公開日:2018年06月06日 更新日:2023年08月01日
エリア(地域)ターゲティングとは?メリットや事例、Google・Yahoo!広告の設定方法まとめ
エリアターゲティング、地域ターゲティング広告のまとめ
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エリアターゲティングとは
エリアターゲティングとは、ユーザーの位置情報を元に特定の地域に絞ったターゲティングができるマーケティング技術のことです。エリアターゲティングを使って指定した地域のターゲットとなるユーザーにのみ広告やを配信することができます。そのため、商圏に対応したエリアマーケティングを必要とする実店舗の集客施策や、確度の高い営業地域に絞りたいBtoB向けサービスの広告などに適しています。エリアターゲティングは位置情報を用いて特定地域にのみ広告などを配信できるので、コストの無駄なく高い広告効果が期待できます。同義語で「ジオターゲティング」があります。
【関連リンク】
ジオターゲティング広告のまとめ
エリアターゲティングのサービス比較
エリアターゲティングに関連したマーケティング資料や媒体資料を掲載しています。
無料で資料ダウンロードできるので、エリアターゲティングをご検討中の方は是非お気軽にご活用ください!
【駅探(えきたん)とは…】
鉄道、バス、飛行機の乗換案内サービス(ekitan.com)を提供しており、
広告媒体として駅、路線を指定したターゲティング広告の配信を行っています。
◆月間PV1億400万 月間UU1,400万
東名阪80%、男女比/年齢差が少なく幅広い層が利用
PC…PV2,800万・UU330万/ユーザー層エリア:関東56%・関西15%・中部13%
SP…PV7,600万・UU1,070万/ユーザー層エリア:関東53%・関西23%・中部11%
◆経路検索結果の駅に連動してクライアント様サイトへ送客が可能
ユーザーが検索した駅・経路・時間帯と連動し予約導線を設けることで、
コンバージョンまでのステップを省略可でき、離脱数を軽減することができます。
◆「未来のユーザー行動」に対して事前に広告配信可能なターゲティング広告
位置情報を基にしたターゲティング広告と違い、駅探の純広告は乗換案内の
検索結果画面に配信できるため、「今後その駅に行くであろう人(未来)」に対して、
事前に確実に広告を配信することができます。
◆駅の看板や電車内広告のデジタル版としてリーズナブルな広告費で出稿可能
最大で全国約9,200駅をサポート可能
■■■伊藤忠商事グループオリジナルメニュー■■■
■「i-target」の特徴
・スマホの位置情報を活用
⇒自店、競合店に行ったユーザーの持つスマホに自社の広告を配信することができる。
・来店計測が可能
⇒効果測定としての来店数(CV)が計測できる。
・SNS面、ネットワーク面に配信可能
⇒商品、サービスにより最適な配信面を選択して配信ができる。
昨今の社会情勢により過去に来店した顧客をいかにオンラインへと誘導するかが課題となっている企業様が多くなっております。
当社の位置情報ターゲティング「i-target」は、スマートフォンの位置情報データを活用し、過去に来店した顧客を特定することで、その顧客のもつスマートフォンに広告が配信できるサービスです。
また独自のデータ分析により、来店している顧客と類似したターゲット層を選定したアプローチもできるため、新規獲得を狙った広告配信が可能となります。
ECやオンラインのサービスを体験したことで、今後リアルとデジタルの両方をユーザーが都合よく使い分けていくことが加速していく中、既存顧客のオンラインへの誘導でお悩みを抱えている場合や、新しい顧客を獲得したい等の課題解決にご利用いただけます。
なお、当社では別途CPA/ROAS保証型の広告配信やスマートフォンアプリのインストール/継続利用に特化した広告配信のサービスもそろえておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
エリアターゲティングの定義
「エリアターゲティング」の定義は、「地域」というセグメントでユーザーを抽出、区別するマーケティング技術です。「エリアターゲティング」と類似した言葉で「エリアマーケティング」があります。エリアマーケティングとは、エリアごとの特性を分析して販売、広告戦略に反映し、その地域に特化したアプローチをするマーケティング手法です。この「エリアマーケティング」を行うために活用されるのが、地域ごとに個別アプローチできる「エリアターゲティング」の技術です。非常によく似た言葉ですが、戦略とそれを実行する技術というニュアンスの違いがあります。
【関連リンク】
エリアマーケティングとは?
エリアターゲティングのメリット
ここでは、エリアターゲティングを導入するメリットを3つご紹介いたします。
メリットとはすなわち、
・地域ごとに予算を配分できる
・地域ごとに配信比率を設定できる
・地域に特化した情報を提供できる
となります。以下でそれぞれについて説明します。
地域ごとに予算を配分できる
エリアターゲティングのメリットとしてまずあげられる点は、地域ごとに予算を配分できることでしょう。通常の広告配信であれば、配信する時間帯や範囲によって費用が変動します。
たとえば、「東京 フランス料理店」というキーワードを設定していると、範囲が広いビッグキーワードのため広告費用が高額になってしまいます。
このような場合に効果を発揮するのがエリアターゲティングです。
同じ東京のフランス料理店であっても、「宮益坂 フランス料理」「東京目黒区 フランス料理」などのようにミドル・スモールキーワードを設定したうえで予算配分を行うことで、最大の広告効果を狙いつつ広告効果を抑えることに繋がるのです。
地域ごとに配信比率を設定できる
地域ごとの配信比率設定とは、特定地域に広告を重点的に掲載したり、他の地域の広告を減らしたり、配信量に差を設けることです。
例えば、競合店の開廃により生まれた新商圏に重点的に配信したり、同じ行政区画であっても地形や道路事情により実店舗の商圏となりにくい地域や既に十分潜在顧客層を掘り起こしている地域の配信量を減らしたり、できるようになります。
こうした配信比率の設定により、広告費の無駄を減らし、費用対効果の優れたプロモーションを実現できます。
地域に特化した情報を提供できる
地域に特化した情報の提供とは、スマートフォン等に基づくターゲットの位置情報に応じて、Webサイト上のコンテンツや広告の内容を地域ごとに切り替えることです。
例えば、地域のイベントやキャンペーンの告知、地域の気候や文化に合わせた商品やサービスの紹介、地域の実店舗や拠点の案内などができるようになります。
これにより、ターゲットの関心やニーズに応え、親密なコミュニケーションを実現することで、コンバージョン率やブランドイメージの向上が期待できます。
こうしたコミュニケーションは、製品で差別化できる大企業との競争を回避するため、地域密着型の美容室や居酒屋では特に重要です。
エリアターゲティングの位置情報取得方法
エリアターゲティングでの位置情報取得方法はデバイスによって異なります。
スマートフォンなどの携帯端末のデバイスでは携帯基地局やGPSでの位置の特定が可能です。また施設屋内に設定されたセンサーと専用アプリを用いて、より正確な位置情報を取得することもできます。パソコン端末ではIPアドレスか使用Wi-Fiから位置情報を特定できます。目的やほしいデータにに応じて、的確な位置情報取得方法を選択する櫃王があります。
Google広告 エリアターゲティング設定方法
Google広告は、世界最大の媒体であるGoogleで広告を配信できるため、日本だけでなく、世界中のユーザーに向けてプロモーションできます。また、配信場所も、Google検索やYouTubeなど視認性の高い有力なメディアであるため有益です。
こうしたGoogle広告でのエリアターゲティングは、以下の通り、地域指定や半径指定、その併用など、より効果的かつ効率的な配信を可能にしています。
参考:
「広告の対象地域を設定する」Google広告ヘルプ
地域指定エリアターゲティング
地域指定エリアターゲティングとは、国内の特定地域にいるユーザーにアプローチできるよう配信地域を絞ったり、複数キャンペーンの対象地域を一括設定したりする広告配信方法です。
例えば、東京都や大阪市などの特定の地域でのみ商品やサービスを提供している場合や、地域に特化した情報やキャンペーンを告知したい場合、特定地域の潜在顧客層を掘り起こしたい場合に有効です。
その設定には、まず、Google広告アカウントの左ページメニューで「地域」をクリックし、指定するキャンペーン名をクリックします。指定はキャンペーン単位でしかできないので注意が必要です。
次に指定する地域タイプをクリックし、地図で指定範囲を確認し保存すれば設定終了です。
Google広告で使用できる地域タイプは、国ごとに異なり、日本では、都道府県や行政区画の他、空港や大学、郵便番号など多種多様に分かれています。
参考:
「地域ターゲティング」Google Ads API
半径指定エリアターゲティング
半径指定エリアターゲティングとは、特定地点を中心とした一定の半径をターゲットに設定する広告配信方法です。
例えば、店舗や事務所などのビジネス拠点から一定の範囲内にいる消費者のみが顧客になる場合や、近隣地域にのみ商品やサービスを提供している居酒屋や美容室など地域密着型ビジネスに有効です。
行政区画に関係のないターゲットの居住地の地形や道路事情に応じた効果的かつ効率的なプロモーションを展開できます。
その設定には、まず、Google広告アカウントの左ページメニューで「地域」をクリックし、指定するキャンペーン名をクリックします。
次に「半径」を選択し、始点となる住所を検索ボックスに入力した後、地図で指定範囲を確認し保存すれば設定終了です。
エリアターゲティングでは地域指定・半径指定の併用も
地域指定・半径指定の併用とは、地域指定と半径指定のエリアターゲティングを併用することです。
例えば、特定の都市や県内にある店舗から一定の距離内にいるターゲットに広告を表示したい場合や、複数の店舗や事務所がある場合に有効です。
これにより、地域指定や半径指定より広告費の無駄を減らせ、費用対効果の優れたプロモーションが可能になります。
設定方法は半径指定エリアターゲティングと同じですが、あまりに狭い半径を指定すると、Googleのターゲット基準にそぐわず、広告が表示されにくくなったり、まったく表示されなかったりする場合もあるので、注意が必要です。
Yahoo!広告 エリアターゲティング設定方法
Yahoo!広告は、国内最大級のWebサイトであるYahoo! JAPANで掲載できるため、視認性の高いプロモーションを展開できます。Yahoo! JAPANが提携する信頼性の高いWebメディアにも配信できるので高いアプローチ力も有します。
こうした特徴を有するYahoo!広告のエリアターゲティングの設定方法は以下の通りです。
地域指定エリアターゲティング
地域指定エリアターゲティングとは、都道府県と市区町村で広告の表示地域を指定する広告配信方法です。
例えば、実店舗のある行政区画や商品・サービスを提供している地域、顧客となる消費者の住む地域が明確である場合に有効です。
これにより、広告費の無駄を減らし、費用対効果の優れたプロモーションが可能になります。
その設定には、まず、地域ターゲティング一覧画面の「編集」からキャンペーンを選択するか、キャンペーン作成画面またはキャンペーン設定画面から設定することが必要です。キャンペーン単位でのみエリアターゲティングできるので、最初にキャンペーンを選択することが求められます。
次に、ターゲティング設定画面で地域「設定する」にチェックを入れ、地域指定及び除外設定画面に移動します。
最後に、「配信」又は「除外」をクリックすると、「配信地域」又は「除外地域」枠に指定エリアが追加されていくので、全てのクリック後に枠を確認すれば設定終了です。
参考:
「地域ターゲティング(特定の地域を指定して広告を配信)」Yahoo!広告ヘルプ
地域(エリア)の除外設定
Google広告及びYahoo!広告も、指定することで配信地域を絞り込みすぎると、正確に広告が表示できなかったり、まったく配信できなかったりすることがあるため、表示しない地域を予め設定することで、配信範囲を絞り込める機能を設けています。
もっとも、一部の市区町村では除外設定できない場合や正確にターゲティングできない場合があるのでその設定には注意が必要です。
そこで、Google広告とYahoo!広告の具体的な除外設定の仕方と注意点を以下で紹介します。
Googleの地域除外設定方法
Googleのエリアターゲティングでは、国内の地域の一部や都道府県内の特定都市などで除外地域を設定します。地域を個別に除外できることはもちろん、地域を一括して除外できる機能も装備されているので便利です。
具体的な設定の仕方と注意点は以下の通りです。
参考:
「広告を表示したくない地域を除外する」Google広告ヘルプ
設定の仕方
Googleの地域除外設定は大きく「個々の地域を除外する方法」(個別除外)と「地域を一括で除外する方法」(一括除外)に分かれます。
個別除外では、地域指定と同じように、地域名を入力することで除外できます。選択した地域から特定エリアを除外するにはキャンペーン単位で設定していくことが必要です。
一括除外では、最大1000件の除外リストを追加できます。こちらの方法もキャンペーン単位で設定していくことになります。
一括地域を全部削除できるオプションを選択すると、地域指定と除外地域をすべて一括して削除できるため、設定をやり直す際に便利です。
注意点
Googleの地域除外設定の注意点は、地域指定と除外地域が重複する場合、常に除外設定が優先される点です。例えば、大阪府を除外地域に設定し大阪市を指定地域に設定すると、大阪市に広告は配信されないことになります。
一方、エリアターゲティングの配信設定していない地域は、そもそも除外する必要がありません。もっとも、ユーザーの検索エリアや関心を示したエリアを指定地域に設定した場合、除外地域をユーザー所在地で設定することは可能です。この場合、ターゲティングにブレが生じることがあるので、注意が必要です。
参考:
「地域ターゲティングの詳細設定」Google広告ヘルプ
Yahoo!の地域除外設定方法
Yahoo!広告では、エリアターゲティングの地域指定と同時に除外設定できる点が特徴です。
同じ管理画面で配信地域指定と除外地域を設定できたり、インターネットユーザーの所在地で除外地域を判定してくれたりするなど、広告主のユーザビリティが高められています。
具体的な設定の仕方と注意点は以下の通りです。
設定の仕方
配信地域指定と同じ管理画面で設定するので、設定の方法は、地域指定とほぼ変わりません
キャンペーン単位でしか設定できないため、まず、地域ターゲティング一覧画面の「編集」からキャンペーンを選択するか、キャンペーン作成画面またはキャンペーン設定画面から設定します。
次に、ターゲティング設定画面で地域「設定する」にチェックを入れ、地域指定及び除外設定画面に移動し、「配信」又は「除外」をクリックすると「配信地域」又は「除外地域」枠にクリックした地域が追加されていくので確認しながら詳細設定していきます。ユーザー所在地で除外判定してくれる機能もあるので便利です。
最後に、地図で除外地域を確認し保存すれば設定終了です。
注意点
Yahoo!の地域除外設定の注意点は、一部設定できない市区町村があることや、配信地域と除外地域が重複する場合、広告が配信できない場合があること、キーワードごとに異なる地域ターゲティングを設定できないことです。
Yahoo!Japan広告では、地域指定の段階で一部設定できない市区町村があるため、こうした市町村には除外設定もできません。
除外地域と指定地域が重なる場合、設定に矛盾があるため、設定完了時に警告が表示され、広告を配信できないリスクが生じていること知らせてくれます。
例えば、福島県福島市を配信地域に指定し、福島県を除外設定すると、福島市に広告が配信されない場合が生じるのです。
Yahoo!の地域指定はキャンペーンごとでしか設定できないため、キャンペーン内の全キーワードが同じ設定となり、キーワードごとに配信地域や除外地域に差を設けられません。
エリアターゲティングの広告事例
フィットネスジムが行ったエリアターゲティング広告事例をご紹介します。エリアターゲティングで店舗から自転車で30分以内に住む20~40代のターゲットと競合店舗来訪者に特定して広告を配信しました。物理的にジムに通えるユーザーにターゲット、ジムに通う意志があるユーザーに絞ることでより確度の高いユーザーの集客ができます。従来の不特定多数に向けた広告では物理的にジムに通うことができないユーザーにも広告を配信したりと無駄が多かったですが、エリアターゲティングでコストパフォーマンスがいい広告が可能になりました。
エリアターゲティングの注意点
ユーザーの位置情報をGPSで取得しようとする場合は注意が必要です。なぜならGPSの精度が低い時、ユーザーのいる地域を正確に特定できないことがあるからです。GPSの特性上、詳細地域の情報まで取得しようとすると精度が悪くなり、一方で精度を高めようとすれば大まかな地域しか特定できないことがあります。また、そもそもユーザーにGPS情報の取得を許可してもらわなければならないので、GPSを用いたエリアターゲティング導入を検討しているのであれば要検討すべき点でしょう。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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