公開日:2025年02月28日 更新日:2025年03月06日
リスティング広告のやり方は? 始め方から効果的な運用まで完全ガイド
「リスティング広告を出稿したい」と考えている企業の広告担当者向けに、完全ガイドをお届けします。
この記事ではリスティング広告に関する用語の解説から始まって、企業や個人がリスティング広告を始める方法、出稿後の運用のコツ、そして広告効果の出し方を説明していきます。
代表的なリスティング広告であるGoogleリスティング広告についても詳しく解説します。
リスティング広告とは?
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リスティング広リスティング広告とは、Google検索やYahoo!検索などの検索結果の上部または下部にテキスト形式で掲載される広告のことです。
リスティング広告のlistingには一覧表示という意味があります。
リスティング広告の最大の特徴は、検索エンジンのユーザーが使用した検索ワード(キーワード)にマッチする広告を表示する点です。
「自転車」を検索したユーザーに自転車関連のリスティング広告を表示するので高い広告効果が期待できます。
この章では用語の定義と、Googleのリスティング広告について、そしてリスティング広告をいつ使ったらよいのかを説明します。
リスティング広告用語と定義
企業の広告担当者がリスティング広告を効果的に運用するには、専門的な知識が欠かせません。リスティング広告は検索エンジンという独自の仕組みのうえで動作するため、専門用語や運用の仕組みを理解することが欠かせないからです。
企業の広告担当者がこれらの知識を身につけることで、戦略的な広告運用が可能になるでしょう。
クリック単価 (CPC)
クリック単価(コスト・パー・クリック、以下CPC)とは、ユーザーがリスティング広告を1回クリックするたびに発生する広告費です。
広告主が、Googleなどの広告プラットフォーム会社に支払う料金のことを指します。
CPCの額は「総広告費÷クリック数」で算出されます。
CPCの額は業界や業種ごとに異なり、競争が激しい業界・業種ほど高額になります。例えば、金融や保険などのCPCは数百~数千円ほどですが、小売やECでは数十~数百円ほどです。
ランディングページ(LP)

ランディングページ(LP)は、企業が自社の商品・サービスを紹介し、ユーザーに購入や問い合わせ、資料請求などのアクションを促すことに特化したWebページです。
通常のWebサイトが複数のページで構成されるのに対し、LPは1ページ完結型で、不要なリンクを排除し、訪問者(ユーザー)をスムーズに目的へ導くよう設計されています。
リスティング広告とLPの関係は、ユーザーがリスティング広告をクリックするとLPへ誘導される、という流れになります。
つまり企業(広告主)にとってリスティング広告はLPへの集客手段となります。
Googleリスティング広告とは?
Googleリスティング広告とは、Google検索の結果が表示される画面に掲載されるリスティング広告です。
ユーザーが検索を行うと、Googleのアルゴリズムが検索ワードにマッチした広告を選んで掲載します。
Googleリスティング広告が持つ、他のプラットフォームの広告と比べた強みは、圧倒的なユーザー数です。
Googleの検索エンジンは世界シェア90%ともいわれており、Googleリスティング広告を活用すれば世界中のユーザーにリーチできます。
さらに、Googleの高度なアルゴリズムにより、検索意図やユーザー属性に応じた広告配信が可能なため、高い広告効果が期待できます。
Googleリスティング広告はいつ使うべきか?
企業はGoogleリスティング広告を、特定のニーズを持つ消費者(ユーザー)に効率よくリーチしたいときに使うとよいでしょう。
Googleリスティング広告は、短期間で集客したいときや、短期間でコンバージョンを獲得したいときに適しています。より具体的には、新規顧客を獲得したいECサイト、予約や問い合わせを増やしたいクリニックや飲食店が利用すると高い効果が期待できます。
一方で、Googleリスティング広告が適さないケースもあり、例えばブランドの認知度向上を目的とする場合が該当します。検索結果ページに広告が表示されるため、ユーザーが検索しない限り広告が届かないので周知が難しいからです。
まだ認知度が低い商品・サービスを広く伝えたい場合は、YouTube広告やディスプレイ広告のほうが効果的でしょう。
Googleリスティング広告の始め方
アカウント開設
Google広告の公式サイトにアクセスすると、「新規開拓もGoogle広告で」という見出しと「今すぐ開始」ボタンが表示されます。
「今すぐ開始」ボタンをクリックすると、アカウントのログイン画面へ移動します。
「今すぐ開始」ボタンをクリックした後、Googleアカウントを選択する画面が表示されます。
広告を運用したいアカウントを選択するか、リストに無い場合は「別のアカウントを使用」をクリックしてログインしましょう。
ログインが完了すると、「請求先住所の国」「タイムゾーン」「通貨」を設定する画面が表示されます。
日本で利用する場合は、下記のように設定してください。
請求先住所の国:日本
タイムゾーン:(GMT+09:00) 日本時間
通貨:日本円(JPY ¥)
間違いがないか確認し、「続行」をクリックします。
次に、お支払いプロファイルとクレジットカード情報を登録する画面に進みます。
カードを登録すると、本人確認のため一時的に2,000円が引き落とされる場合がありますが、通常は1週間以内に取り消されます。
入力内容に問題がなければ「続行」をクリックします。
これでアカウントが設定されました。
それでは、最初の検索キャンペーン、広告グループ、広告、ターゲットを設定しましょう。
新しいキャンペーンタイプの作成

まずはGoogle Adsのホーム画面から「新しいキャンペーンを作成」をクリックしてください

「次にキャンペーンを選択します」をクリックする

今回はリスティング広告を運用するため、「検索」キャンペーンを選択してください
1. 販売促進
商品やサービスの販売数やウェブサイトのコンバージョン率向上を狙うキャンペーンです。
広告をクリックするユーザーは購入や問い合わせに至る可能性が高く、販売やリード獲得につながりやすい点が特徴です。
さらに、Google広告ではターゲットの属性や興味関心を細かく設定できるため、効率的にアプローチできます。
広告配信の結果を基にキャンペーンを改善することも可能で、継続的に販促施策の効果を高められます。
2. 見込み顧客の獲得
まだ接点のない潜在顧客に向けて広告を配信し、興味や関心を高めながらコンバージョンへ導くことが狙いです。
この目標を設定すると、Google広告は自社製品やサービスに興味を持ちそうなユーザーに限定して広告を配信しやすくなります。
加えて、特別オファーやクーポンを提示して、製品購入やサイトへのアクセスを誘導するなど、ユーザーの行動を促す施策を活用できます。新しい顧客を開拓し、ビジネス規模を拡大するとともに、コストを抑えた広告運用も期待できます。
3. ウェブサイトのトラフィック
興味を持ちそうなユーザーにサイトを訪れてもらい、特定ページの訪問数を増やすことを目的としたキャンペーンです。
たとえば、ブログ・ニュースサイトであれば読者数拡大、ECサイトであれば商品ページへの誘導など、目的に合わせたトラフィック増加を狙えます。
ターゲット層に的確に配信することで、興味を持ったユーザーをサイトへ導くことが期待できます。
4. 商品やブランドの比較検討
広告を通じてユーザーの関心を高め、類似商品やサービスとの比較検討を促すための目標です。
競合他社の商品と比べて優位性を打ち出す広告を配信することで、自社の特徴を際立たせることができます。テキスト広告、ショッピング広告、ディスプレイ広告など、多様な広告形態が利用可能です。
価格や機能を比較する表やチャートを用いる方法も有効です。達成には競合状況を把握したうえで、ユーザーのニーズに合致した広告メッセージを作ることが重要です。
5. ブランド認知度とリーチ
ブランド名や商品・サービスの認知度を高め、多くのユーザーに知ってもらうことを主眼とするキャンペーン目標です。
ブランドを幅広く訴求するため、特定のアクションを促すより、リーチ獲得に重点を置きます。
テレビCMなどのマスメディア活用が選択肢に入る場合もあります。
6. アプリのプロモーション
アプリのインストール数を増やすことを主目的に、アプリ内でのエンゲージメントや事前登録数拡大なども視野に入れたキャンペーンです。
アプリをダウンロードして使ってもらうことを重視するため、配信先をモバイルデバイスに限定するなどの設定が可能です。
また、Google PlayストアやApple App Storeで公開中のアプリのランキングや評価に影響を与える可能性がある点も覚えておきましょう。
7. 実店舗への来店促進と売上アップ
実店舗のある企業では、オンライン広告を活用して周辺の潜在顧客を引き寄せることがポイントです。
店舗から近い地域に的を絞ることで、「すぐ行ける」という心理的なハードルを下げられます。広告の内容には、地図や営業時間、連絡先などの基本情報を明確に示しておきましょう。また、オンライン予約や注文が可能なリンクを用意すると、利用のきっかけが増えるため来店につながりやすくなります。
さらに、クーポンの配布や限定イベントの告知を交えれば、来店意欲を高めたり、再訪を促したりすることが可能です。こうした工夫を組み合わせることで、実店舗への集客と売上向上を効果的に狙えます。
入札戦略を選択
さらに単価設定で「コンバージョン」「コンバージョン値」「クリック数」「インプレッションシェア」から目標を設定してください。
通常は「コンバージョン」か「コンバージョン値」から選びます
場所と対象言語を追加する

リスティング広告を配信する地域を設定します。
地域は国、都道府県、都市を選ぶことができます。
また、Google広告では特定の地点から半径何kmといった細かい設定も可能で、個人飲食店や工務店などローカルビジネスを展開している場合になどには細かく設定します。

リスティング広告のターゲットとなる人が使う言語を設定します。
「日本語」や「日本語+英語」といった設定が可能です。
グローバル展開をしているサービスを扱うのであれば、多言語に設定してもいいですが、
それ以外の方は必ず「日本語」のみに設定してください
広告グループを作成する

広告グループごとに、ターゲットとするキーワードを追加してください。
過去には「1広告グループあたり、1キーワード」というアカウント構造が推奨されていましたが。機械学習の進化により、
「1つの広告グループに、関連するキーワードを多く入れ、アカウント設計をシンプルに作成する」
という構造で設定するほうが、Googleの機械学習がデータを収集し、最適化しやすいです。
検索広告文を作成する
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主な要素を入力して広告を作成します。
【入力する要素】
・見出し文
・説明文
・ランディングページの表示パス(URL)
広告コピーを作成する際は、Google 広告が表示時に複数の見出しや説明文を組み合わせる可能性があるため、各要素が単体でも組み合わせても意味が通るようにしてください。
次に、コールアウト表示オプションなどのアセット(広告表示オプション)を設定して、パフォーマンスの向上を図りましょう。
※ Google 検索広告には10種類のアセット(広告表示オプション)があります – 後述
最後に、キャンペーンの内容を確認し、開始します。
Google の広告審査プロセスには数日かかる場合があるため、可能であれば事前にスケジュールを調整してください。
キャンペーン開始後は、Google 広告のダッシュボードで各種指標を確認できます。
適切なキーワードマッチタイプを利用する
すべてのキーワードには「マッチタイプ」があり、間違ったマッチタイプを使用すると、見込み顧客を失うことになります。
Google 検索キーワードのマッチタイプを3つから選択します。
参考:
Google
インテントマッチ : ユーザーの検索意図(インテント)に基づき、関連性の高い幅広い検索クエリに対応する
フレーズ一致 : 設定したキーワードのフレーズが検索クエリ内にその順序で含まれる場合に広告を表示する
完全一致 : 検索クエリがキーワードとほぼ同一、または非常に近い表現の場合にのみ広告を表示する
無関係な検索用語をターゲットにしないように、除外キーワードを追加することを忘れないでください。
コンバージョントラッキングを設定する
売上、電話、見込み顧客、ウェブサイトへのアクセスを促進するには、ユーザーが広告を操作した後に何が起こるかをチェックします。
キャンペーンを開始する前に Google 広告のコンバージョン トラッキングを設定し、結果を正確に測定して最適化しましょう。
検索広告文を定期的に更新する
検索キャンペーンは、数週間、数ヶ月、あるいはそれ以上の期間にわたってモニター&チェックされることで、最良の結果が得られます。
広告、広告グループ、キャンペーンを週に何度も変更すると、Google広告の効率的な配信が妨げられる可能性があります。
費用やコンバージョンに大きな変化が見られる場合は特に、2週間に1回はキャンペーンを確認して更新してください。
Googleリスティング広告の運用のコツ
正しいコンバージョントラッキングを行う
Googleリスティング広告を効果的に運用するには、適切な設定が重要です。
設定すべき項目は多岐にわたりますが、ここでは「正しいコンバージョントラッキングを行うこと」と「Googleタグマネージャーの活用」について解説します。
この2つを適切に設定することで広告効果の向上が期待できます。
■正しいコンバージョントラッキングを行う
コンバージョンとは、ユーザーがリスティング広告をクリックしたあとに取った行動のことで、購入、問い合わせ、資料請求などのことです。
コンバージョンは広告主(企業)に直接的な利益をもたらします。そのため、コンバージョンを増加させることはリスティング広告の最も重要な目的となるでしょう。
リスティング広告を最適化するには、正確にコンバージョンを測定し、改善を進めていくことが欠かせません。
これを実現するために必要になるのが、コンバージョントラッキングの設定です。
Google広告の管理画面で「コンバージョン」を設定することにより、ユーザーのコンバージョン行動を追跡できるようになります。
正しいコンバージョントラッキングを行うためには、まず広告主が追跡したいアクションを明確にして、それを広告キャンペーンに反映させることが重要です。例えば、「商品購入」や「サービス資料請求」などをコンバージョンとして設定し、そのアクションが発生したページにコンバージョンタグを設置することで確実に追跡できるようになります。
■Googleタグマネージャーの活用
Googleタグマネージャーは、企業のWebサイトにタグを設置・管理するツールです。タグを設置することで、ユーザーのアクションを追跡できるようになります。
以下、Googleタグマネージャーの設置手順を紹介します。
【Googleタグマネージャーの設置手順】
●Googleタグマネージャーのアカウント作成
Googleアカウントを使ってGoogleタグマネージャーの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成します。アカウント作成時には、WebサイトのURLなどの基本情報を入力します。
●コンテナの作成
Webサイト用のコンテナを作成します。コンテナとは、タグやトリガー、変数を管理する単位のことで、サイトごとに作成します。コンテナの作成後、表示されるスニペットコードをWebサイトのタグ内に埋め込むことで、タグマネージャーの管理が開始されます。
●タグの設定
Googleタグマネージャーの管理画面でタグを設定します。例えば、Google広告のコンバージョンタグやGoogleアナリティクスのトラッキングコードなどを設定します。
これにより、ユーザーが特定のアクションを取った際にそのデータが正確に収集され、広告の効果測定に役立ちます。
キーワードの見直すを行う
間違ったキーワードにお金をかけると、間違ったユーザーを引き付けることになります。
時間をかけて、キャンペーンに関連し、成果の高いキーワードを特定してください。
Google 広告プラットフォームに組み込まれている Google キーワード プランナーなどのツールを使用してください。
除外キーワードを設定する
Googleリスティング広告における除外キーワードとは、広告が表示されるべきではない検索クエリを指定するためのキーワードです。通常の検索キーワードは、その検索キーワードに関連する検索結果ページにリスティング広告を表示するために設定しますが、除外キーワードは、その逆に、除外キーワードに関連する検索結果ページに広告を表示しないように設定します。
除外キーワードを設定する狙いは、ターゲットとしているユーザーと関係のない検索クエリに対して広告を表示させないようにすることで、無駄なクリックを防ぎ、広告予算を効率よく運用することにあります。
例えば、ある飲食業企業(広告主)が「新宿、居酒屋」で検索したときの検索結果ページに自社のリスティング広告を表示させたいと考え、「新橋、居酒屋」の検索ページには自社のリスティング広告を表示させたくないと考えたとします。
このとき「新橋、居酒屋」が除外キーワードになります。
除外キーワードの設定は、Google広告の管理画面で簡単に行うことができます。「
キャンペーン」内で「キーワード」タブを選び「除外キーワード」オプションを選択し、除外キーワードを追加します。
アセット(広告表示オプション)を作成する
Googleリスティング広告におけるアセット(広告表示オプション)とは、 Google 広告に追加できる追加情報文です。
広告の見栄えを良くしてクリック率を改善するための機能とも言えます。
アセットは簡単に実装でき、Google検索結果でより多くのスペースを占め、追加費用なしで表示されます。
Googleリスティング広告の主目的は、商品・サービスを表示して、興味を引き、クリックを促すことですが、これ以外にもさまざまな情報を追加したり、特別な機能を活用したりすることができます。
これらの情報追加や特別な機能がアセット(広告表示オプション)です。アセット(広告表示オプション)には11種類あります。
広告表示オプション |
特徴 |
サイトリンク表示オプション |
広告下部に複数のリンクを追加でき、ユーザーを特定のランディングページへ誘導する。
ユーザーが必要とする情報へ直接アクセスできるため、コンバージョン率の向上が期待できる。
|
住所表示オプション |
店舗の住所や営業時間などの基本情報を表示。
Googleマップと連携し、実店舗への来店を促す。
|
コールアウト表示オプション |
短いテキストでセールスポイントや強みをアピール。
広告文に補足情報として加え、ユーザーの興味を引く。
|
構造化スニペット表示オプション |
見出しと項目のリスト形式で情報を整理。
製品やサービスの特徴を明確に伝える。
|
価格表示オプション |
商品やサービスの価格を一覧で表示。
価格比較をするユーザーにとって有益。
|
プロモーション表示オプション |
割引やキャンペーン情報を強調して表示。
ユーザーの購買意欲を刺激する。
|
電話番号表示オプション |
クリック可能な電話番号を表示。
モバイルユーザーの利便性を向上する。
|
アフィリエイト住所表示オプション |
販売パートナーや取扱店舗の所在地を表示。
オンラインとオフラインの連携をサポートする。
|
アプリリンク表示オプション |
アプリのダウンロードやストアへのリンクを提供。
ユーザーが直接アプリを入手可能。
|
販売者評価の広告表示オプション |
第三者機関の評価やレビューを表示。
広告主の信頼性やブランドイメージを向上する。
|
リードフォーム表示オプション |
広告内に問い合わせフォームを表示。
ユーザーから直接コンタクト情報を取得可能。
|
ランディングページ(LP)の改善を行う
ランディングページの改善はGoogleリスティング広告の運用とは別の施策になるわけですが、両者は不可分の関係にあるのでここで解説します。
ランディングページとGoogleリスティング広告は、ユーザーをリスティング広告からランディングページに導き、コンバージョンを獲得する、という関係にあります。
したがっていくら優れたGoogleリスティング広告をつくることができても、ランディングページの質が低いと最終目的であるコンバージョンを取ることができないわけです。
ランディングページに誘導されたユーザーが離脱してしまう要因の1つに、Googleリスティング広告のメッセージとランディングページの内容が一致していないことがあります。ランディングページを改善するときは、Googleリスティング広告の内容と一致させることを目指します。
また、これは技術的な話になりますが、ランディングページの表示スピード(読み込み速度)が遅いと、やはり離脱の原因になります。
広告担当者が「遅い」と感じたら、システム面の改善を試みてください。
ランディングページがスマホ画面でみやすいデザインになっているかどうかも改善ポイントになります。
キャンペーンごとに固有のランディングページを作成する
ランディングページを見直すとき、キャンペーンごとに固有のランディングページをつくるようにしてみてください。
手間とコストがかかる方法なのですが、それを補って余りある効果が期待できます。
例えばGoogleリスティング広告で、秋物のレディースのマウンテンパーカーを紹介しているのに、その誘導先がショップの公式サイトのトップページだった場合、ユーザーは「複数の秋物マウンテンパーカーを一覧でみられると思ったのに」とガッカリするでしょう。この期待外れ感が離脱を招きます。
この場合は、わざわざ秋物レディース・マウンテンパーカーを特集したランディングページをつくったほうが、手間もコストもかかりますが宣伝効果が高まり、コンバージョン(=購入)の獲得につながりやすくなるわけです。
頑張っても成果が出ない場合
P-MAXキャンペーンに切り替える
「Googleリスティング広告をいくら出稿しても効果が出ない」と感じている広告主には、P-MAXキャンペーンが効果的かもしれません。
P-MAXキャンペーンはGoogle広告の最新機能で、複数の広告チャネルを統合的に活用して、最適なオーディエンスに広告を届けることを目指します。
複数の広告チャネルには、検索広告、ディスプレイ広告、YouTube広告、ショッピング広告などが含まれ、これらをAIで統合的に運用していきます。
ただリスティング広告のみで広告運用をしている場合、最適化に利用できるデータがあまりないため、P-MAXはおすすめしません。
P-MAXをおすすめするユーザー・大量のデータを持つ既存のユーザー
・ある程度オーガニック検索ボリュームがある
・多額の予算が用意できる
おすすめしないユーザー
・小規模な企業
・予算が限られている
・非常にニッチな製品・サービスを扱っている
・リスティング広告のみの運用
・最適化に利用できるデータがあまりない
■P-MAXキャンペーンのメリット
広告主がP-MAXキャンペーンを利用すると、効果的な広告配信が可能になるでしょう。自動で広告配信を最適化するので、時間をかけずにターゲット層にアプローチできます。
また複数の広告チャネルを使うので、広範囲の層にリーチできます。
そしてP-MAXキャンペーンはAIを使っているのでユーザー行動の分析や、最も効果的なパフォーマンスを生み出す広告チャネルの選択を自動で行なえます。
■P-MAXキャンペーンのデメリット
P-MAXキャンペーンは自動運用となるので、広告主の広告管理の自由度が低くなってしまいます。
細かい設定をしたい広告主にはP-MAXキャンペーンは向いていません。
以上のメリットとデメリットから、P-MAXキャンペーンは時間やリソースが十分でない広告主に向いているサービスといえるでしょう。
今の運用で効果を実感できない広告主は、P-MAXキャンペーンを試す価値は十分あると考えられます
広告代理店に依頼する
いくら頑張ってもGoogleリスティング広告で成果が出ない場合は、プロの力を借りるに限ります。
広告代理店の専門的な知識とノウハウが、効果的な広告キャンペーンの実現に大きく貢献する可能性があります。
広告代理店は、Googleリスティング広告の運用における最適化や改善点を理解しており、広告主のビジネスに合ったターゲット戦略やクリエイティブを提案してくれます。
さらに、どのキーワードが効果的か、どの時間帯や曜日に広告を配信すればいいのかなど、データに基づいた判断を行います。
広告主は広告代理店とのやり取りを通じて、広告運用における知識を学ぶことができます。
自社に合ったリスティング広告代理店の料金モデルを選ぶためには、まず自社の目標をはっきりさせることが大切です。
自社の成長において、何が一番重要か、現在の課題を整理することで、適切なリスティング広告代理店やパートナーを見つけやすくなります。

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1)リスティング広告とは
2)強み・特徴
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まとめ
ここまでリスティング広告のやり方を一通り解説してきましたが、成功のカギは何よりも継続的な検証と改善にあります。
コンバージョン計測やキーワード選定、広告文の作成といった基本を忠実に実行しつつ、ランディングページ(LP)の質の向上にも注力すると、成果が徐々に安定していきます。
また、広告を始めて最初の1~2ヶ月間は、機械学習が十分に最適化されていないため、すぐに結果を求めすぎず、気長に待つ姿勢も大切です。
焦って頻繁に設定を変えすぎるとデータの蓄積が進まず、アルゴリズムの学習効果を十分に引き出せなくなってしまいます。
そこで、週単位や月単位で広告の成果をチェックし、不要なキーワードやクリックスルー率(CTR)が低い広告文を見直すなど、段階的に改善を加えていくのも重要です。
もし途中で伸び悩むことがあれば、P-MAXキャンペーンの導入や広告代理店の活用を検討し、より広範なチャネルや専門的な知見を取り入れるのも一案です。
リスティング広告は、的確な分析と運用で費用対効果を高めることができますので、ぜひ継続的に学習・改善を進めながら取り組んでみてください。