公開日:2018年11月15日 更新日:2024年01月26日
飲食店向けの広告とは?メディアや集客方法を徹底解説!
飲食店向けの広告とは?メディアや集客方法を徹底解説!
飲食店向けの広告とは
飲食店向けの広告にはインターネット広告とセールスプロモーション広告があります。
インターネット広告はインターネット上に出稿できる広告で、Webサイトやスマホのアプリ、SNSなど幅広く配信可能です。少額の予算で始められるので、予算に余裕のない店舗でも比較的利用しやすいという特徴があります。
セールスプロモーション広告はインターネットやテレビ、ラジオ、新聞などの広告枠を利用しない広告のことです。出稿できる媒体は電車の車内や駅構内、新聞折込チラシなどがあります。
飲食店・レストラン向けに関する広告関連資料まとめ
飲食店・レストラン向けの広告やメディアをまとめてみました。
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飲食店向けの広告手法
飲食店向けの広告手法の主な媒体は以下のとおりです。
SNS広告
まず、飲食店向けのSNS広告で代表的な媒体を紹介します。
Instagram広告の特徴
Instagram広告はInstagramというSNSに掲載できる広告のことです。タイムラインやおすすめ欄、ストーリーズといったユーザーが目にしやすい位置に広告を表示できます。
Instagramは若年層をはじめ多くの世代に利用されているため、リーチできるターゲット層も幅広いのが特徴です。
また、Instagram広告はターゲティングが優れているので、自店舗がねらうターゲットにピンポイントでアプローチが可能です。膨大なユーザーデータを活用して「カフェ巡りが趣味の20代女性」「流行りの飲食店をチェックするのが趣味の20代男性」といった精度の高いターゲティングができます。
TikTok広告の特徴
TikTok広告は、音楽つきのショートムービー形式の広告を出稿できるのが最大の特徴です。動画はテキストや画像のみの広告とくらべて視聴されやすく、情報が伝わりやすいというメリットがあります。
広告内で使う音楽はオリジナルのものを用意する必要はなく、アプリ内で提供される音源を使えるのも便利です。
TikTok広告でねらえる効果は以下のとおりです。
●店舗や提供するメニューなどの認知を獲得できる
●ユーザー同士の情報共有による拡散が期待できる
●実際に店舗内や料理・ドリンクの動画を流すことで、擬似体験を提供できる
Twitter広告の特徴
Twitter広告は情報の拡散力と即時性が強みの広告媒体です。ユーザーのツイート履歴や検索内容から「居酒屋を探しているユーザー」「スイーツの食べ歩きが趣味であるユーザー」などのニーズに合わせて広告を表示できます。
配信した広告にユーザーがいいね!やリツイートなどを行えば、これらを見たユーザーやフォロワーにも広告内容が自然と広がっていきます。「アカウントのフォローと広告ツイートのリツイートでメニュー一品プレゼント」といったキャンペーンを行えば、より拡散されやすくなり広告効果も高められるでしょう。
グルメサイト広告
グルメサイト広告は、利用者が飲食店を探すときに使うグルメサイトに配信される広告です。
広告費用が安く済むため気軽に利用でき、グルメサイト内に広告を出すことで自店舗の情報ページに誘導することも可能です。広告を見て自店舗を知り、そのまま営業時間や位置情報を確認して予約をしてくれるという流れが期待できます。
代表的な媒体に「食べログ」や「ぐるなび」があります。出稿するサイトによっては割引クーポンを発行することも可能です。グルメサイトごとに利用できる機能や特色があるので、自店舗に合ったサイトを探すことが重要です。
チラシ
チラシは新聞と一緒に届く折込広告のことです。新聞を定期的に購読する高齢者やファミリー層を集客したいときに高い効果が見込めます。
チラシでは、クーポンつきの広告やデリバリーサービスを提供する店舗の広告が特に高い効果を発揮します。インターネット普及前からある手法なので馴染んでいる人も多く、お得さを感じさせれば今でも高い集客効果が期待できるでしょう。
デリバリーサービスに力を入れている飲食店や、普段からクーポンを頻繁に発行している店舗におすすめの広告です。
屋外広告・OOH
屋外広告は、通行人や地域住民の人々に対して訴求するときに有効な媒体です。その効果として、まだ来店していない人に自店舗を認知させたり、常連客に店舗の最新情報を知らせたりなどがあります。
OOH広告は、自宅以外の場所に設置された屋外広告のことです。英語の「OUT OF HOME」の略で、屋外に看板やデジタルサイネージを設置して周辺を行き来する人たちに訴求します。この媒体も自店舗の認知度拡大に役立ちます。
屋外広告とOOH広告は屋外に設置される部分で共通しますが、屋外広告は主に土木・建設業界で使われることが多く、OOHは広告業界で利用されることが多いです。
交通広告
交通広告は、交通機関の車両や施設に出稿できる広告のことです。
主な種類は以下のとおりです。
● 電車内広告
● ビジョン広告
● 電車外広告(車体)
● 駅ポスター
● 駅デジタルサイネージ
上記のようにさまざまな手法が存在します。
公共交通機関という利用者が多い場所に広告を出稿できるため高い接触率が期待でき、それに伴う高い認知拡大効果も期待できます。
また、自店舗のターゲットが多く利用する駅や路線に広告を出稿すれば、精度の高いターゲティングも可能です。店舗周辺を行き来する通行人をそのまま自店舗に誘導することもできます。
ただ、人の往来や利用者が少ない路線・駅では広告効果は低くなります。
雑誌広告
雑誌やフリーペーパーの広告は、近隣住民の集客に効果を発揮します。特にフリーペーパーは地域限定の情報が載っているだけあって目を通す人も多く、美容院や公共施設に設置されていることも多いので熟読される傾向にあります。
これらの媒体に広告を出稿すれば、特定の地域に住む人たちに効率良く自店舗を認知させることができるでしょう。
記事広告・タイアップ広告
記事広告・タイアップ広告は、メディアと協力・提携してプロモーションを行う広告のことです。企業が自社の商材をプロモーションしたいときに、メディアにプロモーションのための記事執筆を依頼します。
メリットは以下のとおりです。
●メディアのブランド力を活用できる(メディアが持つ認知度や信頼度を利用できる)
●自社商材と相性の良いユーザーを抱えたメディアに依頼できれば、よりプロモーション効果が上がる
●第三者目線で自社商材をプロモーションしてくれる
記事広告・タイアップ広告は、第三者であるメディアが記事を提供することで、記事の内容に客観性を持たせることが可能です。
飲食店向け広告で重要なポイント
株式会社電通が毎年発表している「日本の広告費」によれば、広告は、新聞・TV・ラジオ・雑誌の「マスコミ4媒体広告」と「インターネット広告」、DM・屋外広告・フリーペーパーなどの「プロモーションメディア広告」の3つに分類されます。
飲食店は一般的に規模が小さく、商圏も絞られるため、新聞やTVなどの「マスコミ4媒体広告」では費用対効果があいません。
従って、飲食店向け広告とは、地域性の強いオフライン広告として「プロモーションメディア広告」、地域性の強いオンライン広告として「インターネット広告」のうちLINE等のSNS広告、観光客等地域訪問者にアプローチできる「インターネット広告」のうち地図サイトやグルメ情報サイトに出稿できる広告を示すものといえます。
こうした飲食店向け広告の成果をあげるには、競合他社の広告戦略の分析を踏まえて、目的を明確し、ターゲットを絞り込むことが必要です。
参考:「2022年日本の広告費」株式会社電通
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2023/0224-010586.html
競合他店との差別化
競合他社と同じような広告戦略を採用する場合、シェア又は予算が大きい方が成果をあげ、小さい方は競争コスト分の損失が生じます。そのため、費用対効果のある広告を展開するには競合他社との差別化が必要です。例えば、競合他社がDMやフリーペーパー等の「プロモーションメディア広告」に力を入れている場合は、LINE等のSNS広告に注力します。逆に競合他社がSNS広告に力を入れている場合は、「プロモーションメディア広告」に注力するのが賢明です。また、同じように「プロモーションメディア広告」に力を入れている場合でも、広告を展開する地域を絞込み、より厚くプロモーションすることも差別化となります。
ターゲットの明確化
総務省の令和2年調査報告書によれば、SNSごとにユーザー層が大きく異なります。サラリーマンをターゲットにするのに、TikTok広告を展開しても思うように成果は上げられません。地域の常連客をターゲットにするなら、最新の情報を求めるTwitterで広告を出すより、電話に代わる日常的なコミュニケーションツールとなっているLINEで広告を展開する方が賢明です。観光客にアプローチしたいなら、地図サイトやグルメ情報サイトに広告を出稿すべきだし、出前や中食向けの顧客を獲得したいなら商圏内にDM広告を配るべきです。
参考:「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」総務省
https://www.soumu.go.jp/main_content/000765258.pdf
目的の明確化
同じ飲食店向け広告でも、のぼりと交通広告ではアプローチできる範囲が全く異なり、DMと屋外広告では提供できる情報量に大きく差が出ます。同じ広告媒体でも新規顧客獲得とリピーター醸成では広告を通じて伝えるべき内容が異なります。どの媒体が最適なのか、どのような広告コンテンツを作るべきか等を広告目的により区別しなければなりません。観光客を獲得するにはクーポンより口コミの方が優れたコンテンツですし、再来店を促すには口コミよりクーポンの方が成果を期待できます。
飲食店向けの集客方法
この項目では、広告以外の飲食店向けの集客方法について紹介します。
内容は以下のとおりです。
SNSの店舗アカウント運用
まずは、オーソドックスな手法であるSNSの運用について紹介します。
LINEアカウント
LINEは他のSNS媒体とくらべて、よりメッセージ重視なSNSです。そのため、ユーザーの心理状態に合わせたセールスやリピーター育成に向いています。
特に飲食店やヘアサロン、美容院のような地域に密着したサービスや、顧客一人ひとりとの関係性を重視する企業におすすめします。
また、LINEは他のSNS媒体とくらべて利用者が非常に多く、利用者の世代も幅広いのが大きな特徴です。他のSNSはまったく利用しないユーザーでも、LINEだけはコミュニケーションのために利用するケースも多いです。
メッセージのやり取りに特化しているので拡散力は低いですが、メッセージに気付きやすいこともあり、エンゲージメント率は高いと言えます。
TikTokアカウント
TikTokは、最長3分の短い動画がメインのSNSで、ユーザーは10~20代の若年層が多いです。この特徴により、ファストフードやファストファッションといった若年層向けの商品やサービスを提供する企業が多く利用しています。
動画編集も簡単で、動画制作に慣れていない人でもすぐに投稿可能です。TikTokユーザーの中には、YouTube用に用意した動画のダイジェスト版を作成してTikTokに投稿する人もいます。
面白い動画や人気の動画はユーザー同士でシェアされやすいため拡散力は強く、動画に対するいいね!やコメントのような反応もつきやすいです。
Instagramアカウント
Instagramは、画像や動画といった視覚的に楽しめるコンテンツがメインのSNSです。そのため、視覚的に訴求することが有効な商材のプロモーションに向いています。
例を挙げると、料理・飲食・家・ファッション・コスメ・ライフスタイルなどの商材と相性が良いです。
また、最近ではショートムービーが注目されているため、Instagramでも短編動画が投稿できるリール機能が注目されています。Instagramで投稿した短編動画をそのままTikTokに投稿するといった使い方をする企業も増えています。
拡散力はあまり高くありませんが、コンテンツに対するユーザーからの反応は高めです。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングは、SNSで影響力を持つインフルエンサーに商材をプロモーションしてもらう手法です。ユーザーの購買行動に大きな影響を与えるインフルエンサーがコミュニケーション形式でプロモーションを行います。
従来のように、企業が消費者に直接メッセージを発信するマーケティングとくらべて、消費者視点で商材をアピールできるのが大きなメリットです。
また、インフルエンサーが持ち前のコミュニケーション力を生かして商材をプロモーションすることで、商品やサービスの認知度を向上させ、ユーザーの購買意欲を刺激できるのもメリットです。
グルメ予約サイトへの登録
飲食店の集客において、グルメ予約サイトへの登録は有効な手段です。
グルメ予約サイトに登録する主なメリットは以下のとおりです。
● 自店舗の認知度が向上する
● さまざまな機能がある(サイトのWeb予約機能を利用できることで電話対応の時間を短縮できる)
● 店舗集客のノウハウが貯まる(クーポン発行の効果検証など)
グルメ予約サイトに登録する主なデメリットは以下のとおりです。
● 運用の手間がかかる(登録するだけでは集客効果は薄い。料理の写真を工夫したり、効果的なPR方法を検討したりなどの積極的な運用が必要)
● コストがかかる(かけたコストに見合う集客ができないと費用対効果が悪くなる)
Googleマイビジネスの登録
Googleマイビジネスは、Googleが提供しているサービスです。Googleマップ上に店舗や企業の情報を掲載できます。
完全無料で使うことができ、店舗情報も目立つ位置に表示されます。載せられる情報も店舗やメニューの写真はもちろん、開催しているイベント、店舗の最新情報などさまざまな内容が掲載可能です。
Googleの検索エンジンやGoogleマップ上の検索で上位に表示できれば、多くの人が来店してくれるでしょう。飲食店は地域密着型の店舗が多いため、特にGoogleマップ上からの流入は大きな集客効果があります。
店舗を運営するビジネスオーナーは今すぐに登録すべきサービスです。
グルメ予約サイト6選
この項目では、グルメ予約サイトで代表的なものを6つ紹介します。
紹介するサイトは以下のとおりです。
ぐるなび
ぐるなびはサービス開始が2000年という老舗のグルメサイトで、宴会・団体客を集めたい店舗におすすめです。
有料プランにはなりますが、販促正会員プランでは団体客を多く集めるために以下の機能が利用できます。
●スーパーらくらく幹事さん(希望の日時や人数、予算などを入力すると条件に合致した店舗からメールが届くサービス)
●レストランメール配信(ネット予約してくれたユーザーに対し、店舗のお得情報などをメールで配信するサービス。リピートのきっかけにできる)
●スマートチェックイン(会員登録なしで店舗が用意した特典やクーポンを受け取れるサービス。QRコードを読み取るだけなのでわずらわしさがない)
食べログ
食べログは国内最大級のグルメサイトです。ユーザー層は幅広く、老若男女問わず利用されています。
ユーザーからの店舗の評価は口コミと5点満点評価で行われ、この評価が高いほどランキングで上位に表示されます。
店舗の情報はユーザーでも登録できることから、日本でもっとも多くの飲食店の店舗を掲載しているサイトです。
ホットペッパーグルメ
ホットペッパーグルメはネット予約に強く、クーポンも強化されていることから集客率が高くなるターミナル駅で有利なサイトです。
ホットペッパーグルメの母体は日本全国に展開するフリーペーパーです。また、美容院予約サイトのホットペッパービューティーなどの関連サイトもあるため、多くの会員数を抱えています。
ヒトサラ
ヒトサラは30代以上のユーザーが多いため、比較的値段が高めの店舗が多いです。
他のグルメサイトとはちがい、シェフに関する情報が掲載されています。1万人以上の料理人に関する「料理人名鑑」、料理への思いを伝える「シェフのヨコガオ」など料理人に注目したコンテンツが多いです。
店舗で選ぶのでなく、料理そのものや提供するシェフで店を選びたいユーザーが多く集まっています。「料理人から探す」という検索機能も、シェフに注目するサイトならではと言えます。
Ozmall(オズモール)
OZmallは、女性向けのライフスタイル雑誌である「OZmagazine」のWeb版です。高級ホテルやレストラン、ヘアサロン、エンターテイメントなどの予約サービスを提供しています。
女性向けの雑誌のWeb版ということもあり、多くの女性を集客したいときに最適なサイトです。
OZmallは、口コミ・評価・予約数などがランキング形式で表示されるため、自店舗の人気がどれくらいなのかをひと目で判断できます。そのため、店舗の評価や人気を上げていけば、その結果が集客にダイレクトに反映されます。
Retty
Rettyは、サービス開始が2011年と比較的新しいメディアですが、月の利用者はすでに4,000万人を超えている人気サイトです。
Rettyの特徴は実名制の口コミです。口コミを書くには実名を登録する必要があるため、根拠のない誹謗中傷やサクラなどを排除して質の良い口コミだけを集められます。店舗の評価も点数でつけるのではなく、良い口コミを集めた分だけ注目される仕組みです。
ユーザーは自分と好みが似ているユーザーをフォローしておすすめ店舗をチェックできるため、SNSのような感覚で利用できるサイトです。
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
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