中西 舞(なかにし・まい)様
株式会社マイナビ
2011年マイナビ入社。
大学生向けメディア『学生の窓口』ローンチ当初からデジタル・アパレル・金融・食品・医薬化粧品、様々な業界の広告企画プランニングを担当。
代理店様向けセールスチームの立ち上げを経て、現在は、大学生をはじめとしたZ世代向け案件を中心に、年間約200件以上のプランニング及び営業同行をしている。
国内No.1の広告媒体資料・マーケティング資料のポータルサイト
(株)アイズ
一口に「Z世代」といっても幅広い。
高校生と大学生では趣味嗜好が異なり、SNSのトレンドは数ヶ月で移り変わります。
「Z世代はコロナで大打撃を受けた世代なのです。日常の当たり前がどんどん変わっていった。だからこそ、企業の価値や商品の魅力も、常にフィットさせていく必要があると考えています。私たちが取り組んでいる『キョーソウPROJECT』も、そうした前提に立ち上げたプロジェクトです。」
今回はマイナビ コンテンツメディア事業本部の中西様にお話を伺いました。
2011年マイナビ入社。
大学生向けメディア『学生の窓口』ローンチ当初からデジタル・アパレル・金融・食品・医薬化粧品、様々な業界の広告企画プランニングを担当。
代理店様向けセールスチームの立ち上げを経て、現在は、大学生をはじめとしたZ世代向け案件を中心に、年間約200件以上のプランニング及び営業同行をしている。
メディアレーダー:
本日はよろしくお願いします。まず、初めに「キョーソウPROJECT」のターゲットと、実際に何ができるのかを教えていただけますか?
中西様:
基本的には、高校生、大学生、いわゆるZ世代と呼ばれる子たちがターゲットです。ただ、大きくZ世代と言っても、高校生と大学生では趣味嗜好や生活環境、教室で話題になるかどうか、世の中を自分ごととして気にするか、などマインドが異なります。
その辺りを把握した上で、ターゲットにすべきZ世代の方々をしっかり見極めて、それに合わせた形でクライアント様に認知施策をご提案させていただくというのが基本です。
メディアレーダー:
一口にZ世代と言っても、そこからさらに細かいセグメント、ターゲット切りが重要なのですね。
中西様:
そうですね。クライアント様からご相談いただく時は、「上司に『Z世代に注力せよ』と言われた」のような、ざっくりした課題をお持ちのことが多いです。
その中の誰にどう話題化させるのか、誰に「自分ごと化」させるのか。その辺りを私たちの方でプランニングして「御社の商品・サービス、もしくは課題だったら、まずこの子たちをきっかけに何か仕掛けていきませんか」とご提案しております。
メディアレーダー:
具体的には、どのようなことが可能なのでしょうか?
中西様:
「キョーソウPROJECT」は、企業と学生で「共に創る」、つまり共創をして新しい価値を見出していくプロジェクトです。
企業様にとって今まで絶対的であった自社の製品・サービスやあり方が、今のZ世代に同じように伝わっているかというと、そうではない。だからこそ「顧客の若返りをしなくてはいけない」という課題が出てきているのだと思います。
学生にとっての、その企業様の魅力や「面白いな」と感じる部分はどこなのだろう、という観点はしっかり深掘りしていく。しかし、学生の意見のみだと企業様の戦略やブランドの方向性と合わなくなってしまう可能性もあります。そのため、間にマイナビが入らせていただいて、プロモーションのポイントを一緒に考えていきます。
企業の悩みを学生たちに聞き、「自分たちだったらこういう風に解決します」というアイデア出しをして、ディスカッションの場を盛り上げ、アウトプットを考えていく。これが企画の肝になっています。
メディアレーダー:
お話をお伺いすると、「キョーソウPROJECT」は広告代理店のような側面もあるのでしょうか?
中西様:
そうですね。最終的に、もちろん「マイナビ学生の窓口」のサイト内にそのプロジェクトの様子は記事化させていただくのですが、そこから出てきた学生たちのアイデアを形にするところは、サイト内に留まらず柔軟に企画・実施いたします。
イベントをやりましょうというパターンもありますし、ゲームのようなものを開発しましょうとなるパターンもあります。そうなると、代理店の方々のような動きを我々がしています。さらには、制作会社のような役割も担っているという形になります。
メディアレーダー:
企画、設計からディレクション、いろんな企業様への依頼なども御社の方でやっていただけるのですね。
中西様:
おっしゃるとおりです。場合によってはマイナビにて一気通貫でやらせていただいています。
メディアレーダー:
サービス資料内に「VUCAの時代と言われる今」という言葉がありましたが、教えていただけますか?
中西様:
今のZ世代と言われる方々は、コロナで大打撃を受けた世代なんです。日常の当たり前がどんどん変わっていきました。全てがオンラインへと変わり、遊びに行く先、お金の使い方、時間の使い方もものすごく変わりました。
そのような予測できない、変わっていくものだという前提で、その波を乗り越えていく、生き延びていくという事が必要な時代が現代だと考えております。
そんな時代において、Z世代の方々にとっては企業の価値や、商品の魅力って当たり前に変わっていってしまうので、時代と人にフィットさせていく試みは、これからの企業が意識的に取り組んでいく必要があると思います。
メディアレーダー:
「マイナビ」と聞くと「採用」や「学生」のイメージはありつつも、御社だからこそ実現するZ世代への強みについて、お伺いしたいです。
中西様:
1つは「ガクラボ」という、独自の学生組織と一緒に取り組んでいる点です。いわゆる読者というわけではなく、「学生の窓口」のコンテンツを一緒に作りたいという目的で登録していただいている学生たちです。
一人一人必ず面談をして登録いただくのですが、特に大学生だと、「将来的に何かを作るような仕事をしてみたい」「マーケティングに興味がある」「社会と繋がりを持ってみたい」、「就活も見据えてそういう活動してみたい」という強い意欲を持って応募いただく方々が多いのが特徴です。
感度が高く、真面目で積極的、しっかり自主的に関わってくれるような学生の方々を自社で抱えている事が強みとなります。
メディアレーダー:
今の学生さんたちはしっかりしていて、心強いですね。御社の方で調査のニーズもあるんですか?
中西様:
多くのご相談をいただいています。例えば映画会社さんから「Z世代は本当に映画離れしているのか」「なぜ離れてしまうのか」といった調査をご相談いただいたことがありました。
その際は「ガクラボ」の学生に定量調査と定性調査をかけ、「Z世代はそもそも映画に普段行くのか」といった部分の調査をマイナビがお手伝いをする、ということもございます。
メディアレーダー:
他に独自の強みはございますか?
中西様:
多くの企業様の場合、「若い方々にどうしたらもっと使ってもらえるか、買ってもらえるか。」というご要望が最初に来ると思いますが、重要なのは購入に直接繋がる方法だけではありません。
今の若い世代は、商品そのものにときめきを感じ、共感し、色々な情報をSNSから取捨選択して、やっと購入してくれます。
その中で、いかに印象に残るように設計をするか、他の人にシェアしたくなる仕組みになっているか、その辺りをトータルで考えてご提案をさせていただく企画力は強みです。
また、学生の方々に実際に稼働してもらって、彼らにご提案の段階でアイデアを聞いて、ご提案させていただくということも可能であり、そこはマイナビ独自の強みかと思います。
メディアレーダー:
サービス資料に「Z世代の顧客化・ファン化ができる」と書いてありますが、これはどのような意味合いでしょうか?
中西様:
Z世代の特徴として、「同世代が発信した情報」や、「同世代が開発に関わっています」と言われると、急に説得力が増したりするんですよね。
同世代の人が携わり、『私たち向けの商品だよ』『私たち向けの取り組みなんだ』と思わせることは、ファンを作っていく、コミュニティ化していくのにとても大切です。
もちろん学生の方々から来たアイデア全部を実現することはできませんが、企業様が気に入れば、後から「やっぱり実現しましょう」という対応になることもあります。
メディアレーダー:
それでは具体的な事例について教えていただけますか?
中西様:
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント様の『ゴーストバスターズ』の続編で『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』が公開された際に、ご一緒させていただいた事例があります。
昔流行ったキャッチーなテーマ曲も含め、大人の世代だと「『ゴーストバスターズ』、新作出るんだ」となりますが、今の高校生、大学生は『ゴーストバスターズ』を知らない方が多いです。
加えて、「洋画離れ」という状況もございます。映画館には行くけれども、観るのはアニメや邦画ばかり。洋画を今の高校生、大学生が観ないというのは、数値の上でも顕著です。
この状況を踏まえて、今の若年層に『ゴーストバスターズ』の新作に興味を持ってもらうために、どういうことができそうか、とスタートしたプロジェクトになります。
メディアレーダー:
今の子が『ゴーストバスターズ』を知らないのは驚きです。ではどのような施策を実施したのでしょうか?
中西様:
今回は、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント様と「ロールアイスクリームファクトリー」様のコラボレーション企画において、マイナビがオリジナルフレーバーの開発とPR部分でご一緒させていただくことになりました。
ロールアイスクリームは、コールドプレートの上で、まだ液状のアイスクリームをヘラで混ぜて薄く伸ばして、くるくると巻いてカップに盛るアイスで、SNSでも話題になっていました。特に若者の間でとても流行っており、2社と「キョーソウPROJECT」の3社合同で開催しました。
メディアレーダー:
『ゴーストバスターズ』の続編タイトルが「フローズン」なので、アイスとの親和性も高いですね!
中西様:
そうなのです。さらにポイントとして、高校生と大学生の両方に参加してもらいました。
SNSでのシェアや、写真を撮る等の発信力は大学生よりも高校生の方が強いです。一方で、大学生は世の中の仕組みや広告の仕組みに興味関心を持っており、お金を動かす側の発想が大人に近い傾向があります。この違いを活かしました。
メディアレーダー:
なるほど。この『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』の事例を拝見していて、密度とリアリティのあるプロジェクトだなと思いました。実際に拡散の部分はどのように設計されていたんですか?
中西様:
Xでの投票形式にしていたのですが、結果的に700名ほどの投票を同世代の方々からいただいて、おすすめフレーバーが話題になり、店舗でも一番売れるという影響がありました。
また、実際の開発の様子と、自分たちが商品提案したものが店頭で売られている様子、高校生と大学生が一緒にアイスを買いに行く様子などをショートムービーにして、Instagramのリールで配信しました。これも広告として活用しています。
メディアレーダー:
『ゴーストバスターズ』を知るきっかけをアイスクリームが担った、という発想がすごく面白いですね。
中西様:
ありがとうございます。
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント映画部門マーケティング部の担当者様も、「通常のタイアップとはまったく意味合いが違う」とおっしゃっていました。
「ワークショップの参加者は、これから社会に飛び出していく学生たち。今まさに人生の岐路にいる彼ら彼女らに、我々大人がヒントを与えながら、みんなでひとつのアイデアを練り上げてもらう。
まさしく若者たちが自分の未来の可能性に気づくキッカケとなる企画」だ、と。
若者の洋画離れが課題となる中で、アイスという身近で写真映えする入り口から興味を持ってもらい、総選挙を通じて映画への関心も高めていく。そのような段階的な導線設計ができたと思います。
メディアレーダー:
『ゴーストバスターズ』を知るきっかけをアイスクリームが担った、という発想がすごく面白いですね。
メディアレーダー:
ありがとうございます!では、マイナビの「キョーソウPROJECT」は、どのようなクライアント様に特におすすめですか?
中西様:
まず「顧客・ユーザーを若返らせたい」という課題をお持ちの企業様ですね。
そのためにパッケージを作り替えるのか、フレーバーを変えるのか、広告の打ち方を変えるのか。そこはまだ決まっていない。何をしたらいいか分からない。そのような段階にいる企業様は、私たちがお力添えできる余地があると思います。
例えば、ある調味料メーカー様とご一緒させていただいた際は、主婦層からは当たり前のブランドとして認識されているものの、若い方々、特に一人暮らしを始めたばかりの層には「ブランド」として認識されていないという課題がありました。
「この調味料を買う際は普段どのブランドを使っているの?」と聞いても何も思い浮かばない。スーパーに行って一番安いものやPB(プライベートブランド)の商品を手に取る方が多く、下手すると「そもそも家に置いていません」という方もいるほどでした。
世の中的には認知をしっかり取れているけど、若年層だけには認知が低く、ブランドとして選ばれていない。そのような層に早い段階でブランド認知を広げていきたいという形で「キョーソウPROJECT」をご一緒させていただくケースもあります。
このように、長年愛されてきた定番商品ほど、Z世代との接点が薄れているというケースは少なくありません。
中西様:
もう一つ、非常に効果的なのが、採用ブランディング、企業ブランディングです。
すでに色々な採用サイトに掲載しているが、そもそも募集母体を作っていくのが難しい。日常生活で親しみのある大企業であれば、学生の方々も認知しているため応募につながりやすいのですが、BtoB向け企業などは特に知らなければ受けようもないじゃないですか。
学生の方々との接点を持つこと自体が難しい。しかし実際には、非常に働きやすい環境を整えている企業、日本の産業を支える重要な役割を担っている企業が数多く存在します。
そのような優良企業と学生との出会いを創出するという点で「キョーソウPROJECT」は非常に適していると考えています。
メディアレーダー:
Z世代といえば、SNSというようなイメージもありますが、SNS関連のニーズにも対応できますか?
中西様:
もちろんです。
例えば、各地域の選挙管理委員会様から、若年層の選挙参加率を上げたいというご相談をいただいたことがあります。課題は明確で、「SNSで選挙に行こうと呼びかけたいが、どんな投稿なら若者に響くのか分からない」というものでした。
「SNSで選挙に行こうと伝えたい」というご要望に対して、そのSNSでの投稿内容を私たちが作りますという形でご提案しました。そこで「キョーソウPROJECT」を通して、学生自身に「どんなクリエイティブで、どんなメッセージなら足を運ぼうと思うのか」を一緒に考えてもらったのです。
学生の方々が作ったクリエイティブも一つの選択肢として活用できますし、その事例では私たちプロがそれを形にして、SNS投稿用の素材を全て作らせていただいて納品しました。
SNSの運用やキャンペーンの仕組みを作ることも可能ですし、投稿内容そのものを学生の方々と一緒に作るということもできます。
メディアレーダー:
実際、どういうご相談が多いですか?
中西様:
やっぱり、ざっくりと「Z世代に何かしないといけない」「顧客を若返らせないといけない」「それをどこまでやるかは決まっていません」という、本当にざっくりしたご相談をいただくことが多いです。
そこから何ができるかを一緒に考えて、そのうちの一つとして「キョーソウPROJECT」をご提案させていただくパターンもあります。
「SNSで選挙に行こうと伝えたい」というご要望に対して、そのSNSでの投稿内容を私たちが作りますという形でご提案しました。そこで「キョーソウPROJECT」を通して、学生自身に「どんなクリエイティブで、どんなメッセージなら足を運ぼうと思うのか」を一緒に考えてもらったのです。
また、先ほどの映画の事例のように「そもそも本当に映画離れているのか?」「なぜ離れてしまっているのか?」といった調査部分だけをご相談いただくこともあります。
「キョーソウPROJECT」として本格的に実施すると、当然期間もかかってしまうので、短期間で調査だけでも行いたいという形も可能です。 また、対面で直接学生の方々の声を聞いてみたいという場合は、リアルでの場を設けることもできます。
メディアレーダー:
クライアント様に喜んでいただけるのは、どういう時ですか?
中西様:
マイナビ側がドキドキするほど忌憚なき意見を、学生たちがその場で話してくれる点です。そういう場こそが、企業様にとって非常に貴重なのだと思います。
企業にインターンシップで来るような学生の方々は、当然その企業に入りたい学生たちなので、少なからず忖度が入ります。その点、「キョーソウPROJECT」では非常にフラットに意見を話せる学生がいる。これを「すごく貴重だ」とおっしゃっていただけます。
また、学生から出たアイデアを、後から「やはり実現しましょう」となって対応するケースや、社内報に使って社員のモチベーション向上のために二次利用される企業様もいらっしゃいます。
「若い世代が自社の企業や商品を、こういう風に思ってくれている、見てくれている」という内容を、対外的な広告として利用しつつ、社内の活性化にも活用したというお声もいただいています。
メディアレーダー:
最後に、このインタビューを通じて伝えたいことがあれば教えてください。
\Z世代の新規顧客・ファン獲得を狙うプロモーション「キョーソウPROJECT」リリース/
「キョーソウPROJECT」は、さまざまな価値観が交わり、
共創(キョーソウ)によって新しいワクワクする未来を創造することをモットーとした、
Z世代と企業をつなぐプロジェクトです。
企業と学生が共に課題に取り組み、学生からはZ世代起点の企画やアイデアを、
企業からはマーケティング体験の提供を通じて、事業や商品の想いを伝えます。
【企画概要】
ご提案内容は、目的に合わせてカスタマイズ可能な4つの基本プランをご用意しています。
■ライトプラン
定量調査では見えないZ世代のリアルな思考やインサイトを把握したい方向け。
ワークショップでZ世代のホンネを引き出し、潜在ニーズを可視化します。
■スタンダードプラン
既存商品・サービスの改善を図り、Z世代向けにリリースしたい方向け。
学生チームによるミーティング2回で改善案を提案し、「学生の窓口Web」で情報発信を実施。
■動画プラン
Z世代と共に伝わるショート動画を制作・拡散したい方向け。
ミーティング2回でアイデアを策定し、ショート動画2本納品+SNS配信を実施。
■プレミアムプラン
Z世代との最適なコミュニケーション開発を目指す方向け。
ミーティング3回でプランを設計し、「学生の窓口Web」で継続的な情報発信を行います。
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