公開日:2025年03月27日 更新日:2025年05月14日
LinkedIn広告 CTR向上戦略:低い原因分析から具体的な改善テクニックまで
目次
LinkedIn広告のクリック率 (CTR) とは
CTR(クリック率)は、広告が表示された回数に対するクリックされた回数の割合を示す指標です。
LinkedIn広告においてCTRは、広告がターゲットオーディエンスにどれだけ効果的に届けられているかを測る重要な指標となります。
計算式は以下のようになっています
CTR (%) = (広告のクリック数 ÷ 広告の表示回数) × 100
また
LinkedInについての概要とLinkedIn広告の運用のコツについて、総合まとめ記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
適切なCTRのパーセンテージはわからない
inkedIn広告を運用する上で、「自社のCTRは適切なのだろうか?」「目指すべきCTRの目安は?」といった疑問を持つことは自然ですが、結論から言うと、万能な「適切なCTR」のパーセンテージというものは存在しません。
その具体的な数値を明確に定義することは、誰にもできないのです。
「適切なCTR」を一概に言えない理由は、LinkedIn広告のCTRは、以下のような非常に多くの要因によって大きく変動するためです。
- 業界: 競争の激しさや、ターゲットとなるビジネス層の広告への反応度は業界によって異なります(例: テクノロジー業界と建設業界ではユーザーの行動が違う)。
- 国・地域: 市場の成熟度、文化的な背景、言語、インターネット利用環境などによって、広告への反応は変わります。
- ターゲットユーザー: どのような役職、スキル、興味関心を持つ層をターゲットにしているか、またそのターゲティングの広さ(ブロードかニッチか)によってCTRは大きく左右されます。一般的に、より絞り込まれたニッチなオーディエンスの方がCTRは高くなる傾向があります。
- 広告フォーマット: シングル画像広告、カルーセル広告、動画広告、テキスト広告、スポンサードメッセージなど、どの広告形式を使用するかによって、期待されるCTRは全く異なります。
- 商材・サービス: 提供する製品やサービスの特性(BtoBかBtoCか、高価格帯か低価格帯か、検討期間の長さなど)もCTRに影響します。
- キャンペーン目的: ブランド認知向上、ウェブサイトへの誘導、リード獲得など、キャンペーンの目的によってユーザーに求めるアクションが異なり、それがCTRにも反映されます。
- 広告クリエイティブの質: 広告のデザインやコピー、CTA(行動喚起)の魅力度もCTRを左右する大きな要因です。
このように、無数の変数が絡み合っているため、他社の事例や一般的なベンチマークは参考程度にしかなりません。
ある企業にとって素晴らしいCTRが、別の企業にとっては低い数値である可能性も十分にあります。
ただCTRを高める努力は重要なのです
では、目標値がないならCTRを気にする必要はないのでしょうか?
答えは「いいえ」です。
CTRを高める努力は依然として非常に重要です。
なぜなら、CTRは広告がターゲットにどれだけ響いているかを示す基本的なバロメーターであり、多くの場合、CTRが継続的に低下傾向にあると、最終的なコンバージョン数(リード獲得や問い合わせなど)も減少する傾向が見られるからです。
クリックという「入り口」を通る人が減れば、その先の「出口」であるコンバージョンに至る人も自然と少なくなるという関係性があります。
(ただし、CTRが高くても質が悪ければコンバージョンしない、逆に低くても質が高ければコンバージョンするというケースもあり、単純な比例関係ではありません。)
重要なのは、普遍的な「正解」の数値を追い求めることではなく、自社の過去のデータと比較し、改善傾向にあるかを見る。
A/Bテストなどを通じて、どのクリエイティブ、メッセージ、ターゲティングがより高いCTRを生むかを継続的に検証する。
CTRだけでなく、最終的なビジネス目標(コンバージョン数、CPA、ROIなど)と合わせて広告のパフォーマンスを評価する。
という姿勢です。
CTRはあくまで広告キャンペーンを最適化していくための一つの指標として捉え、クリエイティブの改善やターゲティングの精度向上など、コントロール可能な要素に焦点を当てて、相対的にCTRを高めていく努力を続けることが大切なのです。
一応目安程度に、全世界をターゲットにした広告フォーマット別の平均CTRをご紹介します。
- スポンサードコンテンツ: 平均CTR0.44%
- テキスト広告とダイナミック広告: 平均CTR 0.024%
- メッセージ広告: 平均CTR 3.2%
データ参照元:linkedin.com
重要な指標
LinkedIn広告キャンペーンを評価する際に重要となる指標には、CPC(クリック単価)、CPM(インプレッション単価)、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)などがあります。
それぞれの指標は、広告パフォーマンスを多角的に把握するために必要不可欠です。
CPC (Cost Per Click / クリック単価)
意味: LinkedIn広告が1回クリックされるたびに発生する費用を示します。
指標が高い場合:
- クリック獲得のコストが高い状態です。LinkedInは一般的に他プラットフォームよりCPCが高い傾向にあり、特に役職やスキルなどで精密なターゲティングを行う場合や、競合が多い業界では高くなりやすいです。
- 【改善策】 ターゲティング精度(絞り込みすぎ、または広げすぎでないか)の再検証、オーディエンス拡張機能の利用検討、広告クリエイティブとLPの関連性向上による品質スコア改善、入札戦略の見直し、LinkedInリード獲得フォームの活用(LP遷移が不要な場合)を検討してください。
指標が低い場合:
- クリック獲得のコストが低い状態です。効率的な運用ができている可能性があります。
- 【改善策】 低コストでも、意図したビジネス層(役職、業種など)からのクリックか、CVRやその後の商談化率などを見て質を確認します。質の低いクリックが多い場合は、ターゲティングやクリエイティブの調整が必要です。
CPM (Cost Per Mille / インプレッション単価)
意味: LinkedIn広告が1,000回表示されるたびに発生する費用を示します。特にブランド認知度向上が目的の場合に重視されます。
算出方法: 総広告費用 ÷ (総表示回数 ÷ 1,000)
指標が高い場合:
- 広告表示あたりのコストが高い状態です。特定のニッチなビジネス層や役職者へのリーチはCPMが高くなる傾向があります。
-
【改善策】 ターゲティング設定(特にオーディエンスサイズ)の見直し、LinkedInパートナーネットワークの利用/停止の検討、キャンペーン目的(リーチ重視かどうか)の再確認を検討してください。
指標が低い場合:
- 広告表示あたりのコストが低い状態です。効率的にリーチできている可能性があります。
-
【改善策】 低コストでも、意図したターゲット層に表示されているか、エンゲージメント率なども合わせて評価してください。
CTR (Click Through Rate / クリック率)
意味: LinkedIn広告が表示された回数に対してクリックされた回数の割合を示します。ビジネスオーディエンスに対する広告の魅力度・関連性を測る指標です。
算出方法: (総クリック数 ÷ 総表示回数) × 100%
指標が高い場合:
- 広告がターゲットとするビジネス層の関心を引き、関連性が高いと認識されている可能性が高いです。特にリード獲得フォーム広告などでは重要な指標です。
- 【改善策】 高いCTRを維持しつつ、クリック後のランディングページ体験がLinkedInユーザー(ビジネス課題解決や情報収集目的)の期待に合っているか確認し、CVR向上を目指します。
指標が低い場合:
- 広告がターゲット(ビジネス層)に響いていない、プロフェッショナルな情報が流れるフィード内で埋もれている、関連性が低い可能性があります。
- 【改善策】 ビジネス課題解決やキャリアに繋がる訴求を意識したクリエイティブ(画像、動画、テキスト)への改善、CTAの明確化、ターゲティング(ポジション、業種、スキル等)とメッセージの整合性向上、メッセージ広告など別フォーマットの検討も有効です。
CVR (Conversion Rate / コンバージョン率)
意味: 広告をクリック(またはフォームを開くなど)したユーザーのうち、最終的な成果(BtoBリード獲得、資料請求、ウェビナー登録など)に至った割合を示します。LinkedIn広告経由のトラフィックやリードの質を測る重要な指標です。
算出方法: (コンバージョン数 ÷ クリック数またはフォーム開封数など) × 100%
指標が高い場合:
- LinkedIn経由の質の高いトラフィック(ビジネス目的のユーザー)を効果的に成果に結び付けられています。ターゲティングとオファーが適切である証拠です。
- 【改善策】 高いCVRを維持しつつ、獲得したリードの質(商談化率など)を評価し、ナーチャリング戦略との連携を強化します。
指標が低い場合:
- LinkedInから関心を持つユーザーを集めても、成果に至る過程に問題があります。広告内容とLP/フォームの期待値のズレ、BtoBユーザーに対するLPの信頼性や情報の不足、入力フォームのハードルの高さなどが考えられます。
- 【改善策】 BtoB向けランディングページ最適化(LPO)(導入事例、信頼性強調、具体的な便益)、LinkedInリード獲得フォームの項目最適化、広告とLP/フォームのメッセージ一貫性確保、オファー内容の見直し、ターゲット(特に決裁権限を持つ層かなど)の再検証を検討してください。
これらの指標をうまく活用することで、キャンペーンのパフォーマンスを適切に評価し、改善点を見つけ出すことができます。
CTRがキャンペーンのコストに与える影響
LinkedIn広告をはじめとする多くのオンライン広告プラットフォームでは、広告が表示されるかどうかやその掲載順位、そして実際に支払う広告コスト(特にクリック単価/CPC)は、リアルタイムのオークションによって決定されます。
このオークションで重要になるのが「広告ランク」という考え方です。
広告ランクは、単純に入札した金額の高さだけで決まるのではなく、主に入札額と広告の「関連性スコア(品質スコアとも呼ばれます)」を掛け合わせて算出されます(プラットフォームにより他の要素も加味されます)。
広告ランク ≈ 入札額 × 関連性スコア
そして、実際にあなたが支払うクリック単価(CPC)は、多くの場合、自分の広告ランクを維持するために最低限必要な金額に基づいて決まります。これは通常、自分のすぐ下にランク付けされた競合の広告ランクと、あなた自身の関連性スコアによって計算されます。
簡略化すると以下のようなイメージです。
実際のCPC ≈ (すぐ下の競合の広告ランク ÷ あなたの関連性スコア) + 少額
ここで非常に重要になるのが、クリックスルー率(CTR)は、この「関連性スコア」を決定する上で非常に重要な要素の一つであるという点です。
CTRが高いということは、広告が表示されたユーザーにとってその広告が魅力的で、関連性が高いと判断される大きな要因となります。
- したがって、CTRが高い広告は関連性スコアが高くなる傾向があります。
- 関連性スコアが高いため、上記のCPC計算式からわかるように、競合よりも低い実際のクリック単価(CPC)で広告を表示できる可能性が高まります。
- 同じ入札額でもより高い広告ランクを獲得しやすくなり、広告の表示機会が増えたり、より良い掲載位置を獲得しやすくなったりします。
- 逆に、CTRが低い広告は関連性スコアが低く評価され、結果としてCPCが高騰したり、広告が表示されにくくなったりする可能性があります。
CTRが重要な理由
LinkedIn広告キャンペーンを評価する上で、クリックスルー率(CTR)は決して数ある指標の一つに過ぎないものではありません。
それは、あなたの広告戦略がターゲットに届いているかどうかを示す、もっとも基本かつ重要なバロメーターです。
CTRとは、広告が表示された回数に対し、どれだけの人が実際に関心を持ってクリックしたかの割合を示すものです。これはキャンペーン全体の健全性を初期段階で測る上で、非常に大きな意味を持ちます。
どんなに優れたサービスや魅力的なランディングページを用意していても、広告がクリックされなければ、その情報に触れてもらう機会すらありません。
CTRが低い場合
特に注意すべきなのは、「広告は多くの人に閲覧されている(インプレッションは多い)のに、クリックする人がほとんどいない」という状況です。
これは単に「広告の人気がない」という表面的な問題ではなく、
広告戦略における深刻な欠陥を示唆する危険信号である可能性が高いのです。
貴重な広告予算が浪費されているだけでなく、本来獲得できたはずのビジネスチャンスを逃している状態と言えます。
では、具体的にどのような問題が潜んでいるのでしょうか。
間違ったオーディエンスをターゲットにしている
どんなに魅力的な広告コピーとクリエイティブを用意しても、それを必要としていない、あるいは関心のない人々に届けていては、クリックされるはずがありません。
低いCTRは、LinkedInの強みである詳細なターゲティング(役職、業種、スキル、企業規模、興味関心など)の設定が、そもそも間違っている可能性を示唆します。
自社の理想的な顧客像が曖昧であったり、設定した条件がターゲット層とズレていたりする場合、広告は空回りするだけです。
これは、広告戦略の根幹に関わる問題と言えます。
オーディエンスとの温度感が合っていない広告
ターゲットオーディエンス自体は間違っていなくても、その人々の現在の状況や関心の段階に合わないメッセージを送っている場合も、CTRは低迷します。
例えば、まだ自社の製品やサービス、あるいは解決すべき課題について情報収集を始めたばかりの潜在顧客(認知・興味関心段階)に対して、いきなり「今すぐ購入」「デモを予約」といった強い販売色の広告を提示しても、敬遠される可能性が高いでしょう。
特に、専門知識の習得や情報収集に意欲的なユーザーが多いLinkedInでは、一方的な売り込みではなく、価値提供を意識したコミュニケーションが重要です。
相手の状況を無視したメッセージは、クリックをためらわせるだけでなく、ブランドイメージを損なうリスクすらあります。
魅力に欠ける広告クリエイティブ
ターゲティングが適切で、メッセージの方向性も間違っていないにも関わらずCTRが低い場合、広告そのもの(画像、動画、見出し、本文、CTAボタンのデザインや文言)に魅力がない可能性が考えられます。
日々大量の情報が流れるLinkedInフィードの中で、ユーザーのスクロールする指を止め、注意を引きつけ、「もっと知りたい」と思わせるだけの力がクリエイティブに備わっていなければ、クリックという行動には繋がりません。
CPCとCTRの関係
CPM(表示コスト) |
CTR(クリック率) |
CPC(クリック単価)結果 |
状況 / 意味合い |
最適化の必要性 |
高い |
高い |
良い(低いCPC) |
広告の配置は難しい(CPM高)ものの、広告への関心が高く(CTR高)、
効率的にクリックを獲得できている。
|
低い(現状維持) |
低い |
平均以下 |
良い(低いCPC) |
クリック率は高くないが、広告表示コストが非常に低いため(CPM低)、
結果的にクリック単価は抑えられている。
|
低い(現状維持) |
高い |
低い |
悪い(高いCPC) |
広告の配置コストが高く(CPM高)、かつ広告への関心も低いため(CTR低)、
クリック獲得効率が非常に悪い。
|
高い |
低い |
非常に低い |
悪い(高いCPC) |
広告表示コストは低い(CPM低)が、広告への関心が極端に低く(CTR低)、
ほとんどクリックされていないため、効率が悪い。
|
高い |
LinkedIn広告のCTRを向上させる方法
LinkedIn広告のCTRを向上させるためには、ターゲティング精度の向上や、広告の見直し、効果的なCTA(コール・トゥ・アクション)を設置することが重要です。
これらをしっかりと設定することで、広告の効果を最大化できます。
ターゲティングの精度を上げる
AND-ORターゲティングを活用しましょう
■AND機能
AND機能を使うと、ターゲットとなるオーディエンスが絞り込まれ、より細密なものになります。
その結果、オーディエンスの規模は小さくなる傾向があります。
例えば、職務レベルをシニアレベル(中堅社員)AND職務タイプ(コンサルティング)をターゲットに設定した場合、
広告を目にするのは「コンサルタント業界で働いている中堅社員」のみとなります。
AND機能はターゲット層を的確に絞り込むのに有効ですが、使いすぎるとリーチが制限されます。
広告の効果を発揮するには、少なくとも5万〜12万人のオーディエンス規模が必要であることを忘れないようにしましょう。
より良いターゲティング方法としては、「シニアレベル」だけでなく、それ以上の職務レベルも全て含めることです。
これにより、コンサルティング部門における意思決定者層全体をカバーすることができます。
■OR機能
OR機能を使うと、オーディエンスが拡大します。
オーディエンス数が増える可能性が高いです。
例えば、職務レベルをシニアレベル(中堅社員)OR職務タイプ(コンサルティング)をターゲットに設定した場合、
「中堅社員」または「コンサルティング業界に従事する人」が対象となります。
中堅社員はコンサルティング職である必要はなく、コンサルティング業界で働く人は中堅社員である必要もありません。
このようなターゲティングは推奨されません。
オーディエンスの規模は大きくなりますが、ターゲットとしての精度は低くなってしまいます。
より効果的な使い方としては、「職務タイプ(コンサルティング)」OR「保有スキル(中小企業診断士)」といったように設定する方法です。
こうすることで、現在または過去にコンサルティング業務に関与していた可能性のあるメンバーを幅広くカバーできます。
最も効果的なのは、AND機能とOR機能を組み合わせて使用することです。
これにより、オーディエンスの規模とターゲティング精度の両方をバランスよく確保することができます。
ターゲティングについて詳しく知りたい方は
LinkedIn広告のターゲティングオプションをすべて解説した個別記事をぜひチェックしてみてください。
適切なCTA
LinkedIn広告でターゲットオーディエンスの関心を引きつけ、次のアクションへとスムーズに誘導するためには、CTA(Call to Action / 行動喚起)ボタンのデザインが非常に重要です。
どんなに広告の内容が素晴らしくても、ユーザーが「次に何をすれば良いのか」を瞬時に理解し、迷わずクリック(またはタップ)できなければ、広告の成果は大きく損なわれてしまいます。
効果的なCTAを設計するために、特に意識したい基本的なポイントが「色」と「モバイル最適化」です。
1. 注目を集める「色」を選ぶ
CTAボタンは、まず何よりもユーザーの視界に入り、その存在に気づいてもらわなければ意味がありません。
そのため、広告全体のデザインの中で、CTAボタンが「際立つ」色を選ぶことが重要です。
基本的な考え方は、広告の背景色や使用されているメインの画像・動画の色とはっきりと対照的(コントラストが強い)な色を選ぶことです。
例えば、背景が青系であればオレンジ系のボタン、白背景であれば鮮やかな緑や赤のボタンなどが考えられます。
特に、
赤、オレンジ、緑といった暖色系や明るく目立つ色は、人間の注意を引きつける効果が高いとされており、クリックを促したいCTAボタンには効果的な選択肢となることが多いです。
逆に絶対に避けたいのは、
広告の配色に溶け込んでしまうような色です。
背景色に近い色や、全体的に使われている色と同じような色合い、あるいは淡すぎる色などを使用すると、CTAボタンの存在感が薄れ、ユーザーに「クリックできるボタン」として認識されず、完全に見落とされてしまう可能性があります。
CTAは広告の中で最も重要な要素の一つですから、しっかりと目立たせる配色を意識しましょう。
2. モバイルデバイス向けに最適化する
LinkedInの利用状況を見ると、ユーザーの半数以上がスマートフォンアプリからアクセスしているというデータがあります。
これは、広告のCTAボタンをデザインする上で絶対に無視できないポイントです。
PC画面では問題なくクリックできても、スマートフォンの小さな画面では使いにくい、ということが頻繁に起こり得ます。
モバイルでの使いやすさを考慮する上で最も重要なのは、ボタン自体のサイズです。
指で正確にタップできるよう、小さすぎない十分な大きさを確保する必要があります。
タップ領域が小さいと、ユーザーはストレスを感じてしまいます。
さらに、
ボタンの周囲に適切な余白(スペース)を設けることも忘れてはいけません。
他のテキストや画像、リンクなどがボタンに近すぎると、意図しない箇所を誤ってタップしてしまう「誤クリック」が発生しやすくなります。
これもユーザー体験を著しく損ね、広告からの離脱に繋がる原因となります。
CTAボタンをデザインする際は、必ずPCだけでなく、実際にスマートフォンでどのように表示され、タップしやすいかを確認する習慣をつけましょう。
CTAは単なる装飾ではなく、ユーザーを次の行動へと導くための大切な案内役です。
LinkedInパートナーネットワークはオフにする
LinkedInパートナーネットワークは、広告のリーチをLinkedIn外の提携ウェブサイトやアプリにまで広げられる魅力的なオプションです。
これを有効にすると、広告の表示回数やクリック数が増加し、結果として一見するとCTR(クリック率)が向上することがあります。
より多くの人の目に触れ、クリックされているように見えるため、広告効果が高まったかのように感じられるかもしれません。
しかし、このCTRの向上には注意が必要です。
なぜなら、LinkedInパートナーネットワーク経由で獲得したクリックには、必ずしも
質の高いトラフィックが含まれているとは限らないからです。
近年ではスパムボットによる無効なクリックがかなりのユーザーから報告されています。
Cookieを拒否し、サイト滞在時間が極端に短かったりするアクセスが増える傾向も見られます。
このような質の低いクリックは、いくらCTRの数値を押し上げたとしても、最終的なビジネス成果であるコンバージョン(お問い合わせ、資料請求、購入など)には結びつきにくいのが実情です。
実際、LinkedInパートナーネットワークを利用した場合、LinkedIn内の配信と比較してCVR(コンバージョン率)が低下する傾向がある点は、認識しておくべき重要なポイントです。
つまり、LinkedInパートナーネットワークによってCTRが上がったとしても、それが偽のトラフィックや関心の低いユーザーによるものであれば、そのCTR向上は実質的に意味がなく、
むしろ広告費を浪費している可能性すらあります。
広告キャンペーンの真の成功を測る上で最も重要なのは、表面的なCTRの数字ではなく、実際にどれだけビジネス目標(コンバージョン)を達成できたかを示すCVRです。
広告の目的が、単なるリーチ拡大や動画再生回数の最大化などであればLinkedInパートナーネットワークが有効な場合もありますが、最終的なコンバージョンを重視するのであれば、その利用は慎重に判断すべきです。
パートナーネットワークをオンにする際は、CTRだけでなく、必ずトラフィックの内訳や質、そして何よりもCVRへの影響を注意深く監視しましょう。
数字の見た目だけでなく、ビジネス成果に繋がる「質」を重視することが、LinkedIn広告で本当に成功するための鍵となります。
LinkedIn広告の画像を見直す
オリジナル画像を使用する
ビジュアルは、言葉だけでは伝えきれない製品やサービスの魅力を瞬時に伝え、見る人が具体的な姿を思い描く手助けとなります。
ポイントは、ありふれたストック素材に頼るのではなく、自社ならではのオリジナリティあふれる画像を用いることです。
自社で用意した写真は、その企業ならではの個性や世界観を映し出し、サイト訪問者に「この情報源は信頼できそうだ」「自分の求めるものが見つかりそうだ」という期待感を抱かせます。
画像の配色パターンを統一する
情報が絶えず流れるLinkedInのフィード上で、自社の広告を目立たせ、人々の印象に深く刻むには、見た目の工夫が欠かせません。
とりわけ、広告に使用する画像の「色使いに一貫性を持たせる」ことは、ブランドを覚えてもらうため、プロフェッショナルな印象を与えるため、そして広告全体の成果を高める上で、決定的な意味を持ちます。
色の一貫性は以下の理由で大切です。
ブランド認知と想起率の向上
会社のシンボルカラーや決まった色の組み合わせを広告ビジュアルに継続的に取り入れることで、人々はその色を見ただけで自然とあなたのブランドを連想するようになります。
例えば、「この緑色といえば、あのエコな会社だ」といった具合に、色はブランドを特定する強力な目印になるのです。
タイムラインをスクロールする一瞬の視線でも、統一感のある色使いは「ああ、あの会社の広告か」と認識させ、記憶に残りやすくします。
プロフェッショナリズムと信頼性の演出
色使いに統一感があり、整ったデザインの広告は、その企業が細やかな部分にも気を配る、しっかりとしたプロ集団であるというイメージを見る人に与えます。
反対に、広告ごとに色が違ったり、ちぐはぐな組み合わせだったりすると、どこかまとまりがなく、信頼性に疑問符が付いてしまうかもしれません。
ビジネスの信頼関係が重視されるLinkedInのような場では、こうした印象の違いは無視できません。
メッセージの伝達効率向上
一貫した色使いのルールに沿って作られたデザインは、ごちゃごちゃした感じをなくし、見る人の視線を自然と広告の核となる部分、つまり伝えたいメッセージや「詳しくはこちら」といったCTAボタンへと誘導します。情報がすっきりと整理され、意図がよりクリアに、スムーズに伝わるようになります。
クリエイティブ制作の効率化
あらかじめ使用する色の組み合わせを決めておけば、広告を作るたびに色で悩む必要がなくなり、制作の指針がはっきりします。これにより、担当者はブレることなく、スピーディーに質の高いデザインを一貫して作成しやすくなります。
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ここまでLinkedIn広告のCTRを向上させる方法について解説してきました。
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■ 資料の目次
1 | Linkedin 戦略の概要
2 | 施策❶ 戦略立案とコンテンツ設計
3 | 施策❷ 広告プロモーション
4 | 施策❸ アカウント運用
5 | 事例紹介
6 | 価格プラン
■ LinkedInの概要
LinkedIn とは中国本土を含め米国やヨーロッパを中心に 200 ヶ国以上で使われている
世界最大のビジネスプロフェッショナル向け SNSです。
3つの特徴として、以下が挙げられます。
① 「6.6 億人」 のユーザーを抱えるビジネス特化SNS (米国のみで1億6,000万人のユーザーにリーチが可能)
② 「15%」 のユーザーが意思決定力のある役職上位層 (LinkedInユーザーのほぼ10人に1人が意思決定者)
③ 「2位」 B2Bマーケティング担当者の間で人気のあるプラットフォーム(Social Media Examiner 2019)
■ LinkedInを活用した 貴社ビジネスの拡大戦略
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1. LinkedIn に期待できること
❶ グローバルにおける 貴社ブランドを発信強化(認知度向上)
❷ それを通して 商談・ビジネスの拡大 を図る
2. そのために、「誰に」「どういった情報を」「どのように」届けるのか
❶ ターゲットに刺さるコンテンツ
❷ 適切な配信と戦略的な拡散
❸ 分析と改善のサイクル
3. 上記を通じて引き起こす結果
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まとめ
LinkedIn広告において、CTR(クリック率)は、配信した広告がターゲットオーディエンスにどれだけ響いているかを示す、基本的かつ非常に重要な指標です。
普遍的な「理想のCTR」というものは存在しませんが、広告の魅力度や関連性を測るバロメーターとして、自社の過去データと比較しながら継続的に改善努力を行うことが不可欠です。
CTRは単にクリックされた割合を示すだけでなく、広告の関連性スコアを通じてクリック単価(CPC)にも影響を与え、キャンペーン全体のコスト効率にも関わってきます。
もしCTRが低い場合は、ターゲティングのずれ、オーディエンスとのコミュニケーションにおける温度感の不一致、あるいは広告クリエイティブ自体の魅力不足などが原因として考えられます。
効果的な改善策としては、LinkedInの詳細なターゲティング機能を駆使した精度向上、ユーザーの行動を促すCTA(色やモバイル最適化に配慮)の設計、質の高いトラフィックに集中するためのLinkedInパートナーネットワークの戦略的な利用(基本オフ推奨)、そして魅力的で一貫性のある画像の使用などが挙げられます。
ただし、CTRはあくまで中間指標の一つです。
最終的なビジネス目標であるコンバージョン率(CVR)やROIを見据え、他の重要指標と合わせて総合的に分析し、継続的な最適化を行うことが、LinkedIn広告を成功に導く鍵となるでしょう。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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