公開日:2023年08月31日 更新日:2024年06月10日
インバウンドマーケティングの事例6選|仕組みやメリットまでまとめて解説
インバウンドマーケティングの事例6選|仕組みやメリットまでまとめて解説
インバウンドマーケティングとは
インバウンドとは、英語でInboundと記し、「内向きの」や「内部からの」の意味です。インバウンド需要に見られるよう、外側から内側へ入ってくる方向や流れを示します。
マーケティングとは、英語で、市場で売買することを意味しますが、マーケティングの権威フィリップ・コトラーによれば、価値の伝達と提供を示します。
従って、インバウンドマーケティングとは、外側から入ってくる訪問者に価値を伝達・提供することです。
例えば、検索エンジンから自社Webサイトに流入してきた訪問者に、ランディングページやホワイトページで自社商品・サービスの情報を提供することがインバウンドマーケティングです。
インバウンドマーケティングは、インターネットが普及し「情報の王様」(コトラー)
になった消費者が、従来のマスメディアを通じてではなく、自ら情報探索するようなった生活スタイルの変化に応じ生まれたものといえます。
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他のマーケティングとの違い
他のマーケティングとの違いとして、インバウンドの対義語である「アウトバウンド」マーケティングと、インバウンドマーケティングと同義で使われることのある「コンテンツ」マーケティングを紹介します。
アウトバウンドマーケティング
アウトバウンドとは、英語でOutboundと記し、「外向きの」や「外部へ向けた」の意味です。インバウンドの対義語として、内側から外側に出ていく方向を示します。
従って、アウトバウンドマーケティングとは、ターゲットに対して企業側から積極的に価値を伝達・提供することです。
例えば、広告や看板を使って、自社商品やサービスをプロモーションすることがアウトバウンドマーケティングです。
コンテンツマーケティング
コンテンツとは、英語でContentと記し、内容や情報を意味します。マーケティング用語としてのコンテンツは、情報がまとまることで意味を成す状態を示します。
従って、コンテンツマーケティングとは、意味のある情報のまとまりで価値を伝達・提供することです。
例えば、ブログやランディングページ、ホワイトペーパー、インフォグラフィック、ポッドキャストでターゲットに情報を提供することがコンテンツマーケティングです。
つまり、コンテンツマーケティングとは、インバウンドマーケティングで訪問者に示す価値伝達・提供方法の一部をなす施策といえます。
インバウンドマーケティングの必要性・メリット
インバウンドマーケティングの必要性・メリットを、アウトバウンドマーケティングと対比しながら、以下で紹介します。
興味・関心
アウトバウンドマーケティングは、広告やプロモーションを通じてメッセージを送るため、配信対象の興味・関心が必ずしも高くない場合があり、効果が低いことがあります。
これに対してインバウンドマーケティングは、ターゲットは自ら訪問してくるため、関心度が高く、その興味関心に基づいたコンテンツを提供してより質の高い見込み客に育成しているため、コンバージョン率が向上します。
分析
アウトバウンドマーケティングでは、デジタルメディア以外を活用した場合、効果の測定が難しく、顧客の反応を正確に把握することが難しいことがあります。
これに対してインバウンドマーケティングは、オウンドメディアやSNS等オンラインプラットフォームを活用しているため、データの収集・分析が容易で、行動履歴やコンテンツの効果を追跡し、戦略を最適化できます。
コスト
アウトバウンドマーケティングでは、広告やプロモーションの実施には高い広告費がかかり、効果に対するコスト効率が低いことがあります。
これに対してインバウンドマーケティングは、訪問者に対する適切なコンテンツを揃えるため初期投資が必要ですが、コンテンツの再利用やオーガニックな成果を追求するため、長期的にはコスト効率が高まります。
インバウンドマーケティングの事例
外側から入ってくる訪問者に価値を伝達・提供するインバウンドマーケティングの事例として、オウンドメディアの自社ブログを運用している企業と、アーンドメディアのSNSを運用している企業を紹介します。
自社ブログ運営
ブログ等企業が自社運営するWebメディアは、オウンドメディアと呼ばれ、SNS等のアーンドメディア、広告等のペイドメディアと区別されます。この2つのメディアに比し、見込客獲得とブランディングがオウンドメディアの主な役割です。
こうした役割をどのように果たしているか、企業ブログを以下で紹介します。
株式会社ベーシック
対面営業中心から新しいBtoB取引を模索している現場の課題を解決するコンテンツを用意しているブログです。
運用しているのは、BtoBマーケティングに特化して見込み客獲得をサポートしている株式会社ベーシックです。
ブログを通じて見込み客を獲得するため、e-ラーニングやWeb講座、イベント、各種テンプレートを用意し、弁護士等専門家とコラボすることでブランディングしています。
参考:
マーケターのよりどころ「ferret」
株式会社LIG
インバウンドマーケティングに必要な様々なコンテンツ制作に有益な情報を提供しているブログです。
運用しているのは、Webサイト制作やシステム開発・アプリ開発、Webクリエイタースクール運営などの事業を展開している株式会社LIGです。
ブログを通じて見込み客を獲得するため、WebサイトのSEO施策や生成AI活用法等、インバウンドマーケティングで用意すべき基本的なコンテンツ作成方法から最新のツールやノウハウまで幅広い情報を提供しています。
参考:
Blog Top | 株式会社LIG(リグ)|DX支援・システム開発・Web ...
株式会社侍
インバウンドマーケティング用のコンテンツを生み出すIT人材育成に必要なコンテンツを用意しているブログです。
運用しているのは、法人用のIT研修やIT人材紹介サービスを展開している株式会社侍です。
ブログを通じて見込み客を獲得するため、「最短1ヶ月で未経験からITエンジニアへ」リスキリングを通じたキャリアアップ支援など魅力的なWebスクールを用意しています。
ブランディングするため、受講者の充実したインタビュー記事等を掲載して信用性を高めています。
参考:
侍エンジニアブログ - プログラミング学習のすべてがココに。
株式会社サイボウズ
新しい価値を生み出すチーム作りに役立つコンテンツを用意しているブログです。
運用しているのは、グループウェアの開発・販売・運用やチームワーク強化メソッドの開発・販売・提供している株式会社サイボウズです。
ブログを通じて見込み客を獲得するため、「カイシャ・組織」や「働き方・生き方」等、会社のチーム作りで課題となるテーマごとに特集コンテンツを用意しています。
運営企業たるサイボウズ自体を紹介する記事を多数掲載し、ブランディングしていることもこのブログの特徴です。
参考:
サイボウズ式 | 新しい価値を生み出すチームのメディア
SNS
SNSや口コミサイト等のソーシャルメディアはアーンドメディアと呼ばれ、企業のWebサイト等のオウンドメディアやWeb広告等のペイドメディアと区別されます。
この2つのメディアに比し、ユーザーとコミュニケーションすることがアーンドメディアの主な役割です。
この役割をどのように果たしているか、企業が運営するSNSを以下で紹介します。
スターバックスジャパン
笑顔で働く従業員を紹介することで、独自の世界観を体現しているSNSです。
運用しているのは、世界最大のコーヒーチェーンである「Starbucks」の日本支社であるスターバックスジャパンです。
SNSを通じてユーザーとコミュニケーションするため、働く従業員の個々のストーリーを紹介し、企業ミッションである「人々の心を豊かで活力あるものにするため」を実現しているコーヒー空間を伝えています。
参考:
Starbucks Stories Japan
ドミノピザ
TikTokでバズりを生み出し続けているSNSです。
運用しているのは、世界的なピザデリバリーサービスを展開しているドミノピザです。
SNSを通じてユーザーとコミュニケーションするため、TikTokのショート動画で、ピザの素材に関する疑問に答えたり、作り方の裏側をみせたりして、若者の興味関心に応えています。
参考:
【第3回】有名飲食チェーン店のTikTokマーケティングに迫る ...
インバウンドマーケティングの仕組み
外側から入ってくる訪問者に価値を伝達・提供するインバウンドマーケティングの仕組みは、訪問者の購買意思決定過程に応じて適切なコンテンツを用意することで構成されます。
つまり、潜在顧客の認知段階から、見込客の興味関心段階、顧客になるための比較検討段階、他者へ紹介や発信するファンとなるための愛着推奨段階、それぞれに以下で紹介するような施策やコンテンツを仕込んでいきます。
認知拡大
認知段階のターゲットに対する価値の伝達と提供の障壁は「知らない」ことです。
従って、構築すべき価値の伝達・提供の仕組みは、「見つけてもらう」コンテンツを用意することです。
例えば、SEO施策を施したWebサイトやブログ、SNS等があります。
この点、アウトバウンドマーケティングでは、広告や宣伝を使用して積極的に認知を広めますが、ターゲットに関心がない場合は無駄なコストがかかる可能性があります。
見込み客へ
見込み客になる段階の訪問者に対する価値の伝達と提供の障壁は「興味・関心がわかない」ことです。
従って、構築すべき価値の伝達・提供の仕組みは、「理解してもらう」コンテンツを用意することです。
例えば、ランディングページやホワイトペーパー、eBook等があります。
この点、アウトバウンドマーケティングでは、大量のメッセージを送信し、見込み客の中から関心のある層を絞り込む必要があり、ノウハウ負担が加重されます。
顧客へ
顧客になる段階の訪問者に対する価値の伝達と提供の障壁は「比較検討した結果、競合他社の方を選んだ」ことです。
従って、構築すべき価値の伝達・提供の仕組みは、「選んでもらう」コンテンツを用意することです。
例えば、ターゲットの比較検討情報収集をサポートする競合との性能・コスト比較表や導入事例、レビュー記事等があります。
この点、アウトバウンドマーケティングでは、一時的な関心や購買を促進することに焦点に広告やプロモーションを展開するため、ターゲットの比較検討情報収集ニーズに充分に応えられないことがあります。
ファンへ
ファンになる段階の既存顧客に対する価値の伝達と提供の障壁は「愛着を持てなかった」ことです。
従って、構築すべき価値の伝達・提供の仕組みは、「愛着・推奨を生み出す」コンテンツを用意することです。
例えば、カスタマサービスや既存顧客向けコミュニティ、紹介特典等があります。
この点、アウトバウンドマーケティングでは、単なる一時的な購買や関心にとどまりがちで、ファンへの転換が難しいことがあります。
インバウンドマーケティングの注意点
外側から入ってくる訪問者に価値を伝達・提供するインバウンドマーケティングは、積極的に価値を伝達・提供するアウトバウンドマーケティングとは異なる、以下のような注意点があります。
長期的施策であること
アウトバウンドマーケティングは、有料の情報伝達で、比較的迅速に反応を得られます。
これに対してインバウンドマーケティングは、ターゲット側からの訪問を待つので、成果を出すためには時間がかかり、コンテンツの品質向上やSEOの最適化等、継続的な努力と耐性が求められます。
体制の整備
アウトバウンドマーケティングは、広告やプロモーションに関する専門知識や広告予算の運用が求められますが、比較的早期に実施可能です。
これに対してインバウンドマーケティングは、コンテンツ制作やデータ分析、顧客とのコミュニケーション等、多岐にわたるスキルとプロセスが必要となり、適切なチームやリソースの整備が重要です。
インバウンドマーケティングが必要な企業・向いている企業
体制を整備し、長期的な施策を展開することが求められるインバウンドマーケティングでは、その扱う商品や営業規模により、向いている企業と向いていない企業があります。
アウトバウンドマーケティングとの対比で、その違いを以下で紹介します。
商品内容
アウトバウンドマーケティングは、広告や短期的なプロモーションを展開するので、購買決定が迅速な商品や簡潔なメッセージで伝えられる商品に向いています。
これに対して、インバウンドマーケティングは、体制を整備し長期的な施策を展開するので、購買決定に時間を要する高額な製品や、サービスの説明や専門知識を提供する必要のある商品に適しています。
営業規模
アウトバウンドマーケティングは、営業規模が比較的小さい場合でも、安価なデジタルメディアを使った広告やプロモーションで、ターゲットを絞ったアプローチが可能です。
これに対して、インバウンドマーケティングは、体制を整備し長期的な施策を展開するので、大規模な顧客層や多くの見込み客にアプローチする際に効果的です。多くのコンテンツを提供して多様なニーズに合致する訪問者を引き寄せられます。
インバウンドマーケティングを実現するために
外部からの訪問者の購買意思決定過程に応じて、コンテンツを用意することで、適切な価値を伝達・提供するインバウンドマーケティングを実現するには、その目的を認識し、明確な目標とターゲット設定が不可欠です。
インバウンドマーケティングの目的は、自社や自社商材が解決する課題に関心を持つ見込み客や顧客との関係構築を通じて長期的な成果を追求し、ブランドの信頼性を高めことにあります。
そのため、見込み客の質や関心度の向上、ロイヤルティの構築等、長期的かつ総合的な目標を設定します。関心やニーズに合わせたコンテンツを提供するため、ターゲットは、より精緻な絞込みが可能です。
こうした点が、一般的なセグメンテーションで特定のキャンペーン成果や即時の反応を目標とするアウトバウンドマーケティングと異なります。
まとめ
1990年代、インターネットの普及で「情報の王様」となった消費者は、興味関心ある事柄を自ら探究するようになり、スマートフォンの登場でその行動が日常的に習慣づけられました。
こうした消費者の生活スタイルの変化に応じ、広告や積極的プロモーション等を展開するアウトバウンドマーケティングから、「見つけてもらう」施策を展開するインバウンドマーケティングが活発となることは自然な流れです。
見つけてもらうまで期間を要しますが、見込み客となりファンになってもらう過程はアウトバウンドマーケティングよりスムーズに進むので、インバウンドマーケティングの手法を身に付けておくことは、顧客獲得及びファン創造にとって効率的であり経済的でもあります。
ライタープロフィール
-
メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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