公開日:2022年09月13日 更新日:2023年10月11日
TVer広告とは?配信方法、料金、特徴を解説
TVer広告とは?配信方法、料金、特徴を解説
目次
TVer広告とは
TVer広告とは、民放テレビ局の約400番組を無料で視聴できるTVerに動画広告を配信できるサービスです。
スマホでもPCでも、また家庭での利用数が増加したAmazonファイヤースティック接続時にはテレビでも視聴できるというもの。
TVerアプリは、ダウンロード数が2021年12月時点で4400万、再生数は同時点で2億回を超え、10代から60代の男女問わず広い層で利用されている点もポイントです。
かつてはTVを視聴していたユーザーも、どこにいても好きなときに好きな番組がチェックできる、とあってネット動画を見るのと同じ感覚でTVerを使って見ている現状があります。
マーケティングにおいてはターゲットにあわせた戦略展開が重要ですが、Instagramのように若年層の女性に偏る傾向などがなく、年齢性別問わず利用者が分布しているTVerは、広い層をターゲットとしたマーケティング戦略でも使い勝手が良い広告媒体。
またTVer広告は同じく動画配信を行っているyoutubeと違い、広告がスキップできない仕様になっているため、確実に視聴者に届く広告という点もポイントです。
参考:
TVer広告
TVer広告の媒体資料
TVer広告の媒体資料を下記に掲載しています。資料ダウンロードは無料なので、興味がある方は是非お気軽にご利用ください。
詳細資料のダウンロード、広告出稿に関するご相談に関しましては、「TVer広告」のBizサイトまでお問い合わせください。
TVerは、在京民放5社(日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビ)が連携した初めての公式テレビポータル。
各局の番組を好きなときに自由に楽しめるようになるキャッチアップサービスです。
PC/スマートフォンアプリ/タブレットアプリ/テレビアプリで750番組以上を無料で視聴できます。
❏「サービスTVer」の特徴
・アプリダウンロード数 7,250万
・月間再生数(TVer単体)4.5億回
・MUB(TVer単体)3,500万
・認知率 72.5%
❏「TVer広告」の特徴
①番組指名視聴と高い専念視聴率
②ユーザー嫌悪感が少ない、スキップ不可の広告フォーマット
③データドリブンなターゲティング
❏「TVerAdsPlatform」の導入事例
2020年11月から本格的に広告事業をスタートし、年間3000社の広告主様にご活用いただいており、多種多様な企業様よりご出稿いただいております。
業界事例:エネルギー/ファッション/化粧品ブランド/トイレタリーメーカー/飲料メーカー/家庭用品メーカー/家電メーカー/外食業界/ toB ツール業界/官公庁・団体/教育サービス/医療サービス/金融/保険/交通/レジャー/自動車メーカー/自動車関連/スポーツブランド/エンタテインメント業界/アプリゲーム/携帯キャリア/不動産/住宅メーカー/医療品/医薬品メーカー
TVer広告の仕組み
TVer広告の仕組みは以下の通りです。
- ・TVer広告のフォーマット
- ・TVer広告の配信タイミング
- ・TVer広告の課金形態
- ・TVer広告の配信先
- ・TVer広告の出稿フロー
それぞれ続けて詳しくみていきましょう。
TVer広告のフォーマット
TVer広告を出稿する場合、広告動画はアスペクト比16:9のMP4ファイルで、6秒・15秒・30秒・60秒のフォーマットです。
放映される動画広告は全て、JIAA(Japan Interactive Advertising Association:一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会)の定めるセーフティ基準を満たしたものに限られます。
JIAAは不快表現や不適切表現にあたるクリエイティブとは何か、アフィリエイトプログラムを利用した広告の表示規制などについて認知させ、研修なども行っている法人です。
このJIAAのセーフティ基準を満たすクリエイティブとすることで、視聴者に不快感情を抱かせるような広告が配信されなくなるため、マイナス感情を持たずに広告が視聴される環境を実現しているのもTVer広告を配信するメリットになるでしょう。
TVer広告の配信タイミング
TVer広告は、無理に割って入って動画広告を配信するのではなく、コンテンツの構成にあわせて最適なタイミングでTVコマーシャルのように配信されるため、嫌悪感を抱かれにくいのがTVer広告の強みと言えるでしょう。
Youtubeや無料アプリの広告は、アプリを立ち上げた際や動画を見ようとした際に割り込んで入ってくることで、大きな不快感を抱かれやすいもの。
TVer広告もこのようなアプリで配信されるように、15秒・30秒・60秒と短いとは言えない尺の動画広告が配信可能ですが、どれも視聴完了率が96%以上と高く、受け入れられやすい形で配信されることがデータからも読み取れます。
TVer広告の料金
2021年までTVer広告の課金形態は、広告が表示されたことで費用が発生するCPM(Cost Per Mile)課金が主でした。
2022年現在では、このCPM課金形態に加え、動画広告が最後まで視聴された時点で費用が発生するCPCV(Cost Per Complete View)課金形態をオークション形式で導入しました。
動画広告を配信した際、最後まで視聴されることで初めて大きな広告効果が得られるということで、広告主のニーズをくみ取った形になったのです。
オークション形式では競合が多いキーワードでは広告出稿費用が高る反面、視聴者の検索ニーズにあった広告配信ができる為、よりリーチしやすいメリットがあることがポイントとなります。
TVer広告の配信先
TVer広告を出稿した場合の配信先は、TVerのスマホアプリやPCサイト上、Amazonファイヤースティックを接続したコネクテッドTVだけではありません。
民放局とコネクションが強いTVerだけあり、「フジテレビオンデマンド」「TBS FREE」「日テレ無料DATA!」「テレ朝キャッチアップ」といった民放局の動画配信サービス・シンジケーションサイトにも広告配信することができます。
WEB広告を配信する場合は出稿先のサイトに限定され、YoutubeではYoutube上のみと通常の広告出稿は出稿先が限定されますが、TVerでは配信先が多岐にわたるため、より大きな広告効果が期待できるのも強みです。
TVer広告の出稿フロー
TVer広告出稿時のフローは以下のような流れになります。
- ・広告主からTVerに問い合わせ
- ・打合せ
- ・シミュレーション・見積もり
- ・業態考査
- ・発注
- ・素材考査
- ・配信開始
業態考査・素材考査それぞれをクリアして初めて配信が開始されます。
この際、先述のようにJIAAにより定められた基準をクリアしているかどうかという観点でも審査が行われることとなるため、広告動画を作成するにあたりどのような基準が定められているのか、確認しておくようにしましょう。
また配信にあたっては放送局による考査も含まれること、広告在庫状況によってもすぐに放映とならない可能性もあります。
TVer広告の特徴
TVer広告を配信することで期待できる特徴・メリットには以下のようなものが挙げられます。
- ・豊富なターゲティング
- ・視聴完了率が高い
- ・テレビを見ない層にもアプローチが可能
- ・広告に対して嫌悪感を抱かれにくい
- ・広告環境の安全性
それぞれ詳しく見ていきましょう。
豊富なターゲティング
民放局でテレビコマーシャルを放映するにあたっては、ターゲティングが難しいというマーケティング観点からは最大の難点とも言えるデメリットが避けては通れない障壁でした。
ですがTVer広告ではPMPメニューからの設定で「年齢・性別・居住地(視聴エリア)」のターゲティングができるだけでなく、転機連動配信という機能も備わっているのが最大の特徴です。
天気で気分が大きく変わるというのが日常生活においても感じていらっしゃる方も多いかも知れませんが、ここまで細かいターゲティングができるというのはTVerの強みに他なりません。
またオークション形式であるCPCV課金方式を選択することで、検索キーワードに連動した広告配信ができるなど、ターゲティングが仔細にできるのがTVer広告が選ばれるポイントでしょう。
視聴完了率が高い
先にもお伝えしたように、TVer広告は自然と視聴者に受け入れられるようなタイミングで、広告動画を配信します。
そのため不快感を抱かれにくく、96%以上が動画広告を最後まで視聴しているというデータが、視聴完了率の高さを裏付けています。
テレビを見ない層にもアプローチが可能
「見たい番組があったのに見損ねてしまった!」というユーザー層に利用されていた印象のあるTVer。
今では「テレビは見たいけど忙しくて時間がない」「見たい番組だけ見られれば良い」というユーザーにも利用されるようになりました。
近年では動画ですら「時間がもったいないから」等の理由から倍速で視聴している、という方もいるほど合理的かつ効率よく欲しい情報を収集しているユーザーもいます。
こうしたユーザー層にも受け入れられているTVerですから、普段テレビを見ないユーザー層に対してもアプローチが可能なのです。
広告に対して嫌悪感を抱かれにくい
JIAAの基準に則り放映する広告動画も審査しているTVerは、「流れてくる様々なコマーシャルに不快感を感じないですむ」という印象付けが既にできている広告媒体です。
Youtubeや様々なアプリでは「無理やり見させられている」「広告の内容が不快だ」という印象から、広告にはネガティブなイメージがついて回ってしまいますが、TVerではそのような先入観を持たずに、配信される広告を見てもらうことができるということになります。
また放映タイミングも民放のコンテンツの構成にあわせてTVコマーシャルのような間隔で行われることも、不快感を持たれずらいポイントとなっています。
広告環境の安全性
広告に対して嫌悪感を抱かれにくい、というポイントでも解説したようにJIAAの定めた基準に則り放映コンテンツを審査しているTVerですから、自社で作成した広告動画以外の広告の内容も精査されたものに限定されています。
このような環境が担保されているTVer広告ですから、その他の広告クリエイティブに引きずられてマイナスイメージを持たれるということは、まずありません。
TVerへ広告出稿時の注意点
TVer広告を出稿する際に注意しておきたいポイントは、以下のようなものが挙げられます。
- ターゲットを絞りすぎない
- スマートフォンユーザーが多いことを考慮する
- クリエイティブ審査期間について猶予を持つ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ターゲットを絞りすぎない
ターゲティングを細かくできるのがTVerの特長であり、強みでもあります。
とはいえ、あまりにもターゲティングを細かく設定して条件を絞り込みてしまうと、見込み顧客を自らはねのけてしまう結果にも繋がります。
広告効果を得るためには、ある程度の回数繰り返し放送されることも重要。
「これじゃ絞り込みが足りていないかな」というくらいの絞り込みからスタートして、条件を追加していくこともできます。
スマートフォンユーザーが多いことを考慮する
TVerで一番多いのはスマートフォンアプリのユーザーですから、小さな画面でも見やすい構成にすることも重要なポイントです。
「文字が多いけど、小さくて見えない」
「あまりに長い広告だと持つ手が疲れる」
など、デメリットとなってしまうことのないように、内容に配慮して広告動画を作成するのがおすすめです。
クリエイティブ審査期間について猶予を持つ
TVerで広告を出稿する場合には、業態考査・素材考査が行われることはお伝えしました。
広告内容について審査される素材考査においては、JIAAにより提唱される基準をクリアしたものであることも重要なポイントです。
TVer広告に対して行われる審査は地上波で放送されるコンテンツと同等である、ということもあり、審査には平均して12営業日程度かかることを踏まえ、無理のないスケジューリングを立てておくようにしましょう。
「イベント・キャンペーンの告知だったのに、広告配信が間に合わなかった…」ということが無いよう、広告出稿準備をすることをおすすめします。
TVer広告出稿に適しているケース
TVerへの広告出稿は様々な場合に有効ですが、中でも以下のようなケースに適しています。
- ・テレビCMをより広範囲にリーチさせたい場合
- ・細かいターゲティングで動画広告を出稿したい場合
- ・テレビCM出稿前に広告効果を試したい場合
それぞれ詳しく見ていきましょう。
テレビCMをより広範囲にリーチさせたい場合
「テレビコマーシャルを放映しているが、思ったような効果が得られない」
「想定していたターゲット層に届いているとは言えない」
このような状況であるなら、TVerへの広告出稿は大きな効果が得られる可能性があります。
忙しく時間がない、見たい番組を見たいタイミングでチェックしたい、というユーザーのニーズに寄り添うTVerですから、テレビを見ない層へもアプローチができるのは前述のとおりだからです。
それだけでなく、ユーザーの情報も得ているTVerですから、ターゲティングも詳細にできる点もメリットとなるでしょう。
細かいターゲティングで動画広告を出稿したい場合
動画広告を出すにあたり、「最後まで見て欲しい」という広告主のニーズにも寄り添うTVerですが、特定のターゲット層に向けたアピールが必要なものの広告を出す場合、ターゲティングの精度も重要です。
TVerでのターゲティングは「年齢・性別・地域」だけでなく「天気」も含まれているとご紹介しました。
例えば「雨の日でも部屋干し臭がしない洗濯洗剤のアピールをしたい」といった場合、晴れの日よりも雨の日に放映するほうがユーザーの心に引っかかる可能性は高くなります。
このように仔細なターゲティングができるのもTVer広告のメリットです。
テレビCM出稿前に広告効果を試したい場合
テレビコマーシャルを出稿するには、多額の費用が掛かります。
テレビコマーシャルを出稿するにあたり、確実な広告効果をだしたい、といった場合に先駆けてTVerで費用を抑えつつ認知度を高める、また広告の効果を図るという使い方もできます。
もし仮にTVerで出稿した広告で思うような効果が得られていない、となれば改善して確実な効果が得られるクリエイティブとしたうえでTVコマーシャルとすることもできます。
効果測定について
2023年にTVerが「Adjust」との連携を開始したことにより、TVer広告フルマネージドサービスにおいてAdjustの利用ができるようになりました。そのため、TVer広告で、コネクテッドTVへ広告を出稿した際に、モバイルアプリの広告計測ができるようになりました。今後、TVer広告セルフサーブサービスでも、Adjustの利用が開始する予定です。
参考:
TVer広告の効果測定について
TVer広告の事例
株式会社アイズ
株式会社アイズの事例についてご紹介します。アイズが運営している口コミプロモーション
トラミーの CMを、テレビ東京とTVerで放送しました。「〜あなたの投稿がみんなを繋げる〜」をコンセプトに、一つの口コミがきっかけで人々の行動が変わっていく様子を描いています。
参考:
株式会社アイズ
「イヤな虫 ゼロデナイト」アース製薬
アース製薬の商品「イヤな虫 ゼロデナイト」のCMがTVer限定で配信されました。通常のテレビCMのフォーマットではみられない50秒CMを制作しました。
この背景には、アース製薬とTVerが「Special Partner Program Advertiser Year Agreement(以下、SPP-AYA)」というプログラムを締結したことがあります。このプログラムは、TVerが特定広告主だけに提供するプログラムで、年間契約でCPM単価を中心とする経済的メリットなどを提供しています。
参考:
アース製薬
日産自動車
TVerでの歴代再生数No.1記録を更新したフジテレビの人気ドラマ『silent』と、日産の自動車「サクラ」がタイアップした番組連動CMが、地上波とTVerで放送されました。本編の世界観と連動した内容のCMは、大きな反響を呼びました。
参考:
日産自動車
まとめ
様々な広告媒体がある時代になりましたが、中でも注目していただきたいTVer広告についてご紹介してまいりました。
TVer広告を出稿するためにどのようなポイントがあるのか、どんなメリットがあるのか、ということもご理解頂けたでしょうか。
「最後まで広告を見てもらう」という企業側のニーズをくみ取ったCPCV課金方式もあるTVer。
事例でもご紹介したように、いわゆる広告だけでなく人気のある番組とのタイアップでより大きな広告効果も期待できるのも強みです。
御社様のマーケティング戦略に、こちらでお伝えした情報を役立てていただければ幸いです。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
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