公開日:2025年03月27日 更新日:2025年03月27日
Linkedin広告の成功事例3選!
LinkedInとは?
LinkedInとは、2003年5月にアメリカでサービスが開始された、世界最大規模のビジネス特化型SNSです。
このプラットフォームは、ビジネスパーソン同士が専門的なネットワークを築く場として発展してきました。就職・転職活動や企業からのスカウト、業界を越えた交流、スキルや知見の共有など、多岐にわたる目的で活用されています。
さらに、企業にとっても重要な存在であり、自社のブランドを効果的に発信したり、採用活動を行ったり、優秀な人材との接点を持つ場としても広く利用されています。
登録の際には実名と職歴・学歴などの詳細プロフィールを入力する必要があり、その点はFacebookに似ていますが、投稿される内容は主にビジネスやキャリアに関するものが中心です。プライベートな話題や気軽な交流は比較的少なく、プロフェッショナルな雰囲気を保っているのが特徴です。
LinkedInについての概要はこちらの記事でまとめているので、ご覧ください。
LinkedInを始めてみる
LinkedIn広告とは?
特徴や広告費用、運用のコツなど詳しく解説!
LinkedIn広告の活用事例:栗田工業株式会社
栗田工業株式会社(クリタグループ)
画像参照元:
クリタグループ公式linkedInページ
事業内容:水に関する技術とノウハウを活かし、超純水や排水処理装置、各種水処理薬品などを提供する企業グループ
従業員数:7,981名(連結)(2024年3月)
LinkedInフォロワー数:41,000人(2025年3月)
アカウント開設年:2021年
LinkedIn導入による主な成果
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クリック率 (CTR) の向上: CTRが0.8%に達し、LinkedInの基準値 (0.52%) を大幅に上回りました。
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コンバージョン率 (CVR) の向上: CVRが6%に達し、LinkedInの基準値 (2.9%) の2倍以上となりました。
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質の高いリード獲得: リード獲得フォームを活用し、購買プロセスの初期段階で質の高いセールスリードを効率的に獲得できました。
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市場理解の深化: 獲得したリード情報を分析することで、潜在的な新市場や顧客に対する理解が深まりました。
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ブランド認知度の向上: 様々な広告フォーマットを戦略的に使い分けることで、ターゲット層におけるブランド認知度を高めることに成功しました。
導入前の課題
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リーチと一貫性の不足: 企業理念を広めるために、より広範なオーディエンスに、より一貫してリーチする必要があった。
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既存手法の限界: 学会や展示会への参加は一度きりのイベントであり、影響力や露出が限定的だった。
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情報発信の対象範囲: 業界誌などを通じた情報発信では、ブランド認知度向上のためにより幅広い層へのリーチが求められていた。
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継続的なエンゲージメントの欠如: 世界中の顧客基盤を特定し、いつでも継続的にエンゲージできる効果的な方法がなかった。
運用方法
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プラットフォームの選定: BtoBコミュニケーションと情報収集において主要な意思決定者が利用するプラットフォームとしてLinkedInを選択。世界6億9千万人以上の登録ユーザーに無駄なくリーチできる点を評価した。
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継続的アプローチ: BtoBの長い購買プロセスに対応するため、継続的なコミュニケーションが不可欠であると考え、デジタルマーケティング(特にLinkedIn)を活用した。
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ターゲティングオプション: LinkedInの広告のターゲティングオプションを活用。地域(北南米、ヨーロッパ、アジア)や特定の産業(電子、自動車、食品、石油化学など)に絞って広告を配信し、効率的に潜在顧客にリーチした。これにより、既存フォロワー以外の個人にもアプローチし、新たなビジネス機会を創出した。
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多様な広告フォーマット: 異なるブランディングメッセージを伝えるために、LinkedInの多様な広告フォーマットを戦略的に利用した。
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リード獲得フォームの活用: 質の高いセールスリードを効率的に獲得するために、LinkedInのリード獲得フォームを導入した。
ターゲティングオプションについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ターゲティングオプションとは?
LinkedIn広告ターゲティングオプション完全ガイド
LinkedIn広告の活用事例:NEC株式会社
NEC株式会社
画像参照元:
NEC株式会社公式linkedInページ
事業内容:日本を代表するグローバル情報通信企業。主に企業や政府向けに、ITソリューション、ネットワークシステム、クラウドサービス、AIやIoTなどの先端技術を活用した製品・サービスを提供しています。
従業員数:105,276名(連結)(2024年3月)
LinkedInフォロワー数:241,000人
アカウント開設年:2011年
LinkedIn導入による主な成果
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制度の高いリード獲得: 海外市場において、より精度の高いリードの獲得が可能になった。
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フォロワー獲得: 統一したアプローチにより、53,000人以上のフォロワーを獲得した。
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効果的なコンテンツライフサイクルの確立: オウンドメディアにおいて、情報を発信するだけでなく、関心を引きつけ維持するための効果的なコンテンツの流れを構築した。
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MQL(Marketing Qualified Lead): LinkedInを通じてオンライン上の膨大なオーディエンスから有望な顧客を選別し、顧客化につながる可能性の高いMQLを生み出した。
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ブランド構築: 企業ブランド構築という基本目標を達成しつつ、潜在顧客を発見する新たな手段を得た。
導入前の課題
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メッセージを伝える難しさ: 事業範囲が広範なため、マス広告のような従来の手法だけでは事業内容の詳細を伝えるのが困難だった。
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既存手法の限界: Eメールマーケティングなどの他の手法も効果が限定的だった。
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断片的な活用: 以前は本社、各国の拠点、現地法人がLinkedInを散発的かつ断片的に利用しており、統一されたアプローチがなかった。
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海外でのブランド強化: ソーシャルメディアを活用して海外市場でのブランド力を高める必要があった。
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精密なターゲティング: 顧客を正確にセグメント分けし、効果的なメッセージを届ける必要があった。
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潜在顧客の発見: グローバル市場におけるニーズを収集し、潜在的な顧客を発見する必要があった。
運用方法
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プラットフォームの選定: BtoBのソーシャルメディアとして、豊富なプロフィールデータに基づく正確なターゲティングと強力な配信対象の絞り込みが可能なLinkedInを選択。
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統一したアプローチの導入 (2014年10月〜): グループ全体の情報発信ポリシーを導入し、LinkedInを推奨するBtoBコミュニケーションプラットフォームと位置づけ、明確なコミュニケーションガイドラインとコンテンツ作成・共有のための運用体制を整備した。
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多様なコンテンツ配信: 事例紹介、ソートリーダーシップ(専門的知見)、イベント情報、プレスリリースなど、多様なコンテンツを共有し、認知度向上、関心の醸成、事業理解の深化を図った。
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有料広告の活用: リーチを確実に拡大しフォロワー基盤を構築(目標10万人)するため、「スポンサードコンテンツ」と「スポンサードメッセージ」を活用した。
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MQL獲得への注力: LinkedInを単なる情報発信ツールではなく、MQLを獲得し、最終的に顧客化につなげるためのプラットフォームとして活用した。
LinkedIn広告の活用事例:三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)
三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)
画像参照元:
MUFG公式linkedinページ
事業内容:三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、日本最大級の金融グループです。銀行、信託、証券、カード、資産運用など、多岐にわたる金融サービスを提供する持株会社で、国内外に幅広いネットワークを持っています。
従業員数:145,412人(連結)(2024年3月)
LinkedInフォロワー数:522,000人
アカウント開設年:2020年
LinkedIn導入による主な成果
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質の高いグローバル人材の獲得: LinkedInを通じて、特に海外の経験豊富なプロフェッショナルや次世代リーダー候補からの応募が大幅に増加し、採用の質が向上した。
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グローバルな雇用主ブランド認知度の向上: LinkedIn上での積極的な情報発信により、雇用主としてのブランド認知度とエンゲージメントが向上した。
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採用コストの削減: 外部の人材紹介会社への依存度を低減させることで、採用コストの削減につながった。
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専門人材の獲得: DXやリスク管理など、獲得競争の激しい専門分野の人材を効果的に採用できた。
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将来のリーダー候補パイプライン強化: グローバルな人材プールから将来のリーダー候補のパイプラインを強化できた。
導入前の課題
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グローバル人材獲得の難しさ: 従来の採用手法では、特に日本国外の優秀な人材にリーチし、惹きつけることが困難だった。
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グローバルな雇用主ブランドの認知度: 世界的な知名度に比べ、雇用主としてのMUFGの魅力や企業文化が、ターゲットとするグローバル人材(特に経験豊富なプロフェッショナルや次世代リーダー)に十分に認知されていなかった。
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専門人材獲得競争の激化: 金融業界におけるDXやリスク管理などの分野で、専門知識を持つ人材の獲得競争が激しくなっていた。
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ターゲットへの直接的なコミュニケーション不足: MUFGの企業文化やキャリア機会について、ターゲットとするグローバルな人材層に直接的かつ効果的に情報を届ける手段が限られていた。
運用方法
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LinkedInタレントソリューションの活用: LinkedIn Recruiter、LinkedIn求人広告、雇用主ブランディングソリューションを総合的に活用した。
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グローバルキャリアページの開設・運用: LinkedIn上にMUFGの公式キャリアページを開設し、グローバルなキャリア機会、企業文化、社員の活躍を紹介する情報ハブとして活用した。
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ターゲットを絞ったブランディングキャンペーン: 特定の地域や求めるスキルを持つ人材層にターゲットを絞り、スポンサードコンテンツやキャリアページ広告を通じて、雇用主としての魅力を訴求するキャンペーンを実施した。
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社内リクルーターによる積極的な活用: 社内のリクルーターがLinkedIn Recruiterを活用し、グローバルな人材層から候補者を能動的に探し出し、直接アプローチを行った。
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コンテンツマーケティング: MUFGで働く魅力が伝わるように、社員のストーリー、イノベーションへの取り組み、グローバルでの活動などを紹介するコンテンツを継続的に発信した。
まとめ
本記事では、栗田工業、NEC、三菱UFJフィナンシャル・グループという日本を代表する企業が、LinkedIn広告を活用して目覚ましい成果を上げている事例をご紹介しました。
これらの事例から見えてくるのは、LinkedInが単なるSNSではなく、BtoBマーケティングおよび採用戦略において極めて強力なツールであるという事実です。
各社は、明確な課題意識(グローバルリーチ、ブランド認知、リード獲得、人材採用など)に基づき、LinkedInの持つ精緻なターゲティング能力、多様な広告フォーマット、そして継続的なコミュニケーション機能を戦略的に活用しています。
その結果、ターゲット層への効率的なリーチ、質の高いリードや候補者の獲得、そしてグローバルでのブランド価値向上といった具体的な成果を実現しました。
ビジネス特化型プラットフォームであるLinkedInは、プロフェッショナルなオーディエンスへのアクセスと、彼らの属性や関心に基づいた的確なアプローチを可能にします。
これは、他のプラットフォームでは難しい、BtoB特有の課題解決に直結する大きな利点です。
これらの成功事例は、貴社のビジネス成長におけるLinkedIn活用の可能性を示唆しています。
自社の課題と目標を明確にし、LinkedInの機能を最大限に活用することで、新たなビジネスチャンスを切り開くことができるでしょう。
ぜひ、LinkedIn広告の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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