公開日:2025年05月13日 更新日:2025年05月14日
JR線で駅広告を出稿するときの費用は?出稿できる駅広告の種類も解説
駅広告とは?
駅広告とは、駅構内や駅周辺のスペースを利用して展開される広告の総称です。電車及び駅施設利用者に向けて情報を発信し、商品やサービス、企業などの認知度向上や利用促進を目的としています。
交通広告についてはこちら
JR線の駅広告の種類と費用は?
JR線では、
ポスター広告、
デジタルサイネージ、
大型ボードなど多彩な駅広告メニューが用意されています。それぞれ掲出場所やサイズ、期間によって費用が変動するため、以下で各社(JR東日本・JR西日本・JR東海)の主要媒体と料金例を確認してください。
駅ポスター広告の費用
駅ポスター広告は、駅構内の壁面などに掲出される広告媒体です。比較的安価に展開でき、駅の利用者に直接的な訴求が可能です。掲出期間は7日間から設定でき、短期的な告知にも適しています。新店舗の開店やイベント告知、新製品の発売など、幅広い用途で活用できます。また、一枚のポスターから複数駅への同時掲出による広範囲な展開も可能です。予算に応じて、訴求したいエリアやターゲット層に合わせた広告展開ができる点が特徴と言えるでしょう。以下の表はJR各社の代表的な駅ポスターの料金をまとめたものです。
鉄道会社 |
サイズ |
S等級 |
A等級 |
B等級 |
C等級 |
D等級 |
E等級 |
F等級 |
G等級 |
備考 |
JR東日本 |
B0 |
84,000円 |
76,000円 |
56,000円 |
36,000円 |
18,800円 |
15,200円 |
9,200円 |
6,400円 |
等級は駅によって異なります。B1、B2サイズもございます。 |
B1 |
42,000円 |
38,000円 |
28,000円 |
18,000円 |
9,400円 |
7,600円 |
4,600円 |
3,200円 |
B2 |
21,000円 |
19,000円 |
14,000円 |
9,000円 |
4,700円 |
3,800円 |
2,300円 |
1,600円 |
JR西日本 |
B0 |
79,200円 |
74,000円 |
70,000円 |
60,400円 |
52,400円 |
45,200円 |
39,000円 |
33,800円 |
等級は駅と枚数によって変動します。10枚以上割引料金あり。B1、B2サイズもございます。三ノ宮東地下道は別料金です。 |
B1 |
39,000 |
37,000円 |
35,000円 |
30,320円 |
26,200円 |
22,600円 |
19,500円 |
16,900円 |
B2 |
19,800円 |
18,500円 |
17,500円 |
15,100円 |
13,100円 |
11,300円 |
9,750円 |
8,450円 |
JR東海 |
B0 |
57,800円 |
39,800円 |
37,800円 |
22,800円 |
17,800円 |
- |
- |
- |
等級は駅によって異なります。B1サイズもございます。 |
B1 |
28,900円 |
19,900円 |
18,900円 |
11,400円 |
8,900円 |
- |
- |
- |
S等級、A等級、B等級、C等級、D等級、E等級、F等級、G等級は、JR東日本における駅広告の料金体系を示すランクです。これらの等級は、主に駅の乗降客数や駅の規模、広告媒体の視認性などに基づいて設定されており、S等級が最も高く、G等級に向かって料金が低くなる傾向があります。上記料金はあくまで目安であり、駅の立地条件や利用状況、広告の種類(セット広告など)によって変動します。詳細な料金については、各JRの広告代理店にお問い合わせください。
デジタルサイネージ広告の費用
駅のデジタルサイネージ広告は、動画や静止画を放映できる広告媒体です。音声は出ませんが、複数の柱に映像を映し出すため、駅構内に華やかな印象を与え、多くの利用者の視覚に訴求できます。1週間からの短期的な掲載が可能であり、テレビCMなどの動画素材も活用できるため、注目を集めやすく、印象的な広告展開が期待できます。駅構内の主要な場所に設置されているため、視認性が高い点も特徴です。以下の表はJR各社の代表的なデジタルサイネージの料金をまとめたものです。
|
掲載場所 |
料金(目安) |
備考 |
JR東日本 |
東京駅京葉通路 |
約90,000円~ |
|
新宿駅東口 |
約250,000円~ |
|
JR西日本 |
大阪駅LEDセット |
160,000円 |
B1サイズ7枚(LED7セット)、大阪駅御堂筋口改札口 |
大阪駅LEDセット |
115,000円 |
B0サイズ2枚(桜橋LED4セット)、大阪駅桜橋改札内中央連絡通路 |
JR東海 |
名古屋駅 |
115,000円~ |
B0サイズ2枚(連続貼り)、掲載枚数により変動 |
上記の料金は一部の主要駅における目安であり、実際の料金は駅や掲載場所、放映期間などによって大きく変動します。詳細な料金や他の駅の情報については、各JRの広告代理店に直接お問い合わせください。上記以外にも駅単駅型や複数駅ネットワークセット、音声対応や大型LEDビジョンなど多彩なメニューが揃っています。詳細プランや空枠情報は各社の駅広告メディアガイドをご確認ください。
大型ボードの費用
駅構内に設置される大型ボード広告は、その大きなサイズと視覚的なインパクトにより、高い注目度を集める広告媒体です。ポスターよりも大きなサイズで展開できるため、広告の魅力を最大限に伝えられます。特に、駅のコンコースや改札付近など、多くの人が行き交う場所に設置されるので、広範囲の利用者に訴求するのに適しています。ただし、他の駅広告媒体と比較すると、一般的に費用は高くなる傾向があります。以下の表はJR各社の代表的な大型ボードの料金をまとめたものです。
|
掲載場所 |
料金(目安) |
備考 |
JR東日本 |
秋葉原駅パノラマセット |
800,000円 |
B0サイズ10枚 |
原宿ハーフジャック |
1,200,000円 |
B0サイズ10枚 |
新宿南口セット |
1,512,000円 |
B0サイズ18枚 |
東京ブライトピラー |
3,500,000円 |
B0サイズ38枚 |
JR西日本 |
大阪駅中央中2階ジャンボ8 |
550,000円 |
B0サイズ8枚(上下2段連貼り) |
大阪駅環状ジャンボ6 |
348,000円 |
B0サイズ6枚(上下2段連貼り) |
ターミナルジャンボ |
1,305,000円 |
B0サイズ28枚(大阪駅、新大阪駅、天王寺駅、京橋駅のセット) |
JR東海 |
名古屋ラージボード |
200,000円 |
B0サイズ4枚(縦2段×横2段) |
名古屋ワイドウォール |
400,000円 |
B0サイズ10枚(上下2段連続貼り)、シート仕様も可能(別途費用) |
上記の料金は主要駅における一例であり、駅や掲載場所、サイズ、枚数、期間などによって料金は大きく異なります。また、ここに記載のない駅や媒体も多数存在します。詳細な情報や最新の料金については、各JRの広告代理店に直接お問い合わせください。
駅広告の媒体選びのポイントは?
駅広告を選ぶ際は、長期掲出か高接触か目立たせたいかなど目的に合わせ、媒体の特性を基準に選定しましょう。
長期掲出したい場合
長期間掲出したい場合は駅看板広告(サインボード広告)を選んでください。駅看板は通常1カ月以上の契約期間を設けられ、毎日同じ駅を利用する乗降客が往復で最低2回以上広告を目にするからです。継続的な接触によりブランド認知が高まり、消費者の記憶に残りやすくなります。また、長期掲出はブランドの信頼性やイメージ向上にも寄与します。特に通勤・通学時間帯の混雑駅に掲示すれば、多くの潜在顧客に一度に訴求できて費用対効果が高まるでしょう。さらに、駅看板は視認性の高い大型サイズなので、小型広告より注目度が向上し、長期にわたる情報浸透を支えます。
人通りの多い場所に掲出したい場合
人通りの多い場所に掲出したい場合は、柱巻き広告と駅ポスター広告がおすすめです。柱巻き広告は改札内の柱全体を覆う大型フォーマットで、自然に通行者の視界に入りやすく、広告を見逃しにくくなります。駅ポスター広告はホームやコンコースの複数箇所に掲出でき、往復利用者に繰り返し訴求できます。株式会社ジェイアール東日本企画の2019年調査によれば、首都圏のJR・地下鉄・私鉄利用者は合わせて約1,730万人にのぼり、主要駅では新宿駅で1日約358万人、名古屋駅で約41万人です。このように人通りの多い場所で高い接触率を確保できるため、ブランド認知と話題化を効果的に狙えます。
とにかく目立たせたい場合
とにかく目立たせたい場合はデジタルサイネージ広告と大型ボード広告が最適です。デジタルサイネージは動きや色彩で視認性を高め、遠くからでも人目を引きます。大型ボードは駅構内の壁面やコンコースで数メートル級のサイズを誇り、一度に多くの乗降客に強烈な印象を残せます。これらの媒体は訴求力が強く、話題性を高めやすいのが強みです。特にデジタルサイネージはSNS連携や天候、在庫情報を反映でき、タイミングに合わせたクリエイティブ配信が可能です。その結果、SNS上での拡散効果を見込めます。媒体の大きさと動きの相乗効果で、駅利用者に強い印象を与えられます。
駅広告を個人で出すには?
最近よく見かける応援広告など、個人で駅に広告出稿する費用はどのくらいなのかをご紹介します。
費用相場
ポスター広告
| 7日間 1万円~ |
デジタルサイネージ広告
| 7万円~
|
大型ボード広告
| 7日間 17万円~ |
参考:推し広告(センイル/応援広告)媒体別の費用と平均予算を徹底解説!
上記費用に加えて、広告デザイン費が発生します。デザインを有名イラストレーターに依頼する場合、10~15万円が相場と言われています。好きなイラストレーターや、依頼したいイラストレーターが決まっていたら、SNSのDMなどで依頼してみるのも良いでしょう。
JR線の駅広告を出稿するには?
JR線の駅広告を出稿するには、まず広告代理店を通じて手続きを進める必要があります。広告の申込みから掲出開始までは一定の期間を要し、広告主や掲載内容に関する審査も実施されます。そのため、余裕をもって準備を進めなければなりません。
法人での出稿方法と流れ
法人としてJR線の駅広告を出稿する際、以下の手順と期間を目安に進める必要があります。
- ・許諾申請:まず、広告掲載に関する許諾を事務所へ申請します
- ・申込:広告掲載希望日の2か月~1か月半前までに、広告代理店へ申込みます。この際、団体概要書と事務所からの許諾証明書の提出が必須です
- ・広告主(団体)審査:媒体社による広告主としての審査が行われ、約2日~1週間を要します
- ・広告費の支払いと枠確保:審査通過後、広告費を支払い、媒体社へ広告枠の確保を依頼します。ただし、空き枠状況によっては確保できない場合がある点に留意が必要です
- ・デザイン制作:広告デザインを制作します
- ・意匠(素材)審査:制作したデザインについて、媒体社による表現内容の審査が行われます。この審査には、広告開始日の4週間~3週間前までの期間が必要です。デザインについても、事前に事務所からの許諾を得る必要があります
- ・入稿:ポスター広告の場合は広告代理店から印刷会社へ入稿、デジタルサイネージ広告の場合はデザイン審査通過後、媒体社へ直接入稿します
- ・リリース申請:広告開始日の2週間前までに、媒体社へ掲載内容や投稿文などのリリース申請を行います
- ・広告開始:リリース審査完了後、広告掲載が開始されます
このように駅広告の出稿には、他の広告媒体と比較して審査期間が長く、準備に時間を要するため、早めの準備が重要です。
個人での出稿方法と流れ
原則として、JR線の駅広告は団体名義での申込みが必要です。ただし、電鉄や広告媒体によっては、個人での出稿が可能な場合があります。個人で申込む場合、広告対象者が事務所に所属しているのが基本条件となり、所属事務所からの広告出稿に関する許諾証明書の提出が必須です。許諾はメールやDMのスクリーンショットでも認められますが、事務所によっては応援広告に関する規定があるため、事前に確認が必要です。また、広告対象者が事務所に所属していない場合でも、媒体社によっては個人での出稿を受け付けていますが、確実な掲出を保証するものではありません。
JR線の駅広告を出稿する注意点
JR線の駅広告を出稿する際には、広告の責任の所在や内容を明確にする必要があります。日本国内の駅広告に共通する重要な注意点として、まず、個人の名義では原則として申込みができません。2名以上で構成される団体での申込みが必須であり、広告のデザインには団体名と団体連絡先の記載が求められます。また、広告対象となる人物の事務所所属が前提となり、事務所からの許諾証明書の提出が必要です。この許諾はメールのスクリーンショットでも有効ですが、申請のみでは認められません。
駅広告へ出稿するメリット

駅広告は鉄道利用者に繰り返し自然に情報を届けられるため、多彩なメリットがあります。以下では主要な利点を見ていきます。
信頼性が高い
駅広告は公共交通機関で事前審査をクリアして掲出されるため、他の広告媒体と比べても信頼性が優れています。鉄道事業者が定めた厳格なガイドラインに沿い、不適切表現や誇大広告が排除され、多くの通勤・通学客が安心して閲覧できる環境で広告が掲載されるため、企業や商品の信用力向上に貢献します。従って駅広告は、新規進出企業や認知度向上を図るブランドにとって、有効なブランディング手段と言えるでしょう。
認知向上に役立つ
駅広告は初回接触機会を拡大し、認知向上に役立ちます。通勤・通学で一日約860万人が利用するJR線ホームや階段に掲出すれば、ブランドとの「偶然の出合い」を生み出せます。ポスターやデジタルサイネージの多彩な表現を活かせば、初めて接する顧客層に強い印象を与え、検索やSNSでの拡散を誘発できるでしょう。広告と連動したQRコード設置でオンライン送客も図れます。
反復効果が期待できる
反復訴求効果の高さも駅広告の強みです。通勤や通学で一日に最低二回同じ広告に接触するため、広告メッセージが自然に刷り込まれます。1週間から6ヶ月単位での駅広告の通常の掲出期間は、短期キャンペーンからブランド認知強化まで、目的に応じた持続的な訴求が可能です。公共交通機関を利用する利用者層に対して違和感なく広告情報を定着させられます。
細かくエリアターゲティングしやすい
駅広告は地域や路線単位で掲出駅を指定できるため、細かなエリアターゲティングが可能です。原宿駅や秋葉原駅など利用者属性に合った駅を選べば、若年層や趣味嗜好に沿った訴求ができます。一駅集中掲出で特定エリアの認知度を飛躍的に高め、複数駅連続掲出で沿線全体へのアプローチも実現します。店舗周辺路線だけに広告を出せば、無駄な広告費を削減しつつ見込顧客に効率的にリーチでき有益です。
自主視認メディアである
自主視認メディアである駅広告は、利用者が自ら視線を送るため、嫌悪感を抱かれにくいのが大きなメリットです。スマートフォンや動画広告のように画面を遮らず、階段やホームで自然に目に入る駅広告は、利用者が見たい情報として受け止められます。野村総研「NRIインサイトシグナル」の2007年調査でも、交通広告は「好きな広告」ランキング上位かつネガティブイメージが最も低い媒体と報告されています。このように駅広告は、生活者の自主性を尊重しながら効果的に情報を届けられる貴重なメディアです。
(出典:
第3回 消費者マーケティングデータ研究会/~ケーススタディによるメディアミックスの効果検証~)
駅広告へ出稿するデメリット

駅広告は多くのメリットを持つ一方で、いくつかの注意すべき点も存在します。以下では、主なデメリットとして挙げられる2点について解説します。
効果測定が難しい
駅広告のデメリットとして、効果測定の困難さが挙げられます。ウェブ広告のようにクリック数やコンバージョン数を直接的に把握するのは一般的に難しく、広告がどれほどの効果を発揮したのか数値として可視化しにくい点が課題です。例えば、ウェブ広告であれば、広告を経由したユーザーのアクセス数や購買などのアクションを詳細に追跡できますが、駅広告の場合は、広告を見た人数やその後の具体的な行動を結びつけるのが容易ではありません。
出稿まで時間がかかる
駅広告は、ウェブ広告と比較して広告掲載までに時間を要する傾向があります。中吊りポスターや駅貼り広告といった媒体では、広告枠の確保後、デザイン審査、ポスター印刷、そして駅員による掲出作業といった複数の工程を経るため、通常、申込みから掲載開始まで最低でも2週間程度の期間が必要です。デジタルサイネージのようなデータ入稿が可能な媒体であっても、一般的に1週間前までの入稿期限が設けられている場合が多く、ウェブ広告のような迅速な掲載開始は難しいと言えます。

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ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
メディアレーダーについて詳しく知りたい方はこちら
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