山本 貴美子(やまもと きみこ)様
株式会社阪急阪神百貨店
株式会社阪急阪神百貨店 フードマーケティング部リテイルメディア推進部にて、食品メーカーや自治体に向けたプロモーションの提案を担当。
西日本最大の売上を誇る百貨店である阪急うめだ本店を舞台に、クライアントの課題や商材に合わせて施策提案を行っている。
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(株)アイズ
関西での認知拡大や販路開拓を狙う食品メーカー・自治体にとって、大阪は「天下の台所」として魅力的なマーケットです。しかし街中のポップアップや商業施設のレンタルブースでは、一過性のPRに終わってしまうことも多いのではないでしょうか。
しかし、阪急百貨店が展開するプロモーション施策は、「ただ場所を貸すだけ」ではありません。百貨店が長年培ってきた企画力と顧客理解を武器に、限定商品開発からブースの企画、オンライン展開までトータルでサポートが可能。
本記事では、実際に阪急百貨店の担当者にお話を伺い、カゴメのアーモンドミルク「アーモンド・ブリーズ」や長崎県五島列島の事例から、百貨店プロモーションの真価に迫ります。
株式会社阪急阪神百貨店 フードマーケティング部リテイルメディア推進部にて、食品メーカーや自治体に向けたプロモーションの提案を担当。
西日本最大の売上を誇る百貨店である阪急うめだ本店を舞台に、クライアントの課題や商材に合わせて施策提案を行っている。
メディアレーダー:
本日はお時間ありがとうございます。まず、阪急百貨店様が提供されているプロモーション施策について教えていただきたいです。
山本様:
私たちは阪急うめだ本店の食品フロアで、関西での認知拡大を狙っている食品メーカー様や、関西でPRをしたいと考えている自治体様に向けて、主にイベントへのご出店を通した課題解決をご提案しています。
フードフロアの情報発信の場ともいえるイベントスペースでは、ただ商品を並べるだけではなく、体験を通して商品の魅力やブランドストーリーを伝えることを大切にしています。
商業施設等のレンタルスペースと同じではありません。
ただ場を貸すだけではなく、背景や目的をもとに企画から並走して考えさせていただきます。 弊社でイベントをやる場合、百貨店が長年培ってきた顧客理解と企画力をもとに、お客様に対して「こういう見せ方がいいのではないか」というご提案が可能な点がレンタルスペースとの違いかと思います。
メディアレーダー:
なるほど。百貨店として培ってきたノウハウを活かした提案ができるということですね。
山本様:
はい。当社はリアル店舗の売場でずっとお客様に向き合ってきたので、どういうことをすればお客様が喜んでいただけるか、楽しいと思っていただけるかを考えて、イベントのテーマ設計や商品の見せ方、装飾も含めて一緒に考えるという形になっています。
メディアレーダー:
阪急うめだ本店には、実際にどのような方が来店されているのでしょうか?
山本様:
お客様の多くが女性で、大体30代から50代の女性が中心です。百貨店という特性上、時間的にも金銭的にもゆとりのある方が多く、食に対して関心の高いお客様が多いというのが強みです。
食のトレンドや安全性への感度が高いお客様が多くいらっしゃるので、そのような方々に対して食品プロモーションをしていただくのは、メーカー様のブランド価値向上にとってメリットになると考えております。
メディアレーダー:
確かに百貨店のお客様は、ゆとりのある方が多いイメージがあります!
山本様:
メーカー様や生産者様が実際に店頭に立って、そのようなお客様とコミュニケーションを取ることができるのもポイントです。直に商品の魅力やブランドのお話をされるというのが、お客様に商品理解を深めてもらえるきっかけとなるのです。
逆に、関西のお客様はお話好きの方も多くて、その場で試食をされたお客様が「この商品こうだよね」とか「もっとこうしたらいいんじゃないの」といったような意見をその場で言っていただけることがあるので、今後の商品開発やマーケティングに活かせるアイデアが得られるというのもこの施策の特徴です。
メディアレーダー:
資料を拝見したのですが、特にクライアントから引き合いがあるイベントメニューはどちらでしょうか?
山本様:
リアル店舗でのイベントタイアップが一番多いですね。ただ、百貨店のイベントは1週間で切り替わってしまいます。そこで今後も継続してお客様と出店企業が繋がりを持てるように、オンラインサイトへのご出店と組み合わせながらプランのご提案をしています。
メディアレーダー:
具体的にどのような集客施策を組み合わせているのでしょうか。
山本様:
まずSNSです。阪急うめだ本店デパ地下の公式Instagramでは、9万人以上のフォロワー様がいらっしゃいます。そこでリアルイベントやオンラインでの出店の告知を、阪急百貨店のファンのお客様に向けてお届けしています。
また、「おいしい読み物」
というWeb記事の媒体にて、イベントの告知だけではなく、ブログスタイルの記事で商品の魅力やブランドのストーリーも広く発信しています。
メディアレーダー:
ありがとうございます。それでは、具体的な事例についてお伺いしてもよろしいでしょうか?
山本様:
カゴメ様にタイアップいただいた時の事例をご紹介します。こちらは、カゴメ様が販売を始めたアーモンドミルク「アーモンド・ブリーズ」のイベントです。国内での健康志向などの高まりを背景としたアーモンドミルク市場への参入時期で、これから生活者にブランドを浸透させていくタイミングでした。そんな状況での打ち手として、このイベントをきっかけに、ブランドの認知拡大をしていきたいという目的でイベント実施いただきました。
メディアレーダー:
このブースデザインも御社で制作されたのでしょうか?
山本様:
はい。お客様の印象に残るように、ブルーをベースとし、装飾デザインのチームと連携をしてデザインをしました。
メディアレーダー:
なるほど。商品のコンセプトに沿ったブース設計まで一貫してやっていただけるのですね。
山本様:
はい。イベントを行うだけではなく、食品フロアの洋菓子ブランドや上階のカフェで限定コラボメニューを作るなどをし、百貨店ならではのPRを実施いたしました。
イベントスペースでは商品の試飲と販売をメインで行い、パティスリーモンシェール様とで開発いただいたロールケーキを一緒に販売しました。また上階のカフェでは、ドリンクやスイーツなどの限定メニューを開発し、お客様へ提供しました。
堂島ロールで有名なパティスリーモンシェール様とのコラボ
メディアレーダー:
かなり大規模な展開ですね。どのような成果が得られましたか?
山本様:
イベント会場では、通常のアーモンドミルクだけでなく、ラテやチャイなどアレンジメニューの試飲もしていただきました。1週間のイベント期間で、合計13,000杯ほど試飲いただき、想定以上に多くのお客様に興味を持っていただけたと、カゴメ様にもプラスに捉えていただきました。
特にチャイは女性に人気で、「アーモンドミルクはそのまま飲むだけではなく、こんなにいろいろな使い方ができる」という新しい発見をお客様に提供できたことも大きな成果でした。
カゴメ様にとっても、日本ではまだ知られていないアーモンドミルクの楽しみ方を実際に体験していただくことで、商品の魅力やブランド価値の伝え方の幅が広がったと感じていただけたようです。
メディアレーダー:
13,000杯!すごい数ですね!お客様からの反応で、他に印象的だったことはありますか?
山本様:
阪急百貨店のお客様ならではかもしれませんが、材料や素材に着目した上でご購入いただいたり、製法や商品の特徴に関する質問が多かったというのも聞いております。
メディアレーダー:
それはメーカーさんからすると嬉しいポイントですね。
山本様:
はい。そういった点でマーケティングの場として、他業態の店舗とは少し異なるため、阪急百貨店を活用することで、今までにない新たな切り口での発信ができるのではないかとご期待いただいております。
メディアレーダー:
地域創生の事例についてもお聞かせください。
山本様:
長崎県五島列島のイベント事例をご紹介します。地域創生のイベントでは、自治体や地域振興支援企業のご担当者様とお話をさせていただいて、その地域でものづくりをされているブランド様に数社ご出店いただくという形式が多いです。
五島列島のイベントに関しても、お菓子、調味料などの加工品、お酒を合わせて12ブランド、100点以上の商品が並ぶイベントを実施しました。
メディアレーダー:
自治体や支援企業の方々はどのような課題を持って、御社にご相談されるのでしょうか?
山本様:
その地域に実際に足を運んでいただきたいというご相談をよくいただきます。そのためには、まずはその土地のことを知っていただくことが重要になってきます。
やはり食べ物に関連するものが最も地域色を出しやすいので、特産品や食文化に触れたことをきっかけに、食を求めて現地まで足を運んでいただきたい。その興味の入り口の場所として、リアル店舗でのイベントを選んでいただくことが多いです。
メディアレーダー:
なるほど。単に商品を売るだけでなく、その先の来訪促進まで見据えているのですね。
山本様:
はい。装飾に五島列島の地図や特産物の説明を入れて、視覚的に地域の魅力を伝える工夫などもしております。
また旅先として興味を持っていただけるように、接客の中でお客様に観光パンフレットをお配りし、持って帰っていただくというのは常にやっています。
ただ、五島列島は関西からだと距離があるため、やはり商品の販売を通して、各ブランド様の販路拡大に貢献するという点も大きな目的の一つとしてお声がけいただいております。まずはお客様に生産者を知っていただき、それが関西での売上に繋がったというのはプラスに捉えていただきました。
また、売場だけで終わるのではなく、イベントが終わった後もオンラインサイトで商品の販売を継続し、阪急のお客様、関西のお客様との接点づくりをさせていただきました。
メディアレーダー:
オンラインとオフラインの掛け合わせですね。お客様の反応で特徴的なことはありましたか?
山本様:
複数点まとめて購入されるお客さんが通常よりも多かったというお声をいただいています。オンラインストアでは詰め合わせセットの販売も提案しました。百貨店のオンラインストアのお客様は贈答品を探す目的の方が多いので、セットでの販売の方が購入しやすいケースもあります。
メディアレーダー:
オンラインの購買傾向まで踏まえて提案されたのは興味深いです。
売場では生産者の方やメーカーの担当者の方が直接接客されるとのことでしたが、皆さん接客に慣れているわけではないですよね。
山本様:
そうですね。普段接客をされない方も多く、当初は苦戦されている様子でした。
ただし、私たちも元々売場に立っていたメンバーが揃っておりますので、「コミュニケーションの入り口はこうしたほうがいいですよ」といったアドバイスや現場でのフォローもさせていただいております。
メディアレーダー:
それはとても心強いですね。
メディアレーダー:
他に特徴的な事例はございますか?
山本様:
株式会社美十様というお菓子メーカーの事例ですね。ブラックサンダーは有楽製菓様が製造されていますが、美十様ではお土産用の「大阪ブラックサンダー」を製造・販売されています。この大阪ブラックサンダーをローンチするタイミングで、弊社でイベントを実施いただきました。
メディアレーダー:
お土産用の新しいラインとして、大阪の中心地から認知を広げたいというニーズだったのですね。
山本様:
はい。ただ、ブラックサンダーは気軽に食べるチョコレート菓子というイメージが強く、百貨店でイベントを行うからには何か付加価値を付けられないかと美十様に相談しました。
そこで、美十様がつぶあん入り生八つ橋のおたべを手掛けていることから、阪急うめだ本店でのイベント限定商品として「大阪ブラックサンダーおたべ」という企画が生まれました。
メディアレーダー:
新商品のブラックサンダーとおたべの組み合わせ、これは話題になりそうですね。SNS映えもしそうです。
山本様:
はい。この商品は大変好評でした。
おたべの中にブラックサンダーのザクザクとしたクッキーが入っているので、食感も楽しめる商品になりました。この限定商品は、実演販売したという点も魅力的だったのではないかと思います。
メディアレーダー:
なるほど。百貨店ならではのイベント・商品における企画力が活きた事例ですね。このような商品開発は、御社からご提案されることが多いのでしょうか?
山本様:
商品開発はメーカー様の分野ではありますが、お客様が喜ばれるポイントを顧客目線の意見としてお伝えするようにしています。
メディアレーダー:
本日はお時間をいただき、ありがとうございました!最後に、御社のイベントメニューはどのような企業様に特におすすめでしょうか?
山本様:
百貨店に来ていただくお客様に対して何か新しい情報が発信できる、ライフスタイルのプラスになるといった付加価値のある商品をお持ちの企業様が特に向いていると思います。
もしくはスーパー等に置いているおなじみのブランドであっても、上質なラインナップを意識したものであったり、素材にこだわっている、といった新しい価値観を発信できるブランドであれば、弊社のお客様とマッチすると考えております。
一方で企業様から出店をしたいと言っていただいた場合でも百貨店のお客様が求めているものとマッチしづらいと判断した場合、お断りをするというケースもございます。
メディアレーダー:
百貨店としての目利きがあるからこそ、顧客に対して価値ある提案ができるということですね。
山本様:
はい。企業の皆様と実際にご来店いただくお客様の双方に対して、価値を提供できるかというところを大切にしています。
阪急うめだ本店でフードのプロモーションが可能です!
地下1階・2階のフードフロアでイベントの実施や商品のサンプリング・販売に加え、
SNSやメディアプラットフォーム「HANKYU FOOD」を活用し、イベント情報を発信。
ブランドの持つ課題をお伺いして、弊社でできるイベントやコンテンツの企画・提案からフィードバックまでサポートいたします。
お困りごとやタイアップの内容など、ご相談承ります。
お気軽にお問合せください!
〈阪急うめだ本店とは〉
株式会社阪急阪神百貨店が運営する、西日本最大の地域一番店。
阪急大阪梅田駅をはじめ、地下鉄やJR線など計7駅と1階・地下1階通路でつながっている好立地。年間入館者数3,000万人、地下1階の来客数は1週間で50万人超と、集客数でも日本最大規模の百貨店です。
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阪急うめだ本店でフードのプロモーションが可能です!
株式会社阪急阪神百貨店が運営する「阪急うめだ本店」フードフロアでのイベント実施に加え、オンラインストアとメディアプラットフォームを合わせ持つ「HANKYU FOOD」で商品の販売・情報発信を行います。
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〈HANKYU FOODとは〉
「みつけよう 心ときめく“食”のアイデア」をテーマにしたオンラインストア+メディアプラットフォームです。
オンラインストアでは、全国屈指の売上規模を誇る「阪急うめだ本店」フードフロアの商品を揃え、魅力的なブランド、国内初出店の海外ブランドなど、独自コンテンツ・商品を販売。メディアでは季節のイベント・催事情報やブランドのものづくりストーリー、食に関する豆知識など、様々な情報を発信しています。
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“フードフロアのイベントのみ"“オンラインストア『ご当地グルメ特集』のみ”などもご提案可能です。
PRしたいモノ・コトをお伺いして、弊社でできるイベントやコンテンツの企画・提案からフィードバックまでサポートいたします。
産品の認知拡大や大阪でのイベントをご検討の場合は、お気軽にお問合せください!
〈阪急うめだ本店とは〉
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株式会社阪急阪神百貨店が運営。「阪急うめだ本店」を旗艦店とするデパートメントストア。旗艦店である阪急うめだ本店は、国内外を問わず広域からの集客を牽引するフラッグシップ店舗です。
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