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メディアレーダー
公開日:2020年08月31日 更新日:2020年08月31日

これからのメディアが生き残るためには。多様化していくメディアビジネスについて、LOCARI・antenna* を運営してきた2人が対談。

これからのメディアが生き残るためには。多様化していくメディアビジネスについて、LOCARI・antenna* を運営してきた2人が対談。多様化していくメディアビジネスについて、LOCARI・antenna* を運営してきた2人が対談。

株式会社Wondershake 代表取締役CEO 鈴木仁士氏
株式会社グライダーアソシエイツ 上席執行役員 山口翔氏

850万DLを突破した、国内最大級規模の女性向けアプリメディア「LOCARI」を運営するWondershake社と、キュレーションメディア黎明期から「antenna*」を運営し、昨年新規事業としてコンテキストマッチアド「craft. 」のサービス提供を開始したグライダーアソシエイツ社。

新型コロナウイルスの影響で企業の広告宣伝費は大きく打撃を受け、メディアビジネスが多様化していく中で、両社はどこに勝ち筋を見ているのか。
株式会社Wondershake 代表取締役CEO 鈴木仁士氏と、株式会社グライダーアソシエイツ 上席執行役員 山口翔氏からお話をうかがった。

LOCARIが掲げる“メディアEC構想”


株式会社Wonderdshake 代表取締役CEO 鈴木仁士氏

鈴木:当社は「LOCARI」という女性向けのアプリメディアを運営しています。ライフスタイル系のコンテンツを配信していて、アプリのインストール数は850万を超えました。

LOCARIをつくった2014年当初から、メディアとECを一つにつなげる「メディアEC構想」というものを掲げていました。「ユーザ-が、メディア上のコンテンツを介して商品・サービスに出会い、購入・予約ができる」という構想です。スマートフォンでリアルなウィンドウショッピングができるような体験を作りたかったんです。

その構想があったので、ECユーザーとして活発な、30~40代女性という市場を最初から押さえにいきました。まずはメディアとして一定規模まで成長させながら、その過程でEC機能を追加していく、という順番でグロースさせてきています。


株式会社グライダーアソシエイツ 上席執行役員 山口翔氏

山口:実はantenna* も2014年にEC事業を行っていましたが、1年ほどで撤退しています。これまでLOCARIがEC領域にトライしてきた中で、「メディアEC」をうまく機能させるポイントはどこにあったんでしょうか?

鈴木:「メディアEC」というテーマは、様々なサービスがトライしては散っている、難しいテーマなんです。当社も2018年からカート機能をつくってストアを展開していますが、正直なところ、試行錯誤してきました。

ブログで記事を書いてアフィリエイトで商品を売る仕組みは昔からありますよね。当社もLOCARIにおいて記事を書いて商品を販売した経験があったので、一定度はいけるんじゃないか、と思っていました。しかし、いざ記事内に商品ページを設置しても、ユーザーはなかなか動かないし、規模が出ない。

「読まれるコンテンツ」と「(商品が)買われるコンテンツ」は違う、ということを思わされました。またコンテンツもそうですが、どんな商品を取り扱うかももちろん大事ですよね。

うまくいった例を挙げると、今年の4月に新型コロナウイルス対策のハンドジェルをOEM生産し、販売したところ、3万本ほどが即座に売れました。そこから、メディアとして「ユーザーが何を欲しているか」を把握することの大切さを学び、「売れるものは売れる」という当たり前の気づきがありました。

メディアEC構想を実現するアプローチは2つあると思っています。一つは「他社の商品を仕入れて売る」こと、そしてもう一つは「自社商品を作って売る」ことですが、最近は後者に大きな可能性を感じています。実際に今年は、スキンケアブランドを10個同時並行での商品開発に着手しています。

「メディアでモノは売れるのか?」という議論に対して、私はまだ肯定も否定もできません。その上で、メディアがEC事業を行うことの強みは、ユーザーのメディア内での行動データや、ユーザーへのヒアリングから、「後出しじゃんけん」で商品開発・調達できることではないかと考えています。

山口:先ほどのハンドジェルは、メディア運営で取得できるデータやユーザーへのヒアリングから生まれたんでしょうか?

鈴木:そうですね。メディアデータを活用する方法は、コロナ禍の前から考えていたことではあります。

山口:キュレーションメディア「antenna*」と、アドネットワーク「craft. 」を運営してきて、グライダーアソシエイツ社としても膨大なメディアデータを保有しています。ただ、メディアデータから売れる商品を企画することって、かなり難しくないですか?相当な技術とセンスが必要というか…。

鈴木:おっしゃる通り、「あるフォーマットにデータを当てはめれば、ユーザーの悩みがピンポイントでわかる」みたいなノウハウはまだありません。そこはアナログにやっていて、一番よく使っているのはアプリ内のアンケートですね。アプリのよさの一つとして、アンケートを出すとユーザーがすぐにレスポンスをくれるんです。そこで簡易的な市場調査をして、仮説を立てて、商品を企画する、という順番です。

山口:メーカーが同じことをしようと思うと、中には数百万円かけて調査機関に依頼しなければならない場合もありますよね。ユーザーに対して質問するとすぐにレスポンスが返ってくるのは、ユーザーがファン化されているメディアならではの強みだと思います。LOCARIやantenna* はそういうファンがいるからこそ、定性的なデータをすぐに取れる。検索エンジンからたまたま訪れたメディアでは同じことを実現するのは難しいのではないでしょうか。

鈴木:確かにそこは強みですよね。今回、商品企画から製造・販売までを約半年でおこなうことを目指しています。通常のメーカーであれば、サプライチェーンはもっと長いと思います。この「ユーザーが欲しいものを限りなく最短で販売する」モデルは、新しくてかつおもしろいんじゃないかと、可能性を感じています。

山口:意思決定を早いサイクルでおこなう。これはメディア企業ならではの戦略ですよね。

鈴木:LOCARIは850万DLを超えていて、アプリメディアの中ではマスに近いと思っています。アンケートとして回答母数が大きいほどデータの信憑性も高くなるので、そういう意味で市場調査に向いていると考えています。

山口:これまでのメディアビジネスは、広告モデルでのマネタイズが基本だったと思います。メディアEC構想のお話は「メディアが抱えるユーザーと日々蓄積されるデータにいかにレバレッジをかけて広告以外のビジネスを生み出していくか」という意味合いが強いと思いますが、これらの一連の商品開発の流れを、パッケージのソリューションとしてメーカーに対して提供できそうではないですか?

鈴木:可能性はあると思います。今回の10ブランドの商品開発に関しては、再現性の部分に強くフォーカスしていて、「この10ブランドで、売れるモデルをつくり切ろう」という狙いがありますね。

メディアとしてのGAFAとの共存

鈴木:先ほどの「商品開発のパッケージ化」というアイディアは、Wondershake社の新たな強みになり得る可能性があります。多くの広告予算がGAFAに流れてしまう現状の中で、広告だけで収益を伸ばそうと思うと、とても大変な時代です。リーチ力や広告単価だけを追求していくと、GAFAには絶対負ける。メディアとして今までと異なる強みをつくっていく必要性を強く感じます。

山口:当社は2012年にグライダーアソシエイツ社を創業してから、同時期にantenna* をリリースしました。アプリメディアの中では老舗の部類だと思います。当時からずっと変わらず大切にしているのが、「Terminal of Contents」というビジョンです。良質なコンテンツを生み出すメディアが集まるターミナルとなり、新しいユーザーとの出会いを創出し、新たな経済圏を作り出していきたいと考えてこれまで事業を運営してきました。

antenna* の提携先メディアは、出版社のwebメディアが多いです。近年、雑誌がなかなか売れない中で、最近では特に新型コロナウイルスの影響もあり、厳しい状況が続いていると聞いています。手間をかけて作る良質なコンテンツに対して、光を当て続けたいという思いでantenna* を運営してきました。そして、昨年リリースしたアドネットワーク「craft.」の提携先も、出版社のwebメディアが多く含まれています。

世界的に広告宣伝費が下がっている中で、GAFAへの影響度でいうと、他に影響を受けているメディアと比較するとそこまで大きな打撃ではないと思います。逆に出版社やその他マスメディアはかなりの打撃を受けていて、広告事業の今後について悩まれている方が非常に多い。craft. チームでも、「果たして外資のプラットフォーマーに依存する構造でいいのか?」というテーマで議論してきました。

メディアに対しても、広告主に対しても、GAFAだけではサポートしきれない「かゆいところに手が届く」ようなお手伝いの方法があると思い、それを実現するためにcraft. を立ち上げました。

craft. を通じて、提携先メディアの1imp・1PVあたりの価値を高めたい。メディアビジネスの事業領域が広がりを見せていく中で、広告領域でもまだできることはあるんじゃないか?と思って運営しています。

鈴木:今はどんどん広告単価が下がる傾向にありますからね。抗いたいですよね。

山口:craft. は最大で約500以上のメディアに広告配信できるアドネットワークです。提携先のメディアのデータを見ていくと、PVとUUってわかりやすい関係があるんです。PVとUUの差が大きいメディアほど、一人の方が見ているページ数が多いので、ファンがいるということになる。PVとUUが近いメディアとはトラフィックの構造が違います。

どちらにより価値があるかは、価値をつける人が判断することですが、「しっかりとエンゲージメントのあるコミュニケーションを届けたい」と考えると、広告主はファンがいるメディアに広告を出したいはず、と考えています。

鈴木craft. の提携先メディアは、編集視点がしっかりあり、ユーザーがファン化されているメディアが多いということですよね?

山口:まさにその通りです。SEO集客を主軸としているメディアも多くありますが、craft. の提携先メディアの中には、お気に入りやブックマークからの来訪者が60%ほどを占めているメディアもあります。そういった、編集力を通じてファンを囲っているメディアをグライダーアソシエイツ社、craft. としてサポートしたいですね。

鈴木:今回のコロナで改めて感じましたが、BtoBの広告ビジネスは変数が多く、不確実性が高いですよね。BtoC事業のメリットの一つに、「ユーザーにとことん向き合えること」があると思います。

山口:ライフスタイル系メディアの面白さって、コンテンツを作って、それらをユーザーに届け、ユーザーの行動や生活を豊かにすることじゃないですか。メディアとしてそこにずっと向き合っている状態が、本当は理想じゃないかなと思います。現実は、メディアも営業組織を設置して、広告主や広告代理店に対してきちんと営業活動していますよね。

理想を言えば、そのリソースをグライダーアソシエイツ社が負担したいですね。各メディアの営業活動を担えるプラットフォームのようなポジションです。「いいメディアの営業は全部うちがやる。だから良質なコンテンツを作り続けてください」みたいな(笑)。

craft. のコアであるコンテキストマッチとは

山口:広告業界にとって、サードパーティCookieの廃止は無視できない問題ですよね。今後、これまでのCookieをベースとした仕組みで配信されるオーディエンスターゲティングのリプレイスは間違いなく進んでいきます。

そこでcraft. では、ユーザーではなくコンテンツを追いかける、「コンテキストマッチ」という考え方を採用しています。ユーザーがいままさに見ているコンテンツに適した広告を配信するということですね。

人ベースでのターゲティングでは、たとえば転職活動中に見た転職サイトの広告に、転職した後もまだ追いかけられ続ける、といったことが起きてしまいます。それってユーザー体験としてはよくないと思っていて。

コンテキストマッチに関しては昔からあった技術ですが、Cookieの問題もあり、グローバルでもここ数年で回帰が始まっている。日本の広告市場って、世界から約2年ほど遅れていると言われているので、必ず日本でも大きく注目されるだろうと考えています。Cookieの技術的な問題と、ユーザー体験の2つの問題を解決して、インターネット広告体験の心地よさを高めたいですね。

鈴木:アドネットワークとして、広告主側の案件に応えるだけのコンテンツの質と量を確保することは、かなり大変なのではないでしょうか?

山口:コンテキストマッチだと、コンテンツごとの需要の差は確かに存在します。センシティブなコンテンツにわざわざ出稿したい広告主はいないですよね。

結局craft. ができることは、一部の広告主と、一部のコンテンツのマッチングでしかない。ただ、このマッチングにはとても価値があると考えているので、単価を高くしたいんですよね

craft. は、細部にこだわったリッチなフォーマットをご用意していて、レポーティングまで含めて効果をしっかり実感できるような商品設計にしています。全ての広告予算をcraft. にではなく、既存のデジタル広告施策の効果を高めるコンテキスマッチアドというポジションで、広告予算全体の中にcraft. も確実に入れてもらえるようなポジションを取り続けたいです。

2社共同でつくった広告パッケージについて

鈴木:LOCARIは運営開始から現在までに、相当数のタイアップ案件をこなしてきて、CTRが上がるフォーマットや、滞在時間が延びるようなノウハウがかなり溜まっていて、クリエイティブ力に関しては非常に自信があります。

最近はリッチフォーマットという、没入感が高い、見ていて楽しい広告フォーマットの売れ行きがいいんです。
直近で好評だった事例ですと、ジョイナスさんとのお取り組みがあります。

通常の広告フォーマットだと難しい、画像や動画・テキストのレイアウト編集をHTMLベースでおこなえる、自由度の高いフォーマットです。記事によっては、通常のタイアップ記事に対して3倍近いCTRを記録しています。

このようなLOCARIのクリエイティブ力を、LOCARI以外での広告配信にも活かしたいと考えていました。ただ、どこでもいいわけではなかったので、良質なメディアが多いcraft. は魅力的だなと思ったんですよね

山口: craft. には2つのメニューがあります。一つは「Standard Native」で、CPCを安く抑えてコンテンツへの誘導をかけるネイティブ広告メニューと、もう一つは「Brand Reach」で、動画と静止画を組み合わせたリッチな動画フォーマットや縦長のバナーが配信できるディスプレイ広告メニューです。

特にBrand Reachは没入感のあるリッチフォーマットで広告が配信できます。LOCARIのクリエイティブ力とcraft. で良質なメディアにリッチに配信できる両社の強みを組み合わせた共同プランを出すことになりました。ぜひ資料をダウンロードし、ご検討いただければ嬉しいです。

2社共同プランの資料はコチラ
LOCARI × craft. リッチアドオリジナルパッケージプラン

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株式会社WonderShake

〒153-0061
東京都目黒区中目黒1-1-71 KN代官山9階

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株式会社グライダーアソシエイツ

〒150-0021
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