更新日:2025年12月12日
Z世代に刺さる広告とは?SNS事例や成功のコツを紹介
注目度の高いZ世代マーケティング。今回は、Z世代にあたる24卒入社の筆者の実体験を踏まえ、Z世代に刺さる広告を解説していきます!
目次
Z世代とは?
Z世代とは、1990年代後半から2000年代の初め頃に生まれた世代を指します。
生まれた頃からIT技術が普及した環境で育ったため、デジタルに対する知識が優れている「デジタルネイティブ」とも言われる世代です。
当初はY世代とZ世代を一括りにしてミレニアル世代と呼ばれていましたが、Y世代とは異なる感性を持つとされ、現在は分けて捉えられ、今後のトレンドを担う世代として注目されています。
「ミレニアル世代」とは?
ミレニアル世代とは、一般的に
1981年から1996年までの15年間に生まれた世代を指します。2030年にはミレニアル世代すべての人が40歳越えをするため、次世代を担う世代に対していかに効果的にアプローチしていくかが必要不可欠です。
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「Y世代(ジェネレーションY)」とは?
Z世代向け広告に注力すべき理由
Z世代向け広告への注力は、その世代人口の大きさ、将来の経済活動を担う層であること、そして特有の価値観を持つことから極めて重要です。
1. 特有の価値観を持っている
Z世代が生まれた年は、情報化社会が到来したデジタルネイティブです。少年期となる2010年代はスマホが普及した時期であるため、ソーシャルネイティブでもあり、高い情報発信力も身に付けています。
また、金融危機や震災の経験から社会的課題への関心が高く、企業のCSR活動や信頼性を重視する「エシカル消費」も特徴です。このため、企業は口コミや第三者の評価を通じた信頼性の高いプロモーションが求められます。
2. 世代人口が多い
日本の総人口比では約13.4%(75歳以上と同規模)ですが、世界的にはZ世代(10~24歳)が人類史上最多のセグメントであると注目されています。少子化が進む日本において、Z世代以後に生まれたα(アルファ)世代の人口は小さくなる見込みであり、既存市場が成熟しているミレニアル世代以前よりも、開拓すべき魅力的な市場といえます。
3. 将来の経済活動を担う世代
基本的に消費に消極的なシニア層とは異なり、労働人口に入り始めたZ世代は、貯蓄を消費や投資に積極的に使う意欲の高い世代です。現在20代後半となり、結婚などで消費額や範囲が拡大しているため、企業にとって確度の高い潜在顧客層として広告のターゲットにすべき魅力的なターゲットいえます。
Z世代向け広告を成功させるポイント5選
Z世代はデジタル・ソーシャルネイティブで、SNS利用率や影響力が高い世代です。独自の価値観を持つZ世代に刺さる広告のポイントをご紹介します。
1.トレンドを押さえた訴求をする
Z世代向けプロモーションでは、SNSを活用して常に情報収集し、ユーザーのニーズをヒアリングすることが不可欠です。そのうえで、流行りのミームやチャレンジに便乗したコンテンツを作成すると効果的です。これにより、彼らが日常的に利用するプラットフォームの「おすすめ」フィードに自然と流れやすくなります。また、古い形式は敬遠されるため、ブランドの本質とトレンドを融合させ、新鮮で違和感のない情報として届ける工夫が必要です。
2.タイパを意識する
Z世代はタイパ(タイムパフォーマンス)を重視し、動画コンテンツを2倍速で再生することも一般的です。そのため、広告コンテンツは、冗長な表現を避け、短い時間でいかに多くの情報や価値を提供できるかが成功の鍵となります。動画の冒頭数秒で関心を惹きつけ、要点がすぐに伝わる短尺動画や要約形式の活用が有効です。
3.信頼できる高質な情報を盛り込む
Z世代はデジタルネイティブで情報リテラシーに優れているため、情報の精度に敏感です。広告戦略では、自社商品の詳細な公開や第三者機関の認証など、信頼性を高めることが重要となります。また、検索エンジンも専門性や権威性を求めるため、ユーザー視点の有益な情報を掲載しましょう。
4.共感を生むコンテンツ作成をする
Z世代は、自分事として捉えられるリアルな悩みや等身大の価値観に強く共感します。企業はSNSを活用した情報収集・ヒアリングを通じてニーズを把握し、本音を語るような親近感のあるコンテンツを提供するとよいでしょう。これにより、単なる広告ではなくエンターテイメントとして認識され、共感を生むコンテンツは自然な拡散が期待できます。
5.体験する機会を作る
Z世代はSNSで所属欲求と承認欲求を充たす環境で育ってきました。心理学者のマズローによると、これらの欲求が満たされると、次に自己成長できる「体験」を求めるようになります。Z世代は、経験した体験をSNSで拡散し、さらなる承認欲求を満たします。この心理を利用したユーザー参加型広告(ハッシュタグキャンペーンなど)が人気を集めており、Z世代向け広告には体験する機会を作ることが成功の重要なポイントとなります。
Z世代で話題になった広告事例
では、実際にZ世代の間で話題になった広告とはどのようなものなのでしょうか。実際の事例をご紹介します。
カップヌードル「夏夏SEAFOOD 篇」
日清食品のカップヌードルCM「夏夏SEAFOOD 篇」では、2025年の紅白歌合戦への出演も決定したアイドルグループCANDY TUNEの人気曲が使用されています。Z世代が熱狂する旬なアーティストの楽曲を広告に採用することで、CM自体がエンターテイメントとして受け入れられ、若年層へのリーチを拡大しました。
吉田沙保里さんの意外性あるキャスティングと、CANDY TUNEのポップな楽曲の組み合わせが、SNSで話題になりやすいユニークな化学反応を生み出しています。
参考:
カップヌードルCM「夏夏SEAFOOD 篇」30秒
ワイモバイル「と思いきやダンス」篇
TVCM出演権を懸けたTikTokのハッシュタグチャレンジ広告でZ世代の注目を集めることに成功した事例です。 広告主は、携帯電話会社「ワイモバイル」で、18歳以下をターゲットとした学割サービスを始めるにあたり、ユーザー参加型広告をTikTokで出稿することにしたのです。 「#と思いきやダンス」というハッシュタグで、専用に作られた音楽に合わせたダンス動画の投稿を促しました。有名芸能人を起用したTVCMに出演できるというプレゼントの話題性も相まって、Z世代に効果的に訴求することに成功した広告です。
参考:
「“ワイモバイル” テレビCM「と思いきやダンス」篇
味の素㈱「ごはんなんて、言い訳で、いいわけで。」
味の素株式会社のWEB動画は、Z世代の高い共感を呼びました。この動画シリーズは、「ごはん」(食事)を口実や「言い訳」として使い、日頃言えない素直なホンネを相手に伝えようとする若者の姿を描いています。「ひとり暮らし」篇や「大学の講義」篇など、一人暮らしの社会人や大学生が抱える感情や日常の人間関係の機微を繊細に表現しており、視聴者は自分事として捉え高い共感を覚えました。
また、渋谷駅やなんば駅での屋外広告(OOH)など、オンラインとオフラインを連動させた多角的なプロモーションも話題性を高めました。
参考:
味の素㈱「ごはんなんて、言い訳で、いいわけで。」
「きゅうりの一番美味しい食べ方」
Z世代に響く広告事例として、手軽に作れるおつまみを紹介した投稿をご紹介します。この投稿は7万を超える「いいね」を獲得し、大きな反響を呼びました。成功の要因は、「味」「映え」「手軽さ」の3つの要素が揃っていた点にあると考えられます。
これは、コスパ(費用対効果、タイムパフォーマンス)を重視するZ世代にとって非常に魅力的でした。このような「後で見返したい」「友達に教えたい」と思わせる、保存・シェアしたくなるコンテンツを意識することが、Z世代向け広告の重要なポイントです。
参考:
Nちゃん/X(旧Twitter)
番外編:筆者が面白いと思った広告
実際に筆者が面白いと思った広告を簡単にご紹介します。
①ヨックモック「シガール®」 サンプリング

こちらの事例は、人気洋菓子「シガール®」がもらえるサンプリング施策です。通常のサンプリングは、QRコードの読み取りやSNS投稿が必須など、少々手間がかかるものが多いイメージです。しかし、この施策は特設サイトの画面を提示するだけで商品がもらえ、参加へのハードルが非常に低かったのが特長です。そのため、遊んでいる途中でも気軽に立ち寄ることができ、友人と一緒に参加しました。
②横浜市長選挙 Vtuberタイアップ

こちらの事例は、神奈川県横浜市と人気Vtuberのタイアップによる広報施策です。ポスターだけでなく、投票証明書にもVtuberの限定イラストが使用されました。
投票や政治への関心が低いとされるZ世代が、まさに強い関心を寄せるVtuberとコラボレーションしたことで、大きな話題となりました。このような公的な施策とVtuberとのコラボレーションが珍しいという点も、Z世代の友人間で話題が広がるきっかけとなっています。
Z世代向け広告の注意点
Z世代は多様性を重んじ、個人のアイデンティティや自己肯定感を大切にする傾向が非常に強い世代です。そのため、広告表現においては、否定的な感情を喚起する手法は厳しく避けなければなりません。このような表現は、Z世代の「自分らしさ」や「個人の自由」を侵害すると受け取られ、ブランドイメージの急速な低下、炎上、そして即座の不買運動に繋がりかねません。
広告は、製品を通じて「なりたい自分」を応援する前向きでポジティブなメッセージを伝えることに注力し、多様な価値観を肯定する姿勢を示すことが不可欠です。
Z世代向け広告におすすめの媒体
最後に、Z世代向け広告に活用できる広告施策についても紹介していきます。SNSの浸透もあり、Z世代が注目するメディアは多岐に渡ります。先ほどふれたZ世代の特徴を踏まえながら、広告・メディアを検討していく必要があります。
SNS
SNSは、ユーザーと直接コミュニケーションが取れ、拡散性が高いため、気に入られた投稿は「いいね」やシェアによりすぐに広まります。Z世代向けの広告展開では、
Instagram、X、YouTube、TikTokが特に効果的です。企業が公式アカウントで興味を惹くコンテンツを配信すれば、広告費をかけずに認知度向上やコンバージョン増加も期待できますが、運用方法の工夫が必要です。
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OOH
OOH広告(
交通広告、
屋外広告など)は、スマートフォン依存度の高いZ世代に対し、デジタルデトックスの役割を果たし、強制的にメッセージを届けられます。また、SNSとの親和性が非常に高いため、目を引くクリエイティブは撮影されやすく、ユーザー自身によってオンラインで拡散されやすいという大きな利点があります。この拡散力により、オフラインからオンラインへの波及効果が期待できます。
インフルエンサー活用
Z世代は、サービスや商材購入時にインフルエンサーの情報を参考にしているといわれており、広告として大きな影響力を持ちます。Z世代は口コミを重視する傾向があるため、フォロワー数の多いインフルエンサーの紹介は信憑性が高いと受け取られます。Z世代の特徴を理解したインフルエンサーを活用することで、高い広告効果につなげることが期待できます。
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ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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