公開日:2019年09月18日 更新日:2023年05月29日
音声広告とは?市場規模や事例を解説!
音声広告とは?市場規模や種類・効果を伝授!
音声広告とは
音声広告とは音声メディアへの広告を指します。音声広告はオーディオ広告、オーディオアドとも言われます。主にラジオや音楽配信サービスなどの視聴者に向けて訴求することができます。インターネットを活用したラジオ放送や音楽配信サービスの中には、ターゲティング配信が可能なメニューもあります。音声での広告といえばラジオ広告でしたが、radikoやSpotifyなどの音楽配信サービスが流行したことで、最近ではデジタル音声広告が登場しました。
音声広告の種類
音声広告には「デジタル音声広告」と「対話型音声広告」の2種類があります。
デジタル音声広告(オーディオアド)とは
デジタル音声広告(オーディオアド)とは、ラジオや配信サービスの視聴中に、番組の途中や間に配信される広告のことです。
デジタル音声広告は、Spotifyなどの音楽配信サービスや、radikoやポッドキャストなどのラジオ配信サービスで主に配信されます。
デバイスやユーザ情報からターゲティングできる点がメリットとしてあります。
また、位置情報を活用してエリアごとにターゲティングすることもできます。
対話型音声広告
対話形式の音声広告は、iPhoneのsiriのように音声アシストを広告したものです。
まだ対話形式の音声広告は構想中のフェーズですが、将来的にsiriのような対話形式のデバイスでの広告配信が可能になるといわれています。
一方的な宣伝活動ではなく、ユーザがその場で質問することが可能で、ユーザーのニーズに合わせて提案すつことができるので、コンバージョン率の向上につながることが見込めます。
音声広告の市場規模
音声広告市場は世界的に年々拡大し続けています。
市場拡大の要因の一つにSpotifyなどの音声サービスの普及が挙げられます。
国内外での音声広告の市場規模を下記で解説いたします。
日本での市場規模
「デジタルインファクト」が実施した調査によると、2020年の日本国内のデジタル音声広告市場は16億円であり、2025年には420億円規模に成長すると想定されています。
2020年の時点で市場の伸び率は229%であり、今後も加速的な市場の伸びが期待されます。
Web広告や動画広告が注目されがちな昨今ですが、音声広告市場の急拡大により、今後もっと身近な存在になると考えられます。
"
"
出典:
【デジタル音声広告市場規模推計・予測 2019年-2025年】
また、日本国内ではSpotifyやradikoなどのデジタル音声メディアの登場により、スマホや携帯から簡単に音楽やラジオの視聴が可能になりました。
このことから、日本国内ではこれまで以上にデジタル音声広告の市場規模は大きくなると予想されます。
米国での市場規模
デジタル音声広告の市場規模は、日本だけではなく米国でも同様に年々拡大を見せています。
2021年に発表された米「INSIDER INTELLIGENCE」の調査によると、音声広告は右肩上がりに拡大を続け、2025年には78億9,000万ドル程度の規模になることが見込まれます。
2021年の音声広告市場の内訳では、ラジオでの音声広告が2/3を占め、デジタル音声メディアへの広告出稿が1/3を占めていました。
出典:
US Audio Advertising Forecast 2021
米国においてもアプリを利用したデジタル音声広告や対話型音声広告が主流となり、さまざまなデジタル音声メディアで広告が用いられています。
利用者数が増加するとともに、米国のデジタル音声広告の市場規模も拡大していくと言えるでしょう。
音楽配信サービスの利用増加
日本と米国など世界的に音声広告の市場が拡大している背景には、音楽配信サービスの利用者数増加が関係しています。
ICT総研が2022年に行った調査を見ると、定額制音楽配信サービス利用者は2022年に2,770万人、2025年には3,250万人へと拡大していくことが予想されています。
出展
2022年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査
日本レコード協会の統計において、2021年国内音楽コンテンツ市場ではオーディオレコード市場が前年比1%減(1,280億円)だったのに対して、配信型音楽市場は前年比14%増(895億円)となった。近年CDなどのオーディオレコード市場が衰退していく一方で、音楽配信サービス市場は反比例して拡大を続けています
出典
一般社団法人 日本レコード協会
例えば、定額音声配信サービスの「Spotify」は、2021年2月時点でアクティブユーザー数が4億600万人に達したことを発表しています。多くの音楽配信サービスはスマホや携帯から簡単に視聴できます。
さらに、CDなどを購入することなく、好きなアーティストの楽曲を視聴できる手軽さから注目を集めているのです。このことから、今後もデジタル音声配信サービスの利用者数が増加していくと考えられるでしょう。
音声広告の媒体資料一覧
下記にラジオ放送や音楽配信サービスの音声広告の媒体資料を掲載しました。資料のダウンロードは無料でいくつでも可能なので音声広告をご検討中の方は是非お気軽にご活用ください!!
音声広告の特徴とメリット
デジタル音声広告の特徴とメリットは、以下の通りです。
● 完全聴取率が高い
● ブランド訴求に強い
● 広告への嫌悪感が抱かれにくい
● 音声による訴求は覚えられやすい
それぞれ順に解説していきます。
完全聴取率が高い
デジタル音声広告を利用することで、完全聴取率が高いメリットがあります。
聴取率とは、デジタル音声メディアなど広告を出稿した際に、最後まで視聴してもらえる確率を指します。
無料のデジタル音声メディアに広告を出稿した場合、広告をスキップできないことから非常に聴取率が高いです。
自社の広告を確実にユーザーへ届けられるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、有料デジタル音声メディアに広告を出稿した場合は、聴取率は非常に低いため、あらかじめ注意しましょう。
ブランド訴求に強い
デジタル音声広告は自社ブランドの目的や理念について、デジタル音声を用いて届けられるため、ブランド訴求に強いメリットがあります。
ブランドの内容やメッセージを広告として配信することで、直接商品を見せることがない分、イメージを利用してオーディオブランディングが可能です。
デジタル音声広告を活用することにより、ブランドイメージを高めて、効率的に訴求できるでしょう。
広告への嫌悪感が抱かれにくい
デジタル音声広告はテキスト広告やディスプレイ広告に比べて、広告への嫌悪感を抱かれにくいメリットがあります。
テキスト広告やディスプレイ広告はユーザーの目に直接触れるため、明確に広告として認識されることになり、内容によっては嫌悪感を与えてしまうでしょう。
一方、デジタル音声広告はブランドのイメージやメッセージを伝えることが多いため、広告に対しての嫌悪感を抱かれることなく、スムーズに訴求が可能です。
音声による訴求は覚えられやすい
デジタル音声広告は、視覚的に表示される広告よりも訴求を覚えられやすいメリットがあります。
例えば、ディスプレイ広告の場合は、ユーザーの目の前に広告が表示されている場合でも、そのほかにさまざまな情報が表示されているため、広告自体の印象は残りづらいです。
一方、デジタル音声広告の場合は、直接ユーザーに広告を流せるため、広告自体を覚えられやすいです。デジタル音声広告を流している間は邪魔を感じにくいため、無駄なく情報を伝えられます。
さらに、音声広告のテンポやリズムを耳に残すことができるため、広告自体がユーザーの印象に残り、高い効果を得られるでしょう。
音声広告出稿と相性のいいメディア
現在、よくデジタル音声広告が出稿されているメディアをご紹介します。
Spotify
Spotifyは世界最大級の音楽ストリーミングサービスであり、2016年の日本進出後、現在でも大きく会員数を伸ばし、apple社の提供するApple Musicと肩を並べるほどに成長しています。
radiko
radikoは日本最大級のネットラジオ配信サービスです。有料会員になれば日本中のラジオ番組が聴き放題になるほか、タイムフリー機能を使えば過去1週間に配信されたラジオを逃さず聴くことができるという魅力的なツールを持ち合わせたサービスです。
オトナル
オトナルは音声広告のクリエイティブ制作、配信運用を行う会社です。上記に挙げた大手Spotifyやradiko、またポッドキャストなどへの広告配信が可能です。サービス内では綿密なターゲティングによって商材に合わせた広告配信を行い、ブランド想起や購買意欲の向上などの効果をもたらします。
続いては、デジタル音声広告を出稿しているメディア「Podcastオーディオアド」について解説します。
Podcastオーディオアド
Podcastオーディオアドとは、さまざまなポッドキャスト番組を視聴しているユーザーをターゲティングしながら、CPA課金を可能にする音声広告です。
オーディオアド配信対象のポッドキャストであれば、案件に応じた番組カテゴリーや配信番組に音声広告を出稿できます。
配信予算に合わせて出稿費用や対象の番組を設定ができるため、自社の状況に合わせてアプローチできます。
また、自社で音声機材がない場合でも、Podcastオーディオアド側でCM制作を対応してくてくれるため、できるだけコストを抑えて音声広告の出稿ができるでしょう。
音声広告の費用形態
音声アプリメディアでは、クリック課金のように、広告を視聴したユーザー数ごとに費用が発生します。
配信先としては、SpotifyやSound Cloudなどの音楽配信アプリや、ポッドキャストなどのラジオサービスがあります。
音声広告の事例
音声広告の事例は、以下の通りです。
● Spotifyを活用したデジタル音声広告の事例
● Google Play Musicを活用したデジタル音声広告の事例
それぞれ順に解説していきます。
Spotifyを活用した音声広告の事例
2019年に公開された映画『Diner ダイナー』では、Spotifyのデジタル音声広告が活用されています。
主に30秒のノンスキップ広告を採用しており、Spotifyの無料プラン利用ユーザーに対して訴求を実施しています。
Spotifyの広告にはコンパニオンバナーと呼ばれる、アプリ専用表示の広告があるものの、基本バナーは見られない前提で作成されていました。
具体的には、主演の藤原竜也さんが叫ぶなど、映画の特徴的な3つのシーンを抜き出して、広告として採用しています。
音声はトレイラーをそのまま抜き出すのではなく、バイノーラル化して用意することで、Spotifyの一般的なデジタル広告のCTRに対して、2倍以上の実績を出しています。
Google Play Musicを活用した音声広告の事例
米コンサルティング会社では、toC向けのデジタル音声広告として音声メディアのGoogle Play Musicを活用しています。
クライアントが希望した音声広告と商材を用意することで、750万インプレッションとCTR0.11%、7,500クリックの獲得など、高い成果を得ています。
普段から利用する音声メディアでデジタル音声広告を配信するだけで、ユーザーに抵抗感なく商材の訴求が成功していると言えるでしょう。
音声広告でどのように訴求する?
実際に音声広告はどのようなコンテキストで訴求すべきでしょうか?下記で解説します。
リターゲティング
Web広告同様、一度音声広告を聴いたユーザーに対してリターゲティング広告を配信することができます。
一度音声広告で接触のあったユーザーのうち、聴取完了率の高いユーザーにリターゲティングを行うと効果的です。
また、ディスプレイ広告と組み合わせた広告運用も可能です。
ブランドリフトサーベイ
ブランドリフトサーベイでは、広告IDを連携させてパネル調査を行うことにより、ブランディング効果を実現することができます。
音声広告のエリアや接触日時、クリエイティブごとのパフォーマンス計測も可能です。
ダイナミックオーディオアド
ダイナミックオーディオアドでは、デジタル音声広告のクリエイティブをリアルタイムに変化させ、自動で最適化して広告配信を行うことができます。
ダイナミックオーディオアドでは、音声広告クリエイティブをユーザーや状況に合わせてリアルタイムに音声広告クリエイティブを作成することで、ユーザー一人一人に広告をパーソナライズ化してターゲティング配信が可能です。
ジオターゲティング
ジオターゲティング音声広告とは、デジタル音声広告の配信時に位置情報データを利用し、よく行く場所からターゲティングすることが可能です。
また、広告を見た人が実際に来店したかどうかを計測することもできます。
Podsights
Podsightsとは、デジタル音声広告の効果を測定できるツールです。
デジタル音声広告をトラッキングすることで、各種ポッドキャストアプリを利用しているユーザーの効果を測定できます。
Podsightsは音声広告の「オトナル」と提携しているため、各種ポッドキャストサービスで出稿した音声広告のサイト訪問数、コンバージョン数を確認できます。
商材別の数値を把握することで、効率の良い運用が可能です。
また、商材に合わせてABテストの結果を可視化できるため、最もコストパフォーマンスの高いプロモーションを測定できるでしょう。
インタラクティブ音声広告とは
インタラクティブ音声広告とは、AIの音声解析技術を活用して視聴者からの音声回答を回収し、それぞれの視聴者が興味のありそうな広告を選出して配信するものです。
基本的にはコンテンツ視聴の合間に音声デジタル広告を流し、その際に広告に興味があると回答したユーザーには追加で音声広告を、興味がないというユーザーにはコンテンツ視聴に戻ってもらうというパターンがほとんどです。
インタラクティブは英語でinteractive、日本語で「双方向」「対話式」という意味を持ちます。そして広告業界や広くIT業界では一方通行ではなく会話、やり取りが可能であるという意味合いがあります。
このインタラクティブな特性を活かした広告手法には他にインタラクティブ動画広告などがあり、2012年頃に初期のものが開発された後、現在まで新しいサービスの開発や制作が続いています。
音声広告(オーディオアド)の活用例
続いては、音声広告の活用例について解説します。
リターゲティング
Web広告同様、一度音声広告を聴いたユーザーに対してリターゲティング広告を配信することができます。
一度音声広告で接触のあったユーザーのうち、聴取完了率の高いユーザーにリターゲティングを行うと効果的です。
また、ディスプレイ広告と組み合わせた広告運用も可能です。
ブランドリフトサーベイ
ブランドリフトサーベイでは、広告IDを連携させてパネル調査を行うことにより、ブランディング効果を実現することができます。
音声広告のエリアや接触日時、クリエイティブごとのパフォーマンス計測も可能です。
ダイナミックオーディオアド
ダイナミックオーディオアドでは、デジタル音声広告のクリエイティブをリアルタイムに変化させ、自動で最適化して広告配信を行うことができます。
ダイナミックオーディオアドでは、音声広告クリエイティブをユーザーや状況に合わせてリアルタイムに音声広告クリエイティブを作成することで、ユーザー一人一人に広告をパーソナライズ化してターゲティング配信が可能です。
ジオターゲティング
ジオターゲティング音声広告とは、デジタル音声広告の配信時に位置情報データを利用し、よく行く場所からターゲティングすることが可能です。
また、広告を見た人が実際に来店したかどうかを計測することもできます。
Podsights
Podsightsとは、デジタル音声広告の効果を測定できるツールです。
デジタル音声広告をトラッキングすることで、各種ポッドキャストアプリを利用しているユーザーの効果を測定できます。
Podsightsは音声広告の「オトナル」と提携しているため、各種ポッドキャストサービスで出稿した音声広告のサイト訪問数、コンバージョン数を確認できます。
商材別の数値を把握することで、効率の良い運用が可能です。
また、商材に合わせてABテストの結果を可視化できるため、最もコストパフォーマンスの高いプロモーションを測定できるでしょう。
インタラクティブ音声広告とは
インタラクティブ音声広告とは、AIの音声解析技術を活用して視聴者からの音声回答を回収し、それぞれの視聴者が興味のありそうな広告を選出して配信するものです。
基本的にはコンテンツ視聴の合間に音声デジタル広告を流し、その際に広告に興味があると回答したユーザーには追加で音声広告を、興味がないというユーザーにはコンテンツ視聴に戻ってもらうというパターンがほとんどです。
インタラクティブは英語でinteractive、日本語で「双方向」「対話式」という意味を持ちます。そして広告業界や広くIT業界では一方通行ではなく会話、やり取りが可能であるという意味合いがあります。
このインタラクティブな特性を活かした広告手法には他にインタラクティブ動画広告などがあり、2012年頃に初期のものが開発された後、現在まで新しいサービスの開発や制作が続いています。
音声広告の制作工程
デジタル音声広告は、一般的な広告とは制作・出稿手順が異なります。具体的な制作工程は、以下の通りです。
● 原稿作成
● 音声収録
● 音楽BGM選定
それぞれ順に解説していきます。
原稿作成
音声広告を制作する際は、まず初めに原稿を作成します。
原稿がなければ声優やナレーターに読んでもらうことができないため、商材に合わせて原稿を用意しておきましょう。
音声広告は基本30秒ノンストップタイプとなるため、300文字〜3000文字程度を想定して作成します。
音声収録
原稿の作成が完了した後は、声優やナレーターによる音声収録を行います。
基本的には声優やナレーターを抱えている事務所に対して、音声広告の音声収録依頼をするケースが多いです。
事前に商材に対してマッチする声優・ナレーターを調べることもできるため、どのような声質が合うのか把握しておくと良いでしょう。
音楽BGM選定
音声収録まで完了した後は、音楽BGMの選定を行います。
音声広告は音声だけではなく、BGMも同時に流すことで、ユーザーの感じ方を変えられます。
また、BGMは収録した音声や商材のイメージに合わせて調整する必要があるため、収録前に確認しておくことが重要です。
ライタープロフィール
-
メディアレーダー 運営事務局株式会社アイズ
- 国内No.1媒体資料ポータルサイト「メディアレーダー」を運営中。
「めでぃつぶ」では、広告業界の方、マーケター必見のマーケティング知識・ノウハウを発信しています。
公式Twitter:@mediaradar_jp
中の人Twitter:@mediaradar_
TEL:03-6427-6331