公開日:2024年07月19日 更新日:2025年05月26日
成果報酬型広告とは?仕組み解説やサービス比較
成果報酬型の広告出稿は必ずしもリスクが少ないということではありません。この記事では、概要やメリットデメリット、サービス比較表を紹介します。ポイントを押さえ、効果的な広告を実現しましょう!
-
1.成果報酬型広告とは?
成果報酬型広告はWeb広告の一種で、成果が発生したときにのみ広告費を支払う仕組みになっています。成果とは商品購入、資料請求、会員登録、アプリのインストールなどのコンバージョンのことです。どの成果(コンバージョン)を広告費発生の条件とするかは、広告媒体企業と広告主が事前に決めておきます。
つまり成果報酬型広告では、広告主は、どれだけ多く広告を露出させても、どれだけ多くの人に広告をみせても、成果が出なければ広告費を支払う必要がないわけです。
成果報酬型広告の仕組み
成果報酬型広告は、コンバージョンという成果が発生したときにのみ、広告主が広告費を支払うわけですが、これを可能にしているのはトラッキング技術です。これはユーザー(広告の視聴者)が広告をクリックしてからWebサイト上でどのような行動を取ったかを計測する技術で、主にブラウザのクッキーやURLパラメータ、JavaScriptによるタグなどを使って実現されます。
例えば、広告をクリックしたユーザーが商品の購入画面まで進み、決済を完了した場合、その情報がトラッキングタグを通じて広告配信システムに送信され「1件の成果」として記録されます。広告主はこの成果データに基づいて必要な広告費を支払うことになります。
アフィリエイト広告との違い

広告の成果が出た場合に報酬が生じる成果報酬型広告の中に代表的なものとしてアフィリエイト広告があります。その違いについて紹介しますので参考にしてください。
掲載方法が違う
成果報酬型広告では、広告を出稿したい企業が広告代理店に運用を代行してもらいます。
また、アフィリエイト広告の場合には、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)と呼ばれるプロバイダに登録後にアフィリエイト広告を掲載してもらいます。掲載方法が異なるのが違いです。アフィリエイト広告では、成果がない場合に広告料は生じませんが、ASP利用料が必要な点も違いです。
配信方法が豊富
成果報酬型広告の場合には、ブログやWebサイトへ掲載できるだけでなく、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などにも広告が可能です。配信方法が豊富な点も特徴です。
アフィリエイトでは、掲載する媒体の種類は個人が運営するブログやメディアが主です。また、ブログやオウンドメディア、ポイントサイトなど媒体によって出稿する特徴が全く異なるためASPを選んでみるのもいいでしょう。
代理店に依頼できる
成果報酬型広告は、広告代理店に依頼するため、プロに広告の成果が挙がるように運用を任せられるのが特徴です。
代理店は、アフィリエイト広告の運用を専門的に行っている企業や、SNSの広告運用やインターネット広告代理店として業務を行っている場合などがあります。
2.成果報酬型広告のメリット
低コストで運用できる
成果報酬型広告のメリットは、成果が発生した時のみ費用が発生するので、まず低コストで運用できることです。
例えば、クリック報酬型広告のケースでは、ユーザーが広告をクリックしただけで費用が発生するため、誤ってクリックした場合なども費用が発生してしまいます。そうした費用がなくなるのがメリットです。
費用対効果が表れやすい
実際に成果に結びついた時、コンバージョンに繋がった時だけに費用が生じるため費用対効果が高いことがメリットです。
広告の効果分析もしやすく、費用対効果がわかりやすくなります。成果に対して必要な費用がわかりやすく、分析や改善もしやすいメリットがあります。
プロモーションの幅が広げられる
専門の広告代理店に依頼することで、プロモーションの幅が広げられるのもメリットの一つです。さらに別の広告媒体の出稿も試してみたい場合などに、成果報酬型広告が利用すると便利です。代理店によって様々な新しい媒体の提案をしてもらえ、プロモーションの幅が広げられます。
3.成果報酬型広告のデメリット
コンバージョン率によってコストが上がる
成果報酬型広告のデメリットは、成果が挙がればそれに応じてコストがかかる点です。コンバージョン率が実際にアップすれば、それだけコストがかかります。
しかし、それだけの効果が得られているということですので、成果から費用対効果を分析してみることが大切です。
単価の高い商品や成果地点が深い場合などは、成果報酬が高くなってしまいがちでしょう。高額商品の場合などには成果を達成するためにコストが高くかかり、成果地点が深い場合には浅い成果地点に変更する必要が出てきたりします。
効果が出るまでの時間がかかる
個人運営のブログが主のアフィリエイト広告の場合には、効果が得られるまで最低でも3〜6ヶ月ほどの時間を要するのがデメリットです。SEOメディアなどに掲載アプローチを行って、記事を執筆して掲載するまでに様々な工程と期間が必要です。計画的に時間をかけて取り組まなければならないことがデメリットです。
ブランドイメージに合致しない可能性がある
広告代理店に依頼した場合には、成果を重要視するため、コンバージョン率を上げることに必死となり、ブランドイメージに合致しない広告となる可能性もあります。
その辺は最初に広告代理店としっかり打ち合わせをして、ブランドイメージを保つように依頼しておくことが大切です。広告表現などでブランドイメージを傷つけないように大事にしてもらうことが重要です。
4.成果報酬型広告の運用方法
自社で運用する場合
自社で成果報酬型広告を運用するには、まずASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)と呼ばれる仲介サービスに広告主として登録する必要があります。ASPは、広告主とアフィリエイター(成果報酬型広告を掲載する個人・法人)をつなぐプラットフォームで、主にIT系企業や広告代理店が運営しています。
広告主は、ASPに登録したあとで、成果条件や報酬額を設定し、広告素材を提供します。これによりアフィリエイターに自社商品・サービスの宣伝を委ねることができます。大手ASPにはA8.netやバリューコマースなどがあります。
代理店に依頼する場合
広告主(企業)が成果報酬型広告を運用するノウハウを有していない場合は、広告代理店に代行を依頼することになります。広告代理店が行うことは、自社運用のときと同じで、1)広告主をASPに登録する、2)成果条件や報酬額を設定する、3)広告素材を提供する、4)アフィリエイターに自社商品・サービスを宣伝してもらう、の4点です。
広告代理店は成果報酬型広告のプロなので、広告出稿がより確実になり、しかも手間がかからないわけですが、その代わり広告主は広告代理店に費用を支払うことになります。費用には運用手数料と成果報酬などがあり、どの費用を採用して、それをいくらにするかは、広告主と広告代理店が話し合って決めます。

資料ダウンロード(無料)
お問い合わせはこちら(無料)

資料ダウンロード(無料)
お問い合わせはこちら(無料)

資料ダウンロード(無料)
お問い合わせはこちら(無料)

資料ダウンロード(無料)
お問い合わせはこちら(無料)

資料ダウンロード(無料)
お問い合わせはこちら(無料)
5.成果報酬型広告のサービス
アドアフィリエイト
アドアフィリエイトは多数存在し玉石混交状態といえます。そこで実績があり、知名度が高い代表的なアドアフィリエイト4社の特徴を一覧表にまとめました。
>>資料ダウンロード
|
a8.net (エーハチネット) |
国内最大級のアフィリエイトネットワーク。中小企業から大手まで幅広い広告主が活用しており、商材ジャンルも豊富。提携メディア数が多く、初速を出しやすい。媒体の質は玉石混交だが、第1選択肢からは外せない。 |
株式会社ファンコミュニケーションズ |
>>資料ダウンロード
|
バリューコマース アフィリエイト |
EC・通販・金融など特定業種に強く、上場企業や大手ブランドの導入実績も多数。媒体審査が厳しく、ブランド保護や不正対策に優れる。媒体分析機能やレポート機能が充実。 |
バリューコマース株式会社 |
>>資料ダウンロード
|
楽天リンクシェア |
楽天経済圏との連携が強み。楽天市場や有名ブランドと親和性の高い商材に向く。メディアは比較的少数精鋭。管理画面やレポート機能はシンプルでやや限定的。 |
リンクシェア・ジャパン株式会社 |
>>資料ダウンロード
|
マネートラック |
SNSでのアフィリエイト展開に強み。個人メディアとの連携が中心で拡散力重視。成果発生後の即日支払いに対応しており、インフルエンサー活用にも向く。 |
FUNDiT ASIA PACIFIC PTE. LTD. (シンガポール) |
SEOメディア
SEOメディアとは、グーグルなどの検索エンジンで上位表示を目指す記事型サイトのことです。成果報酬型広告では、SEOメディアが広告主の商品やサービスを記事で紹介し、そこから購入や申込があった場合に報酬が発生します。
SEOメディアは具体的なニーズを持ったユーザー(消費者)に注目されるため、購買意欲が高いケースが多く、高いコンバージョン率が期待できます。
ポイントサイト
ポイントサイトとは、ユーザーが広告を経由して商品を購入したりサービスに申し込んだりすると、ユーザーにポイントが還元される仕組みを持つサイトです。広告主にとっての魅力は、ユーザーがポイント目的で行動するため、申込や購入に至るハードルが低いことです。短期間で大きな成果を出しやすいのが特徴です。
インフルエンサー
インフルエンサーとは、SNSやブログなどで多くのフォロワーを持つ人物のことで、自身の言葉で、広告主の商品やサービスを紹介してもらうことで広告効果を狙います。成果報酬型広告では、広告主は、インフルエンサー経由で発生した購入や申込に対して報酬が支払います。
インフルエンサーたち投稿は共感性が高く、ファンからの信頼もあるため、商品・サービスの世界観やストーリーを伝えるのに向いています。
6.成果報酬型広告の費用相場
成果報酬型広告の相場についても紹介します。扱う商材の数%程度が相場となっています。しかし、コンバージョンによっても異なります。資料請求や会員登録、問い合わせなど、様々なコンバージョンがあり、明確な費用相場がないものもあります。
企業と広告代理店とでコンバージョンのための費用を協議して、その都度決めることが多くなるでしょう。
自社で運用する場合
自社で成果報酬型広告を運用する場合の費用は、初期費用はおおよそ5万~10万円、月額利用料は数万円程度です。
さらに、自社運用でも広告代理店依頼でも発生する費用に成果報酬があります。成果報酬として発生するアフィリエイト報酬は成約1件あたり数百円〜数千円、ASPに支払う手数料はアフィリエイト報酬の20~30%ほどです。
代理店に依頼する場合
成果報酬型広告の出稿を広告代理店に依頼した場合の初期費用は10万〜30万円程度が目安になります。また運用開始後は成果報酬に加えて代理店手数料がかかり、およそ報酬の20~50%程度です。
運用手数料の相場は広告費の10~30%程度、成果報酬の相場は商品・サービスの単価の5~30%程度と考えておくと目安になるでしょう。
7.成果報酬型広告を活用するときのポイント
適正価格を設定する
成果報酬型広告を活用する際には、コンバージョンを明確にして、適正価格を広告代理店と最初に設定しておくことがポイントです。最初にコンバージョンと成果に対する報酬をしっかり決めておいてください。
特にコンバージョンの難易度が高い商材の場合には報酬が高くなります。思ったよりもコストが高くなる場合が多くなりますので、しっかりと最初に検討して決めることが大切です。
広告形態を確認する
成果報酬型広告を行う場合でも、広告代理店に依頼して運用を代行してもらうのか、自社でASPに登録後にアフィリエイト広告を載せてもらうのか、広告形態を確認してみることがまずポイントです。
これまでに広告の運用の経験が少なく、ノウハウなどがなければ、広告代理店に相談して運用方法を提案してもらうのもいい方法です。
広告代理店の実績を確認する
広告代理店にお願いする場合には、代理店の実績を確認し、どんな業種や商材を多く取り扱っているのか、どんな広告成果を挙げているのかを確認することも大切なポイントです。同じような業種を扱っている実績があれば提案などもしてもらえて安心です。
広告代理店によって得意分野や得意媒体が異なり、成果を挙げるための方法やコンバージョンを達成するための質が優れている所を選ぶことが大切です。
成果報酬型広告にマッチする商品か確認する
広告する商材が成果報酬型広告にマッチしているかどうかも大事なポイントです。高額単価の商品や継続購入の商品はあまり向いていません。
ECサイト、美容、飲食、健康、金融、転職・就職、教育、保険、娯楽などの高額すぎない継続購入しないような商品がマッチしていると言われています。
8.成果報酬型広告が向いている企業
成果報酬型広告に向いている企業(広告主)は、「今すぐ売上を伸ばしたい」「とにかくリードを獲得したい」「早急に資料請求や会員登録を増やしたい」といった明確な成果を求める企業です。特にスタートアップや中小企業のように、広告予算に限りがありながらも確実に効果を出したい企業におすすめです。成果が発生した分だけ費用が発生するため、無駄な広告費を抑えながら効率よく成果をあげることが期待できるからです。
大手企業も成果報酬型広告の利用価値は高いといえるでしょう。大手は、特定の商品やサービスを集中的にPRしたいタイミングで活用するのが効果的です。例えば、期間限定のキャンペーンや、新商品のローンチ時など、短期間で成果を最大化したいケースに向いています。
ライタープロフィール
-
メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
メディアレーダーについて詳しく知りたい方はこちら
https://media-radar.jp/about.php