公開日:2021年09月17日 更新日:2024年02月27日
プロモーションとは?広告・PRとの違いや成功のポイントなどを解説!
プロモーションとは?広告・PRとの違いや成功のポイントなどを解説!
プロモーションは、商品やサービスを知ってもらうための一連の活動や戦略を指します。
これは、企業がマーケティング活動の中で行う、顧客の関心を引き起こし、需要を生み出すための核となる取り組みです。
効果的なプロモーションを実現するためには、市場の動向や商品の個性を深く理解し、その上で柔軟かつ戦略的に計画を進めることが求められます。
この記事では、プロモーションに関わるさまざまな手法や実践のポイントを、広告やPRとの差異にも言及しながら詳しく紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
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プロモーションとは
プロモーションは、広義と狭義の2つの意味があります。広義では、商品やサービスを売り込むための様々な活動全般を指します。
狭義では、広告や販売促進、パブリシティを含むマーケティングの一部で、消費者に対して商品やサービスの情報を発信し、認知や購入意欲を高めることを目指します。
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プロモーションの目的は?
プロモーションの主な目的は、商品やサービスの認知度を向上させ、購入意欲を喚起し、結果的に売上や利益を増加させることです。具体的には、以下が挙げられます。
・新商品の紹介
・既存商品のイメージ向上
・ブランド力の強化
【事例集】
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プロモーション戦略とは
プロモーション戦略とは、目標達成のために、どの手法を用いて情報を発信し、どのような効果を狙うかを計画することです。プロモーション戦略の立案には、以下が挙げられます。
・顧客ターゲットの明確化
・目標の設定
・予算や期間の決定
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プロモーションとPRとの違い
PRは、雑誌やテレビなどの紹介記事や番組など社外メディアを通じて、
消費者に対して間接アプローチしている点が異なります。
PRは自社メディアではなく、雑誌やテレビなど他社のメディアを通じて発信することから、消費者により信頼性の高い情報を届けることができます。
プロモーションと広告の違い
広告は、消費者に製品の購入を促す仕掛けとしてはプロモーションと同様ですが、メディアやWebを通じて間接アプローチしている点が異なります。
それぞれ役割も異なり、プロモーションでは消費者の購入促進を目的としているのに対して、
広告では認知度の向上や情報提供を目的として発信しています。
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プロモーションと広報の違い
プロモーションに対し、
広報は長期的に消費者にファンになってもらうための仕掛けです。
目の前の製品を購入してもらうために実施するプロモーションとは異なり、長い時間をかけてブランドイメージや商品への好印象を作り上げて、自社ファンを増やしていく活動です。
大きな役割は以下の3つになります。
① ブランドイメージの確立
② メディアとの関係構築
③ 外部とのコミュニケーションネットワーク
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プロ―モーションに関連する媒体資料
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7種類のプロモーション手法を紹介
1.広報(Public Relations)
広報は、
メディアとの関係構築を通じて企業イメージを向上させる戦略です。
プレスリリースやイベントを活用し、ブランド認知を促進。公共の利益と企業のメッセージを結びつけ、信頼と認知度を高めます。
2.広告(Advertising)
広告は、
特定のターゲット市場に直接訴えかける手法です。ビジュアルやメッセージを通じて、ブランドの価値と製品の特徴を伝え、顧客の購買意欲を刺激。広告は、オンライン、プリント、テレビなど多様なメディアで展開されます。
3.販売促進(Sales Promotion)
販売促進は、短期間での売上増加を目指します。割引、クーポン、キャンペーンなどを通じて顧客の購買意欲を刺激し、消費者に直接的な価値を提供し、速やかな反応を引き出すための戦略です。
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試用手法
製品の試用は、
顧客に直接体験してもらい信頼を築く手法です。無料サンプルやトライアル期間を提供し、製品の価値を実際に感じてもらうことで、長期的な顧客関係の構築を目指します。
プレミア手法
プレミア手法は、
限定版製品や特別なオファーを通じて、顧客の独占欲を刺激します。この戦略は、製品の希少価値を高め、ブランドへの関心と話題性を生み出すことで、顧客の購買意欲を促進します。
プライス手法
価格戦略は、コストパフォーマンスや割引に焦点を当てることで顧客の注意を引きます。特別セールや期間限定の価格設定を通じて、短期間での購買を促し、市場での競争力を強化します。
制度手法
制度手法では、忠誠プログラムやポイントシステムを通じて顧客の継続的な関与を促します。リピーターへの特典提供やメンバーシップ制度により、顧客との長期的な関係を構築。これにより、ブランドへの忠誠心と再購入率を高めます。
4.人的販売(Personal Selling)
人的販売は、直接顧客と対話することで信頼関係を築きます。営業担当者が個別に顧客のニーズに対応し、製品の利点を説明。
個人化された接触により、顧客の疑問を解消し、購買決定へ導きます。
5.SNS・クチコミ
SNSとクチコミは、オンライン上でのブランド認知と信頼を構築します。顧客の自然な声と経験を通じて製品やサービスの実際の価値を伝え、インフルエンサーや顧客のレビューが、新たな顧客を引きつける重要な役割を果たします。
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6.ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングは、顧客に直接アプローチする戦略です。メールやダイレクトメール、SMSを通じて、個別の顧客との関係を強化します。パーソナライズされたコミュニケーションで、顧客の関心を深め、応答を促します。
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7.イベント
イベントを通じて、ブランド体験を直接顧客に提供します。展示会やセミナー、体験イベントは、ブランドと顧客のエンゲージメントを高める強力な手段です。生の体験を通じて製品の魅力を伝え、長期的なブランド忠誠心を構築します。
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プロモーションには「型」がある
プロモーションには
「プッシュ型」と
「プル型」の2つの型があります。プッシュ型は、
企業が積極的に顧客にアプローチする手法で、プル型は、
顧客のニーズや関心を引き出すことに重点を置いた手法です。
プッシュ型プロモーション
プッシュ型プロモーションは、企業から顧客へ直接的に商品やサービスの情報を届ける方法です。例として、以下が挙げられます。
グラフィック印刷物
グラフィック印刷物とは、プロモーションに利用する一枚(もしくは一個)ものの印刷物のことです。例えば、チラシ・リーフレット・ノベルティ(ペンやファイルなどの景品)がグラフィック印刷物となります。
デザインや質感で顧客をひきつけ、情報を読み込んでもらうことを目的としています。
DMとして配ったり、街中で配ったりして自社や製品の認知度をあげています。
編集印刷物
編集印刷物とは、プロモーションに利用する冊子状になった印刷物のことです。例えば、カタログやパンフレットが編集印刷物です。
店頭に置いていたり、街中や駅などの公共施設に置いていたり様々なところで目にしたことがあると思います。
消費者に手に取ってもらうために、表紙のデザインや文章を魅力的にデザインするのはもちろん、中身も商品や自社の紹介を魅力的に記載していきます。
SPメディア
SPメディアとは、Sales Promotionメディアの略です。インターネット広告やマスメディアに分類されない広告メディアをSPメディアと分類しています。
例えば、DM(ダイレクトメール)、折り込みチラシ、交通広告、フリーペーパーなどになります。
インターネットの発展に伴って、広告活動の中では重要性が下がってきていますが、使い方によってはインターネット広告よりも効果が高いので、マーケターは消費者とのコミュニケーション戦略を検討してSPメディアも選択肢にいれる必要があります。
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電話・訪問
電話・訪問販売は、プッシュ型プロモーションの一つで、企業が顧客に直接コンタクトを取り、商品やサービスの提案を行います。顧客との対話を通じて、ニーズを把握し、適切な商品やサービスを提供することが可能です。
プル型プロモーション
プル型プロモーションは、顧客の関心やニーズに応じて、自然と商品やサービスに興味を持たせる方法です。例として、以下が挙げられます。
Web広告
Web広告の効果は、広告をクリックしたユーザーが行動を起こす確率であると言えます。その理由は、広告を見ても行動を起こさないユーザーがいるためです。
具体的な例として、クリック率の高い広告でもコンバージョン率が低ければ、改善の余地があると考えられます。
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SNS
SNSでは、ターゲット層に合ったコンテンツを発信し、フォロワーを増やすことが大切です。
次に、エンゲージメントを高めることが重要です。具体例として、リプライやリツイートなどの積極的なコミュニケーションが挙げられます。効果的なターゲティングがリード獲得において重要になります。
ネットツール
ネットツールとは、プロモーションに利用するネット上のデザイン物です。例えば、ホームページや商品のランディングページ、広告のバナーやネットカタログなどが挙げられます。
消費者はインターネット上で検索したりサイトを見たりするため、最近ではネットツールの活躍が大きいものとなっています。目をひくデザインであることはもちろん、情報として消費者が有効だと思うものを作成する必要があります。
POP広告
POP広告とは、Point of Purchase Advertisingの略です。日本語にすると、「販売地点の広告」です。 つまり店頭・店内において、商品のプロモーションとして設置する広告です。有名な事例としては、ドンキホーテやヴィレッジバンガードなど小売販売店において商品の近くにおいてあるカラフルなプラスチックカードです。
商品の紹介を、店員に代わって実施することで、商品の購入を促します。
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イベント
イベントとは、商品の販売促進や自社のイメージアップのために実施するイベントのことです。コロナショック以前はリアルイベントが多く、駅などの公共施設に期間限定ストアを展開したり、イベント会場を貸切り、商品紹介イベントを実施などをしていました。近年では、オンラインイベントとして、著名人の講演会実施など様々なイベントが開催されています。
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動画系ツール
動画系ツールとは、YouTubeに投稿したり広告配信したり、TikTokなど動画プラットフォームで配信する販促ツールのことです。動画メディアの市場が大きくなっていくにつれて、企業のプロモーションも動画へと移行してきています。
企業の公式チャンネルから、ブランドイメージ向上のための動画や商品紹介の動画など、企業によって様々な動画が投稿されています。
効果的なプロモーションの具体例
では、実際のプロモーションはどのような施策が打たれるのでしょうか?
ここでは、製品のライフサイクルにおける効果的なプロモーション施策のモデルを見てみましょう。
このように、プロモーション施策は製品の状況に合わせて柔軟に対応させていかなければなりません。
マーケティングにおけるプロモーションの位置づけ
プロモーションはマーケティング戦略の一部であり、マーケティングミックスの4P(Product, Price, Place, Promotion)の一つです。
マーケティングプランの中で、プロモーションは製品やサービスを市場に紹介し、販売を促進する重要な役割を果たします。
効果的なプロモーション戦略は、製品の特徴と利点を強調し、ブランドのメッセージを伝え、ターゲット顧客にリーチするために不可欠です。
要するに、
マーケティングは市場での成功を目指す広範な戦略とプロセスを包括し、プロモーションはその中の一つの要素であり、製品やサービスの認知度を高め、販売を促進するための具体的な活動を指します。
プロモーションを成功に導くポイントは?
プロモーションを成功させるポイントは、ターゲット設定の明確化、予算と費用の意識、効果測定と分析、目的に沿った戦略の立案です。
これらを適切に組み合わせることで、効果的なプロモーション活動が実現できます。
ターゲットを明確にする
ターゲットを明確にすることは、効果的なプロモーション活動を展開する上で大切です。
具体的には、ターゲットの年齢層や性別、趣味嗜好などの属性を把握し、それに合った戦略を立てることが重要となります。
予算・費用を意識する
予算と費用を意識することは、効果的なプロモーション活動の要です。
コストパフォーマンスが高い戦略を選ぶことで、限られた予算内で効果的な成果を挙げることができます。
効果測定・分析を怠らない
効果測定と分析を怠らないことが、プロモーション活動の成果を最大化するために重要です。
具体的には、広告のクリック率やコンバージョン率、SNSのエンゲージメント数などを定期的にチェックし、改善策を検討します。
目的に沿ったプロモーションをする
目的に沿ったプロモーションを実施することで、効果的な成果が期待できます。
具体例として、ブランド認知を高めたい場合は、広告やSNSでの露出を増やす戦略が適切です。これらのポイントを押さえて、次のプロモーション活動に取り組んでみましょう。
プロモーション実施までの基本的な流れ
ここでは、実際にプロモーションを実施するまでの基本的な流れを解説します。
明確なターゲットを設定する
まずは、プロモーションのターゲットを設定します。具体的には下記項目を中心にターゲットを絞っていきます。
・人口動態変数:年齢、性別、家族構成、所得、職業
・地理的変数:地方、気候、人口密度
・心理的変数:ライフスタイル、パーソナリティ
・行動変数:求めるベネフィット、使用率
これらの属性を絞ってペルソナを決めることで、プロモーションのターゲットが明確になり、選択するべき施策やかけるべきコストを見極めることができます。
目的・ゴールを設定する
次に、プロモーションの目的・ゴールを設定します。目的設定の際に、自社のマーケティング課題を抽出しておくことで、設定するべきゴールが明確になります。
例えば、新規リードの獲得に課題があるケースでは、「1カ月で〇人の問い合わせを取る」「〇月までに見込み顧客から△件の契約を獲得する」などの具体的な目標を設定します。
目標とゴールを事前に設定しておくことで、選択するべきプロモーション施策が明確になり、また実施している施策が合っているか間違っているかを判断することができるようになります。
企画を設計する
そのあとは、実施するプロモーション施策の企画設計をします。
設定したターゲットや目的・ゴールに応じて、実施する施策を選択します。施策の種類については、前述したものの中から選択しましょう。
施策を選択したら、それぞれどのような形で消費者へ届けるか、企画検討を進めます。このフェーズでは具体的な施策内容の検討まではしなくても良いですが、どのような企画にするかイメージを固めておきます。
プロモーションを行うチャネルを選定する
続いて、プロモーションを行うチャネルを選定します。実行したいプロモーション施策に応じて、適切なチャネルを選択しましょう。
同じプロモーション施策を検討していたとしても、Webを通じて配信するか、マスメディアを通じて配信するか、リアル広告を展開するか、チャネルによってプロモーションを届けられるユーザー層やかかるコストが異なります。
予算を設定する
次に、プロモーション施策の予算を設定します。予算の設定は、販売商品・サービスの売上戦略に基づいて広告宣伝費率から設定していく方法や、選択したプロモーション施策の内容から、必要な予算を試算して設定していく方法があります。
多くのプロモーション施策は、あらかじめかかる費用を想定できます。例えば媒体に広告掲載する場合には、掲載期間によって値段が決まっています。
戦略の検討段階では、狂いのない予算設定は難しいですが、それでも予測しながら精度の高い予算を設定しましょう。
実施するプロモーションの構成比率を決める
最後に、実施するプロモーション施策の構成比率を決めます。ここまで検討してきたプロモーション施策が、どれか一つだけであればこのフェーズは不要です。しかし、ほとんどのケースでは、プロモーション施策が複数あります。
その複数施策の中から、どの施策にどれくらいの予算をかけて配信していくかを決定します。かかる予算や、実行に必要な時間、施策の効果などからどのように構成比率を取るか検討します。
効果を測定する
このフェーズでは、プロモーション施策を実施した後に、施策の効果を測定します。プロモーションを実行したままでは、かけた予算に対してどれくらいの効果があったのかわからず、次回のプロモーションへ改善が進みません。
1週間ごと、1か月ごとに定期的に効果を測定して、前の期間と効果を比較して、次にどのようにプロモーション施策を取っていくかを考えます。
効果の測定方法
プロモーション施策の効果を測定する方法は、施策によって様々な方法があります。
例えば、広報にプレスリリースを使用した場合、プレスリリースの配信には多くのケースでPR配信サービスを使用します。そのサービス内で自社のプレスリリースがどれくらいのユーザーに見られたのか、別のサイトに引用されたかなど細かく効果を測定することができます。
ライタープロフィール
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メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 広告・マーケティングに特化した媒体資料のポータルサイト「メディアレーダー」のマーケティング担当。
BtoBマーケティングを始め、Web広告やリード獲得目的の施策を展開中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
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