやSNSの上位やおすすめに表示された場合、その動画は継続的に再生とシェアを獲得し、ユーザーへの認知は広がり続けます。
動画マーケティングの成功事例
ここでは実際にマーケティング戦略に動画コンテンツを採用し、成功した企業の実例を紹介していきます。
事例①KDDI/au
KDDI/auのCMは、30秒ほどのショートストーリーで、最後にauのキャッチコピーに繋がるという構成で企業PRしていくというものです。
桃太郎・浦島太郎・金太郎など誰でも知っている有名な昔話に登場するキャラクターを題材としていて、それぞれのキャラクターは超有名な演者によって演じられています。
さらにこのCMは1つだけではなく、連作となっているのも特徴的です。新しい話には新しいキャラクターが登場するので、auを宣伝するという同じテーマでありながらも常に新鮮さを感じさせます。
豪華出演陣が昔話に登場するキャラクターの個性的な恰好をするという”話題性”や、次に誰がどの役で出演するのかという”期待感”により注目が集まり、マーケティング戦略として成功しました。
事例②パナソニック株式会社
パナソニックは動画マーケティングを行う上で、Instagramの多様な広告形式による訴求面に注目し、高級トースターの新モデルにおける広告で活用しました。Instagram広告に最適なフォーマットで動画を制作し、またフィード広告やストーリーズ広告を活用することで、様々なタッチポイントを作り出すことに成功します。さらに認知から理解、そして購買検討に至るまでをこのInstagramによるアプローチで行ったことで、ユーザーへのメッセージ想起がより高まりました。
事例③アサヒビール
アサヒビールは2022年3月に代表的商品である「スーパードライ」をフルリニューアルしました。プロモーションも従来よりもSNSを用いたアプローチに力を入れます。
その中でInstagramを用いたマーケティングでは、ストーリーズ広告でアンケートを実施し、ユーザーとのコミュニケーションを取ることで注目を集めました。またリールにCMを投稿することで、フォロワー外にもアプローチしつつ、有名インフルエンサーとのタイアップでより宣伝効果を加速させました。
事例④メイベリンニューヨーク
メイベリンニューヨークのリキッドファンデーション「Fit me」は、自分の肌に合った色が選べるよう17色もの種類があることが特徴の商品です。しかしコロナによる影響で、店頭でのテスターができなくなり、マーケティング戦略の方向性を大きく変えることになります。
その結果デジタルマーケティングで完結させることになり、TikTokを用いた動画マーケティングにシフトします。「TopView」というアプリを起動した際に表示される動画に人気K-popグループ広告を流し、重ねてTikTokインフルエンサーとのコラボもしました。
TikTokの動画では、企業側の一方的な発信ではなく、ファンとの双方向なコミュニケーションが可能となっています。これにより、デジタルのみのマーケティングでもユーザーの理解度と商品への信頼度を十分に得ることができました。
事例⑤大阪ガスマーケティング株式会社
大阪ガスの「スタイルプランP」は、契約期間中にAmazon会員の年会費を負担するという内容です。これのプロモーションとして活用されたのがTwitter(現「X」)の動画広告です。全編文字のみの構成となっており、動画の上下には固定でキャンペーン情報の帯を付けた動画となっています。
本キャンペーンではAmazonプライムというWebサービスを利用する人にとって得するプランです。そのためプランを知らない潜在層が多く利用しているであろうTwitterとは親和性の高さが期待されていました。またTwitterではキャンペーン動画配信の新たな購入モデルとして、「15秒配信の入札単位」が登場します。この15秒に最適化した動画を作ることで、費用対効果をさらに高めることに成功しました。
出典:
15秒の動画再生数: Twitterのプレミアム動画の再生数に関する新しい購入モデル
事例⑥DAZN japan
DAZNは「好きなスポーツ、好きなだけ」というフレーズを掲げ、国内外のプレミアムスポーツコンテンツを配信するプラットフォームです。そのマーケティング戦略の1つとして作られたのがTikiTokアカウントです。
TikTokは短尺の動画を配信する事に特化したスマートフォン向けのサービスで、DAZNアカウントではスポーツのハイライトシーンなどが投稿されています。手軽にスポーツ観戦に触れることができるという点でTikTokとは相性が良く、アカウントページから公式サイトへの導線を用意しておくことで、新規ユーザーの獲得効果を高めました。
事例⑦splashtop
splashtopはリモートワークを快適にするためのリモートデスクトップのソフトウェアを開発・提供しています。その動画マーケティングとして、タクシー内で流すことを目的とした広告動画を制作しました。
splashtopでリモートワークの導入を簡単に行えることをメッセージに据えて、タクシー内でも内容を理解できるよう音声には全て字幕をつけています。さらにターゲットである会社員により共感を得てもらうために、会社員の実話をモデルにしたストーリーになっています。
動画マーケティングのポイント
動画によるマーケティング戦略は現在様々な企業やビジネスで採用されていますが、その中でも成功したといえるほど効果を得られることは極めて困難です。
個人レベルでも動画を配信できる現在の環境において、日々新しい動画は更新され続け、注目を集めることができない動画はすぐに埋もれてしまうからです。
そんな競争の激しい動画マーケティングで成果をあげるために必要なポイントを紹介していきます。
基本「HHH」を意識する
「HHH」とはGoogleが提唱するYoutubeを利用した動画マーケティングで重要となる戦略のことを指します。3つのHはそれぞれ以下のような意味を持ちます。
- Hero動画
企業の知名度を高めることを目的とした動画
- Hub動画
自社商品やサービスの魅力を伝えるための動画
- Help動画
商品の使い方などの情報を含んだハウツー動画
これらの動画を「適切なタイミング」と「適切な方法」で公開することで、大きな効果を得られるという内容です。
動画マーケティングを行う際は、まずこの「HHH」の内どの動画が必要かを明確にし、それを意識した動画制作をしましょう。
メッセージを絞る
何も知らない状態で目に留まった動画で、ユーザーが見るのはせいぜい最初の数秒です。そこでユーザーの心を掴まなければ、動画はどんどん埋もれていってしまいます。そのため伝えるべきメッセージは厳選し、コンパクトにまとめましょう。そしてユーザーの目に留まる一瞬にインパクトを持ってきて、ユーザーに興味を抱かせることができれば、そのまま視聴を続けてくれます。商品やサービスの詳しい説明などは、その後にまとめましょう。ただしここも長々とした説明では飽きられてしまうので、短く伝わりやすいようにという意識は持っておく必要があります。
魅力的なコンテンツを作ろう
分かりやすく、見やすいというのは重要ですが、それだけではユーザーは惹きつけられません。例えば動画全体のレイアウトデザインを工夫したり、人気の曲をBGMとして採用したり、動画そのものを魅力的にすることも重要です。字幕1つをつけるのも、タイミングや効果音次第ではユーザーの受ける印象が全く異なります。
動画自体を魅力的なコンテンツに仕上げることは、そのままマーケティング効果にも直結してしまう要素です。低クオリティの動画はそれだけで、企業や商品のブランドを下げることにも繋がりますので注意しましょう。
まとめ
動画マーケティングは競争が激しく、成果を上げる難易度は高いといえますが、その分メリットは多く、得られる効果も絶大です。
まずは実際に動画マーケティングとして成功した企業の事例を見て、成功したポイントや考え方を学び、その上で魅力的な動画コンテンツを制作することを心がけましょう。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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